重さ

地球上には重力というものがある。
この重力のほかの重荷。
心の重力。
こいつが、実は、やっかい。

判断をしたり、処理をしたり・・これも、地球重力とは、別の加重圧を伴う。
時間に迫られて・・
外部要因に晒されて・・
或いは、言われのない言の葉に、責めたてられて・・

だいたい、この暑さ。
思考力が、狂う。
頭を冷やそうにも、体温より高い暑さ。
長期構想力と現場力・・と、午前の講座の講師先生のおわりの言葉。
確かに。
それが、きほんのき・・であることには、間違いはない。
しかし、現場そのものの福祉亭運営。
きほん・・・それだけに、留まるほど生やさしくはない。

様々な生い立ち、育てられ方、生きてきた環境、学校教育、職業人としての経験のフィールド・・・
それに加え、現実の目の前に広がる課題の深さ、重さ、広さ。
そして、集う個々人が人生をかけて培ったプライド。
ふ～～～～
長嘆息。

昨日、実は、大きな重圧が一つ取れたのです。
ガサッと、音にならない大音響と共に。
世界が一瞬無音に。
ジブンの身体の重さを喪失。
軽い眩暈。
ふらつき感。
外気温は、たぶん、38・9℃、いや、もっとだったかも。

厨房にいつもと同じ動作で、食材を入れ込む。
動作は同じでも、映画の中のスローモーションの場面。
エアコンの冷気に、頭を晒す。
脱力感。
「もう一度、買い出しに行くの？」と、声をかけられ、やっと、我に返れました。

ケガ

ケガや体調不良の話が多い。
これだけの酷暑。
熱中症には、どなたも注意を払っている。

酷暑で、どこか、何か、全体の注意力が削がれている気配。
身体全体の疲れも出てきている。
ガイドさんと歩いている時、ころんでしまって・・
通院の時、タクシーを降りると、ころんで・・
夕方、薄暗くなってから水やりに行って、足に枝が突き刺さって・・
う～～～ん。
これ以外にも、お祭りの手伝いを頑張りすぎて、足が・・

どなたも、70代80代。
とにかく、気を付けないと。
ヒューマンエラーの条件は、まず、環境に目をやるといいらしい。

福祉亭の厨房でのヒューマンエラーの発生は、頻度が高い。
昨日も、扉を開けただけで、食器がクラッシュしたと報告される。
何個も・・と。
原因は、前日の積み上げかたにある・・という口ぶり。
確かに。
でも・・と、つい、口には出せない言葉を飲み込む。
思うがままに口にだすのも、言ってみれが、ヒューマンエラー。
前日、食器のしまいかたに注意を払っていたかというと、おまかせしていたのは確か。
改善点は、クラッシュのことを、確実に、曜日チームに伝えないと。

環境要因の暑さと、本人要因の忙しさ、疲れ、注意力、視力・・・といろいろ。
人間は、精巧なつくりであるのと、感情というものを有するばかりに、変化への対応が加齢と共に、うまくいかないこともあるし。
なかなか・・・

涼しい

数日続いた酷暑。
昨日から、幾分、風があって、涼しい。
8月7日には、もう、立秋と。
どおりで・・・と、なっとく。
どこまでも澄んでいる空や、セミしぐれは、記憶の中の残暑。

それでも、まだ、まだ、暑く、これから旧盆。
体力がいる。
持病を持たれる高齢のみなさんが、ちょっと、へなへな、ふ～ふ～」。
でも、それぞれ、かる～～く、80の坂、90の坂を乗り越えられている。
そんな日々の中で、転んでしまっただの、なにやかや。

夕方、福祉亭に97歳さんをサポートされている66歳さん。
どちらも、持病をもたれる80代ご夫婦の奥さま。
ご主人を見送られたかた。
介護の大変さで、盛り上がる。
閉店の時間を過ぎても、いつまでも、話が尽きない。
しかも、それぞれ、笑顔。
たわいなくグチを言い合い、目の前の厳しい現状をひと時、忘れる。

とにかく、勉強になる。
老いの坂をどう乗り越えたらいいのか、戸惑いがないわけではない。
あるけれど、一歩一歩、歩まれる地域のみなさんの後姿を見ていれば、どう考え、どう処し、何を子どもたちに言っておくべきかを知ることになる。

福祉亭は良いところです。

ヘルプ

毎月恒例のカラオケ。
ガイドさんとご一緒にみえたこともあったご利用者。
お迎えに行きますよと、前まえからお約束。
全行程ガイドするのは、初めて。
気持ちのどこかに、他のかたのガイドをやっているから・・と。

