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シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

日輪の遺産

2011-08-12 | シネマ な行

試写会が当たったので行ってきました。

ワタクシは日本の現代作家の作品をほとんど読まないので、この作品も原作は読んでいません。なので、原作を読んだ方とはまた違う感想になると思います。

太平洋戦争終結間近のころ、軍の秘密の命令を受け、近衛第一師団・真柴少佐堺雅人と東部軍経理部・小泉主計中尉福士誠治は座間五百一連隊・望月曹長中村獅童に警備されながらGHQ最高司令官マッカーサー将軍ジョンサヴェージの財宝を盗み出し、女学校の少女たち20名とその教師野口ユースケサンタマリアの力を借りて、南多摩の山奥にその財宝を隠すという任務に就いた。

物語は現在の望月曹長八名信夫が息を引き取り、その妻・久枝八千草薫が孫の涼子麻生久美子におじいちゃんと自分が負った任務について話して聞かせる、と同時に新聞記者のダニエル中野裕太がマッカーサーの通訳を務めた男マイケルイガラシミッキーカーチスを取材しているという日米両面から過去を振り返る形になっており、構成としては分かりやすい。(この辺りの設定は原作とかなり違うようですね)

日本軍が軍の再生のためではなく、日本の再生のためにマッカーサーの財宝を隠したというフィクションのお話は、当時の軍国主義と陸軍の体質を考慮するとちょっと考えにくい設定だなぁという気はします。もしこれが軍からの命令そのものは軍の再生のための資金であり、それを真柴少佐と小泉中尉が個人的に国の再興のために使おうとしたということだったほうが真実味が出たんじゃないかな。

浅田次郎の作品は映画化されたものしか知らないけど、この作品も随所に浅田次郎っぽい感じが出ています。いわゆる「ええ話やなぁ」って感じはすごくするんですが、全体的にお涙頂戴感は否めません。まぁ、それでもやっぱり泣いちゃうんですけどね。

この極秘の任務にかり出された12、3歳の少女たちの健気さが泣かせるんですよねー。生まれた時から軍国主義一色で洗脳された少女たちの姿が胸に痛いです。それゆえに彼女たちが選択してしまった最後の悲しい結末もとてもつらいです。これがフィクションだと分かっていてもあの時代の子たちならやりかねないことだなと思わされます。彼女たちを引率する平和主義者(当時こんな言葉が存在したか不明ですが)の野田先生を演じるユースケサンタマリアが非常に良かったですね。彼ってとてもふざけたキャラで通っているけど、こういう役をするととてもよく似合うし、彼の人間の根底にある優しさがにじみ出るような気がします。

軍国主義の時代の中、少女たちの溌剌さと野田先生、真柴少佐、小泉中尉ら大人たちのインテリジェンスに救われる思いになる作品だと思います。

中村獅童が歳を取って八名信夫になるのってめちゃくちゃピッタリやなぁとか、八名信夫ってまだ生きてたんやー(失礼!)とか、ミッキーカーチスってほんまに英語しゃべれるんやーとか、内容とは関係ないことに反応してしまったりもしました。

まぁちょっと出来過ぎ感はありますが、確かに「ええ話」ではあります。

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南極物語

2011-05-31 | シネマ な行

言わずと知れたタロジロのリメイク。

オリジナルが作られたときは小学生で、道徳の時間か何かに学校で見せられた覚えがある。内容はそんなに覚えていないけど、タロジロが生き残っていて感動したのは覚えている。

ハリウッド版が作られたのが2006年。オリジナルから23年が経っている。なんでいまさら?っていう気もするけど、近年のハリウッドの脚本不足事情があるのだろうか。

ポールウォーカーって結構好きです。今回は南極ガイド・ジェリーシェパードの役です。こういう自然が好きなたくましい男がよく似合いますね。今回はさっぶい場所が舞台だったので自慢のボディはあまり見せられませんでしたけど。

日本版では犬たちは樺太犬でしたが、こちらはもちろんシベリアンハスキーとアラスカンマラミュート。柄もそれぞれ違うものを上手に選んであって、最初に8頭の名前と性格をジェリーが、南極に隕石の捜索にきたマクラーレン博士ブルースグリーンウッドに説明する形で紹介してくれる。犬好きでない人にとって8頭の名前と特徴を覚えるのはちょっと大変かもしれないけど、置き去りにされたあともそれぞれの性格がよく表れているシーンなどがあるので、できるだけ覚えていたほうがより楽しめるだろう。

犬たちの南極でのサバイバルは、「んな、アホな」と思ってしまうシーンもあるにはあるけど、極寒の地に置き去りにされた犬たちを応援したい気持ちが勝って、素直に「がんばれ」って思いました。

オリジナルではみなさんご存知の通り、タロジロの2頭しか生き残らないので、犬たちのサバイバルシーンでどんどん犬が死んでいくのかと思いきや、話が進んでもなかなかどの犬も死なないので、不謹慎ですが「ん?誰も死なへんの?」と思ってみていると、こちらでは8頭中、6頭が生き残ります。いや、なんかこんな書き方をするともっと死んでほしかったみたいになってしまってますが、フィクションながら6頭生き残ってくれて嬉しかったな。特に最後のリーダー格のマヤが生きていたシーンではやはり泣けました。

それにしても犬たちの演技がまたすごいんだー。ハスキーとかマラミュートって犬の中でも、演技とかさせにくいタイプだと思うんですけどねぇ。本当に訓練する人ってすごいです。

ジェリーの周りの人間たちは最初は影が薄かったのですが、物語が進むにつれて存在感が増していきました。ハリウッド映画らしいユーモアもところどころに挟んであり、家族で見てとても楽しいディズニー映画だと思います。

オマケ本物のタロジロたちは置き去りにされたときペンギンなどを狩って生き延びていたという話もありますね。となると、この映画の犬たちのシーンもまんざら「んな、アホな」だけではないようです。

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28日後...

