福祉亭日記

日々の出来事を更新していきます.

後のまつり

2017-02-16 06:30:19 | 日記
「豊かさの本質は、一過性の高揚感ではないはず」
再現したい豊かさは・・の後に続く「何かのテーマについて思いっきり語ることが豊かさ」
宝石のような言葉たち。
世界を震撼させる事件の発生にくぎ付けされつつ、まだ、うろうろ言葉を探す。

大嵐の真っ最中の福祉亭。
でも、ぐらぐらと逡巡していては、運営の継続は、覚束ない。
ふっと、その中で、面白い言葉と遭遇。
夕方遅くに定食のご利用にみえるご高齢者。
人気の餃子で、忙しい日だったという。
だから、定食は、とっくにない。
ご利用者は、もう耳が遠くなられていて、なかなかこちらのハナシが伝わりにくい。
定食は、もうないのよ・・と曜日担当のスタッフがにこにこ顔で言う。
編み物の教室に行っていて、遅くなってしまったのよ・・と、にこにこ顔でご利用者も。
明日は、早く来るわ・・と大きな声で言い、戻られた。

その姿を目で、見送りながら、
お耳が遠いので、こちらの言うことがなかなか伝わらないのよ・・
ご自分の言いたいことだけ言うの・・・と、スタッフにつぶやく。
すると、
私たちみたいじゃない・・と、にこにこ顔で。

お~~~~!!
まさに!!
耳はまだ、遠くはないはずなのに、言いたいことを言い、お相手の言うことが耳に入っていかない・・
耳に聞こえてはいるのに、その先に入っていかない・・
自分に都合のいいことは、すっと、耳に届く。
都合の悪いことは、聞き流す。
確かに・・・

言葉を発することなく、目でうなづき返す。
こう言う時の言葉は、意味がない。
これは、ずっと、ご高齢者同士の関係性として、厨房で語っていたこと。
おいおい、語るワタシたちも同じだった!!!
この驚き。
そして、スタッフのユーモア感にも、感心。
もっと、早い気づきがあれば、もう少し別の道が見つかっていたかも・・・と。






コメント
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