福祉亭日記

日々の出来事を更新していきます.

差別と偏見

2019-07-13 05:09:42 | 日記
ハンセン病の家族補償の判決に対して国が控訴しない・・ことがニュースに。
当事者の家族の声を拾っている番組があった。
家族が受けた体験は、当事者と同等の苦しみと悲しみ。
お一人のご家族がインタビューでお話されていた・・
貧乏とか、孤独とかは、少しも怖いものではありません。
怖いのは、差別と偏見です・・と。
静かな語り口の向こうの心の叫びに、圧倒される。

共生が、また、改めて口に上る時代になっている。
障がい者施設、介護施設で時折起こる事件も、根底に差別と偏見が影を落としている。
日本語には、村八分・・という言葉もつい最近まであった。たぶん、まだある。
どれだけのかたが、差別と偏見に苦しめられてきたのかと、気分が沈む。

人の心は、良いもの、佳きもの、善なるもの・・を求めますよね。
その裏側にひっそりと横たわる差別と偏見。
たぶん、どなたの心の片隅にもあるように思う。
ワタシの心にも、たぶん。
疑う、嫌う、不安・・を恐れる心が生み出すものでしょう。
これらを克服するには、まず、よく知る、よく理解する・・ことですかね。
人間という存在が生み出す様々な心のありよう。
自然なことではあるのでしょうが。

さて、福祉亭には今のところ、差別と偏見らしい姿は、見受けません。
一日のご利用は、様々です。
昨日は、がんの告知を受けたかたが、来年の桜を見られないかもしれないと言われた・・と。
そして、午後には、近親のかたが、孤独死され、突然警察から連絡がきた・・と。
さらに、お別れが近いかもしれない近親のかたがおられる・・というかたも。
人の世界の苦しみ、悲しみに接する日でした。
ただ、黙ってうなずいてさしあげたり、励ましてさしあげたり。
それぞれの心の痛みにかける言葉は、そう多くはないものです。
なんとか、福祉亭をいい空気づくりの場として、痛む心、悲しむ心に寄り添うより術はありません。



コメント
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