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宇治市源氏物語ミュージアム

2012年06月12日 | Museum
6月10日 京都宇治『平等院』『宇治上神社』と世界遺産を見学しました。ここ宇治は、世界遺産だけでなく、『源氏物語』の舞台ともなった風光明媚な地。『宇治市源氏物語ミュージアム』へ立ち寄りました。館内は『源氏物語:宇治十帖』の世界を再現、映像(映画)では“橋姫”“浮舟”の物語2本立て(20分×2本)で鑑賞し、ひととき『源氏物語:宇治十帖』の世界に浸りました。
今年は映画初めにて『源氏物語~千年の謎~』を鑑賞していますし何か縁を感じてしまいます。
今からおよそ1000年前、平安時代の半ば。藤原道長の娘で一条天皇の中宮彰子に仕えていた紫式部。『源氏物語』は「桐壺」にはじまり「夢浮橋」まで全編五十四帖にわたります。前半は、光源氏を主人公に華やかで雅な平安貴族の暮らし、そして恋愛模様の物語ですが、後半は、光源氏の子:薫と孫の匂宮の若き二人の男性と、宇治の大君、中君、浮舟の三姉妹の姫君の悲恋の物語。舞台は宇治に移り「橋姫」から「夢浮橋」までは特に「宇治十帖」と呼ばれています。「橋」で始まり「橋」で終わる。「橋」とは宇治川にかかる宇治橋のこと。宇治川の左岸と右岸は、浄土と此の世の世界。宇治橋を渡ることは彼岸と此岸を彷徨いつつ人生の憂いを体験すること。雅な平安王朝の中で静かに漂う憂いの美意識こそ『源氏物語』が“もののあわれ”の文学といわれる所以。紫式部にとって『源氏物語』の終章を描く上で、水量豊富でとうとうと流れる宇治川、そして「橋姫」が守り神の宇治橋は最高の舞台であったに違いありません。
平安時代と同じ表情を今も見せる宇治川を宇治橋を渡るにつれ、とても感慨深く感じ入りました。


『宇治市源氏物語ミュージアム』




宇治十帖 (八の宮邸)







宇治川


宇治橋







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