2011-05-20 | シネマ な行

怒りを発するウィルスに感染したチンパンジーを動物愛護団体が解放してしまったために、そのウィルスが蔓延する。その28日後の世界を描く。

それより前に事故に遭い病院の集中治療室にいたジムキリアンマーフィが目覚めたときロンドンの町はみな避難して誰もいなかった。そこに取り残されたセリーナナオミハリスとマークノアハントリーに出会ったジムは彼らと行動を共にする。

いわば、イギリス版「バイオハザード」って感じです。取り残された彼らがウィルス感染者と戦い、マークは感染してしまったのでやむなく殺し、その後フランクブレンダングリーソンとハンナミーガンバーンズの父娘に出会う。4人はラジオの放送で呼びかける軍隊の元に向かう。

という前半戦は、本当にイギリス版「バイオハザード」で特に特筆すべきことはないんだけど、この軍隊に出会ってからの後半戦が結構すさまじい。

軍隊に合流してほっとしたのもつかの間、この軍隊の奴らが狂っていた!まー、軍隊の血気盛んな連中がジムと一緒に来たセリーナやハンナという若い女性に浮足立つのは多少仕方ないにしても、この軍隊の指揮官ヘンリー少佐クリストファーエクルストンが実は狂っていて、「俺の軍隊に女を与えてやる」とか言い放っちゃったからさぁ大変だよーーー。ジム一人で女性二人を守れるか?

ウィルスに感染した人間たちとの戦いかと思いきや、武装した狂った軍隊との戦いになっちまったよ。彼らは全員ウィルスに感染していないというのに、殺し合うというなんとも皮肉な展開。

ジムは軍隊の奴らにボコられて、ボロボロになっちゃったけど、なんとか知恵を絞って抵抗する。しかし、ジムがボコられてるもんだからもう血まみれで。日本ではPG-12ですが、アメリカではR指定くらってます。主人公が血まみれだしね。軍隊が女性2人(内一人はまだ少女)をレイプしようかっていう内容だしな。

ジムは感染者の恐怖とも戦いながら、最後は少佐と対決するわけですが、このときジムが指で少佐の目を突くのがまたエグかったー。武器を持たない場合こういうふうにして戦うしかないよね、というお手本のような戦いでしたな。ジムは前半はセリーナに引っ張れてるばかりのひ弱な男性のイメージだったのですが、後半戦になって突如として強くなります。これがおかしいという意見もあるようですが、セリーナとハンナを守るために火事場の馬鹿力的に強くなったと考えると納得がいくと思います。

エンディングはハッピーエンディングとアンハッピーバージョンがあって、どうしてダニーボイル監督はどちらかに絞らなかったのか疑問があります。映画監督には自分の選択に自信を持ってほしいものですが…ワタクシとしてはどちらでも面白いとは思いますが、ハッピーエンディングを信じたい気持ちがありました。

ダニーボイル監督の意図かどうかは分かりませんが、冒頭の動物愛護団体の無知によってウィルスがばら撒かれるというシチュエーションには、日本に理不尽な要求をしてくるグリーンピースやシーシェパードの姿が重なりました。


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ナルニア国物語~第3章アスラン王と魔法の島

2011-03-03 | シネマ な行

テレビで放映していた「第1章」「第2章」を復習してから見に行きました。3D嫌いのワタクシは2Dで。なので吹替版しかなかったのですが、テレビで見ていても吹替版にあまり違和感がなかったので2Dを取りました。

前回の旅で最後だと告げられた長男ピーターウィリアムモーズリーと長女スーザンアナポップルシェルは両親とアメリカに滞在中。次男エドマンドスキャンダーケインズと次女ルーシージョージーヘンリークソ大変生意気ないとこユースチスウィルポールターの家に預けられていた。なんで、こういうことになっているのか事情はよう分かりまへん。原作には説明があるのでしょうなぁ。ま、それは置いといて、やっぱりエドマンドたちはナルニアに帰りたくてしょうがないんですね。そりゃ、そうよねー。あっちに行けば王様で女王様なのに、こっちではただの冴えない高校生(、、、くらい?)なんだもんねぇ。

そんなとき、エドマンドとルーシーといとこのユースチスは部屋に飾ってあった海の絵から水があふれ出し、3人はナルニアへ行くことに。海に放り出された3人を助けたのはカスピアン王子ベンバーンズ率いる朝びらき丸のクルーたちだった。そのクルーの中にはあの勇敢なネズミの騎士リーピチープも。現実的ないとこのユースチスは喋るネズミやウシを見て気絶してしまう。そりゃそうだ。現実的な人間じゃなくてもあんなクリーチャーを見りゃ気だって失うよ。でも、ユースチスがイヤな奴なのでこの時点では同情するというより「ざまぁみろ」って感じ。子供相手にワタクシも大人げないですな。

ここでのエドマンド、ルーシーとカスピアンやリーピチープとの再会がまず感動的です。前回の第1章から第2章へは1300年ものときが経っていたから、せっかくナルニアに戻っても知っているのはアスランリーアムニースンだけで、タムナスさんとかいなくてがっかりだったんですが、今回はナルニアでもそう時間が経っていないようだったので、お馴染みの顔ぶれにまた再会できて嬉しかったな。この再会のときにカスピアンがエドマンドに懐中電灯を返してくれるんですが、ほんとテレビで見直しておいて良かった。そうじゃなかったら絶対忘れてたね。

カスピアンはかつてミラース王に追放された7人の貴族を探すため東の海へと航海に出たところだった。エドマンドとルーシーがナルニアに呼ばれたということはその旅を助けるという役目があるからなのか。

朝びらき丸が到着した島で魔法使いのコリアキンビリーブラウンに7人の貴族が持つ剣を手に入れてアスランのテーブルに置くとくらやみ島の悪の力が滅びるという話を聞き、いけにえとして連れ去られた人々を助けるために彼らは出発する。ここで、出会う「能無しあんよ」っていうクリーチャーがちょっと気持ち悪いけどなんか可愛かった。

お話は7本の剣はいとも簡単に次々と見つかってビックリなんだけど、そのへんはしょらないと時間が足りないって感じだったのかな?上映時間112分にまとめてくれていますから、それは仕方ないとしましょう。

