飯島一孝ブログ「ゆうらしあ!」

ロシアを中心に旧ソ連・東欧に関するニュースや時事ネタを分かりやすく解説します。国際ニュースは意外と面白い!

グルジア戦争でウクライナがロシアとの戦闘に加担した?

2008年12月26日 15時06分46秒 | Weblog
今年八月のロシア・グルジア戦争でロシア空軍機が3機も撃墜され、だれがどうやって撃墜したのかが謎とされていた。この問題でロシア陸軍のクルーシ対空部隊司令官は25日、ウクライナの高射砲兵が戦闘で地対空ミサイルを操作していたと明らかにした。司令官は、このミサイルはグルジアがウクライナから購入したものだとし、「ウクライナがロシアを敵と認識して戦った証拠だ」と不快感を示した。これが事実とすれば、ロシアとウクライナの関係はますます悪化するのは避けられない。

グルジア軍の防空部隊には、ブーク1Mなどの地対空ミサイルがあるが、実戦経験がなく、実際に使えるかどうか疑問視されていた。クルーシ司令官が記者団に話したところでは、グルジアの防空部隊に戦闘時、ウクライナ人が加わっており、グルジア人と一緒に戦っていた。それを示す動かしがたい証拠があると述べたが、証拠の中身については言及しなかった。

ロシア国防省広報部によると、現場から押収した地対空ミサイルに「メイドイン・ウクライナ」と刻印され、ウクライナ語で書かれた使用書が付いていた。だが、その関係者を逮捕・拘束したわけではないという。


戦争終結当時からウクライナの兵隊がグルジア軍と一緒に戦っていたと指摘されていた。このため、ウクライナは議会内に調査委員会を設置し調査を行っている。だが、まだ結論が出ておらず、ロシア側が先に牽制球を投げた形だ。

ロシアとウクライナは来年1月からの天然ガス供給をめぐって対立している。メドベージェフ大統領は24日夜の国営テレビとの会見で「(ウクライナが滞納している天然ガスの)債務を支払わなければ経済制裁に訴える」と強硬な姿勢を示した。天然ガスに加え、グルジア戦争へのウクライナの加担が明確になれば、ロシアが再び天然ガスのウクライナへの供給をストップし、06年初頭のような欧州を巻き込んだガス・パニックが繰り返される恐れがある。

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