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プーチン大統領は2日、モスクワ南方のトベリ州で行われた若者のサマーキャンプに参加、質問に答えて辞任後の生活や恋愛について大いに語った。長年連れ添った夫人との離婚を公表した後だけに、恋愛の話に熱がこもったようだ。
このサマーキャンプは、プーチン大統領を支持する青年組織「ナーシ」(我々の意)が主催したもの。大統領も毎年出席しており、今年は4回目。セリゲル湖の周りにテントやパビリオンを立て、全国から集まった若者たちが政治討論会などを開いている。
恒例の大統領への質問タイムが行われ、プーチン氏はすべての質問に答えた。2日付けのコメルサント紙(電子版)によると、政治家を辞めた後、どんな仕事をするのかと聞かれ、「政治家の仕事がまだ終わらないよう希望する」と言って笑わせた。そのあと「私には興味深い仕事や熱中することがたくさんある。私は社会的な活動に従事することを考えている」と語り、具体的な内容までは言及しなかった。
続いて、反プーチン派の政治家ナバリヌイ弁護士が横領罪で禁錮5年の実刑判決を受けたことに質問が及んだ。大統領は「5年の実刑判決と聞いて驚いた。だが、判決は裁判が決めるものだ」と答え、関与を否定した。その半面、「若い政治家が最も厳しい汚職問題に取り組むのはいいが、自身も非難の余地のないようにしなければいけない」と語り、法律の範囲内で行動するよう釘を刺した。
若者たちに最もウケたのは、プーチン大統領が帝政ロシアを築いたピョートル大帝の恋愛について語った時だ。大帝はスウェーデンと戦った北方戦争で、ロシア軍の捕虜になったリトアニア農家出身のエカテリーナ一世を見初めて結婚した。「大帝は強くて厳しい性格の人だったので、軍の戦利品を王妃にすることができた。まさにラブストーリーだ。彼女はとても面白くて魅力的な女性だったに違いない」と話すと、若者たちから拍手が巻き起こった。
大統領は夏になってもロシア各地を駆け回り、皇帝のように振舞っている。とくに自分を支持する若者たちとの交流が楽しみなようだ。ピョートル大帝の恋愛話では、自分の結婚について思いが及んだに違いない。心中は定かでないが、今も大帝のようなドラマチックな出会いを夢想しているのかも。(この項終わり)
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