頭の中は魑魅魍魎

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『監禁面接』ピエール・ルメートル

2018-10-12 | books
アランは57歳、リストラされてもう4年。就職活動はしているがうまくいかず、物流会社でバイトをしている。ある日、自分を蹴ってきた上司を激しく殴ってしまった・・・人事副部長の職に応募していたら、書類選考を通ったというか知らせがあった。次は面接になるが、奇妙なことが書いてあった。それは「人質拘束事件シミュレーション」 武装グループから会社を裏切るよう強要されるばめんで、幹部候補の資質を見るというもの。その場で人事副部長の採用試験も行なって、ロールプレイングの進行役を務めされるという奇想天外なもの。アランは事前に調査して、調査しすぎるほどに調査して、採用試験に臨む。しかし物語は意外な方角に転がっていき・・・

ううむ。先が全く読めない、不思議な作品。従来のピエール・ルメートル作品のような、殺人とかサイコ的な話は出てこない。サラリーマンの戦闘小説と言えばよいだろうか。

第一部「そのまえ」では採用試験の前、第二部「その時」は採用試験当日、第三部「そのあと」はそれ以後。構成もうまい。

長いのが難点。深く読んでもストーリーにはあまり関係のない文章が多いので軽く読み飛ばしてしまった。半分くらいの量にしてくれると丁度いいように思う。


監禁面接
ピエール・ルメートル
文藝春秋



今日の一曲

Halestormで、"All I Wanna Do"



では、また。
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