家内が水泳の師と仰ぐAさんの告別式に参列して感動の面持ちで帰ってきた。東京オリンピックの選手であったAさんは、現役引退後も水泳の指導を続け、家内もこの10年余り毎週指導を受けていた。それほどの方でも70歳を前にしてガンに倒れて亡くなった。私と同じ歳であった。一途な性格で指導も厳しかったそうだが、告別式でのご主人のご挨拶を聞いて、「A先生はあのような度量の大きなご主人に支えられていたのだ」と家内とその水泳仲間は感動したという。そして、会葬御礼には水泳に賭けた母の姿を偲ぶご子息の言葉が添えられており、印象深い師とのお別れになったようなのである。
特定秘密保護法案がとうとう衆院・参院での強行採決で可決されてしまった。戦前・戦中のあの暗黒の時代への逆戻りを懸念する多くの国民・識者の声を踏みにじっての政府与党の暴挙と言えようか。法案の大元はと言えば日米軍事同盟強化のための機密保持の担保であったのだろう。政治家が外務・防衛官僚の戦略の上に乗り、さらにこの際とばかり公安警察の取締・統制の権限強化の片棒を担いで、一気に憲法改訂の道筋をつけたというところであろうか。
これほどの政府与党の横暴を許している最大の戦犯は民主党である。民主党は少なくとも一年前までは政権党であったのだ。しかし、その3年前に国民の大きな負託を担って政権を握ったものの、寄せ集まりの俄か政党で経験も実行力もなく、果ては内部抗争で自滅してしまった。今や、その反動で政権に復帰した自民党に国会が蹂躙されても、何のけん制力もない。しかし、しかしである。自滅する民主党を政権につけたのも、暴走する自民党を復権させたのも全て国民なのである。ろくな立候補者が出ていないとは言え、選挙で投票して選んだのは他ならぬ有権者一同である。だから甘んじて暴挙を許すというのではない。日本の民主主義はこんなものなのかとタメ息が出るのである。
[サザンカとカンツバキ]
サザンカ(山茶花)とカンツバキ(寒椿)が満開になっている。
紅葉も峠を越して、初冬を代表するサザンカがこれから真冬までの花の主役級になる。同じ時期にカンツバキも目を楽しませてくれる。カンツバキは漢字名で「寒椿」と書くが、ツバキ(椿)よりサザンカに近く、葉や花を見ただけでは区別がしにくい。はっきり異なるのは樹形で、サザンカはしっかり立っている幹から枝が出ている中高木であるのに対して、カンツバキは幹がはっきりせず枝が横に這う低木である。
サザンカ(山茶花)
カンツバキ(寒椿)
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