ケーブルテレビで見ました。これははっきり言ってなぁぁぁぁんにも期待せずに見ました。ただぼーっと見られる作品もたまには、ということで。
コロンビア。父親は麻薬カルテルのボスを裏切って組織の人間に両親もろとも殺された9歳の少女カトレアアマンドラステンバーグは追っ手から逃れ、父親が残した情報を持ってアメリカへ亡命。CIAに保護されるが、それもかいくぐってアメリカに住む叔父エミリオクリフカーティスの家へ向かい、将来は復讐のため殺し屋になりたいと言う。
この9歳の少女が逃げる一連のシーンがすごく鮮やか。いたいけな少女と思いきや父親がいつか来るこういう日のために鍛えていたのか、マフィア・マルコジョルディモリャの手のひらをナイフでぶっさし、ヤマカシよろしく家々の合間をかいくぐり、父親の残したチップは飲み込んでアメリカの職員の目の前でオエーっと出して見せる。ありえないほど根性の据わったお嬢ちゃん。
そんなお嬢ちゃんが叔父さんに鍛えられ、美しい肢体を持つ冷酷な殺し屋に成長した。大人になったカトレアゾーイサルダナが華麗な仕事っぷりをまた惜しげもなく見せてくれます。警察署内で酔っ払いとしてわざと留置所に放り込まれ、別の場所に留置されている男を殺しに行くカトレア。この酔っ払い娘から超クールな暗殺者に変身していくゾーイサルダナを見るだけでも十分に価値があると言えるでしょう。
暗殺した死体にカトレアの絵を描くことで、両親を殺したマフィアたちをあぶりだそうとするカトレア。まんまとマフィアは動きだし、ついに復讐の時が。
上映時間108分ということで無駄なシーンはまったくありません。こういうアクションものによくある、敵に向かってぐだぐだとしょうもない話をしているうちに主人公がピンチに陥るなんてことがないのがワタクシ的にはスッキリ。脚本がリュックベッソンなので、まぁちょっと雑だなと思う部分もあるのですが、その辺にちょっと目をつぶればゾーイサルダナの華麗なアクションを楽しむことができると思います。やっぱりリュックベッソンって強い女性を描くのがとても好きですねー。
カトレアが訓練していたあの犬たち。あれ?あれは前振りだけで登場しないの?と思っていたら。最後にやってくれましたねー。「Eat!」って。まさか最後の大物をあれでやるとは思ってませんでしたが。ちょっと笑っちゃいましたけど、ちゃんと登場させてくれて良かったです。