今回の旅では、それぞれのキャラクターの内面の欲望というものがクローズアップされ、それぞれが自己の内面を見つめる旅にもなります。ここが前2作とは大きく違い、ルーシーたちが大人への階段を上る姿を見ることができます。ルーシーのダークサイドは「憧れの女性になりたい」ということで美しい姉のスーザンになりたいという欲望と戦うことになります。スーザンが美しいかどうかはちょっと…???ですが、(あ、スーザンのことは好きですがね)それはいいとして、そのときにアスランが夢の中に現れて「自分の価値を知りなさい」と助言してくれます。

そして、エドモンドのダークサイドはやはり白の魔女ティルダウィンストン。死んだはずの白の魔女の誘惑に勝つことができるのか?最後のところはちょっと「ん?これって自分で打ち勝ったのか?」とちょっと謎でしたが…エドマンドは常に2番手でフラストレーションが溜まるのはしょうがないかも。彼も自分の価値を知る必要があるのでしょうね。

いとこのユースチスは本当にイヤな奴で、魔法の力でドラゴンに変身させられたときも「ざまぁみろ」状態だったんですが、ここで初めて彼は仲間と助け合うことの大切さや、信じることの大切さを知るんですね。ドラゴンになったあとのユースチスはとてもチャーミングでした。彼は大人になってもうナルニアには来られないエドマンドとルーシーに変わって次回の主役を務めるようです。ユースチスを演じたウィルポールターはなんかこんなおばちゃんおるなぁみたいな顔立ちでどうも好きにはなれなかったんですが、最後はだんだんイイ感じになってきました。

どうせ最後にはアスランが出てきて助けてくれんねんやろうと思いながら見ていたんですが、まぁ今回も、、、ま、今回はちょっと手助けしてくれたってとこでしょうかね。やっぱり最後は泣けちゃうんですよねー。これでナルニアとお別れしないといけないエドマンドとルーシー。アスランともお別れ。いくら見守っているよって言われてもやっぱり寂しいよね。

この不況でこれだけの大作の続編を作り続けるのは難しいんでしょうけど、ぜひまた近いうちに第4章作ってほしいな。第2章でもう製作から降りちゃったディズニーに代わって20世紀フォックスが今回の第3章を引き受けてくれたみたいだけど、どうもアメリカでの興行収入が良くないみたいなんですよねー。大蛇との対決シーンなんてなかなかに迫力ありますよ。アメリカの子供たち、もっと見に行って!

やっぱ原作読もうかなーってこれ、第2章の記事ときも書いてるんですよねー。全部が映画になるまで待つか、でも全部待ってたらあと何年かかるのか…


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9デイズ

2011-02-02 | シネマ な行
これも随分長い間ハードディスクに入れっぱなしになっていた作品でした。

アクション映画で、クリスロックかぁ。まぁまぁな感じのんかなぁとあまり期待しないで見たんですが、これが結構イケました。

プラハで核爆弾の密売のおとり捜査中に、CIAチームの要であるケヴィンポープ(クリスロック)が殺されてしまい、ベテランエージェントのゲイロードアンソニーホプキンスは、アメリカで生まれたすぐに養子に出されたケヴィンの生き別れの双子の弟ジェイク(クリスロック)にケヴィンの代わりをさせようとする。

ジェイクはダフ屋的な仕事をしているようで、ふらふらして生きていることから彼女ケリーワシントンにも逃げられちゃいそうな具合。CIAの仕事の報酬につられて引き受けるが、にわか仕込みでおとり捜査に参加しなければならないため、短期集中で訓練を受けさせられる。この訓練では、優秀なエージェントだった兄と双子なせいか、なかなかに良い腕前を見せるジェイク。確かにダフ屋として生活をしていても、チェスの名手だし、計算は早いし、頭は切れる奴だった。

核爆弾を売ろうとする側と買おうとする側(CIA)と、それを奪おうとする第3の勢力も登場して、その辺の取引の話はなんだか真剣に追うのが面倒くさくなっちゃったんだけど、途中途中のクリスロックに笑わせられるし、それに応えるアンソニーホプキンスも大真面目に芝居をしていながら、なんとなく楽しんでいそうなのが分かる。彼は直観的に芝居をするタイプだから、お互いにアドリブなんかもあったのかもしれないなと思ったり。

途中で死んだケヴィンの恋人がジェイクがケヴィンになりすましているとは知らずに誘惑してくるところが可笑しかった。ジェイクはいい加減な奴だけど、ちゃんと浮気しないように頑張っているところに好感が持てました。あの彼女はキスしただけで「あなた、ケヴィンじゃないわ」って分かったみたいだったけど、それくらいで分かるもんなんかなぁ。ケヴィンかジェイクのどっちかが異常に口が臭かったとか!?

ちゃっかりアンソニーホプキンス演じる老エージェントと同僚の女性エージェントの仲を取り持っちゃたりなんかして、ジェイクと彼女も最後はハッピーエンドで楽しませてくれました。

アメリカのコメディアン事情にはあまり詳しくないので分からないのですが、クリスロックってアメリカでは活躍中なんでしょうか?日本で、海外のコメディアンが売れるというのはヒット映画がない限りほとんどないですね。やはり笑いのポイントが違うせいでしょうか。



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日本のいちばん長い日

2010-10-19 | シネマ な行
邦画史に残る大作。ということを知ってはいたが、今回ケーブルテレビで放映があったのをやっと見た。

1945年8月14日の御前会議でポツダム宣言を受け入れることが決定してから翌日15日正午の玉音放送がされるまでの長く重苦しい一日を描く。

1967年白黒の作品であり157分という長丁場の作品でありながら、現代のワタクシたちが見てもまったく飽きない作品となっている。

ポツダム宣言を受け入れようとする内閣とそれに反対し本土決戦を主張する阿南陸軍大臣三船敏郎の緊迫したやり取りがまず伝えられ、実際には当然歴史の事実は変わらないのだけど、ここで陸軍大臣がどう出るのかということをハラハラしながら見つめてしまう。結局、御前会議でポツダム宣言の受け入れが決定したあとも、玉音放送の文言を巡ってまたもや内閣と陸軍大臣は対立。「戦勢日ニ非ニシテ」を「戦局必スシモ好転セス」に書き換えさせたのは、ワタクシ個人が賛成反対にかかわらず“軍人として”という意味においては阿南大臣の最大の功績と言えるものなのかもしれない。

