木工旋盤 専科・Woodturning・ウッドターニング・EBONY BLOG

   ‥‥ Woodturning三昧・木工旋盤専科・ウッドターニング・季節の中で ‥‥

似て否なる轆轤と旋盤

2007年08月31日 | 木工旋盤
 轆轤カンナ 上から仕上げ・コマゲ・ハスマゲの各カンナ。

 一旦嵌まったら底なし泥沼に嵌まり込んだように切りも無く湯水のように お金を使ってしまう木工旋盤。まー趣味だから仕方が無いけど随分かかる。
 一度に揃えるとしたら大事だ。
 でもゴルフよりはかからないか。ゴルフ会員権の大損に比べれば木工旋盤は比較にならないくらい安いものではある。
 (会員権で何○万円損をした人は多いと思うが 割と余裕のある方々なのか それで破産したと言う話は少ない。)

 和轆轤では最小限の道具や工具の使用で済むように工夫されていて自作が基本。
 カンナを鍛造する時 適当に形を作ったら後はグラインダーで整形すれば良いと思っていたが、それでは鋼材が無駄になってしまうので鍛造段階で出来る限り完成に近い形にするのが良いのだそうだ。
 グラインダーがなかった昔は研ぐのも大変だったからなのだろう。

 作る作品に合わせて刃物や道具を作るので長い間には刃物や道具がたくさんに増えて木地師の皆さんは結構な数の刃物や道具を持っている。
必要な形の刃物を自分で作る和轆轤に比べれば 木工旋盤では自分では作らないから(例外的に少しは作ることもあるが)あれもこれもと際限なく購入しなければならない。一通り揃えたと思っても 更に新しいツールが売りだされるので 永久に切りがつかないのだ。

 一瞬、時間が止まって何十年も昔にタイムスリップしたような和轆轤に比べると 次々と開発製造して販売する便利な機械や刃物・工具ばかりだけでなく次々と考え出される新しい技術の講習会にも参加しなければならないウッドターニングは麻薬中毒に似ていると考えるのは間違って いるのだろうが やっぱりより高機能で便利なツールが欲しいし 新しい技術も知りたいので どうしても切りがなくなってしまう。

 和轆轤もどきを片付けて 夏季特別轆轤自己研修を一応終える。
 小田原工芸技術所の4日間の講習では いろいろの事を知ることができてよかった。
 木工旋盤は自由に何でも出来ていいなー ツールがあればだけど(^_^;)

 

夏の終わり?

2007年08月28日 | 季節
 騒々しい蝉の鳴き声だが真夏の蝉時雨とは大分違う初秋の雰囲気。
 油蝉に替って ミンミン蝉やヒグラシ・ツクツク法師など羽が透き透っている蝉達。
 窓の外の極近い所でツクツク法師が過ぎ去ろうとしている夏を「ツクヅク惜しい」と大音響で鳴きだした。
 蝉の中でも小さい方で体長は4~5cmぐらいなのに大きな鳴き声だ。
 とても用心深いツクツク法師なので大鳴きしている最中に そーっと 近付いて レンズを向ける。
 こんなに 上手く撮れたのは初めて。
 なので大きめ画像。うん 手振れ防止機能がよく効いている。 

 連日の猛暑日も今日で一休みらしい。明日は涼しくなるそうだ。
 

轆轤体験

2007年08月27日 | 木工旋盤
 轆轤もどきを更に轆轤に近づけるために4本釘の受け木を作る。
 釘針はベッドのスプリングをちょん切ったのが良いそうだが ここでは普通の45㎜釘で間に合わせる。釘では軟らかいので曲がり易い。
 旋盤でいえばフェースプレートの簡易版みたいなもので 取り付け脱着が簡単だけど よく切れるカンナで上手に挽かないと 直ぐに外れてしまう。
 引っ掛け(キャッチング)は絶対厳禁。

 材料を取り付けたところ ハンマーで叩き込む。
  

  なんとか 外れずにここまで削れた。フーゥッ!
  
