かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

専門家が一般の誤用を嘆くのは、もはや避けがたい職業病と言わざるをえないのかもしれません。

2024-05-27 19:35:32 | Weblog
 今朝の奈良市の最低気温は18.4℃、昼の最高気温は28.5℃、五條市の今朝の最低気温は15.8℃、昼の最高気温は29℃でした。今日は朝から結構強い降りで雨が続き、10時ころには止んで昼過ぎからは日差しが回復してもう雨は終わったかと思ったのですが、夕方にはまた雲が張り出して気温が下がりにくくなり、19時を過ぎても25℃をキープしています。湿度も高くてやたらと蒸し暑い夜になっています。どうやら今朝の雨はただの前哨戦で、本番は今夜から明日にかけてになる模様です。九州では線状降水帯の発生による大雨が予想され、厳戒態勢ですが、こちらの方もその余波を受けて5月としては珍しい大雨になる可能性があるようです。今朝は慎重目に走っていつもより2割増しくらいに時間をかけて出勤することになりましたが、明日はさらにもう少し気をつけないといけない降り方になるのかもしれません。

 さて、X上で、あるヒトが「アイスが31やら17なのって、と、と、解けないってこと〜!?(素数)」と投稿され、それがブレイクして人気を博したのに対し、中央大の数学の准教授の先生が、「「解けない」と「素数」の間に何の関係性もないと思う。 このポストに対して、「なるほど」、「すごい発見」とか言っている人が大量にいて、「いいね」が9万以上ついているのは数学教育の敗北では、、、。」と返したのがまた結構広まっているようです。ちなみに先の投稿は現時点で21万7千「いいね」を集めており、方や先生の方は1万「いいね」と20倍以上の差がついておりますが、それなりにどちらも認知度が上がってまだ更に「いいね」を伸ばされるのでしょう。先生のツッコミには、学者らしい洒落のきかない頑固さや偏屈さを揶揄する投稿も目立つようですが、先生の方も解けないと溶けないを掛けた洒落は洒落として理解はしているようで、それとは別に、そもそも「素数を解く」とはなんぞや? という問いかけをなされ、そのような使われ方に賛同するヒト(いいねを付けたヒト)が大勢いることに、そもそも数学が理解されていない、すなわち数学教育の敗北という表現をされておられるのでしょう。まあ確かに言われてみれば「素数」を解く解けないで語ろうというのは強烈な違和感がありますし、因数分解など違うものと勘違いしているのではないか? という疑問も覚えます。まあでも、日本人の数学のセンスなどしょせんその程度のもので、まだしも素数という言葉が出るだけマシだというふうにも思えます。もっとも「素数」がこんなに著名になったのは、某有名漫画のキャラのおかげなんじゃないかとも思うのですが。
 専門の研究者、教育者からしたら信じがたい「暴挙」でも、一般からしたらその程度が普通というのは別に数学に限らず色々な分野であることで、専門家の知って欲しいと思う水準と一般の知っておけばいいと思っている水準とはかなり大きな隔たりがあるのは間違いありません。それでも情報伝達の専門家たるマスコミ関係者にはせめてこのくらいはと思いたくもなることがままありますが、大抵の分野で往々にして一般以下という場合が多いのが、この国の悲劇なんじゃないかと思えます。
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