しかし、陸軍大臣が自分が責任を持って軍に説明すると言ったにもかかわらず、一部の将校たちは玉音放送の録音盤を奪回しようと宮内省まで武器を持って押しかけたという宮城事件や厚木基地での反乱を起こす。このころの日本国民が神と崇めていた天皇が決定したことだというのに、それに納得しない兵士たちというのは、一体何なんだろうといつも思う。天皇を守ることが任務の近衛師団までが一緒になって反乱を企てるとは。しかし、彼らには彼らの理論があり、天皇を想う気持ちは逆に一般市民よりずっと大きいものだったのかもしれない。だからこそ、内閣に操られている(と彼らが思っている)天皇を内閣の陰謀から守らなければという気持ちがあったのだろう。あそこで、もし天皇自身が彼らの説得にあたっていたら、事はもっと小さく済んだのでは?と思うのだけど、たとえそれが現代でも日本で天皇にそんな仕事をさせることなんてできないんだろうな。

東宝の35周年記念映画として製作されただけあって、錚々たるメンバーが出演しているが(43年前の作品だけあって残念ながら亡くなった方も多い)とにかく阿南陸軍大臣を演じた三船敏郎の鬼気迫る演技がずば抜けて素晴らしい。実際にその行為どうこうということではないが、最後の割腹自殺のシーンもまさに映画史に残る名シーンだと言えるだろう。宮城事件を起こす畑中少佐を演じる黒沢年男はもうとにかくキンキン声でギャンギャンがなっていてセリフも聞き取れないところが多々あるのだけど、まぁこれは当時の陸軍少佐はこんなふうだったかもしれないなと思う。

ナレーションにもあるようにまさに「長い長い一日」のお話で、見終わったあとどっと疲れてしまった感があったが、それだけ優れた作品であると言えると思う。

ナイト&デイ

2010-10-12 | シネマ な行
公開日に行ってきました。

満席だったよー。
ぶっちゃけこんなに混んでるとは思わなかったんですよね。トムクルーズキャメロンディアスもぶっちゃけ結構歳だし、まだファンがいるのかしら?って思ってて。ワタクシはキャメロンのファンなので、これはどんなにバカバカしい映画でも見ようって決めてたから速攻行ったけど、正直空いてるかなーって思ってたらいっぱいだった。
やっぱり日本でのトムの人気は不動なのかなー。すごい。

空港で何度もぶつかったチャーミングな男ロイミラー(トム)と同じ飛行機でイイ感じになったジューンヘイヴンス(キャメロン)だったが、実はその男はジューンがトイレに行っている間に飛行機に乗っている客を殺し、なんとパイロットまでも殺してしまっていて、自分でコックピットに座り不時着させてしまった。その後眠り薬で眠らされたジューンは目覚めると自宅のベッドの中だった。悪夢のようなフライトは過ぎ去ったかのように思えたが、妹の結婚式の衣装合わせに行った先でFBIと名乗る男たちに車に乗せられ、ロイミラーは正気を失ったスパイだと聞かされる。そこへまた現れたロイミラー。ジューンを誘拐してまたジューンは巻き込まれてしまう。

出会っただけで、女性がぽーっとなってしまうような真っ白な歯にさわやかな笑顔というのはトムクルーズにぴったりでたとえ少し歳を取ったとはいえ、まだこの役でイケるところがスゴイ。トムを見てるとついつい「芸能人は歯が命」を思い出してしまうんだよねー。

今回はキャメロンが巻き込まれ型ヒロインで、彼女のよく動く表情筋とコミカルな演技がこの役によく合っている。「私の中のあなた」「運命のボタン」と暗い表情のキャメロンが続いていたから、ファンとしてはとても嬉しい。やっぱりキャメロンはこうでなくっちゃ。

ぶっちゃけ二人のプロモーションビデオを見に行くくらいの気でしかなかったので、結構面白かったな。キャメロンのコメディエンヌっぷりもそうだし、トムがまるでセルフパロディかのように笑わせてくれる。トムが車の屋根に乗って、王子様座りで下の道路からせりあがってくるとこなんて計算たっぷりで最高だ。

あとはジューンがロイの両親の家に行くところがワタクシは好きでした。なんか、妙な間で。ロイは死んだことになっているけど、内緒でいろいろなプレゼントを両親に送って親孝行してるんですよね。それを受け取っている両親がちょっと間が抜けていて面白い。

ストーリーも意外にちゃんとしてて、「ん?これはどうなるの?」と途中から結構マジに面白くなってくる。最後のどんでん返し的なラストも読めたと言えば読めたけど、役柄が見事に逆転してよくできていた。

軽い気持ちで見られるコメディなのに、トムとキャメロンというハリウッドきっての大スターの出演というビッグな取り合わせが贅沢な気持ちにさせてくれる作品です。



20世紀少年‐最終章‐ぼくらの旗

2010-09-28 | シネマ な行
3週連続放送やってましたね。それで見終わっていたのに記事にするのを忘れてました。って、忘れる程度かいっ!と言われればそれまでなんですが、これは3部作ですし、記事も全部書いておこうかなと。

ぶっちゃけ原作がね、ともだち歴からはもうダレた感ありましたから、ワタクシはもとから3作目はあんまりかなーと思っていて。でも、原作と違う結末!って言ってたからそれならそれで逆に期待できるかもって思いました。

小泉響子木南晴夏の登場シーンが極端に少なかったのが残念だったなぁ。彼女は原作のキャラが一番実写にするときに心配だったキャラなんですが、その不安を見事に裏切って、逆に一番原作のキャラそのままのイメージで登場したから、最終章でももっと彼女の活躍を見たかった。

原作の感想でも書いたんですが、復活してからのケンヂ唐沢寿明をもう少し魅力的な人物として描いてほしかったなぁと思います。待ちに待ったケンヂの登場のはずなのに、なんかがっかり感のほうが大きくて。結局お前何しとってん!?みたいな。

原作のコンチは漫画の顔が好きじゃなくてイマイチだったんですが、山寺宏一が演じたコンチは良かったな。原作に似ているのになぜか良かった。彼をコンチにキャスティングするのって結構意外だと思うんですが、演技がうまいせいか違和感なかったです。

