オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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成瀬と内とは同期の桜

2012-05-20 03:08:46 | 千葉ロッテ

旅の誤算は楽しみの一つ、とは言いながらも、さすがに今日の桜島の噴火には参りました。
地元の方からすれば騒ぎ立てるほどのこともないのかもしれませんが、数分で体からカバンから灰まみれになったのには驚くばかりです。
しかも自分はハードコンタクトレンズのために眼に激痛が走ったのが両手両足でも足りないぐらいで、おそらくはここ数年で流した涙を軽く凌駕するだけの涙量だったと思います。
いろいろな意味で意欲も気力も減退をしてしまい、何はともあれ鹿児島には定住をできそうにもありません。

そんな涙が悔し涙にならなかったのが不幸中の幸いで、落としてはならないDeNAを相手にひやひやものの白星です。
成瀬は無失点ながらも5回で101球も投じたのですから本人の言うように調子は今ひとつだったと思われますし、藤岡への気遣いでもないでしょう。
三振を奪えなかったことを気にしていたようですが、それも今季の傾向ではありますのでしっくりときていないところもあるのだと思います。
難しかったのが継投のタイミングで、テキスト速報と球数からして七回から勝利の方程式もあるのではないかと見ていましたが、ベンチにその考えがあったかどうかが気になります。
あっさりと八番に降格となった今江がヒットで出なければ代打もあったような気がしますし、一方でエースとしての責任イニングもありますからやはり継投は難しいとしか言いようなく、しかしその七回に成瀬が乱れたのは単なる結果でしかありませんのであれこれ考えても意味がないかもしれません。
何にせよエースに白星が付いているのはチームとしては喜ばしいですし、2勝1敗のペースを割ることのないよう願っています。

その成瀬のピンチに登板をしたのは同期の内で、実績では成瀬に大きく遅れを取っていますがアマチュア時代の評価はドラフト1位だった内の方が優っていました。
それだけに内も忸怩たる思いがあるでしょうし、ようやくに芽が出始めたと思ったら故障の繰り返しですからファンとしても歯がゆく、今度こそ大成をしてもらいたいです。
横浜スタジアムの性向が不明ですから150キロ台のストレートの連発をどこまで信じていいかは分かりませんし、藪田も152キロが出ていましたのであるいはスピードが出やすいコースがあるのかもしれませんが、それでもコンスタントに140キロ台後半は出ていたはずです。
そして伝家の宝刀であるスライダーも投げたようですし、内が勝利の方程式に入ったことでぐんと厚みが増しました。
手術から復帰をして間なしですから例によっての使い倒しが怖く、また不安でもあるのですが、益田と藪田が落ち着きを取り戻したことは内の復帰と無縁ではないでしょうから、リリーフ陣が円滑に回るよう役割分担をきっちりと明確にして一部に過負荷とならないような起用をしてくれることを、繰り返しにはなりますが祈るような思いで願っています。

打線は得意の集中打で3点を先制しましたが全体的には高崎を打ちあぐねた感があり、この投高打低の中で4点台の防御率の投手を相手にしてのそれですから悩ましいです。
それでも三回の得点はチャンスを逃しかけた二死からのものだっただけに、高い得点圏打率を誇る角中にベテランの味の福浦、そして奥さんの胸で悪いツキを流したのか運が向いてきたような今江と、チームとしてはムードが盛り上がるのに充分すぎる一気呵成な攻撃ぶりでした。
九回の貴重な追加点は勝手に相手がこけただけではあるものの代打攻勢によるものであったことに大きな意味と意義があり、地蔵さんたちの頑張りに拍手喝采です。
なぜにサブローに守備固めで工藤を出さないのかが気になるなど消化不良気味なところはありますが、他動的であるにせよベンチ入りメンバーを有効に使わざるを得ないビジターでの試合が続いていることが西村監督にとってはプラスになっているのかもしれず、それであれば明日もその勝負師ぶりを見せてもらいましょう。