  両手の力が抜けて掃くように削れる時 木工旋盤にはない心地よい感じがする。旋盤のように回転軸より上で迎える様に挽くのではなく 回転軸より下で送るように挽く違いだからなのか。
   

和轆轤もどき

2007年08月22日 | 木工旋盤
 小田原工芸技術所での 火造り夏季特別講習会で 轆轤カンナを作って(いただいて)以前からのと 合わせると大分本数が増えてきた(8本)ので使い方をもう少し練習しようとする気になってきた。
 まずは 材料を薪の中から拾い出して準備。練習なので ひび割れなどがあっても 差し支えないかなと思うけど本当はひび割れ・節などの欠陥のない材料の方がよい‥‥。
  
 轆轤ではチャックは使わないのだけれど ここは削る練習なのでチャックで。
 回転方向が旋盤とは逆回転になる。
1日約2時間を3日間続けたら初めは粉っぽい削り屑だったのが カンナっ屑と言えるような感じの削り屑が出てくるようになってきた。同時に刃先の研ぎ方も 少しだけど上手になってきて研ぐと切れるのが解かってきた。
  
 腕に力が入り腕の筋肉苦痛と肩こりが発生してしまった。
 あまり面白くない単純な削りを繰り返すことでカンナのコントロールを身体に覚えさせるわけだが 途中で飽きてしまうのをがまんすることが一番苦労する。
 
 木工旋盤の日帰り教室で手ぶらで来た初体験者でも帰りには自作品を持って帰れるようにする教え方が とても優れた方法なのだと理解できる。
 
 木工旋盤の場合普通は最初は先生が刃物を貸してくださるが 轆轤では刃物を貸してはくれないので まず刃物を作る。
 刃物用鋼材は売っているけど完成した刃物は うっていないので火造り鍛造で鋼材をうって自分用の刃物を作らなければならないので あまり素人向きではないことがわかる。
 初めに作るのはハスマゲカンナといって お椀などの外側を挽くのに使う刃物。
 これが使えるように練習をしてある程度削れるようになったら中側を挽く刃物コマゲカンナの作り方を教えていただけるらしい。
 本当はハスマゲが使えなければ次の段階に進めないのだが 私の場合は 友人のYさんから以前に特別授業を受けていてコマゲカンナも仕上げカンナも持っていたので 勝手に先に進めるが ハスマゲが使えなければ他の刃物は使えないことが実際にやって見ればよく判る。
 退屈な練習を克服したら先に進める方法は「忍耐力があり やる気のある者にだけ教える」よい方法だと思うが  本人の資質に関係なく 道具より先にとりあえず作品を1個作る体験をさせて 作ることの面白さを教えてしまう教え方も大変魅力的でもある。 
  

江戸独楽展

2007年08月16日 | 文化・芸術
  深川江戸資料館で開催されている広井政昭さんの「江戸独楽展」にいってきました。
 びっくりするほどの沢山の独楽・カラクリが展示されていて、夏休みなので子供さんが大勢で独楽回しを楽しんでいました。
 「写真を撮ってよいですか」とお聞きした所「どうぞ どうぞ撮って下さい」とおっしゃっていただき 撮らせていただきました。

 とてもユーモラスな 「よっぱらい」のカラクリ

  その他にも遊び心豊かな沢山のカラクリはじめ珍しい昔の独楽などが会場いっぱいに展示されていて 実際に回して見られるコーナーもあって楽しい展示会でした。

 19日(日曜日)まで開催されています。
 深川江戸資料館の電話 03 3630 8625
 種類が限られていますが販売もされています。広井さん作製以外の独楽も売っているので注意がいります。

73年ぶりに最高気温を更新 40.9度 よう!日本一 やっぱり熊谷(くまがい)は えらい!

立秋から一週間

2007年08月15日 | 季節
 暑い!暑い!と言っているうちに 季節は秋モードのスイッチが入ったようだ。

 屋外でのチェンソーワークは西の山へ陽が沈んだ後の 暮れなずみの時間にするようにしていたのだけれど この暮れなずみが 大分短くなってきて 暮れなずみとは呼べなくなってきた。
 すーっと暗くなってしまうのだ。ヒグラシ・ツクツク法師が「秋だ秋だ」と鳴いている。