オッチョ豊川悦司がヨシツネ香川照之を疑うというところで「ともだちは実はヨシツネか!?」と観客に思わせるようになってましたね。これは確か原作ではなかったシークエンスだと思います。もし原作を読んでいなかったら「えーっ!ヨシツネー???」ってビックリしていたと思います。でも、ほんとにこれでともだちはヨシツネっていう結論だったとしてもまた面白かったかも。

ともだちは誰か?という疑問に対する答えに関しては、最終形の答えは原作と同じですが、過程がまるっきり違いますね。ワタクシは映画の結末のほうが好きかも。好きというか、映画のほうが納得ができるんです。原作ではフクベエ佐々木蔵之介が死んで、その後カツマタくんが継いだって形になっていたけど、映画ではそもそもフクベエは存在せず、ケンヂたちが勘違いしていただけで、あれはカツマタくんだったっていうことなんだよね。小学校のときにフクベエが死んで、それを忘れてるっていうのもどうよ?っていう気はするけど、それはこの結論に持っていくための苦しい作戦ってことで仕方ないかなと。いや、そこんとこ「仕方ない」って言っちゃいけないんだろうけど、ワタクシは原作のカツマタくんの突然の登場が気に入らなかったので。

エンドロールが終わってからのシーンはケンヂを納得させてやるためには必要だったと思います。あれで、ケンヂもすっきりしたんではないかと。あれは「過去」ではなくて「仮想現実」だから、あれで未来が変わるわけではないんだろうけど、ケンヂの懺悔ということで観客が証人となって受け入れてあげればいいんじゃないかなぁと思いました。

20世紀少年シリーズの記事
「20世紀少年」
「20世紀少年‐第2章‐最後の希望」
「20世紀少年(原作本)」

寝ずの番

2010-04-22 | シネマ な行
ケーブルテレビでやっていたのを見ました。

中島らもの原作を映画化したものなんですね。ワタクシは内容をまったく知らなかったのですが、見始めてしばらくして「これは笑福亭松鶴の一門の話?」って思って、あとから調べたらやっぱり彼をモデルにした小説ということらしかった。

昔、松鶴の弟子である鶴瓶が上岡龍太郎とやっていた「鶴瓶上岡パペポTV」という番組が大好きでよく見ていたのだけど、ここでよく鶴瓶は師匠の松鶴や、兄弟子たちとのエピソードを語っていて、その中で語られたエピソードと似たような話がこの作品の中にポツポツと出てきたから「あれ?」と思ったのだった。ワタクシは「パペポ」のときから松鶴も大好きで、一門の話もすごく好きだった。

そんなことがあったからか、ワタクシはこの映画もすごく好きだなぁ。なんかもうムチャクチャでね。冒頭の「そそ」のエピソードからもうすでにムチャクチャやし。それをやってみせる木村佳乃が最高で。

彼女の大阪弁はまぁ、及第点ってとこですかね。バリうまではないけど、全然許せる範囲。そして、その夫中井貴一は東京生まれなはずなのに、普通にネイティヴ大阪人のように話す。これはやっぱりお父さんの影響かな?(京都だけど)弟子の一人の木下ほうかは、大阪出身だから言葉は問題ないのは当たり前だけど、それだけじゃなくて全体にかもし出す雰囲気がまさに落語家さんって感じで。役者として彼のことを知らなかったので、本当に落語家さんを使ってるのかと思ったくらい。

あとはほぼ関西出身の人を使って全然問題ないんだけど、最後に尼崎の鉄工所の社長に堺正章を使ったことだけは納得がいかんかったなぁ。あんなふうに春歌を三味線弾きながら歌えて、大阪弁しゃべれる人がいなかったんかなぁ?

話としては特にストーリーってわけじゃないんだけど、一門の主要人物が3名も立て続けに亡くなって、その通夜で繰り広げられるお話。死んだ師匠と弟子で落語の「らくだ」に登場する「かんかんのう」を踊るという、これまたムチャクチャなエピソードから、一番弟子笹野高史が死ぬ前の日の情事の話、極めつけは師匠の妻“あ~ちゃん”富司純子が死んだときの通夜での春歌合戦。

まぁとにかく下ネタのオンパレードで、もうダメな人は全然ダメな感じかなぁ。ワタクシは鶴瓶が昔してくれた松鶴一門の話(もちろん、全部が全部本当にあったことではないだろうけど)を懐かしむような気持ちで、とっても愉快な気分で見させてもらいました。

はっきり、「なに」と定義して言えないんだけど、東京の落語の「粋(いき)」の世界とは違う上方落語の「粋(すい)」というものを感じることができるのがこの作品なのかもしれない。下品な下ネタと見るか「粋」と見るかはまさに紙一重なんだろうけど、「粋」がもともと遊郭などの遊興精神から来ていることを思えばそれは当然のことなのだろう。ワタクシもこれが自分の周りであったことならちょっと引くかもしれないけど、落語家さんたちの世界ってことで楽しく見させていただきました。

オマケこの話とは全然関係ないんですが、東京のタレントやアナウンサーが大物の芸人のことを「○○師匠」って呼んでるのってなんか違和感があるんですよねー。「鶴瓶師匠」とか「三枝師匠」とかって。芸人同士なら一門が違っても「師匠」って呼ぶのは変じゃないけど、芸人でもないのに「師匠」ってねぇ。敬ってるのとはなんか違うような。お前の師匠ちゃうやろって思ってしまうんです。

NINE

2010-03-24 | シネマ な行
フェデリコフェリーニ監督、マルチェロマストロヤンニの代表作「8 1/2」をベースにしたブロードウェイミュージカルの映画化。「シカゴ」の映画化を成功に導いたロブマーシャルが監督だし、ペネロペクルスソフィアローレンファーギーニコールキッドマンケイトハドソンジュディデンチマリオンコティアールという豪華女優陣。しかも、その女優陣が歌って踊る。やっぱ見たいよね、こうなると。

