木工旋盤 専科・Woodturning・ウッドターニング・EBONY BLOG

   ‥‥ Woodturning三昧・木工旋盤専科・ウッドターニング・季節の中で ‥‥

簡単マグカップ

2008年05月31日 | 木工旋盤
 取っ手一体に こだわったマグカップを時々 作っていますが、慣れてきたとはいえ 取っ手部分の削りだし加工に結構手間がかかります。
 1個や2個ならよいのですが 5個以上になると厭きてしまって在庫補充も ついついおっくうになってしまいます。

 カップ部分と取っ手部分を別々に作って くっ付ければ簡単になりますし カップ部分の形もある程度自由になります。
 少し面倒なのは 取っ手の取り付け加工です。
 少々乱暴に扱っても大丈夫のようにしなければなりません。
 いい加減にくっ付けますと強度がなくて 直ぐに取れてしまう恐れがあります。
 カップを薄くすると強度の確保が難しくなってしまいます。

 友人の太目のリングがついたワイングラスの作品を見せていただいて十数年前の木工雑誌にリング状の取っ手を付けたコーヒーカップが載っていましたのを思い出しました。
 一応プロセスを考えて試作品を作ってみました。
 カップもリングも木工旋盤なら簡単に出来ます。簡単と簡単をくっ付ければ簡単に出来上がりです。
 これなら大巾にコストダウンが出来そうです。(^.^)/~~~
 
  


    
  取っての位置がもっと上がよいかもしれないとおもいましたが なるべく深く入れたくて 厚みのあるところにしましたのでこうなりました。
リングを本体にどのくらい めりこませるかで強度が決まるようです。
 一度 作ってみるといろいろの事がわかりますので次回の参考になります。
 
 

俵グミ

2008年05月28日 | 季節
 2階の軒先までの高さまでになって窓の西日除けになってくれる俵グミの木。
 今年も沢山の実を付けて そろそろ色付き始めたが いっこうに赤くなりません。
 少し黄色になるのだが‥‥ そのうち だんだん実の数が減っているのに気が付きました。
 早朝、小鳥の声にそーっと覗いてみるとヒヨドリが二羽 まだ青いグミを大口を開けて飲み込んでいます。
 野鳥としては大きい方のヒヨドリですが径10mm長さが25mmもある俵グミが喉に詰まらないのかとつまらない心配をしてしまいました。

顔を隠してしまいました。

芯ずれゴブレット

2008年05月22日 | 木工旋盤
 手間がかからずに何か目先の変った物が無いかなーと思いついた芯ずれゴブレット。
Eccentric はあまり好きではありませんでしたが 芯ずれの一輪差しが好評でしたのでもう少しやってみようとその気になりました。
 
 とりあえずは簡単な二軸偏芯。
 特別な道具も要らなくて 難しく無いところがよいです。 
 
 高さ105mm 径40mm エゴの木

 完全な真似っこ ですが少しだけ焼き直しをしています。

 作り方は「ココ」。 この動画は上手なところを見せたいのでしょうか なぜか?せかせか やっていますが こんな風に先を急ぐやりかたですと私は直ぐに失敗をしてしまいますので もう少しゆったりとやっています。 正直に言えば早くは出来ないのです。(^_^;)
 
 ウッドターナーには見慣れたものですが 一般の方には珍しい形のようです。

 

ハンカチの木の花

2008年05月18日 | 木工旋盤
 八王子市上恩方の陣馬街道沿いのハンカチの木の花。

 この花の少し先の「工房・野の人」で開催中の陶芸家・森屋由美さんや和轆轤作家・岡田泰弘さんなど8人の作家さんの展示会に行ってきました。

 まだ若手の岡田さんは本格的和轆轤の工人には珍しくナチュラルエッジの作品も多く作っています。
 当たり前の事ですが私などの趣味のウッドターナーとは一線を画した凛とした作品群でした。
 工房移転を機に木工旋盤の導入を計画されておられる岡田さんは私の旋盤を見て参考にしたいとのことでしたので 早速に作業小屋にご案内しました。
 和轆轤の刃物の事や材料の事・仕上げの事や販売の事など参考になるお話を聞かせていただき よかったです。

 

槙の粗挽き

2008年05月16日 | 木工旋盤
 径が18cm位の細い方の槙。
 AAWの名簿の表紙のようなナチュラルエッジボールにするには径が小さすぎるので諦めて樹表側を底にしたミニボールの粗挽き。
 
 以前に槙を挽いたときは とても硬い木だとの印象があったのですが 生木のせいかサクサクと削れました。 いくらかは腕が上がっているのかなー(笑)


