これも「未公開ゾーンの映画たち」という企画で公開された作品です。
デイヴィッドベネディクトカンバーバッチとドーンクレアフォイの夫婦はデイヴィッドが幼少時代を過ごした田舎で幸せな夫婦生活を送っていた。子供がなかなかできない2人だったが、それ以外では幸せだった。ある日、軍隊にいたデイヴィッドの弟ニックショーンエヴァンスが突然2人の元へやってくる。長い間疎遠になっていた兄弟だったが、それはニックが軍隊にいたからだと聞かされたドーンは不審に思いながらもニックを受け入れる。
ニックは戦場で心に傷を負ったらしく、夜中に徘徊したり、突然大声で叫んだりすることがありドーンを驚かせるが、普段は繊細そうなニックにドーンも徐々に心を開いていく。デイヴィッドが仕事の間に子供の頃の話をよくしてくれるニックだったが、それはドーンがデイヴィッドから聞かされていた話とは少し違っていた。
兄弟の幼いころからの友人たちとも会うが、妙にギスギスした感じで会話にトゲがある。表面上は仲良くやっているが何かありそうな雰囲気だ。
ニックが登場したことによって、いままで超優しくて穏やかで理想的だと思っていた夫デイヴィッドが、実は子供の頃虐待されていて、母親を階段から突き落とした(デイヴィッドはニックがしたことにしていた)とか、子供を作ろうとドーンには言っていたくせに、実は自分が不妊症であることはずっと知っていたとか徐々に化けの皮がはがれてくる。
全体的に怪しげな雰囲気を醸し出して、見ている最中は退屈はしないけど、結局、で?って感じだった。デイヴィッドの化けの皮が剥がれても、ドーンもデイヴィッドの友達と浮気したりして、ドーンにも同情できないし。子供が欲しかったからなのかもしれないけど、それにしてもねぇ。その浮気相手の子どもができちゃってデイヴィッドとドーンで普通に育てるとか、ニックも最後にはどっか行っちゃって(デイヴィッドが殺した?)ハイ元通りみたいな顔して暮らしていけるもんなのか?
最後にその浮気相手と会ったときにはデイヴィッドも相手も気まずそうにしていたんだよねー。ってことはみんなあれが彼の子だって分かってたってこと?
結局ニックはみんなの心をかき乱すだけ乱して消えて、みんなはまた何事もなかったかのように暮らしましたとさ。みたいな話なのかなぁ。表面上は幸せそうな顔してるコミュニティにも何かしら秘密がありますよっていうことなのかな。ニックがドーンに色々と村の人たちの説明をしていたけど、それもなんか、え?この村そんな変な奴ばっかなの?って感じだったし。
ベネディクトカンバーバッチは最近、急に色々と登場している役者さんですね。顔はちょっと怖いです。でも動くとなんか独特の魅力のある役者さんだと思います。
風呂敷を広げたはいいけど、いまいち回収できないまま消化不良で終わってしまいました。怪しげな雰囲気だけは醸し出せていたと思いますが、それだけという感じで、まぁ未公開だったかもっていうのがよく分かりました。
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