ラムの大通り

愛猫フォーンを相手に映画のお話。
主に劇場公開前の新作映画についておしゃべりしています。

『新しい人生のはじめかた』

2009-11-12 21:05:33 | 新作映画
(原題:Last Chance Harvey)


----これって、どこかで聞いたタイトルだニャあ。
今年の春あたりに公開していなかったっけ?
「フォーン、もしかしてそれ『最高の人生の見つけ方』と勘違いしていない?
それを言うなら、タイトルが似ているのはむしろ『最後の恋のはじめ方』の方。
これはね、『主人公は僕だった』』で意気投合したダスティン・ホフマン
エマ・トンプソン が共演したラブストーリー」

----えっ、ラブストーリー?
ダスティン・ホフマンにしては珍しくニャい?
パッと思いつくのは『ジョンとメリー』くらいだけど…。
「そうだね。彼を有名にしたのは、
花嫁をさらうシーンが有名な、あの『卒業』
ところが以後、彼のフィルモグラフィには、
いわゆるラブストーリーというのは驚くほど少ない。
そんなホフマンのこれは“ボーイ・ミーツ・ガール”ムービー」

----そ、それはまた…(笑)。
「お歳は召しているけどね(笑)。
さて、この手の映画の基本としてストーリーはシンプル。
ニューヨークのCM作曲家ハーヴェイは、
離婚後別居していた娘の結婚式に出席するためロンドンに飛ぶ。
ところが、結婚式の前日に行われた身内のパーティで
彼は仕事のことばかりが気になって携帯、また携帯。
気づくと、のけもの扱いに。
翌日、結婚式にこそ出たものの、披露宴への出席は取りやめ空港へ。
しかし乗り遅れて、やけ酒を呑みに入ったバーで出会ったのが…」

----それがエマ・トンプソン演じる女性だね。
「そう。
ケイトという名の彼女は、
ちょっと病的な母親を抱えていて、独り暮らしの身。
若い男を紹介されても、ひとり会話についていけずさみしい思いをしている。
ここのトンプソンの演技は秀逸。
もちろん監督の演出に負うところも多いけどね」

----監督ってだれ?
「新鋭ジョエル・ホプキンス
おそらく彼はダスティン・ホフマンの大ファン。
これまでホフマンが演じた映画のシーンを思い起こさせる描写が
いたるところに、しかもさりげなく散りばめられている。
ハーヴェイの行動力は『卒業』のベン。
好きな女性を追って同じ乗り物へ。
さらに結婚式ならぬ披露宴に押し掛ける。
もっともこれは娘のためだけど…」

----ふうん。ほかにもニャにかある?
『アガサ・愛の失踪事件』
この映画のお相手は、エマ・トンプソンと同じく長躯のヴァネッサ・レッドグレイヴ
彼女よりかなり背が低いホフマンは、堂々と彼女からのキスを受ける。
このロマンチックなシーンを彷彿とさせるのがこの映画のラスト」

----へぇ~っ。ニャにが起こるんだろう?
「まあ、それは自分の目で観て確かめて。
これはハリウッドに残るひとりの名優に対するリスペクト・ムービー。
こういう映画、
これをきっかけに、もっと生まれてほしいなあ」


         (byえいwithフォーン)

フォーンの一言「ホフマンの笑顔も素敵なのニャ」気持ちいいニャ

※こういう歳の取り方は素敵だ度

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