ところが、小柄な女性と大柄な男性とのちがいが如実に。
しかも、筋力が幾分落ちてきておられる。
まだ、まだ、しっかりした足取りで救われる。
右側に立って頂く。
すると、右手を振り、バランスをとられる。
大柄な男性がぐらッとなったら、きっと、支えられないに違いないと、身体全体の力を集中させる。
ワタシも、左手を、右手に添える。

とにかく気楽にお引き受けできることではないと、実感。
外出はどなたにとっても、楽しいこと。
歌える歌も何曲もみつかり、大きな響きの良い声で、歌われる。
曲探しは、ご利用者さんが、つきっきりで。
大助かりしました。

数年ぶりのご利用者さんも、みえる。
以前より、腰が曲がられ、デイにも行っておられる・・と。
でも、笑顔は明るく、楽しげに何曲も歌われる。
福祉亭のカラオケが、めざす姿を見せて頂いた思い。
お上手なかたは、いくらでも、場が与えられている。
身体が弱られたかたや、まだ、まだ、力量が及ばないかたも、地域にはおられる。
お上手なかたが、サポートする福祉亭のカラオケ・・・この姿が、大事。

暑い

多治見では、とうとう39.7℃
日本中、インフルエンザの高熱状態。

朝から暑い！！を連発してしまう。
とうとう、暑いと言ったら100円・・と。
エアコンなどなかった時代に聞いた懐かしい言葉。
厨房も、エアコンはつけてはいる。
でも、それを上回る熱源。
ボラさんの背中は、どなたも、汗びっしょり。
朝の化粧も無駄・・と。
そう言いながら、次々に定食のご馳走づくり。

日本の主婦力は、大したもの。
主婦の潜在能力の活用！！って、大事。
福祉亭など、恵まれた環境にはほど遠い。
その中での大活躍。
一人ひとりが、ご自分というものを出され、持つ力を十二分に発揮されている。
賑やかで、明るい。
これが、何より。
みんなで、力を合わせ、気持ちよく・・

餃子

作った餃子200個。
ふ～～～！！
メニュー決めの時から、200個はどうか？？？？と。
でも、やりましょう！！と。

さあ、キャベツ2個、ニラ4わ、ひき肉4キロ・・に取り掛かる。
キャベツのみじん切りで、早くも手の技量の差が出てくる。
でも、そんなことは、問題ではない。
できた餡を包む工程。
ここが、おおしごと！！
とにかく、ものも言えず、もくもくと、包む。
時間は、すでに、11時過ぎ。
ひと手間かかるお弁当の注文もあって、内心はくはく。

結局のところ、12時5分になって、やっと、定食の一つ目が出始める。
取材のカメラは、入っているし・・
定食の数は、どんどん増えていくし・・・
汗ばかりが、だくだく・・・

フロントも、物も言えず、待機しているし・・
ご利用者さんたちも、さりげな会話のはしはしに、厨房の動きを注視しているし・・
緊張感だけが、いや増す。

78歳お二人を最高齢に、ボラさんたちも、よく耐えてくださいました。
日本人の辛抱強さが光る厨房とフロント、そして、ご利用者さんたち。
取材のクルーも、ひたすら、待ちの態勢。
どこもかしこも、すごい！！

クールシェア

昨年度に引き続き、クールシェア参加団体の福祉亭。
ほんの心ばかりのサービス品付き。
クールシェアの案内の小さなパンフレット持って、来てくださいね。
パンフは、福祉亭にも、まだ、ありますよ！！

とにかく暑い！！
梅雨明けと同時に、連日、一気に35℃。
今年の福祉亭は、昨夏、エアコンを大清掃工事をしたおかげか、大変よく冷える。
ただ、設定温度は、クールシェアの場合には、28℃が決まり。
だから、亭内には、うちわをパタパタされる姿も。
大勢みえる時間や、グループでお酒の会のみなさんの姿がある時には、実は、もう少し下げていますよ～～。

定食のあじフライも、あと4つを残す夕方。
定例の会のみなさんがみえてくださる。
一番手さんがにこにこ顔で、まず。
おっと～～、実は、頭からはずれていたのです。
バタバタと、生ビールを出したり、お通しを作ったり。
そんな時は、不思議と、ほかのご利用も多く、少なくなったスタッフで、煽られまくる。
遅れてご参加のかたが、さらに、お通しを注文してくださったので、さらに、ばたばた。

でも、ありがたいのです。
駅前に行けば、いくらでも、気持ちよく呑める場所がある。
それにもかかわらず、福祉亭でいい、福祉亭がいい・・と、夕方お友だちと、誘いあって出かけて来てくださるのです。
本当に、うれしいです。
みなさんの楽しげなご様子は、福祉亭の空気を柔らかくしてくれます。
笑顔って、いいですねえ。