最近は皮付きのナチュラルエッジ以外での生木挽きは直ぐに仕上げるのではなく、粗挽きしてから しばらく置いて乾燥させてから仕上げるようにしています。
 生木ですと仕上げてからの歪が大きいのと技術が無いので逆目部分のササクレや毛羽立ちが上手く取れないことが主な理由です。
 乾燥してからでも木口部分や逆目のササクレはなかなかとれませんが生木よりは少ないですしサンドペーパーの掛かりがよいので幾分は ごまかせます。(^_^;)
 歪があってもセンスの良い形に出来るのであればよいのでしょうが、センスの無い形の作品では ただの出来損ないに見られてしまうようなのです。

乾燥済みの材木より 生木を挽く方がスリルがあってズ~ッと面白さを感じますが 思ったようになかなか行かない 難しさや もどかしさも感じています。

 歪も計算の内でササクレや毛羽立ちもなくあっという間に挽くことが出来て 旋盤から外した時はオイルフィニッシュも終わって仕上がっているというスーパーテクニックを持っている方を一人だけ知っています。
 弛まぬ研究と修練がないと なかなか出来るものではありません。  
 
 
 

椅子の修理

2008年05月10日 | 木工
 5年ほど前に作った枝材で軸部分を作った椅子。
 胴付きをつけて抜きホゾ楔打ちで絶対にホゾが緩まないようにしたので 通常の使い方であれば充分な強度があるはずでしたが予想もしないような使い方をしたらしく あっけなく背もたれの付け根が折れてしまいました。
 オーナーが「普通の使い方なら壊れることはないのだけれど‥‥」と言っていました。 
 引き取ってきて早速に修理をしました。こういう作業は先に延ばすと面倒になりほったらかしになってしまうことが、ままあるからです。(^_^;)


   背もたれが3センチほど短くなりましたが安定は増したようです。ホゾ部分をぎりぎり太くしましたので 今度は簡単には折れないでしょうが、ぜひとも普通に使ってくださるよう願うばかりです。
この枝木の椅子はセミラスティックシリーズとして15脚作りましたが行く先は全部分かっていて行方不明はありません。
 一脚だけ心配なのがありますが故障したと言われたのはこれが初めてです。他の物もどうなっているかもう一度点検してみようと思っています。
 
 

この木何の木?

2008年05月07日 | 木工旋盤
 少し古くなってしまいましたが朝のうち大雨だった先日の土曜日。
 10時ごろには晴れてきて気温が上がって日向では汗ばむようでした。神奈川は二宮町の土場。
 径約35cmの樫の木(?)の原木を山口さんが玉切りするのを 私が木口割れ防止にボンド塗り。

樫の木なら赤樫かな?樹皮はコナラかクヌギのようだけど木口はコナラやクヌギではないようですし縦割りにしましたが樫の木特有の放射髄線がありません。
 他に径25㎝弱のツゲや高野槙 60cmのケヤキも玉切りしてボンド塗り。
 あまり欲張らずにケヤキ以外の木を50cm長さの物を1本ずつとMさんから届いていた径30㎝ほどのモミジも戴いてきました。

ガウジ要らず

2008年05月02日 | 木工旋盤
 戴いた I さんの主力作品の「ケヤキのりんご」 Φ85mm H80mm クルミオイル  
 ソリッドなので重い。手の平で撫でると自家製クルミオイルとカルナバワックス仕上げでツルツルして木の感触もあって気持ちよく癒し効果があるようです。
 樹種や大きさを変えて沢山作っていて 委託販売やクラフトフェアーで良く売れています。
 
 昨日に去年の10月のクラフトフェアー出展で2回ほど一緒になりました I さんの工房を初めて訪問をしました。 
 一人満員のこじんまりした工房でした。 
 ちょっとだけ驚いたのは ボールガウジやスピンドルガウジを殆ど(全然かな?)使わずに スクレーパーとパーテングツールだけで作品を作っていることです。 
 (勿論 サンドペーパーも使います。工房内の粉塵の積り具合から かなりサンデングに頼っているように見えました) 
 平ヤスリで作ったいろいろの形のスクレーパーが何本もありました。
 
 「ボールガウジにも形の違いが4種類ほどがあって砥ぎ方も入れれば24種類にもなる」( これに太さの違いを掛ければ らくに100を超えてしまう) という お話とは 全然 別な次元の木工旋盤の世界があるんですねー。
 考えてみれば NC旋盤の刃はスクレーパーの刃のようなものですから それで良いのでしょう。とても理にかなっている方法だと思いました。  
 完成度の高い立派な作品を作っています。 
 「自分にとって簡単でやり易い方法でやってみたらこうなった」とおっしゃっておりました。 
 掴み代部分を仕上げる時に 仕上がった部分を傷付けずに掴める自作チャックなど いろいろ工夫がしてあります。  
 I さんが ご自分でクルミの実を千個ほど潰して搾り出した純粋のクルミオイルを見せていただきました。結構こだわっておられるようです。