木工旋盤 専科・Woodturning・ウッドターニング・EBONY BLOG

   ‥‥ Woodturning三昧・木工旋盤専科・ウッドターニング・季節の中で ‥‥

木工旋盤の調整

2009年07月31日 | 木工旋盤
 私の木工旋盤の主力機はVL175です。
 購入時には軸が狂っていなかったのですが長年の酷使で少しずつ狂ってきたのに気がついていました。
 気になってはいましたが実用上は差し支えありませんでしたので そのまま使っていました。 
高さ方向は合っているいますが上から見るとテールストック側が約1mm手前に来ています。
 金具を使わないタケヒロ式ボールペンを作るには差し支えがあります。
 ヘッドストック側が狂っているのでは直しようがありませんので テールストック側が狂っていると勝手に決めて ディスクサンダーを取り出して 強引に矯正しました。

 取り合えずはこんなものです。 正直の所、直ったのかどうかは解りません。
 完璧とは言えませんが前よりは精度が良くなりました。
 押さえの補助板を付ける積りでしたが必要なさそうなのでこのまま使うことにしました。
 アルミのコーンを着けっぱなしにしておいたため中が錆びてしまいました。
 湿気の多い谷戸(谷間の入口)の所なので鉄部分は直ぐ錆びてしまいます しかたがありませんが ときどきは点検しなければなりませんね。(反省)

リハーサル

2009年07月30日 | 木工旋盤
 金具を使わないボールペンつくりのリハーサル。
  旋盤の調整をしてピンチャックを作って本番に取り掛かる準備をしましたが本番の前にリハーサルをして特に各部の寸法を確認しました。
 5年半前に 普通のボールペンを一本作っただけですので いきなりではチョット心配なのでモックアップみたいなものです。
 試し作りのクリップ部分も折角なので使ってしまいました。
 クリップ部分を最初に作ってしまうという変則的なやり方ですが これでも出来ないことはなさそうです。
 真鍮チューブを使わずに いきなり6.0mmの穴を開けてチューブが入っていることにしました(笑)なので トリマーも使いませんでした まー リハーサルですから。



 14.5mmと大分太めですがクリップ側をたっぷり長めに取りましたのでバランスは良いみたいです。(と自画自賛)
 今回はマンドレルとかピンチャックは使わない変則な作業でしたので本番ではちゃんとやってみるつもりです。
  

薮蚊の猛攻

2009年07月29日 | 季節
 薮蚊の猛攻を潜り抜けて収穫した茗荷。雨降りが続いてタイミングが遅れて花芽がでてしまったのも多くなってしまいましたがこの程度なら それほど味は落ちません。
 塩漬けにしたあと梅酢漬けにした紫葉漬は美味しいです。

木製ボールペンのクリップ試作 2

2009年07月26日 | 木工旋盤
 ボールペンのクリップ2
 サッシルーターが使えなければインレイジグを使うことを考えていましたが 幸いなことにサッシルーターが使えるようになりました。(新品をわざわざ購入するまでの気はありません)
 穴溝に合わせて作ったダボを埋め込む。クリップ部分を糸鋸・サンドペーパーで成形する。
  とりあえずは取り付け部分の試しなので形は適当ですが本番では強度や撓り具合を検討する必要があります。

クリップの接触部分を隙間がないように本体の形にして接着します。
  

 上から見たところです。
  
胸のポケットに付けてみました。
  
 金具を使ったボールペンと並べておいたら 一般ユーザーはどちらを選ぶでしょうか 価格にも拠るのでしょうが こだわりのボールペンの価値が判ってもらえるかどうか心配です。
 ターナーの自己満足になってしまうかもしれませんが自己満足できればそれで良いのでしょう。

木製ボールペンのクリップ試作 1

2009年07月26日 | 木工旋盤
 金具を使わないボールペン 1

 5年以上前に毛呂山の小山さんの所でボールペン作りを教わりました。
 山下さんの人生観を変えた あの講習会です。(笑)
 教え方も良かったので上手に出来上がりましたがボールペン作りは 私の好みには合わなかったので 以後ボ-ルペンを作る気にはなりませんでした。
 最近、三重の竹廣さんの発表された金具を使わないボールペンの画像や作製プロセスを見せていただいて「これは面白そうだ」と興味がわいてきました。
 早速、どうせ作るならクリップ補強のポチポチが見えないのがよいなーと構想を練りました。
 7月5日のJWAの講習会で幸運にも竹廣さんのボールペンの現物まで見せていただくことが出来まして いっそう 作る気になってきました。
 その講習会で佐野会長の胸に変なボールペンが刺さっているのを見つけました。
 初めは竹廣さんから譲ってもらったのかとおもいましたがクリップが木製なのにポチポチがないのに気が付ついて お願いして手にとって見せていただくと 出来もなかなかのもので、仕上げも竹廣さんのとは違います。勿論 佐野さんが作ったのではないことは最初から解りました。
「どうしたんですか?」とお聞きしましたら「山下さんからいただいた」でした。
 クリップの取り付け方がどうなっているかはわかりませんが 山下さんに聞くのもエチケット違反だと思いますので お聞きしませんでした。
 
