おてんきぷらぷら

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Guliver's Adventures

2014年06月29日 | Museum
6月29日、外出ついでに府中市美術館、企画展『夏休み美術館 ガリバーの大冒険』を。
府中市美術館もたまに足をはこぶマイ美術館のひとつ。今回は小学生向けであるものの本格的絵画展。「ガリバー旅行記」になぞられて各章のテーマ、シチュエーションにあう絵画がセレクトされ、趣の異なる美術作品を楽しめる、気楽に絵画に触れるにもってこいの企画展でした。チラシの文章をかりれば、船にのって海の彼方に出かけましょう。船医レミュエル・ガリバーとともに冒険の旅へ。不思議な国々をめぐりながら、美術の世界を探検します。府中市美術館の名品を見て、身体と言葉と心で感じながら『ガリバー旅行記』の物語を楽しみます。ガリバーといっしょに美術館を探検することで、美術作品の楽しみが広がるはず。とのこと。
さあて、年甲斐も無く『ガリバー旅行記』航海日誌を思い出してみますか。

『ガリバー旅行記』 
アイルランド出身のイギリス人ジョンジョナサン・スウィフト(1667-1745)が、1726年にロンドンで出版した冒険小説。船医(のちに船長)のレミュエル・ガリバーが航海中に漂流し、未知の不思議な島々を訪れる物語です。世界を旅行することが、まだまだ危険と冒険に満ちていた時代の話です。物語中のエピソードは、当時力を誇っていたイギリスの国や、金儲けに夢中になる人々を風刺するような表現もあり、大いに人気を博しました。もとは大人向けでしたが、児童書や絵本にされるだけでなく、各国の言葉にも末ウれ、世界で読みつがれています。

序章 旅のはじまり 港から船で海にのりだそう
私の名前は、レミュエル・ガリバー。乗組員の命をまもる船の医者だ。ここは18世紀初め「太陽の沈まぬ国」イギリスの港。これから大きな帆船にのって、遠い海の彼方へ向けて出航するぞ。途中いろいろな国の近くを通るので、船から岸や島が見えるはずだ。やがて、あたり一面の大海原に出る。来る日も来る日も水平線を眺めながら航海を続けた。そして、とんでもない大嵐に遭遇した。船は岩にぶつかって真っ二つ。ボートに乗って逃げたが、大波で転覆してしまった。私も海に放り出され気を失ってしまった。
 
第1章 小人の国リリパット 巨人になった世界を体験しよう
眠りから覚めると、私は浜辺に横たわっていた。地面に縛り付けられて体が動かない。すると、小さな人間が体の上にのってきた。なんと小人たちの軍隊に囲まれていたのだ。「小人の国」リリパットの王宮まで台車で運ばれ、そこで国王の許しをえてやっと縄を解かれた。都へ行くと小人たちで大賑わい。眼鏡をかけると、その様子がよくわかった。宮廷にはいろいろの人物がいたし、隣りの国ブレフスキュと争っていた。私は国王の命令で、攻めてきたブレフスキュの艦隊を綱で引っ張って連れて帰し、一躍英雄になったものだ。

第2章 巨人の国ブロブディンナグ 小人になると見え方が変わるよ
私のことをねたむ人もおり、身の上が危なくなったので、ブレフスキュを通じて脱出することにした。船を作って海に出たものの、また遭難。今度は、草や木も花も何もかもが大きい世界に流れ着いた。街道のような畑を歩いていると、巨大な農夫に見つけられてしまう。家に連れて行かれ、自分よりも大きな少女が世話をしてくれた。見世物にされながら、「巨人の国」ブロブディングナグの都へ行った。王妃にかわいがられ、貴族の遊び相手をして過ごした。ある日、海辺に出かけたところ、木箱に入れられたままワシに連れ去られてしまった。

第3章 飛ぶ島ラピュタ 空から世界を見てみよう
気がつくと私は無人島に投げ出されていた。困っていると空から大きな物体が近づいてきた。「飛ぶ島」ラピュタだった。下は平たいが、上に建物がのっている大きな都市だ。長い鎖のついた椅子が下へ降りてきて、そこに腰鰍ッると島の上へと引き上げられた。住人の首はみな、右や左に傾き、片目が天を向いていた。太陽と月と星、楽器が描かれた変わった服装をしていた。島の中心には大きな磁石があって、国王はそれで飛行を操作し、地上のバルビバーニ島を支配していた。空から見た景色は、いままで見たことのない世界だった。

第4章 黄金の国ジパング 江戸時代の日本にタイムトラベル
ラピュタを去り、死者を呼び出す族長のいるグラブダドリップ島に立ち寄り、不死人間のいるラグナグへと船で旅行した。ラグナグ国は、隣にある「黄金の国」と呼ばれたジパング(江戸時代の日本)と同盟を結んでおり、ジパングへ渡ることとした。ヨーロッパ人ではオランダ人しか入れないと聞いていたので、私はオランダ人のふりをしてザモスキ(観音崎)に上陸した。エド(江戸)に行き、江戸城にいる皇帝(将軍)に謁見した。そして、オランダ行きの船が出ているというナンガサク(長崎)まで旅したのである。

第5章 馬の国フウイヌム 動物や人間たちとお話してみよう
また遭難してしまい、流れ着いたのは「馬の国」フウイヌムだった。この国では馬が主人であり、馬たちが仲良く暮らしていた。馬たちは文字をもっていないが、独自の言葉で会話し、独特の文化をもっている。私はフウイヌムの言葉を学び、自由に会話もできるようになった。ここはヤフーという人間のような動物もおり、野生で暮らしていた。馬たちは人間が主人のように振る舞う世界があることが信じられなかった。馬たちは全国から代表が集まる会議で話し合い、人間である私を追放することに決めた。私は帰らなければならなくなった。

終章 旅はつづく 家族のいるヨーロッパにもどってきた
親しくなった馬に別れを告げ、丸木舟に乗って航海にのりだした。ある島に上陸したら、ャ泣gガル人がいたので、ャ泣gガルの船に乗せてもらうことになった。そしてヨーロッパへ向けて出発した。ャ泣gガルの首都リスボンに行き、そこからイギリス船で帰国した。故郷には、家族である妻と子どもたちが待っていた。長い冒険の旅を終え、私は自分たちが暮らしている人間の世界がいかに小さなものかを思った。私はその体験を伝えようと考え、本を書いた。地球は丸くても、そこには未知の世界がある。旅はこれからも続くだろう。













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