ライティングも一段落したので再開します例大祭新刊レビュー。
・モリアーティの原罪(涼来々!)
今回の話しの肝となるのは、多くの人が衝撃を受けたであろう鈴奈庵の易者のエピソード。
そこから、「第2の易者」とも言えるキャラクター「森安貞」が現れます。
このエピソードは前述のとおり多くの人に衝撃を与え、多くの人が「博麗の巫女」と「博麗霊夢」についてさまざまな思いを巡らせたと思います。
本作は、あえてカメラを霊夢ではなくその敵対者となるモリアーティこと安貞に多めに向けることで、霊夢の「博麗の巫女」としてのあり方を描き出していると感じました、
また、本作のオリジナルキャラである安貞も、「第2の易者」と前述しましたが、易者とは決定的に異なる点があるんですよね。
それは、「超越的な存在である妖怪ではなく紫という一個人に歪んだ憧憬の念を抱いていた」という点。
なので今回のお話は、「博麗の巫女はただの人間を裁けるのか」というテーマに並び立って、「森安貞の歪んだラブストーリー」とも取れると思います。
ということは今回の霊夢は恋の当て馬にされたってことになるのか……。
そしてラストエピソードの日記で、安貞はかつて父親が魔術に傾倒し始めたことがきっかけでこうした凶行に及んだことが明かされるんですが、同じような境遇の人物がひとりいるよなあ……とか思ってたらこれですよ。
やっぱり魔理沙は最終的には「そうなって」しまうんでしょうか。
今日はここまで。