怒りを発するウィルスに感染したチンパンジーを動物愛護団体が解放してしまったために、そのウィルスが蔓延する。その28日後の世界を描く。
それより前に事故に遭い病院の集中治療室にいたジムキリアンマーフィが目覚めたときロンドンの町はみな避難して誰もいなかった。そこに取り残されたセリーナナオミハリスとマークノアハントリーに出会ったジムは彼らと行動を共にする。
いわば、イギリス版「バイオハザード」って感じです。取り残された彼らがウィルス感染者と戦い、マークは感染してしまったのでやむなく殺し、その後フランクブレンダングリーソンとハンナミーガンバーンズの父娘に出会う。4人はラジオの放送で呼びかける軍隊の元に向かう。
という前半戦は、本当にイギリス版「バイオハザード」で特に特筆すべきことはないんだけど、この軍隊に出会ってからの後半戦が結構すさまじい。
軍隊に合流してほっとしたのもつかの間、この軍隊の奴らが狂っていた!まー、軍隊の血気盛んな連中がジムと一緒に来たセリーナやハンナという若い女性に浮足立つのは多少仕方ないにしても、この軍隊の指揮官ヘンリー少佐クリストファーエクルストンが実は狂っていて、「俺の軍隊に女を与えてやる」とか言い放っちゃったからさぁ大変だよーーー。ジム一人で女性二人を守れるか?
ウィルスに感染した人間たちとの戦いかと思いきや、武装した狂った軍隊との戦いになっちまったよ。彼らは全員ウィルスに感染していないというのに、殺し合うというなんとも皮肉な展開。
ジムは軍隊の奴らにボコられて、ボロボロになっちゃったけど、なんとか知恵を絞って抵抗する。しかし、ジムがボコられてるもんだからもう血まみれで。日本ではPG-12ですが、アメリカではR指定くらってます。主人公が血まみれだしね。軍隊が女性2人(内一人はまだ少女)をレイプしようかっていう内容だしな。
ジムは感染者の恐怖とも戦いながら、最後は少佐と対決するわけですが、このときジムが指で少佐の目を突くのがまたエグかったー。武器を持たない場合こういうふうにして戦うしかないよね、というお手本のような戦いでしたな。ジムは前半はセリーナに引っ張れてるばかりのひ弱な男性のイメージだったのですが、後半戦になって突如として強くなります。これがおかしいという意見もあるようですが、セリーナとハンナを守るために火事場の馬鹿力的に強くなったと考えると納得がいくと思います。
エンディングはハッピーエンディングとアンハッピーバージョンがあって、どうしてダニーボイル監督はどちらかに絞らなかったのか疑問があります。映画監督には自分の選択に自信を持ってほしいものですが…ワタクシとしてはどちらでも面白いとは思いますが、ハッピーエンディングを信じたい気持ちがありました。
ダニーボイル監督の意図かどうかは分かりませんが、冒頭の動物愛護団体の無知によってウィルスがばら撒かれるというシチュエーションには、日本に理不尽な要求をしてくるグリーンピースやシーシェパードの姿が重なりました。
「映画」もいいけど「犬」も好き。という方はこちらもヨロシクです。我が家の犬日記「トラが3びき。+ぶち。」
シーシェパードも、フェロー諸島でのイルカ漁邪魔しに行って、ソナーで進路を変えようとしたが、ソナーは座礁クジラ(鯨類が海岸に乗り上げで、死んでしまう現象)の原因とも言われており、助ける気なのか殺す気なのかわかったもんじゃないですね。
動物愛護には反対しませんが、彼ら過激派がやっていることは、
なんだか自己満足の世界ですよね。
何事もほどほどですね。
意味無く虐待するのはイカンですが、食べるためとか、ちゃんと理由があれば許されるべきです。
あと欧米には「ニューエイジ(ヒッピー)」世代がクジラを神聖視する傾向があるので、余計捕鯨問題はややこしいです。
新興宗教の信者を説得するようなモンですから。
宗教化すると理屈が全然通じませんものね。