----確かこの映画、
観る前は「かなり、きつそう」って言っていたよね。
「うん。
白髪の豊川悦司 がカメラを構え、
横には寂しそうな顔をしている薬師丸ひろ子。
そこにキャッチコピーが
『夫婦には「さよなら」の前に、やらなければならないことがある』。
このメインビジュアルを見てぼくが抱いたイメージは
“離婚”、そして“病死”」
----フォーンも、そういう映画と思ってた。
最近で言えば 『象の背中』みたいな…。
「だよね。
さて、映画の中身に入る前に、もっとも大きなぼくの勘違いを告白。
トヨエツのこの髪は白髪じゃなく、カラーリング。
ということで、年齢設定からして、思っていたのとまったく違っていた。
物語の方はこうだ。
かつては売れっ子カメラマンだった北見俊介。
仕事をしなくなって久しい彼は、妻・さくらと、どことなくぎくしゃく。
しかも、妻が友だちとの旅行に出かけた隙に
オーディション用の写真を撮ってもらうためにやってきた女優志願の蘭子(水川あさみ)と、
いいムードになる。
ところが電車を乗り過ごして戻ってきたさくらに
彼女の靴を見られたことからHは取りやめに。
写真も助手の誠(濱田岳)に任せてしまう。
あれやこれやあって、妻はようやく出かける。
最初のうちは、独身生活を楽しんでいた俊介だったが、
次第にさくらがいない生活に苛立ちを感じ始めて…」
----ニャるほど。身勝手な男の心理だね。
「そう言われると返す言葉もないけど…。
この映画を観た後の
ぼくの気持ちはプレスに書かれている解説の中の一文がうまく言い表している。
≪女性は共感、男性は反省≫。
この映画の宣伝に関わっている、ある男性が
『妻には見せたくない』と言ったとも聞くけど、
それもよく分かる。
ついでに、もう一言プレスから引用。
『失ってから初めて気づく、
いつも当たり前のものとして受け取っている日常のささやかな幸せ――。
観終わった後は、愛する人や愛してくれる人が隣にいることの幸せを、
しみじみとかみしめたくなる』」
----いやあ、いい言葉だニャあ(しみじみ)。
「でしょ。ぼくの言うことなんか何も必要なくなる。
映画案内じゃなくて、
プレス案内になってしまったけど…(笑)」
----でも、これだけで終わっちゃ、
さすがにまずいんでは?
「そうだね。
じゃあ、感想を交えながら解説を…。
最初はずっとコメディ・タッチ。
どことなくお芝居みたいと思ったら、
これは2002年に上演された同名の大ヒット舞台。
脚本家・中谷まゆみによるオリジナル脚本を、
伊藤ちひろが映画用に脚本化。
この女性目線というのが、映画を味わい深いものにしている。
もし、男性が書いていたら、
≪女性は共感、男性は反省≫の感覚はここまでは出せなかったんじゃないかな。
あと、注目したいのは俳優たちの演技。
夫を前にポーズをとる薬師丸ひろ子。
その可愛らしさは“ポーズ”繋がりで『Wの悲劇』を思い起こさせる。
対するトヨエツは、彼言うところの“表情そのものでキャラクターを表現していく”演技。
あとは濱田岳。彼も、パッと見にはモテナイ男という
独自のポジショニングを獲得。
『フィッシュストーリー』『鴨川ホルモー』と、今年は大活躍だね。
あとは、オカマ役が
これ以上はないほどに板についている石橋蓮司。
これは一見の価値ある。
本人も演じることを、すこぶる楽しんだのではないかな。
ほかにも、井川遥の“あるセリフ”など、
伏線の張り方の巧さなどについても、いろいろ語りたいところだけど、
実はこれまた、かん口令がいくつも敷かれているんだ」
----監督は行定勲だよね?