まち歩き

「まち歩き、5000歩から広がるコミュ二ティ～自分の足で『まち』発見～」
公民館主催。
そのまち歩き2回目。
ニュータウン建設にかかわったOBたちのまち歩きぐみさんたちが講師。
おもしろいんです。

梅雨明けしてしまった昨日。
講座の計画は5月。
雨の時どうする？と、それだけが気がかりな講座だった。
なんの、なんの。
前回も晴れ、今回も晴れ。
あつ～～～～～！！
なんとか自信のある健脚ぐみのご参加でしょう・・と思いきや。
杖をつくかたも。
なんと！！踏破されました。
これは、すごいこと！！
サポートぐみさんたちも、りっぱ！！
最後まで、ず～～～と、はるか遅れながらも、出発地点の公民館に、辿りつかれる。

歩くまちは、30数年住み慣れたまち。
そのまちのどこに発見！！がある？？？
当初の予想をかる～～く裏切り、知らない街を歩くかのように、新しい発見！！の連続。
全行程ず～～と、感動と驚きの連続。
び～～～くり！！
写真を撮りまくってしまいました。

その後、押した時間のおかげで、昼食もとれずに駆けつけた福祉亭臨時理事会。
臨時ですよ！！
10数年の福祉亭運営の中で、初めて！！
理事会構成のみなさんのご努力で、なんとか終了。
まち歩きのおかげで、体内マグマは放出されていたようで、それも幸い。
ふ～～～～
ウオーキングには、こんな効用もあるんですねえ。
1万歩良いですよ～～～！！
「歩いてよし」「留まってよし」「眺めてよし」まちナビ倶楽部さんのキーワードそのまま。

助け合い

ラウンジにひさ～～しぶりに89歳さん。
大腿骨あたりの故障に悩まれている。
最後になるかもしれないと、何度も。
その言葉に、いささかの不安を覚える。
もしや、施設に？？
亡くなられた息子さんのお嫁さんは、施設職員さん。
一人暮らしの判断はおできになる。

頼まれた薬を商店街で買って、ラウンジまで、ご一緒に。
ワタシもラウンジ用の大荷物。
覚束ない足どりを支える態勢としては、不十分。
一歩いっぽ。
手にかかる重心。
梅雨明け宣言の陽射しの下、ラウンジめざす。
健常であれば、3分ほどで着く距離に難儀。

お休みと勘違いしていた隣の街区のかたもみえる。
ガイドさんと一緒に。
数日前に転んでしまったと。
すぐ帰ると。
玄関先で言い張られる。
少しだけ休まれたらと、みなで、声かけ。
やっと、ガイドさんと一緒に上がられる。
歩き始めの歩きが、今日は、できなかったと、ガイドさん。
実は、福祉亭に俳句を届けに・・と。
福祉亭にまで来たら、ラウンジまで行けそうだったから・・・と。

いま、厚労が、旗ふりする「新地域支援総合事業」
身体介護の専門ヘルパーも、生活支援の有償ボランティアも、自立を支える。
ご近所づきあいの延長線の助け合い活動にも、注目されている。
助け合いが支えるのは、たぶん、心。
善意が通じる関係づくり・・・地域にどれだけつくることができるかが問われている。

89歳さんを送ると出かけた84歳さん。
ご自宅に届けて、戻ってこられるとすっかり疲れ顔。
ご苦労さま。

連休

頭の中の熱は、ともかく、この連休やらないといけないことがあった。
換気扇、エアコンフィルター、扇風機の掃除。

表にして、当番制にと提案されている。
でも、脚立に乗る仕事。
不慣れな70代ぐみさんに、押し付けるのは、ためらわれる。
まあ、いいかと、とりかかる。

身体を動かすのは、結局のところジブンのため。
一日目の午前。
前回、かなり丁寧にやったおかげで、スムーズ。
7月の陽射しに洗い終わったフィルターをかざす。
満足。

午後は、公園の雑草とり。
頭の熱のせいで、身体が動いていないことを、如実に物語る。
えのころ草は、どの花よりも背が伸びてしまっている。
ワシヅカミで、雑草を抜いていくと、手の中に時折、いじけたサルビアまで入ってしまう。
きゃあ～～私は、サルビアよ！！と悲鳴が聞こえたよう。
いけないッ！
はっ！としても、もう後の祭り。
こちらは、途中まで。
手抜き。

二日目の午前。
まだ続く物置部屋のごみ出し。
ほとんどワタシのもの・・と言われているけれど、そうかなあ～の物・もの。
ワタシのものと言われて良いのは、判断が付きやすいこと。
どんどんいく。
途中、電話が鳴る。
今日は、7月のカレンダーだと、営業になっているけれど・・と。
おっと～～、また、やってしまった。
そうですか～～、すみませんね。

