ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『かいじゅうたちのいるところ』

2009-11-28 23:22:22 | 新作映画
(原題:Where the Wild Things Are)


----これって、だいぶ前から観たがっていた映画だよね。
「うん。たまたまウェブで見つけた予告編がとても魅力的でね。
そこに流れていた音楽がまたよくて、
予告編だけで早くも涙腺が緩みそうに…。
で、気になって
ちょっと調べてみたら、
なんと監督が鬼才スパイク・ジョーンズ
これはもう絶対に観なくちゃと…」

----で、どうだったの?
「う~ん。申しわけないけど、
予告で味わったときほどのインパクトはなかったなあ。
これってもとより、世界的に有名なモーリス・センダックの絵本。
就任間もないオバマ大統領が
3万人の親子を集めたイースターのイベントで
子供たちに自ら朗読したのもこの絵本なのだとか…。
と言っても、
実は、ぼくはその絵本をまだ読んでいないんだけどね。
読んでたら、また違うのかなあ…」

----あらら。映画は映画…のはずでしょ。
で、どういうお話だったの?
「家族に分かってもらえない寂しさを抱え、
違う世界へ飛び出した男の子マックス。
彼は、たどり着いた
かいじゅうたちのいる島で王様を名乗り、
だれもが幸せになれる王国を作るとみんなに約束。
しかし、それは思ったよりも複雑で大変だったというお話」

----どういうところが大変ニャの?
「このかいじゅうたちが、とにかく超個性的。
それだけに、全員の意見を集約するのが難しいんだ。
群れの実質的なリーダーであるキャロルは、
みんなと仲良く暮らして一緒に眠れる場所を作りたがっている。
ところが独りになれる場所が欲しいKWはそこを出ていき、
怒ったキャロルは、自分の手で家を壊してしまう。
他にも皮肉屋で傲慢なジュディスとか、
そのパートナーで謙虚で忍耐強いアイラだとか、
小柄でヤギみたいなアレクサンダーだとかがいる。
そんな中、
マックスは自分が王様でないことがバレそうになったことから、
その身を守る隠れ家を作ろうとする。
ところがそれがキャロルの逆鱗に触れて……という流れ。
おそらく監督はこのかいじゅうたちのいる島を人間社会と重ね合わせて見ているんじゃないかな。
世の中は人それぞれ。
自分とは違う考えを持っている人が大勢いる。
その人たち一人ひとりの考え、個性を尊重することから、すべては始まる…」

----ニャるほどね。
でも、原作もほんとうにそんなお話なのかな。
「(汗)。さあ、どうだろう。
近々、原作を読んでみるよ。
さて、この映画の特徴、それは
昔懐かしのアニマトロニクスの流れをくんでいるところ。
そう。かいじゅうたちは
巨大なコスチュームで作られているんだ」

----えっ。CGじゃないの?
「CGは表情を豊かにするためにポストプロダクションで使用。
この映画のかいじゅうたちは口もとが大きいため、
音声と口の動きを一体化させるのが難しいんだ。
なんでも今回、そのセリフの収録に関しては、
俳優がスタジオに集まって全編を通して“演じる”という手法を取ったらしい」

----どういう意味?
サウンドブースで普通にアフレコするんじゃニャいの?
「うん。
アメリカでは
たとえば『バットマン』のようなTVアニメなんかでも、
声優が先に演じて、
その口元にあわせて絵を描き込むというような手法を取っている。
今回は、さらにその上を行き、
声優が声だけでなく体でも演じているんだ。
たとえば泥の塊の投げ合い。
このシーンを、
ロールパンに置き換えて俳優が演じるとかね」

----まるでゼメキスの演出みたいだ。
「パフォーマンス・キャプチャーだね。
あそこまでじゃないけども、
このやり方はけっこう効果をあげていたと思うよ。
特にキャロルとKWの表情は秀逸。
おそらく、これはクリエイターたちの想像だけじゃ
作りえなかったものじゃないかな」



         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「そう言えば猫さんも出てきたらしいのニャ」気持ちいいニャ


※犬とは違って実物大だった度


blogram投票ボタン

ranking.gif人気blogランキングもよろしく

☆「CINEMA INDEX」☆「ラムの大通り」タイトル索引
(他のタイトルはこちらをクリック→)index orange
猫ニュー

コトリ・ロゴお花屋さんもよろしく。
画像はアメリカ・オフィシャル(壁紙ダウンロードサイト)より。