 私の考えたクリップの取り付け方法はクリップと本体軸に溝穴を掘って溝穴に合わせたダボで繋ぐというものです。5月に作ってみる気になってツールを引っぱりだしてみましたが 真っ赤にさび付いて動きませんでしたが山口さんが修理してくださいまして講習会当日持ってくださいました めでたく試作作業再開ができるようになりました。

 とりあえずは出来るかどうかクリップ部分だけの試作です。 先ずは本体部分とクリップに使うピースを用意して墨付けをします。
クリップは6mm厚の削りやすいマホガニー 実施ではもっと強度のある材料を使う積もりです。
本体部分も柔らかいΦ15mmの米ヒバ材。いずれも在り合わせの材です。
  

  ダボ用の溝穴を掘ります。巾3mm長さ10mm 深さ4mm
  
  使用機器は昔々のその昔に購入したマキタのサッシルーターに3mmストレートビット。ビットの取り付けはコレットチャックでなくてドリルチャックなのでmmでもインチでも着けられる優れもの。物置からひっぱり出したら真っ赤にさび付いてアルミのテーブルは腐って捨てようとしているのを 天才的多能力者の山口さんが分解修理して使えるようにしてくださいました。

 続く‥‥‥‥ 

毒毛虫

2009年07月24日 | 季節
 柿の木の下に沢山の虫の糞を発見。上を見上げますと毒毛虫が盛んに葉っぱを食べています。
 行儀良く並んで食事中の毒毛虫の幼虫。うっかり触れると物凄く痛くて腫れ上がる。
  「殺虫剤を撒くのは禁止・枝ごとも駄目」と言われて やむなく枝切り鋏みで毛虫のついている葉や小枝だけを摘まむように切り取りです。
 
 真ん中の3匹は異変に気付き逃げる用意です。
 こんな猛毒毛虫を食べてしまう小鳥もいるのですから不思議です。

床柱

2009年07月22日 | 木工旋盤
 長さ2m 径が10cmほどのエンジュの古い床柱をいただきました。
 23年間も小屋裏物置にしまって置いた物で23年前すでに古材だったそうです。
 
 人工的にコブコブを削り出したもので小間切れにするのは勿体無いような気がしましたが ウッドターナーに渡ったのが運の尽き。たちまち小間切れにしてしまいました。
 何とかエンジュの特徴の辺材の白い部分を生かせないかと考えましたが手間の掛かったコブコブを生かすのは早々に諦めてしまい イメージが決まったのは壷型の一輪差しです。
 
     Φ85mm h100 槐 (エンジュ) PS-1000-1回目
  
真球ジグを使って まん丸にしてホローイングツールで中刳りをしましたが できるだけ大きな球にしたいのでキャッチング代に余裕が無く 行程を良く考えてからの作業でした。
 外側はフェイスワークのスピンドルターニングで内側はフェイスワークのホローワーターニングになるのでしょうか。
 残っていた辺材を鶴首の先端に生かしてエンジュらしさを出せたと思います。
  

収穫期

2009年07月20日 | 季節
 
先日の強風で少なからずの被害を受けました隣地農園のトウモロコシ。
 まだ小さくて被害を免れたのが収穫時期を迎えています。

 こちらは可愛らしい我家のトウモロコシ。(笑) うるぬいた苗を試しに植えてみたのです。
  
 本数が少ないと自家受精が難しいので上の雄花の花粉を掌で受けて下の雌花の毛羽に摺りこんでやります。そうすると数本でも立派な実になります。

 勝手に生えてきたミニトマトが たくましく育って沢山実を付けました。
 赤くなるのはもう直ぐです。霜が降りて枯れるまで食べきれないほどの実を提供してくれます。スーパーで売っているミニトマトの方が 美味しい‥‥‥‥。
  
 

粗木取り

2009年07月16日 | 木工旋盤
 山口能司さんの作品 黒檀縁飾りサラダボール 山口さん撮影
 Φ180 h50 t7 樫の木 プレポリマー
 
 ターニング仲間の山口さんの最新作品 樫の木の「黒檀縁飾りサラダボール」を見せていただきました。
 縁の内側に紐状に細い黒檀がぐるりと埋め込んであり 綺麗に仕上がっています。
 私も同じ樫の木の一部を戴いており半割にしたままになって忘れて放ってあるのに気がついて 様子を見ましたら 木口割れが始まっており あわてて粗木取りをして粗挽きの準備です。18~20cmのが10個できました。
     
