頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『沈黙の森』C.J.ボックス

2016-06-26 | books
ワイオミング州の新人猟区管理官のジョー・ピケットが主人公。奥さんのメアリーベス、娘のシェリダン7歳とルーシー3歳の4人で暮らす。許可証なしで釣りをしたワイオミング州知事を逮捕してしまったりして、真面目なジョー。禁猟の時期にシカ撃ちをしていたアウトフィッター(アウトドアレジャーのガイド)オート・キーリーに対して違反切符を切ろうとしたら、銃が奪われ危ない思いもした。そして事件は始まる。そのキーリーの遺体がジョーの家の裏で見つかった。捜索の結果、キーリーと一緒に狩りをしていた二人も遺体で見つかる。同時にまた、見てはいけないものを見たシェリダンが狙われる…

これがデビュー作。シリーズの第8作「ゼロ以下の死」の評判がいいので、だったら最初から読んでみようかと読んでみたら、大当たり。ワイオミングの自然。ジョーの人柄。ストーリー。その全てがいい。なんでこんないい小説を読んでなかったのだろう。

狩猟管理官とか保安官の選挙とか、知らない世界を知るのも楽しい。そしてそして、なんといっても、シェリダン。何者かに脅される彼女がどう事態と対処していくのか。本書の影の主人公。かわいいシェリダンを応援しない人はいないだろう。

給料が安くて、生活に苦労させられる美人妻メアリーベスも良かった。

これからちょこちょここのシリーズを読んでいこうと思う。

沈黙の森 (講談社文庫)

今日の一曲

シェリダンから。Sheridan Smithで"Anyone Who Had A Heart"



では、また。
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