1964年のイタリア。グイドダニエルデイ=ルイスはスランプ中の映画監督。9作目の映画を撮ろうとしているが、まったく脚本が書けない。そんな彼の周りには常に女たちが取り囲み、グイドのインスピレーションの源になっていたのだが、同時に彼女たちに悩まされ続けもする。

グイドはマザコン男でモテるんだけど、どうしようもなくいい加減で、愛する妻にも逃げられちゃう。「8 1/2」がベースになっているのだから、あんまりストーリー的には期待しないほうがいいかもしれません。一人の男の苦悩というか、なんというかそれもこれも全部自分が蒔いた種じゃん、みたいなことで苦しんでるだけなんだけど。

マルチェロマストロヤンニは大好きな役者さんの一人なんですが、「8 1/2」はあんまり好きではなかったな。見た当時のワタクシが子供過ぎたんでしょうかね。でも、やっぱりマルチェロが超イタリア男だから、ダニエルデイ=ルイスっていうのはちょっと最後までワタクシの中ではハマらなかった。

なんてったって、ミュージカルですからね。メインはやっぱり歌と踊り。冒頭で多数のダンサーとともに、上に挙げた豪華女優陣が全員登場するところから、かなりの盛り上がりを見せる。個人的にはどうしてもペネロペを贔屓目に見ちゃうんだけど、歌で言えばファーギーがやっぱり一番凄かった。本業が歌手なんだから当然と言えば当然なんだけどね。彼女の歌「Be Italian」が終わったとき映画館ってことを忘れて思わず拍手しそうになった。しなかったけど。そんな歌が本業の彼女が役作りのためにちゃんと増量までしちゃったんだからエライなぁ。イタリアの娼婦ってイメージだから、あれくらいのどっしり感があったほうが絶対イイもんね。

あとは、ケイトハドソンの「Cinema Italiano」は見終わったあとも頭をグルグル回るので要注意。彼女はあの楽曲を与えられた時点で、非常に“オイシイ”役回りだったと思いますね。あの曲の歌詞がもう、フェリーニやらマルチェロの時代そのものって感じですね。この曲のためにサントラを買う人も多そうだなぁ。そして、ワタクシもその一人。

そして、マリオンコティアール。最近は登場するたびに驚かせてくれる女優さんですね。決して顔は好みじゃないんですけど、彼女の演技力に好きになっちゃいそう。彼女の2曲目のナンバー、「Take It All」はペネロペのエロいセクシーさとは違う種類のセクシーさを醸し出していました。

それぞれの女優が1、2曲ずつ歌って踊るので、まんべんなく魅せ場はあるんですが、全員が“対グイド”なので、女優たちの絡みがほとんどないのが残念かな。最後のタイトルロールでリハーサル風景を映してくれて、女優さんたちの素顔が見れて嬉しいおまけだった。

結局グイドは最後には立ち直って映画を撮り始めたようなんですが、あんなにキレイな女性ばっかりにモテるならダメ男でもなんでもいいなぁ。

脳内ニューヨーク

2009-12-08 | シネマ な行

「エターナルサンシャイン」「マルコビッチの穴」の脚本家チャーリーカウフマンの初監督作品で、フィリップシーモアホフマンが主演で、キャサリンキーナーも出てるしね。そりゃ見に行くさ、あぁ、見に行くさ。チャーリーカウフマンだもの、多少難解でしょうけど、それでもやっぱり面白いと言える何かがあるに違いないって期待するさ。

うん、もうさ、ごめんやけど、ケイデンが“脳内ニューヨーク”を作り始めたところあたりから、

分ーかーらーん!!!

凡人には分からん作り?ってやつですかい?日本語題も悪くってね。“脳内ニューヨーク”ってちょっとオシャレな感じするけどさ、別にニューヨーク関係なくね???ニューヨークじゃなくて“脳内ケイデン”?自分自身の日常を全部演劇で再現しちゃうわけよね。それが「生」で「死」で、「人生の主役は自分自身」?みたいなことなのか?つーか全然分からんし。

なんかねー、評論家たちはこれを面白いと言わないとダメみたいな空気がないですか?やっぱカウフマンだし。オタク、分かんないの?みたいなこと言われそうな気がしてつい分かると言っちゃうみたいな。

ワタクシなんか途中からもう眠くて眠くて睡魔との闘いですよ。家でDVD見てるなら確実に寝てたな。もちろん、「エターナルサンシャイン」も「マルコビッチの穴」もワケ分かんないと言えばそうだけど、そこここに面白いシーンとか意味深なところとかあって楽しめたんですけどね。今回はダメだったなぁ。フィリップシーモアホフマンも気持ち悪くって。ってそれは彼がケイデンを演じているからなんですけど。あんなのと寝たい女がわんさかいるってウディアレンかっ!って突っ込みたくなっちゃう。前半は悪くないんですけどねー。もうちょっと妻との関係がなんとかなったりするのかと思ったけど、妻はドイツに行ったっきりだし。それにしても、なんか妙にほっとしたのはフィリップシーモアホフマンとキャサリンキーナーのベッドシーンがなかったことでしょうか。夫婦役だから、ベッドシーンがあるのかなと思ったですけど、なんかなくて良かった。なんで?って分かんないんですけどね、キャサリーンキーナーってすごく好きな女優さんだけど、そういうのは似合わないし、フィリップシーモアホフマンとのベッドシーンなんて絶対見たくなかったからなぁ。って本編とは全然関係ないこと書いてます。だってそれくらいしか書くことないねんもーん。

ま、分からんかったワタクシがゴメンなさいです。あの、結局脳内ニューヨーク中でのケイデンを演じて最後には自殺したずっとケイデンのことを見張ってた(?)おっさんサミートムヌーナンのこととか全然分からんかった。なんで、ケイデンのこと2年間も見てたの?他の出来事とか、登場人物の小さいときの話とか、ケイデンの病気とかとにかく何もかもワタクシには分からん。ってこれ、ヒドいレビューになったな。ワタクシのせい?カウフマンのせい?


2012

2009-11-26 | シネマ な行

こういう大作は苦手なもので、見に行くリストにはなかったのですが、前売券があたったので行ってまいりました。しっかし、ハリウッドは何回地球を滅亡の危機に陥れたら気が済むんですかねー。それでも、公開週末の全米の興行成績はNo.1取っちゃうんだからね。やっぱアメリカ人はこういうの大好きなのか?