「うん。彼は『遠くの空に消えた』 『クローズド・ノート』を手掛けた2007年以来、久しぶりの登板。
でも2010年はこの後、『パレード』も続くし、
その復活(?)は大いに喜びたいね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「かん口令なんて言われると、よけい気になるニャ」
※最後は泣ける度
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お花屋さんもよろしく。
観る前は「かなり、きつそう」って言っていたよね。
「うん。
白髪の豊川悦司 がカメラを構え、
横には寂しそうな顔をしている薬師丸ひろ子。
そこにキャッチコピーが
『夫婦には「さよなら」の前に、やらなければならないことがある』。
このメインビジュアルを見てぼくが抱いたイメージは
“離婚”、そして“病死”」
----フォーンも、そういう映画と思ってた。
最近で言えば 『象の背中』みたいな…。
「だよね。
さて、映画の中身に入る前に、もっとも大きなぼくの勘違いを告白。
トヨエツのこの髪は白髪じゃなく、カラーリング。
ということで、年齢設定からして、思っていたのとまったく違っていた。
物語の方はこうだ。
かつては売れっ子カメラマンだった北見俊介。
仕事をしなくなって久しい彼は、妻・さくらと、どことなくぎくしゃく。
しかも、妻が友だちとの旅行に出かけた隙に
オーディション用の写真を撮ってもらうためにやってきた女優志願の蘭子(水川あさみ)と、
いいムードになる。
ところが電車を乗り過ごして戻ってきたさくらに
彼女の靴を見られたことからHは取りやめに。
写真も助手の誠(濱田岳)に任せてしまう。
あれやこれやあって、妻はようやく出かける。
最初のうちは、独身生活を楽しんでいた俊介だったが、
次第にさくらがいない生活に苛立ちを感じ始めて…」
----ニャるほど。身勝手な男の心理だね。
「そう言われると返す言葉もないけど…。
この映画を観た後の
ぼくの気持ちはプレスに書かれている解説の中の一文がうまく言い表している。
≪女性は共感、男性は反省≫。
この映画の宣伝に関わっている、ある男性が
『妻には見せたくない』と言ったとも聞くけど、
それもよく分かる。
ついでに、もう一言プレスから引用。
『失ってから初めて気づく、
いつも当たり前のものとして受け取っている日常のささやかな幸せ――。
観終わった後は、愛する人や愛してくれる人が隣にいることの幸せを、
しみじみとかみしめたくなる』」
----いやあ、いい言葉だニャあ(しみじみ)。
「でしょ。ぼくの言うことなんか何も必要なくなる。
映画案内じゃなくて、
プレス案内になってしまったけど…(笑)」
----でも、これだけで終わっちゃ、
さすがにまずいんでは?
「そうだね。
じゃあ、感想を交えながら解説を…。
最初はずっとコメディ・タッチ。
どことなくお芝居みたいと思ったら、
これは2002年に上演された同名の大ヒット舞台。
脚本家・中谷まゆみによるオリジナル脚本を、
伊藤ちひろが映画用に脚本化。
この女性目線というのが、映画を味わい深いものにしている。
もし、男性が書いていたら、
≪女性は共感、男性は反省≫の感覚はここまでは出せなかったんじゃないかな。
あと、注目したいのは俳優たちの演技。
夫を前にポーズをとる薬師丸ひろ子。
その可愛らしさは“ポーズ”繋がりで『Wの悲劇』を思い起こさせる。
対するトヨエツは、彼言うところの“表情そのものでキャラクターを表現していく”演技。
あとは濱田岳。彼も、パッと見にはモテナイ男という
独自のポジショニングを獲得。
『フィッシュストーリー』『鴨川ホルモー』と、今年は大活躍だね。
あとは、オカマ役が
これ以上はないほどに板についている石橋蓮司。
これは一見の価値ある。
本人も演じることを、すこぶる楽しんだのではないかな。
ほかにも、井川遥の“あるセリフ”など、
伏線の張り方の巧さなどについても、いろいろ語りたいところだけど、
実はこれまた、かん口令がいくつも敷かれているんだ」
----監督は行定勲だよね?
「うん。彼は『遠くの空に消えた』 『クローズド・ノート』を手掛けた2007年以来、久しぶりの登板。
でも2010年はこの後、『パレード』も続くし、
その復活(?)は大いに喜びたいね」
(byえいwithフォーン)
フォーンの一言「かん口令なんて言われると、よけい気になるニャ」
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