おてんきぷらぷら

ホームタウンは三鷹。気ままな旅・街散策にFC東京。

世界遺産 白神山地〔白神の森遊山道〕

2015年06月22日 | World Heritage in Japan
6月21日、いよいよ世界自然遺産、念願の『白神山地』へ分け入ります。
『白神山地』は、青森県から秋田県にまたがる山岳地帯で、広さは約1,300km² 。太古の時代、白神山地は海の底でした。およそ200万年前から隆起しはじめ、崩落と地すべりを繰り返しながら、やがて1,000m級の山々が連なる姿になったと考えられています。8,000年ほど前、氷河期の終わりを境にブナを中心とする広葉樹の群落が現れ、その後、長い歳月を経て腐葉土層を形成し、いつしか水の湧き出る豊かな森となりました。今ではクマゲラやイヌワシ、アオモリマンテマやシラガミクワガタといった貴重な動植物をはじめ数多くの生物が棲む、世界に類を見ない極めて価値の高い森林生態系として注目されています。1993年、これらの点が「陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの」として評価され、特に人の影響をほとんど受けていなかった169.7km² の地域が、鹿児島県屋久島とともに我が国初の世界自然遺産に登録されたました。
まずは、水源地帯に広がるブナの森。ブナの生態系を間近で観察することができる『白神の森遊山道(ミニ白神)』を散策しました。『白神の森遊歩道』は、かつて津軽藩の田山であり、また明治以降120余年間にわたって存続した我が国最後の官地民木の地としても知られているところ。このような経緯から、長らくこの地では植林や伐採が行われず、また清らかな水と豊かな自然の恵みをもたらす森として、地元集落である黒森の人々によって脈々と守り伝えられた結果、今なおここには白神山地の特徴的な植生が息づいています。世界自然遺産登録地域のような森林景観を体感できるスャbトとして、天然ブナ林に囲まれた一帯は、いまだ手つかずの自然が残る白神山地のブナの生態系をそのもの。日本の太古からの森林の価値を偲ぶ散策となりました。