マヤの伝説で2012年に地球が滅びることになっているそうで。先ごろ、NASAは「そんなことはありません」なんて公式に発表してて、笑っちゃったんだけど、NASAがそんなこと真剣に発表するってことは真剣に心配している人たちがいるってことよね。ミレニアムも嘘だったじゃんとか思わないのかな?

ま、それはいいとして、映画としては、こういうのはもうCGとザ・家族愛を楽しもうって感じですよね。CGの技術っていうのはもうものすごい進歩してるからやっぱ迫力ありました。一般人の中でいち早く異変に気付いたジャクソンジョンキューザックが一家を連れて車や飛行機で逃げまくるシークエンスはかなりスゴかった。あれはもう映画館より、どっかの遊園地でアトラクションにしたほうがいいよね。大量の人がばかばか死んでいくんだけど、自分たちだけは絶対助かるってやつね。そこんとこがどうしても安心感を持って見ちゃうのがどうしようもないんだけど。

ストーリーはまぁあんまり気にしないほうがいいでしょうな。突っ込みたいところもあり過ぎるけど、そう言っちゃうとなぁ…っていうタイプの映画だし、あえて何も言わないでおきますよ。登場人物の中ではワタクシならちょっとイカれたラジオのDJチャーリーウディハレルソンのように華々しく散りたいなぁ。あんなふうに災害の初期に死ねたらいいかも。もちろん、愛する人と手に手を取ってっていうのが最高だけどね、チャーリーみたいに一人ぼっちじゃなくて。

ストーリーは気にしないでって書いたけど、やっぱり元妻アマンダピートの恋人が死んじゃって、また家族でやり直そうぜっていうのは、恐ろしいほどに都合良過ぎだよねぇ。こっちのほうがある意味怖い。こういう展開のせいで最後の感動もちょっと薄れたな。え、いいの?みたいな。やっぱ家族愛ってディザスタームービーの基本だからさ、この設定はちょっと無理があったような。そういう意味では主人公一家より、周りの人の家族愛のほうが泣けたかな。科学者のキウェテルイジョフォーとお父さんとか大統領ダニーグローヴァーとその娘タンディニュートンとかね。

ジェットコースターに乗る気分で行かれるといいかもしれません。


7つの贈り物

2009-02-27 | シネマ な行
「幸せのちから」ガブリエレムッチーノ監督ということで、ちょっとどうかなーと思ってたんですけど、今回もう1回は信じてみようと思いまして、見に行ってみました。

うーん、信じたワタクシがバカでした。

テーマとしてはね、ベンウィルスミスの行動をどう取るかは個人によって違うし、ワタクシはそれが彼にとっての贖罪であったなら、それはそれで自由だと思うんですよ。この件に関して倫理的にどうかとかはワタクシはあんまり気にしないです。

ただ、映画の演出としてどうかというと、いい点数はあげられないなぁ。こういうテーマならもっとスリリングな演出とかハートウォーミングな演出とか切ない演出とかどうにでもやりようがあったと思うんですよ。「幸せのちから」のときもそうだったけど、全体的に演出が平坦で一本調子なんですよね。

物語に深みを与えるには、弟マイケルイーリーとか、親友バリーペッパーとの絆とか彼らの葛藤とかをもっとうまく描き出す必要があったと思うし、全盲のエズラウッディハレルソンの扱いだって、もうちょっとうまくできなかったかなぁと思う。

それにしても、、、アメリカでは臓器移植が進んでるから、事情はかなり日本と違うと思うんだけど、こんなふうに誰にあげるって他人でも指定できるんかな?できないとお話にならんよね。エミリーロザリオドーソンは“めずらしい血液型”と言っていたから、それがベンと一致してた?それで、一番近くの人だから順番的に一番なの?でも、どうやって彼女の血液型まで分かったんかな?国税局にそんな記録があるとは思えないんやけど。骨髄も移植してたけど、そんな簡単に「あの子に」って型が合うの?あれは骨髄液じゃないのかな?うーん、ちょっと分からん。それに、あれくらいの調査で「あなたは助けるに値する」ってアンタ、何様?って感じよね。まぁ、そりゃ自分の臓器が殺人犯に移植されたらイヤだろうけどさ、贖罪なわりには傲慢なのねって思っちゃった。

と、いうわけで、残念ながらしばらくガブリエレムッチーノ監督のことはちょっと信じないことにいたします。

20世紀少年-第2章-最後の希望

2009-01-27 | シネマ な行
「第一章」も試写会で見て、今回も当たりました~。イエーイ

「第一章」を見たときはこの作品がどんなものなのか全然知らなかったんです。だから、あの妙ななんとも言えない不気味さがワタクシはすごく好きで、うおーすごいおもろーいって思ってたんです。それで、このブログでレビューを書くためにウィキでちょっと調べたらそこに「ともだち」の正体を読んでしまって…もうこうなったら原作を読むしかないと思い、全巻借りました。もう、ほんとに熱中して読みましたよ。次はどうなるん?どうなるん?って感じで。原作本の感想はコチラへどうぞ。それで、今回の第二章なんですが、、、それがね、やっぱりさ、結末知ってるワケやからねー、「第一章」を見たときのようなワクワクドキドキ感が薄れてしまって。いや、それは自分が悪いんですよ。この作品が悪いんじゃなくて。

なんかでもちょっとねー。原作を読んじゃったことは抜きにして考えても、この第二章、どうでしょう?第一章と比べるとかなり駆け足感を感じました。第一章は漫画に忠実に再現していたけど、第二章はそれ以降のダイジェスト的な感じがしちゃって。あ、でも、原作そのものが「血の大晦日」以降は中盤から後半にかけて面白味が減っていくところがあるんで、それは仕方ないのかもしれないな。原作がある以上、映画だけでのストーリーの面白さを語るのはちょっとフェアじゃないかも。それに第二章は1と3の間で、これで物語が終わるわけじゃないって思って見てるから少しダレるのも仕方ないのかも。