3年ぶりの6連勝で両リーグで初の貯金10とは出来過ぎどころの騒ぎではないのですが、これで来週の地元での試合が楽しみなります。
どれだけスタンドが埋まるかもそうですし、DHを使えることで元の野球に戻ってしまうのか、あるいは何らかの変化が見られるのか、これは交流戦明けを占う意味でも重要です。
そのためにも確実に明日の試合を勝つ必要があり、唐川にとっても足踏みが続けば昨年を思い出しかねませんので、難敵の三浦ではありますが投げ勝ってもらいましょう。
中畑監督は今日のビデオ判定で充分にパフォーマンスは見せてくれましたので、明日は高木監督ばりの苦虫だけで終わるよう願っています。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

0 0 0 3 0 0 0 0 1 4 8 0

横浜

0 0 0 0 0 0 2 0 0 2 7

0


◆5月19日(土) 横浜-千葉ロッテ1回戦(ロッテ1勝、14時、横浜、19,970人)
▽勝 成瀬 8試合4勝2敗
▽S 藪田 19試合2敗13S
▽敗 高崎 7試合1勝4敗

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、内、益田、藪田―里崎
横浜 高崎、藤江、篠原、菊地―黒羽根、鶴岡

 

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伊志嶺の代わりは中継ぎでよろしゅう

2012-05-19 00:13:51 | 千葉ロッテ

今日の種子島はピーカンで、明日の加治木も晴れ模様のようですから久しぶりに天気に恵まれる旅となっています。
しかしそれでも旅には誤算が付きもので、またその誤算があってこその楽しめる旅ではあるのですが、今回の誤算はかなり体にきつかったです。
驚くことに今日の未明にロケットの打ち上げがあったようで、そのために平日ながらも普段よりは多めの観光客が押し寄せたことでレンタサイクルを借りられず、そのために久しぶりに自らの足だけが頼りのウォーキングジャーニーとなりましたので軽く20キロ以上を歩く羽目となりました。
ただ歩くだけであれば足腰にさしての負担はかからないのですが、それなりに重い荷物を持ってのことですからマメができるのではないかというぐらいに足の裏を痛めつけることとなり、しかしそれもほどよい痛みで旅の思い出の一つと思えば気にならないどころか充実感すら感じてしまう自分だったりもします。

ようやくに伊志嶺が登録を抹消されました。
代走、あるいは始球式要員でしかない日々が続いており、その数少ない出場機会でもミスばかりですので当たり前な判断です。
無駄に一軍枠を埋めている存在でしかなかった伊志嶺ですから本人のためにも浦和で一から出直すべきだとはかねてからの主張ですし、気を入れ直して頑張ってもらいましょう。

出場機会減少…伊志嶺2軍 (5/18 日刊スポーツ)

ロッテ伊志嶺翔大外野手(24)が18日、2軍に降格した。
ルーキーイヤーの昨季はレギュラーとして活躍したが、今季は打撃不振で1割8分9厘と低迷。
角中らが活躍していることもあり、最近は出場機会が主に代走に限定されていた。
西村監督は「上だと試合に出る機会が少ない。ファームで数多く出ることが大事。本人のためにも悪いことではない」と話した。

何を寝ぼけたことを、と言いたくもなる西村監督ですが、遅きに失する感は否めないものの地蔵のままに交流戦を戦い続けるよりはマシです。
一軍に帯同をしたままに浦和の試合にも出場をさせていましたが、そんな中途半端なことでは意味がないとようやくに気がついたのでしょう。
今季は激しい外野陣の争いの中でも頭一つ抜けるのではないかと期待をしていただけに残念ですが、まだシーズンの1/4を消化しただけに過ぎません。
昨年から噂をされていた肩の具合の悪さをじっくりと治すことも視野に入れて、シーズン終盤の秘密兵器としての復帰を願っています。

