頭の中は魑魅魍魎

いつの間にやらブックレビューばかり

『藝人春秋2(下)死ぬのは奴らだ』水道橋博士

2018-01-22 | books
上巻から続く。

あまり類を見ない芸能人、武井壮と寺門ジモンの話、石原慎太郎と三浦雄一郎の言い分の食い違いの話(石原が参院選に出るように、三浦に要請した。OKした三浦が、プレッシャーからか頭がおかしくなったので、辞退することになったと言う石原。そんな事はないと言う三浦)

井筒和幸監督を殴りたい三谷幸喜の話、劇団ひとりや猪瀬直樹の話。

そして、一番読ませるのは、やしきたかじんの「たかじんNOマネー」を生放送中に降板した水道橋博士本人による経緯の説明。どんどんと右傾化していく番組(観ていないので知らないのだけれど、ハカセが言うのだから間違いないだろう)から降板したかったハカセ。右傾化の裏には橋下徹応援団のプロデューサーAの姿があった。その人物に対する嫌悪感が露わにされる。温厚なハカセが語るのだから、余程のことなのだろう。やしきたかじんの仕切っていた関西テレビメディアと、関西で局地的に人気のあった橋下徹。その辺の事情がよく分かった。

単純に笑える話と、かなり堅い話が絶妙に配置されている。ストレートと変化球をうまく織り交ぜるベテラン投手のようだった。

藝人春秋2 下 死ぬのは奴らだ

今日の一曲

Santanaで、"While My Guitar Gently Weeps"



では、また。
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