第一章のときも思ったけど、キャスティングはかなり頑張ってますよね。カンナを演じた平愛梨ちゃんは25歳ってことでカンナよりかなり歳はいってるけど、まぁいい感じだし。顔とか原作に似てるしね。声はちょっと高すぎる感じがしたけど、それは原作を読んでるときに自分が勝手に想像してるだけだから、人によって印象は違うでしょうしね。秀逸はやはり、小泉響子を演じる木南晴夏ちゃんでしょうね。あの小泉響子を忠実に再現するってかなり難しいと思うんですけど、かなりイケてたなぁ。木南晴夏ちゃんはこれから大注目の女優さんですね。ユースケサンタマリアのサダキヨは、ちょっと違う気がしたけどねー。高須を演じた小池栄子も良かったな。原作の高須よりだいぶ若い感じだけど、雰囲気はかなりイイ線いってるなと。原作本の感想のところに書いたけど、石塚英彦が渋いマルオを演じられるか?と思ったけど、それもイケてたし、蝶野刑事を演じる藤木直人も、原作から飛び出してきたような雰囲気でしたね。

物語が2015年ってことで、日テレの羽鳥慎一とかが老けメイクで登場するのは、なんかそこに中途半端な笑いが起こってイヤな感じだったな。ともだちの世界の不気味さから、急に現実に引き戻されて、なんか冷めちゃう。製作にテレビ局が噛んでるとこういうことが起こりやすいのかもね。第一章ももうテレビでやっちゃうみたいだし。しかも映画とは少し違うとか言っちゃってね。こういうテレビ局のやり方はワタクシはすごく嫌いなんだけど。

完全に原作のまんまと言ってもいいほどだった、第一章に比べてすこーし違うストーリーになっている第二章。これがどんな結末を呼ぶのか?こうなったら第三章も試写会当てるしかないなー

オマケ上にちょっと書いたんですが、最近テレビ局が製作している映画が多いせいか、(そのせいかどうか知りませんが)日本映画って公開から1年しないくらいですぐにテレビ放映があるのがあるでしょ?あーいうのって、ワタクシはなんか気に入らないなー。ワタクシはあんまり日本映画を見に行かないので、「せっかく劇場でお金出し手見たのにぃ」って思ってるわけじゃないんですが、なんか、あーいうのってわざわざ劇場に足を運ぶお客さんをバカにしてるなって感じるんです。「映画」って、やっぱりわざわざ見に行くもんやと思うから。わざわざ足を運ぶ人のための娯楽やと思うんですよね、基本。いや、障害とか家庭の事情とかで劇場に行きたくても行けない人たちがいるのも分かるけど。公開からすぐにテレビでやるっていうのは、やっぱり何か違うなぁって気がしてしまうんですよね。世間一般では、そんな感傷よりも、タダでテレビで早く見れて嬉しいっていう人のほうが多いっていうのが現実なんでしょうね。

20世紀少年

2008-08-27 | シネマ な行

ネタバレあり

試写会行ってきましたぁ

んーーーすげぇぇぇっす。

なにがすごいって言うのかなぁ。ストーリー展開もスリルあるし、映像もいいし、ちょっとコミカルなところもありながら、不気味な出来事もいっぱい起こるし、なんとなく何が怖いってはっきり感じるわけじゃないのに、妙な怖さもあっていい感じです。キャストも豪華でお金かかってるぅって感じするけど、みんな実力のある役者ばかりだからそこに全然イヤミがないし。(あーでも黒木瞳だけはいつも余計)とにかくワタクシはとっても楽しめました。

が、、、

この作品またまた流行りの3部作っ
なんですよねー。
だから、もうこの1部なんて、なぁんにも解決しなくって謎だらけなんですよーーっって、この謎だらけっていうのに怒ってるわけじゃないですよ。3部作ならそれは仕方のないこと。それがストレスフルであることには違いないけど、「続きはどーなんのぉぉぉ???ってもだえさせてこその3部作だもんねぇ。映画の最後に次回作の予告までしちゃってちゃっかりしてるよなぁ。

唐沢敏明は原作ファンからすると全然ケンヂに似てなくて不満かもしれないけど、冴えないコンビニの店長だけど、地球を救うために立ち上がっちゃうっていうのに、ピッタリだし、豊川悦司常磐貴子もかっこいいもんなぁ。登場人物が多くて、過去と未来を行ったり来たりするからややこしいことはややこしいんだけど、それぞれの子供時代を上手に選んであるから、この子が大人になってケンヂなんだなとか、オッチョなんだなとか結び付けやすくなってる。そういうところがザツじゃなくて気に入ったな。

フクベエ佐々木蔵之介が落ちたとき、オッチョ(トヨエツ)がずっとあの場で見ていたのはなんで?とか、あんなに「生きたい」って言っていたケンヂがあんなにあっさり死んじゃって、しかも自分が仕掛けた爆弾から逃げないで死んじゃうってちょっとマヌケ過ぎない?(いや、でももしかしてケンヂは死んでないのかな?)とか他にも突っ込みたいところはあるものの、ワタクシはこういうことに目をつぶるのはぜんぜん平気なタイプなので、大丈夫でした。

この主人公ケンヂたちの年代がまたね、ワタクシはこの年代ドンピシャじゃないけど、あの時代の文化的なものとかは分かる年代だから、その辺も同時に楽しめたな。この作品は意外といまどきの若者よりも、ケンヂと同世代にウケるかもね。

映画の内容は原作とは変えてあるということなんですが、おそらく、原作を読んでいる人と読んでいない人とでは大きく評価が変わっちゃう作品でしょうね。ワタクシはとても楽しめたけど。あ~あれが誰なのかすっごい気になるよー。ここで、原作を読むべきか次回作まで待つべきか。すっごい悩むなぁなんかひょんなところからふと情報が入ってきちゃうのは絶対にイヤだし、その前に読んでしまおうか?あああーどーしよー!


…ってさ、真剣に悩んでたのにさ、、、
佐々木蔵之介の漢字を調べようと思って、ウィキで「20世紀少年」の項目見ちゃったーーーーっ“ともだち”が誰か見ちゃった…
くっそー、こうなったらもう原作先に読んでやるぅぅぅ