2014年の中央競馬のGⅠレースも残り2戦。21日は阪神競馬場で牡馬2歳チャンピオン決定戦・第66回朝日杯フューチュリティステークス(GI・芝1600m 18頭立て)が行われました。昨年まで中山競馬場で開催されたこのレース、今年からは阪神に変更されました。今年の朝日杯は、札幌2歳ステークスを勝った⑯ブライトエンブレム、デイリー杯2歳ステークス覇者⑮タガノエスプレッソ、函館2歳王者⑫アクティブミノル、いちょうステークスを勝った⑭クラリティスカイ、京成杯2歳ステークスを制した⑦セカンドテーブルの重賞ウィナー組、オルフェーヴルの弟⑨アッシュゴールド、府中マイルで2連勝のディープインパクト産駒②ダノンプラチナ、3連勝中の③コスモナインボールなどが参戦しました。
単勝の上位人気は、ダノンプラチナが単勝4.6倍で1番人気。2番人気はブライトエンブレム(5.0倍)、アッシュゴールドとクラリティスカイが5.3倍で並び、5番人気の⑧ナヴィオン(8.8倍)までが10倍を切りました。6番人気以降は①ネオルミエール、タガノエスプレッソ、⑬ペプチドウォヘッド、アクティブミノル、コスモナインボールと続きました。
スタートでネオルミエールとブライトエンブレムが後手を踏む。出遅れた2頭はネオユニヴァース産駒だ。先行争いで、セカンドテーブルとアクティブミノルが競り合い、ミノルが先手を取った。⑱メイショウマサカゼが3番手に上がり、⑤タガノアザガル・⑩ジャストドゥイング・コスモナインボール・⑰ペイシャオブロー・④ケツァルテナンゴの5頭が4番手集団を形成。その後ろは一団となり、クラリティスカイが外からポジションを上げ、10~14番手のところにペプチドウォヘッド・タガノエスプレッソ・⑥アルマワイオリ・ナヴィオン・ブライトエンブレムと横並び。後方集団にはワキノヒビキとダノンプラチナが並走、ネオルミエール17番手、アッシュゴールドは最後方を追走する。
外回り3,4コーナー中間点を過ぎ、先頭のミノルは前半800mを47.3秒で通過。セカンドが並びかけ、ペイローが好位につけ、クラリティが中団まで浮上。ブラエンとプラチナは中団の外に進出、アッシュは大外からのごぼう抜きに懸ける。
18頭が一団の状態で4コーナーから最後の直線に入り、アクティブミノルが内ラチで逃げ粘るが、真ん中からクラリティスカイ、外からダノンプラチナが上がってきた。ブライトエンブレムは伸びを欠き、大外からアッシュゴールドが追い込んできたが厳しいか。残り200mを切ってダノンプラチナが先頭で抜け出し、アルマワイオリが内を突いて2番手まで躍り出るが、プラチナが先頭でゴールイン!またも蛯名正義&ディープインパクト産駒が2歳GⅠを制しました!
朝日杯FS 全着順&払戻金
1着②ダノンプラチナ 1分35秒9
2着⑥アルマワイオリ 3/4馬身
3着⑭クラリティスカイ 3/4馬身
4着①ネオルミエール 3/4馬身
5着⑫アクティブミノル アタマ
6着⑮タガノエスプレッソ 1/2馬身
7着⑯ブライトエンブレム クビ
8着⑨アッシュゴールド クビ
9着③コスモナインボール 1馬身1/4
10着⑤タガノアザガル 1馬身1/2
11着⑧ナヴィオン クビ
12着⑪ワキノヒビキ 2馬身1/2
13着⑩ジャストドゥイング 2馬身
14着⑦セカンドテーブル 3/4馬身1
15着④ケツァルテナンゴ 1/2馬身
16着⑰ペイシャオブロー 3馬身1/2
17着⑱メイショウマサカゼ 5馬身
18着⑬ペプチドウォヘッド 大差
単勝 ② 460円
複勝 ② 190円 ⑯ 1,060円 ⑭ 180円
枠連 [1]-[3] 6,160円
馬連 ②-⑥ 14,050円
馬単 ②-⑥ 20,260円
ワイド ②-⑥ 4,030円 ②-⑭ 440円 ⑥-⑭ 4,520円
3連複 ②-⑥-⑭ 20,560円
3連単 ②-⑥-⑭ 133,570円
阪神未勝利戦・ベゴニア賞に続いての3連勝、重賞初挑戦でGⅠ制覇です。初開催の朝日杯FSは、ダノンプラチナが1番人気の期待に応え、今年の2歳牡馬チャンピオンに輝きました。2着には14番人気の伏兵・アルマワイオリ、3着にはクラリティスカイが入りました。2番人気だったブライトエンブレムは7着、アッシュゴールドは8着という結果に終わりました。
優勝したダノンプラチナは、美浦・国枝栄厩舎に所属し、父がディープインパクト、母・バディーラ、母の父・アンブライドルズソングという血統。お母さんは現役未出走で繁殖入り、第1子のプラチナがいきなりGⅠホースとなったので、繁殖牝馬としての評価が上がりそうです。鞍上の蛯名正義騎手は、先週の阪神ジュベナイルフィリーズに続いてのGⅠ連勝で、今年GⅠ4勝目。朝日杯は2006年のドリームジャーニー以来8年ぶりの勝利です。ディープインパクト産駒は同レース初勝利。ディープ産駒はこの秋のGⅠで7勝(障害も含む)と勝ちまくっています。また、この秋のGⅠシリーズでは1番人気の馬が未勝利でしたが、ダノンプラチナが連敗を阻止しました。この馬、ある意味「持ってる」かも。
ダノンプラチナは今回の勝利で4戦3勝。3勝は全てマイル戦、うち2勝は東京コースで挙げています。左回り適性もあるし、距離延長も行けるかもしれません。来年の春は、いま以上に輝きが増すことを期待したいですね。
来週・28日は中山競馬場で年末の大一番・有馬記念が行われます。ファン投票第1位のゴールドシップ、ジャパンカップで圧勝したエピファネイア、ダービー馬・ワンアンドオンリー、エリザベス女王杯を勝ったラキシス、春の天皇賞馬・フェノーメノ、さらに世界ランク1位・ジャスタウェイ、女傑・ジェンティルドンナ、ヴィルシーナ、トーセンラーの「ラストラン組」、重賞2連勝のラストインパクト、トゥザワールド、メイショウマンボなどが出走登録しています。
有馬記念に限らず、2014年最終週は注目レースがあり、27日は阪神競馬場で阪神カップ、28日は2歳重賞・ホープフルステークス、有馬翌日の29日は、大井競馬場でダート競馬の総決算・東京大賞典も行われます。「午年」の2014年のラストを飾るのは一体どの馬か?