シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

記憶探偵と鍵のかかった少女

2014-10-06 | シネマ か行

アメリカドラマ「アメリカンホラーストーリー」でとても魅力的なタイッサファーミガが出演しているということで見に行くことにしました。予告編も面白そうだったし。

人の記憶に入り込める記憶探偵のジョンマークストロング。奥さんが自殺してしまってからスランプ気味の彼に刑事事件ではなく食べ物を口にしなくなった16歳の少女・アナ(タイッサ)の記憶を探って問題を解決するという仕事が舞い込む。継父の不倫現場を目撃した幼少時、いじめられた学校でのことなどアナの記憶から彼女の問題を探っていく。

アナは非常にIQが高くいわゆる「ギフテッド」というやつでそのせいで普通の世の中に順応できないでいる少女という感じだったが、彼女の過去のファイルを見ると寮のルームメイトたちの殺人未遂事件や教師の淫行事件など怪しい事件が彼女の周辺では起きていた。

設定もキャストもとっても魅力的なんですがねぇ、、、ちょっと期待し過ぎたかな。監督がホルヘドラドというスペインの人らしいのですが、スペインというとアレハンドロアメナバル監督を思い出して、あぁちょっと似ているなぁと勝手に思ってしまった。

16歳の魅力的な少女にほんろうされるおじさんという図は、映画としてとてもよくあるよねぇ。一種のおじさんの願望が入っているからなのか。今回その魅力的な少女が最近超注目しているタイッサファーミガということでかなり期待していたんだけど、あまり彼女の魅力が出し切れていなかったような気がする。彼女のせいで出し切れていないというよりも演出の悪さのせいではないかなと思うのはワタクシのひいき目のせいでしょうか。

彼女は本当はサイコパスなんかじゃなくて、本当に本当のことを言っているだけじゃないのか?なぁんて一瞬でもくらっと信じてしまいそうってな部分が全然なかったんだよなー。それはやはり監督の責任だと思う。

なんかよく分からんけど、そもそもアナの両親からの依頼でアナに食べさせてくれってことだったわけで、それに関してはなんとまぁあっさりとクリアしちゃうのよね。。。え?じゃあもういいじゃーん、みたいな。アナを施設に入れたい継父に食べ物に幻覚剤か何かを入れられて狂人扱いされて施設に送り込まれるというアナの心配もすぐに分かったのに、それに対する対策は何もせずにずーーーっとアナの記憶をたどる作業をしていたのもよく分からなかった。アナの母親はアナを虐待していたとか、継父は不倫現場を見られたとかそういう過去があるくせによく記憶探偵なんかに依頼したよね。そういうの全部見られるのにぁな。

それとあの「マウシー」ってあだ名の女の子のことは一体なんだったの?アナが言ってたマウシーって子とは別の女の子がマウシーっていうあだ名だったことが分かったけど、それが何?他の生徒たちは「マウシーなんて子はいなかった」なんて言っていたけど、マウシーってあだ名の子は実際にいたわけで、他の子たちが誰一人マウシーを知らないってのも変な話だ。アナが書いていたにこちゃんマークにもジョンは最後になって初めて気付いていたけど、あんなの速攻で気付くでしょー。

結局のところジョンがのぞいたアナの記憶はどこまでが真実でどこからが嘘だったのかということが分からないまま終わってしまったのが残念だった。アナがジョンの記憶を探る手法を逆手にとって利用したというのは分かるけど、結局アナはただのサイコパスでしたーっていう終わりだとちょっとしょーもないな。もっと彼女の過去に何か衝撃的なものが隠されていると期待したのだけどな。見ている最中は全然飽きずに見られたのでそれに関しては良かったですが。



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