 山山椒の花。この時期は花の種類が少ないのか こんな花でもミツバチが集まってくる。


62年前の今日もこんな暑い日だったのを覚えている。
 敗戦記念日 憲法九条を守りたい。
 

心頭滅却

2007年08月11日 | 木工旋盤
 今年初の猛暑日の昨日。
 小田原工芸技術所の暑気払い火造り教室。
 
 心頭滅却すれば火もまた涼しい と心頭滅却してニコニコ顔の山口さん  


 火床から離れると 確かに ほてった皮膚に35度の気温が涼しく感じる。

 「ねっ 火の粉なんて熱くないよ」
 「げっ アッちっちっちっちっ」 

 (注) 派手な火の粉は特別演出


独楽の彩色セット

2007年08月09日 | 木工旋盤
 委託販売で在庫が減ったので独楽の補充をする。
 5色で始めた独楽の彩色セットBOX。
 黒とピンクの顔料を戴いたので7色セットBOXに作り替えた。
 オレンジやその他の色も欲しくなって結局12色になったので 以前の5色セットBOXも役に立つことになった。

 少しでも綺麗なのがよいと禁断の色にも手をだしてしまった。
 当分は内緒にしておきたかったのだが 最近 遊びに来たMさんYさんは 知ってしまった。
 秘密を守るのは難しいものだ。(笑)
 

生木の板割り

2007年08月05日 | 木工
6月半ば過ぎに友人から戴いた桜の半割生木を7月初めに 苦労して(半割でもとても重い)板に挽き割りましたが 昨日、点検してみましたら 何枚かが反ったり捩れたりしていました。
  無駄の無いように木目を考えず(少しは考えたけど)ケチケチ木取りがよくなかった のと あまりにも生木過ぎたのかもしれません。
 
 木の種類にもよっても違うのでしょうが芯を除いてある程度の大きさに解体したら しばらく乾燥させてから小間切れにしないと故障が起きてしまうんですね。
 考えてみれば ごくごく 当たり前のことなんですが 実際に懲りてみないと身にしみて解からないのが 素人の悲しさです。


火造り

2007年08月03日 | 木工旋盤
 ただでさえ暑い夏、日本海に抜けた台風に向けて熱風のような南風が吹き込んだ今日。
 小田原工芸技術所での轆轤カンナ刃物の火造り講習会に行ってきた。
 
 「心頭滅却すれば火も凉し」とは全然ならない。
 十数人で行われたが初心者は二十歳代の若者2名と限りなく初心者に近い私を含めて3名。
 勝手を知っているベテランの人たちはどんどん自分の刃物を作って講師やプロに助言を受けている。

 至れり尽くせりで手取り足取り教えていただいた今までに体験した火造りとは大違い。
 たたき上げられた木地師の教え方は 言葉より先に身体で教えるようだ。
 「もっと腰を入れて もっと高くから振り下ろせ」と言われても簡単ではない。
 「滑ってハンマーが飛ぶから手袋をしてはだめ」と言われて素手で火の粉をハンマーと一緒に握って火傷はするし、手のひらには豆が出来てしまうし。

  
 なんとか1日目は終わったが あと3日間 なんとかなるかなー がんばろう!
 連れて行ってくれたYさんが頼り よろしく御願いしま~す。

仁義なき戦い

2007年08月01日 | 季節
 「仁義なき先取り合戦が始まる」なんて のんきなことを言っていたら 自然に対する考えの甘さを思い知らされてしまった。
 今朝、ブルーベリーの様子を見たら 未熟な少しだけ色の着いたのも含めて色着いた実が一つも無い  木の様子もおかしい 実を付けた枝が下を向いてうなだれている。
 地面にまだ青い実が房ごとあっちこっちに落ちている。
 沢山青い実をつけたまま折れてしまっている枝も何本もある。

 裏山の野猿の仕業だ。房ごとちぎって色の着いた1粒か2粒だけ口に入れ他は捨ててしまっている。
 今までもときどき小屋の周りに現れる猿軍団は ブルーベリーには手を出したことは無かった。
 随分と乱暴なことをするヒヨドリでもこれほどひどいことはしない。

 先日は隣地菜園のナスやキュウリが被害に遭っていて市役所の職員が調査していた。
 まぁー 私のところは手入れらしいこともしていないので あきらめられるが 丹精こめて作っている隣地菜園では さぞ くやしい思いをしているだろうと察してしまう。