 粗木取りや粗挽きはあまり面白くない作業なのですが仕込んでおかないと作品(製品かな?)作りは出来ませんし ひび割れになってしまっては 折角の材料が勿体無いことになってしまいますので 手遅れにならないように我慢してやっております。
 山口さんは先日のJWAの講習会に「黒檀縁飾りサラダボール」と 赤くて綺麗なとても立派な大型の「ユーカリの花瓶」を持参されたのですが展示スペースが なかったとかで展示しませんでした。
 私は菅波さんの作品を寄せていただくという 恐れ多いことをして持参した内から5点も展示させていただいてしまいましたが山口さんは大型の作品でもあったので遠慮してしまったのでしょう。ちょっと残念でした。私が1点か2点にしておけばスペースができたのに申し訳ないことをしてしまったと反省いたしております。

簡単キャリパー

2009年07月12日 | 木工旋盤
 花瓶等の中刳り作業の厚みの確認に欠かせないのがキャリパー。
 形状によっては 既製品のキャリパーでは役立たなくて 特に鶴首の付いた花瓶などでは肩の部分が測れないことがあります。
 ここはレーザーポインターでも難しい所です。
 
 こんな時役に立つのが針金キャリパーです。
 以前から知ってはいましたが あまり必要性を感じなくて 作りませんでしたが今回ミニ壷型一輪挿しを作りながら必要性を感じ針金キャリパーを作ってみました。
 作ると言っても ただ針金を曲げただけの超簡単キャリパーです。
 「Ellsworth on Woodturning」では かなり太い針金を使っていますが 取り合えず手持ちの#8線を使ってみました。
 細すぎて 頼りないかな?と思いましたが20cm以下ですので何とか使えます。
 20cm以上ですともっと太い方がよいようです。
 複雑な構造のキャリパーを除けば多くは中央に支点がある∞型をしていて手前で厚みを確認できるのですが針金キャリパーは両端の隙間を覚えておいて引き算で厚みを推測する頭脳ツールです。(笑)
 作るのも簡単ですが形状に応じて曲げるのも自由自在で既製品のキャリパーの使えない所に威力を発揮します。
 


便利なボルト

2009年07月10日 | 木工旋盤
 先日のJWAのフリマで販売させていただきました特殊なボルトです。
購入希望者が多くて抽選になるのかと思っていましたが そんな心配は無用で売れ残りがでました。(笑)
 使い方は簡単で何方でも解ると思い込んでいましたが 使い方が解らないと おっしゃる方が結構いらっしゃいました。
 このボルトの特徴は 頭の付け根が滑り止めの四角になっていてが片側だけで締め付けられます。
 最初にきつく締め付ければめり込んでゆき わざわざ四角にさらわなくも大丈夫です(硬い木ですと割れるかもしれませんので さらいます)。ついでにエポキシ接着剤を塗っておけば抜けなくなり使いよくなります。
 付属のナットが回転座金と一体化していてスムーズにナットを回すことができ 座金が僅かですがお椀のように内側に湾曲していて締め付け力が常時バネのように利いています。
 このボルトは木造軸組み工法(普通の木造建築のこと)の柱と土台や梁に入れる筋交(すじかい)を緊結する「筋交金物」に使い 建築業者・工務店や街の建築金物屋さんで入手可能ですが、通常は建築業者向けに筋交金物に付属して販売されており販売単位も50~100組で ボルトだけの購入は難しいかもしれませんが 念のため お願いしてみると良いと思います。

 具体的な使用方法は このBLOGの 6月28日掲載の「カービングスタンドの自作」 4月7日 「スリーポイントステディ」  ’08年7月22日「インレイシステム」 などの他にも旋盤のベッドに自作ジグを固定するのに使っています。
 自作ジグを使わない方には必要はないでしょう。 
 

JWAインスタントギャラリー

2009年07月06日 | 木工旋盤
 昨日のJWA講習会のインスタントギャラリーに展示されていました川口工房の川口 康さんの作品です。ほんのちょっとだけ綺麗に撮れるように気を使いましたが判りますか?

