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公開されたとき興味はあったのですが、見に行けずケーブルテレビで見ました。
東西冷戦時代、CIAのスパイナポレオンソロヘンリーカヴィルとKGBのスパイイリヤクリヤキンアーミーハマーは謎のイタリアの組織による核兵器の拡散を阻止するため協力し合うことに。ソロは元犯罪者で政府に雇われたプレイボーイタイプで、クリヤキンはキレやすい堅物。この正反対の2人が、カギを握るドイツの科学者の娘ギャビーテラーアリシアヴィキャンデルを守りつつ悪の組織を追い詰めていく。
元は昔のテレビシリーズらしいのですが、そういう知識は一切不要で楽しめます。正反対のスパイ2人の対立プラス米ソのスパイ技術でも張り合ったりして面白いです。そして、対立し合いながらも敵の敵は味方とばかりにお互いに協力し合うようになっていきます。国と国の思惑は置いておいて、優秀で孤独なスパイ同士にしか分かりあえないものがあり、通じ合う2人が素敵です。
そして、ヒロインのギャビーテラーというキャラクターがこの2人に文字通り花を添えてくれます。でも、そこはやはり60年代が舞台と言っても21世紀のガイリッチー監督の作品ですから、女性はただ花を添えるなどという役割だけではなく、可憐な容姿ながら実は凄腕のメカニック、ドライブテクもスパイ真っ青というギャビーを演じるアリシアヴィキャンデルがパーフェクトなキャスティング。彼女って北欧系なんだけど、背の低さと顔立ちの感じがラテン系の女性っぽいように見えますね。最近活躍し始めている若手の女優さんの中でもワタクシ一番注目しています。これからがとても楽しみ。
ギャビーとクリヤキンはいい雰囲気で、2人がキスしようとするたびに何かと邪魔が入るというなんとも古典的な展開でした。2人ともなんだか純粋そうなので、それがとてもよく合っていました。最後にギャビーは現在ロシア語を習得中って出るのがまた良かったな。
ソロとクリヤキンが守っていたつもりのギャビーでしたが、実は彼女はMI6とつながっていて、そのハンドラーとしてヒューグラントが中盤で登場します。原作のほうは知らないのでなんとも言えないのですが、監督がガイリッチーだけに、米ソ独を裏で操るのが実はイギリスということなのかなーなんて深読みしてしまいました。
年代的にファッションも男女ともにレトロで良い感じ。まさに昔のオシャレなスパイものを再現しているのが良かったです。スパイものなんだけど、どこかおっとりしてるような雰囲気もたたえつつ、それでいてカーチェイスもあるし、ソロとクリヤキンのアクションもあるし、小気味良い物語のわりには若干エグいところもあったりして、これぞガイリッチーという魅力にあふれた作品です。
何やら続編ができるようですので、とても楽しみです。
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