A Day in The Life

主に映画、ゲーム、同人誌の感想などをコンクリートミキサーにかけてブチまけた、ここはいいトシしたおっさんのブログ。

劇場版まどマギ思い出し日記・後編。

2013-11-12 23:47:53 | STG

はい、それでは思い出し日記後編行きます。
結構記憶が曖昧になってますが大目に見てくださいな。
また前回と同じく、考察と見てた時の感想がごちゃまぜになってます。

それでは、ネタバレゾーン開始!

●ほむら、あわやのところでさやかに助けられる
・ほむらを助けに入るさやか。さやかも記憶を取り戻している? あるいは、テレビ版の時間軸で魔女になったからこの世界そのものが魔女の結界であることに気付けた?
・この世界が5人の魔法少女のうち誰かによって作られたものであると確信しているほむら。もう明らかにその犯人は彼女自身なことがわかっているだけにかなり辛い描写だった。
・そんなほむらに、さやかは「この世界を作ったことはそんなに罪深いことなのか?」と言う。
・テレビ版で魔女化した彼女だからこそ、「魔女に堕ちること」を一概に罪だとは言えないのではないか?と考えているのかも。

●ほむら、真実を知る
・このあたりの演出がもういちいち印象的というかグッサリくる。
・特に、まどかのレリーフにすがりつくほむらの姿は、ほむらはまどかを救いたかったんじゃなく、まどかに救って欲しがっているようにさえ見える。この辺の考察はまたあとで。
・そして、今回はおとなしいとばかり持ってたキュウべぇがやっぱり裏で糸引いてやがった!! なんというか、コイツ舐めてました。こんな美味しい市場をコイツが見逃すわけないよな考えてみたら。
・ここから一気にクライマックスになだれ込む、と思ってたんだけど完全に油断でした……。後述。
・ほむら、自身がすでに魔女と化していたことを悟る。この絶望たるや!
・ほむら、巨大な魔女と化す。このデザイン、なんというかもう凄絶。ほむらの絶望そのもの。カタストロフ! 絶望に次ぐ絶望!!
・ほむらが魔女化していく過程も凄まじい。前半でまどかと語り合った白い花の咲く丘がじわじわと(ここ重要)彼岸花になっていくシーンは美しくも禍々しい。

●ほむらvs魔法少女たち
・自らに絶望し、仲間に倒される道を選ぼうとするほむら。それを救おうと奔走するマミ、さやか、杏子、そしてまどか。
・そう、虚淵監督の欝展開はこうした王道展開の前置きなんだよ!……そう思っていた時期が俺にもありました。後述。
・新キャラ、なぎさの正体発覚! その正体はシャルロッテとして魔女化する前の魔法少女だった。これは予想してなかった、というかここまであんまり目立った活躍してなかったからなあ。いや、ある意味活躍してはいたんだけど。
・なぎさとさやか、両者ともテレビ版では魔女化するという最悪の結末を迎えた(迎えていた)この二人が、円環の理に導かれていたがゆえにほむらを助ける中心人物となったのは興味深い。キュウべぇの言葉を借りれば、まさに希望と絶望の相転移。魔女に堕ちるという絶望が今、ほむらを救うための希望となった! ……と思っていた時期が俺にもありました……。後述。

●愛
・激闘の末、円環の理となったまどかが天から降りてくる。見守る仲間たち……しかし!!
・「この時を待っていた」……このシーン「うわ、そう来たか!」という気持ちと「ああ……やっぱりそうなったか」という気持ちが完全に半々になってました。
・円環の理となったまどかから人間としての記憶を引き抜くほむら。この時点で彼女の力は同じくもう神のレベルに達していたのか。それだけの力は、すなわち彼女の絶望……ではなく、まどかへのあまりにも凄絶な愛。
・悪魔と化すほむら。もうこのあたりを見てて、これはほむらじゃなくて、絶望の中まどかへの愛だけが残ったほむらの残留思念みたいなものなんじゃないかという考えすら出てくる。
・テレビ版のラスト、あれは個人的には大団円だと思ってたんだけど、考えてみればほむらは最愛のまどかを失ってるんだよな……。
・そこから考えると、今回のテーマが見えてくる気がする。
・「叛逆の物語」……円環の理、すなわちまどかを失ってして待ったことへの叛逆。
・テレビ版ラストはまどか視点ではハッピーエンドだったものの、ほむらにとってはこの上ないバッドエンドだったのかも……。
・それを覆そうとする物語ってことだったのかも、今回の映画は。
・しかし、これで奇しくもまどかとほむらは対の存在になったよな。
・そういう視点で見ると、今回のほむらの姿は、一歩間違えばまどかだったのかも。
・同様に神レベルの力を手にした二人の決定的な違いは、魔法少女すべてを救う道を選んだまどかに対して、ほむらはまどかたったひとりを救おうと、あるいは縋ろうとした点。決定的な違い。
・ほむらいわく、まどかは「優しすぎて強すぎる」「その時がくれば、(自分を犠牲にする)選択ができてしまう」。そんなまどかと、終始弱みを晒し続けてきたほむら。残酷な対比。
・こう考えると、「魔法少女まどかマギカ」という作品自体が、ふたりの少女の悲しいすれ違いの物語なのかもしれない。
・今回の物語は、「暁美ほむらの行き着くべくして行き着いた結末」だと思う。バッドエンドではなく、ほむらルートにはこの結末しかない。
・まどかを救おうと時間を巻き戻してしまった時点でこの結末は決定していたと思う。

●世界改変、そして
・悪魔と化したほむらの手によって再構築された世界。人と使い魔が共存する、異様な世界。
・さやかは記憶を残している。ほむらを責めるさやか。しかし、その記憶も失われつつある。
・最初とは逆に、まどかが転校してくる。この残酷なまでのリフレイン。
・最初とは逆に、まどかを案内するほむら。振り向くシーンにもテレビ版冒頭と同じカットが使われているのが辛い。
・ほむら、まどかに「秩序と欲望、どちらを選ぶか」と問う。この問いはとりもなおさず、「すべての魔法少女ために神になったまどか」と「ひとりの魔法少女のために悪魔になった自分」どちらを選ぶかという問にほかならない。まどかの答えは「秩序」。
・自分の円環の理としての力を思い出しかけるまどか。ここで巻き返すか!? と思ったけど、完全には思い出せず、ほむらに力を押さえ込まれる。
・いずれ敵になるかもしれない、と告げるほむら。そして……ああ! 赤いリボンを渡す。かつてまどかから渡されたリボン。このシーンはキた。
・ラストシーン。月の夜、ひとりワルツを踊るほむら、草むらには死んだようにボロボロのキュウべぇ。そして……人形のようにビルから落ちるほむら。
・各国の言語で「終わり」の文字が踊り、最後に魔女文字が一瞬だけ映る。
・エンドロール。主題歌「君の銀の庭」の歌詞は完全ネタバレ。バックには一緒に画面奥へと走る二人の少女の輝くシルエット。

●総評
こうして思い出しながら書いていくと、今回の映画は「ほむらのまどかからの決別の物語」なのかな、と思えてきました。
この二人は決して結ばれない二人なのだと思います。
テレビ版の時から、ほんとうに随所ですれ違い続けてるんだよなこの二人……。
で、これからどうなるんでしょうかまどマギ。
僕が知る限り、今回で終わりってアナウンスはなかったはずですし、まだ続きがあるんでしょうか?

ネタバレ終了。
はー……疲れた。
というわけで、見てない人は今すぐ映画館に行ってゲッソリしようぜ!

コメント
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