午後は、可燃ごみ。
ごみ出しのあと、箱を洗うつもりで、駐車場に、放置してしまった。
・・ということに、夜になって、気が付く。
あッ、いけない。
取り込もうとすると、な～～んと、大慌てのゴキちゃんが登場。
ばしッと、素早く、足で。
ふ～～・・・

あんなこんなで、連休が過ぎていきました。
だから、かえって、これで幸いでした。

再開

福祉亭の日々を書きとどめることを、休ませて頂いた。
最初は、ある怒りからだった。

日々が、思うようになるはずがない。
分かっている。
でも、身体中に張りつめる怒り。
襲ってくる想念に、夜の闇の中で、何度も切り捨てた。
エイッ、ムギュッと。

その間も、福祉亭は、何事もないかのように、日々恙なくシャッターが開けられ、閉じられた。
いつもと同じように、定食の準備がなされ、みなさんが集われた。
予定されていた来客は、予定どおり訪問してくださり、これからのことを打ち合わせできた。
これから？
これからが、あるのかどうか。
打ち合わせの間にも、どこか拭いされないジブンのアホさを感じながら。
申し訳けない。

やっていることと、想念の乖離。
操り人形になったかのようなジブンに、何度も遭遇した。
それにしても、遺伝子の連鎖と同じように、日常という時間が連続している現実。
この時間の連続になんとか、呼吸を合わせていくことが連続する世界に居る者の日々。
既に不連続の世界にいる父や母、そして、ご利用者の名前を何度も、呼んでみた。
こんな時、力を貸してもらえそうな存在ほど、既に、周囲にはなく、ただ非力なジブンだけが、いつも、そこに。

日記を、再開させて頂きました。
福祉亭は、日々元気です。

休止

福祉亭日記は、休止させて頂きます。
ありがとうございました。

チーム

福祉亭のお一人おひとりを、思い浮かぶままに思う。
ご縁あって、様々な経緯で運営に参加されている。
それぞれが、福祉亭のために、力をつくされる。
ボラさん５０人が、５０人それぞれの考え、やりかたで。
おもしろいです。
でも、苦しさも時に味合う。

みな、善意。
でも、歩まれて来たご経験、身につけられた技量、お考え、そこから導くことになる目の前の対処。
今、何をやるべき時か、今、何を語る場面か・・・
その集合体が、今の福祉亭というものをつくっている。
それぞれが表現される日々の言動が、結局のところ重みを持つことになる。

福祉亭は、疑似家族づくり・・と言ってみたところで、家族ではない。
親しき仲の許される限界。
そのボーダー上で、様々なことが持ち上がる。
喜びや苦しさを味わう。
聞かなくて良いことも聞き、見なくて良いことも見る。
言わなく良いことを言ってしまい、言わなくてはいけないことを口ごもる。

やり続けていくことで、見えない答えと出会えるのかどうか。

迎え火

賑やかな土曜日が終わって、夕方、ふっと、いつもとは別人！のご利用者。
床屋さん帰り。
聞けば、明日は、お盆の迎え火だろ・・と。
お母さんと、弟さんを見送られた・・と。

福祉亭のご関係者にも、今年も何人か。
残してくださったものの、大きさと深さ、そして重さを、かみしめる。
頂いた朝顔市の朝顔は、健気に次々と花をつけている。
水やりしながら、呼びかける。
がんばっています！と、報告する。

と・とつぜん！！

遅い昼ごはんを頂いていると、突然、アポなしの高校生が福祉亭に。
しっかりものの一年生。
映画甲子園の映画を撮らせて・・・と。
テーマ部門のノミネートで、それが、「地域」なので・・と。
え～～～！！
いつ？？
撮影予定日が・・・と言っていると、居合わせたご利用者さんが、感心した！！何かご馳走させて・・と。
え～～～！！
伺うと諏訪の新しい住民。
戸惑う高校生。
こちらも、びっくり！！
ラーメンでも・・・という、ご馳走のメニュー案に、ちょ・ちょと待って！！
人数を聞くと、全部で７人と。
ラーメンは、無理むり・・と、内心。
たい焼きは、どうかしら？と、お勧めする。
商売熱心。

実は、たい焼きだって、7つ一緒に・・は、た・たいへ～～ん！！
慌てて、厨房に駆け込む。

その後は、突然の撮影やら、居合わせたご利用者さんやスタッフとの交流やら・・。
「男子が弱い」だの「若いのが来ると元気が出る」だの「がんばれよ！！」だの・・
何がなんだか、分からないままのばたばた。
１５歳の大挑戦！！に、じじばばで、全面協力。

超大型台風に遭遇したような時間が福祉亭に流れました。
ふ～～～・・・