AFCチャンピオンズリーグ準決勝・浦和レッズVSガンバ大阪は、22日に第2戦が行われました。大阪・万博競技場での第1戦は1-1の引き分けでしたが、浦和レッズがアウェーゴールを挙げて優位に立つという結果に。第2戦の舞台は浦和レッズのホーム・埼玉スタジアム。レッズがサポーターの期待に応えて2年連続の決勝進出なるか、それともガンバがアウェーで逆転なるか?
運命の大一番はガンバボールでキックオフ。立ち上がりはガンバペースで進みます。7分にルーカスのパスを受けた二川孝広がミドルシュートを放ちますが、バーの上を越えていきます。1分後には安田理大が左サイドからドリブルでペナルティエリア内に進入しますが、ゴール前に抜け出した二川がオフサイドを取られました。13分、遠藤保仁のパスからロニーがシュートを放ちますが、ゴール右に外れました。
対するレッズは15分、右サイドのFKをポンテが直接狙いますが、ガンバGK・藤ヶ谷陽介が防ぎます。17分、山田暢久が中央から豪快にミドルシュート。しかしここはGK藤ヶ谷が横っ飛びでセーブ。21分、高原直泰が相手DFを交わしてシュートを放つも、これも藤ヶ谷がセーブ。続くCKでエジミウソン→阿部勇樹と繋いで、最後は堀之内聖が頭で押し込みますが、藤ヶ谷がゴールを許さず。30分、ガンバは左サイドのFKを遠藤が直接狙いますが、レッズGK・山岸範宏がパンチングでクリア。35分、レッズはCKからのこぼれ球をポンテクロス→闘莉王が頭で落として、エジミウソンがシュートを放つもダメ。そして36分、ガンバのクリアボールを拾った高原が右足で決めて浦和レッズが先制!
更にレッズは追加点のチャンスを作ります。40分、カウンターから左サイドのポンテのパスを受けたエジミウソンがシュートを放つも決まらず。42分には高原がミドルを狙うが、バーに直撃して2点目ならず。前半は高原のゴールでレッズが1点リード。このまま終われば、レッズが合計スコア2-1で決勝進出となります。
後半、ガンバはロニーに代えて佐々木勇人が投入。この交代策が良かったのか、後半6分、遠藤の右CKから山口智が完璧なヘディングが決まり同点に追いつく!これで合計スコアも2-2、90分で決着つかなかったら延長戦となります。この同点で流れがガンバに移りました。11分、佐々木がスルーパスに抜け出すと、ゴール前で遠藤とルーカスが飛び出すもシュートに持ち込めない、それどころか浦和・坪井慶介があわやオウンゴールというクリアがありました。
浦和も負けていません。17分に左サイドからのFKをポンテが狙うも藤ヶ谷にキャッチされる。20分もポンテがシュートを放つも決められず。23分、ガンバは左サイドから仕掛けると、ルーカスが頭で落とすが、中央から抜け出していた橋本英郎がシュートを打ち切れず。26分、ガンバは安田に代えて山崎雅人を投入。その直後にセットプレーのチャンスを迎えます。遠藤の右CKを誰かが合わせると、ボールはポストに直撃してゴールラインを割ってガンバが逆転!浦和のDFのオウンゴールのように見えましたが、結果は明神のゴールとなりました。
合計スコアも3-2とガンバが逆転、レッズは2点を取らなければならない苦しい展開に。ここでレッズは堤俊輔に代えて田中達也がピッチに入ります。流れをレッズに引き寄せたいところでしたが、32分にガンバが流れるようなパスワークで浦和DF陣を翻弄させ、最後は遠藤が決めて3点目。ダメ押しに近いようなゴールでリードを2点に広げます。何とか1点を返したいレッズは、永井雄一郎を投入してラストチャンスにかけます。40分、レッズは2度のセットプレーでチャンスを迎えるも、ガンバDF陣の前にゴールネットを揺らせず。ロスタイムにはポンテが直接狙うも藤ヶ谷にキャッチされ、終了間際には山田のクロスに闘莉王が頭で合わせるも枠を捉えられず。試合はこのまま試合終了。第2戦は3-1、合計スコア4-1でガンバ大阪が逆転で決勝進出を決めました。
ACL史上初のJクラブ同士の対決は、ガンバ大阪が勝利し、2度目の挑戦で初の決勝進出を果たしました。ACLで日本のクラブが決勝に進んだのは2チーム目です。前半は浦和レッズが主導権を握る展開でしたが、後半は完全にガンバペースとなりました。勝因を挙げるとしたら、西野監督の積極的な交代策が的中したことかもしれません。それに山口の同点ヘッドから流れが大きく変わったといっていいでしょう。山口選手はこれで今大会3得点目。全てアウェーで挙げていて、ゴールを決めた試合は負け知らずなんです。決勝でも山口選手のヘッドが決まれば、ACL優勝も間違いありません。明神の逆転ゴールのシーンなんですが、REPLAYで見ても明神の足に当たっているかどうか微妙に感じました。私が見たからにはオウンゴールっぽかったんですけどねぇ…。もし動画があったら改めて確認したいと思います。
一方の浦和レッズは、ガンバの猛攻の前に完敗に終わり連覇の夢が潰えました。細貝萌、都築龍太、相馬崇人の出場停止が響いたのかもしれません。前半に高原のゴールで先制しながらも、後半にガンバの勢いを止めることが出来ず3失点を喫してしまいました。3失点目のシーンは、レッズ守備陣が崩壊しているように思えました。逆転されたときに田中達也、永井のFW陣を相次いで投入するのも遅かったですね。同点のときにエジミウソンを下げてFWのどちらかが入ればよかったのになぁ。これでレッズは6試合で公式戦の勝利が無し。試合後にはサポーターが「What is your Pride?」という抗議のゲーフラが掲げられていたそうです。リーグ戦では逆転優勝の可能性がほぼ少ない、勝てないレッズにサポーターのイライラは溜まるばかり。チームも本当に厳しい状態にまで陥りました。強いレッズを取り戻すには何を求めればいいのでしょうか?
AFCチャンピオンズリーグの決勝は、ガンバ大阪とアデレードFCの組み合わせとなりました。どちらが勝っても初優勝をなるこの組み合わせ、ガンバは日本勢の2連覇、アデレードはオーストラリア勢初優勝となります。なお、アデレードFCはクラブワールドカップに出場することが決定。もしガンバがACLで優勝した場合、AFC枠でクラブワールドカップに出場、アデレードがJリーグ枠に入ってオセアニア王者と対戦します。初戦は11月5日に万博記念競技場、2戦目は11月12日にアデレードのホーム・ハインドマーシュスタジアムで行われます。テレビ朝日さん、ACL決勝は地上波でやるんですか?