 大爆発してガスが宇宙空間に広がりつつある寿命が尽きた恒星の残骸をイメージします。中心部にブラックホールが見えます。エッ 見えない?ブラックホールは肉眼では見えないのですね。
 オブジェのようですが作者の川口さんによればアクセサリー入れなんだそうです。
 海流に流されているうちに羽が折れ曲がり擦り減ってしまった難破した船から外れたスクリューのようにも見えませんか?
 いずれにしても なにか時の流れを感じさせてくれる作品です。
 こんなのが作れたらいいなーと思うのでが‥‥‥‥。

 竹廣さんの素敵な作品も感動的でした。竹廣さんのホームページで見せていただいてはいましたが やっぱり実物は違いますね。木(?竹も)だけのボールペン・蓋の閉まり具合がすごいBOX・木の持ち味を生かした花瓶 どれも形が良く丁寧な仕上げで高い完成度は素晴らしいものです。触れることができて嬉しかったです。

 えーーと その他の展示品もとても素晴らしい感動的な作品でした。本当です
 テックさんのホームページをどうぞご覧下さい。

(川口さんに写真掲載のお許しを戴いております)
 

第2回JWA(日本ウッドターニング協会)講習会

2009年07月06日 | 木工旋盤
 ダイナミックで かつ繊細なターニング のデモをする須田プロのコーナーです。

昨日 「木工旋盤夏祭り」と題した 第2回JWA(日本ウッドターニング協会)講習会が開催されました。
 六つのコーナーに夫々エキスパートの講師が担当して盛り沢山のデモと実技体験がおこなわれました。他にフリーマーケットやインスタントギャラリーもセッテッィングされました。
 東から西から40名近い大勢の参加者なので どうなることか心配でしたが、会場が広くて各コーナーの配置や内容が良く考えられており 各自お目当てのコーナーを始め各コーナーを順繰りに巡って納得できるまで体験できたようでした。
 一通り説明したところに新たな参加者が回ってくるので講師は同じ説明を何回も繰り返すようになってしまい大変のようでしたが 講師のみなさんは終始 にこやかに疑問・難問にとても親切に答えて 説明をして下さっていました。
 私は独楽の彩色が滲んでしまうのが課題になっていましたので 彩色の技術研究に並々ならずの努力をしています佐野会長の技巧をぜひ伝授いただこうと楽しみにしていました。
 
 ユニークな秘伝の彩色もマスター(?)させていただき 他のコーナーも充分に見学させていただきました。
 フリーマーケット・インスタントギャラリーが好評で次回もお願いいたしたいです。
 

ダイヤホイール

2009年07月04日 | 木工旋盤
 一昨日、ターナー仲間の山口さんが私の作業小屋に遊びに来ました。
 山口さんが長年愛用しているトルメック刃物砥ぎ機に付属の砥石に替えて装着していますダイヤホイールを見せていただきました。
 最近河口湖の「池田」から購入しドイツ製だそうです。
 粒度は#1200で付属の砥石と同じくらいで砥ぎ具合も同じようです。
 水もちょっとだけの使用で早く砥げて摩滅による形状変化が無くて非常に満足しているとおっしゃっています。
 トルメックもトルメック型も注意して使っていないと不都合が起きることもあるそうです。ダイヤホイールなら大丈夫だそうです。 

 私も以前に欲しいと思ったことがありますが本体が高価であった上に砥ぐためのジグが刃物の形状毎に揃えなければならずこのジグが結構な価格になるため購入はしませんでした。
 長年やっている木材加工のための砥ぎに別に不満もありませんでしたのでこのトルメックはアマチュア用だと思ってしまった こともあったのかもしれません。
 最近になってトルメックのコピー品が安く購入できるようになりました。
 トルメックコピー品はジグなどが揃っていなくてトルメック製を流用するようです。
 初心者や研ぎが苦手なかたでも正確に上手に砥げますので価格も随分やすくなりましたから財政が許せば 導入を検討してもよいかもしれません。
 私は当分は許されそうにありません。(^_^;)
 
 

ひらひらフリルエッジのカップ

2009年07月03日 | 木工旋盤
フリルカップ もみじ Φ105mm H90mm プレポリマー(実物はこんなに汚くはありません)
  少し遊んでみました交差式ステレオ画像です。
 寄り目にして左の目で右画像を右の目で左画像を見ると立体に見えます。
 長時間見ていると気持ちが悪くなりますので気をつけましょう。

 アメリカの木工旋盤愛好家(アマとプロ)の組織のAAWのホームページのギャラリーを見ていますと 物凄く素晴らしい作品ばかりで腰が引けそうになります。
 どうやって作ったのか判らないのも多く 手が込んでいて半端でないエネルギーを注ぎ込んだ作品ばかりです。
 簡単な物を作っていると飽きてしまい段々に手の込んだ作品にエスカレートしてしまうようです。こんなのを見ているとこれから始めようとする人はいなくなってしまうのではなかと心配してしまいます。

 数年前は真似が出来そうな作品も結構あったのですが最近の作品は付加価値の高い作品ばかりです。
  そんな中で何とか真似できそうな縁がフリルになったお皿を見つけてから大分たってしまいました。グローバル的にはセンターワークのボールターニングになるのでしょうか。

 支持ジグ(カービングスタンド)を作ったりして どうにか形になったカップですが とても飲み難いので実用品ではありませんね。