西村監督が荻野貴直接チェック (5/18 日刊スポーツ)

ロッテ西村徳文監督(52)が、右ひざ手術からの復活を目指す荻野貴司外野手(26)を22日のイースタン・リーグ日本ハム戦(QVCマリン)でチェックする。
前日17日の巨人戦で1発を放つなど調子を上げてきており、指揮官も「(下からも)いい報告が上がっている」と現状を把握。
今後について「22日の試合で見て方向性を決めたい」と説明した。

その伊志嶺の代わりに荻野貴を視野に入れているであろうことは想像に難くありませんが、個人的には時期尚早だと考えます。
復帰をして暫くはバットも湿りがちだった荻野貴はここのところはヒットが続いて旬を逃したくはないとの思いもありますが、拙速だけは勘弁です。
そもそも交流戦ではビジターともなると清田すら地蔵にしている西村監督に、次の失敗が許されない荻野貴を使い切れるとは思えません。
岡田は打撃が不振であっても余程のことがなければその守備力からしてなかなか外せませんし、サブローと角中はクリーンアップですのでさすがに手をつけるわけにもいかず、そうなればもう暫くは膝を慣らすためにも気持ちに余裕を持てる浦和で実戦を重ねるべきでしょう。
それよりもせっかくQVCマリンでの親子ゲームを視察するのであれば、他の浦和組にも温かい目を注いでもらいたいです。
伊志嶺の代わりは中継ぎで、それをロサと決めつけずに上野や吉見や荻野忠はもちろんのこと、光り輝く原石を探すべく選手たちを見てくれる西村監督であることを願っています。

 

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春の日向路 おみやげ篇

2012-05-18 23:01:57 | 独り言

 

今回の宮崎はおみやげという点で言えば肩すかしで、これというものには巡り会えませんでした。
どうしてもお菓子などが多いのはどこも同じですが宮崎も佐土原も都城も肝付も志布志も飫肥も腹立たしいぐらいに食べ物のオンパレードで、世間のニーズがそういったものなのでしょうから仕方がないのですが、もうちょっと飾り棚に飾れるようなものを扱って欲しいとはただの我が儘です。
それでもスタンプは多かったですし非売品を自分の力で手に入れたりもしましたので、まずまずだったとでも思うことにします。

初日の佐土原では何も見つけられなかったので、次の日の都城が第一歩です。
都城島津邸で手に入れたのがこの小冊子で、都城の歴史年表と観光スポット、そして北郷氏の系図が載っています。
まさに日本でしか成立をしえないであろう販売形式をとっており、箱にお金を入れて持っていくという性善説に則ったものでした。

こちらは都城島津邸とは書いてありますが、併設の都城島津伝承館で売っていたクリアファイルです。
史跡での小冊子は既にシリーズ化をしていますが、昨年の盛岡城跡から始めたクリアファイルも既にシリーズになりつつあります。
ただこれまでは盛岡城跡、首里城、熊本城と城にこだわっていたものが今回は足を踏み外しましたので、どこかで歯止めをかけた方がよいかもしれません。

こちらも都城島津伝承館で手に入れた島津茶と、普段使いのメモ帳です。
島津茶は都城島津氏の現当主が興した島津茶園が作っているもので、そういう意味では大名茶と言ってもよいでしょう。
メモ帳もさりげなくシリーズ化をしつつありますが、使っていますので残っているものはあまりありません。

飫肥城の松尾の丸にある御殿で買ったのがコースターで、おび杉の刻印がされています。
コースターもそんなにあってどうするんだというぐらいに買い集めているのですが、そのうち飾り棚にでも飾るつもりです。
いい加減におみやげを山積みにしておくのではなく整理をしなければ、何がなんだか分からなくなりそうです。

同じく飫肥城の飫肥城歴史資料館では、小冊子を2冊のお買い上げです。
左の小冊子は大手門や松尾の丸、振徳堂や旧報恩寺の伊東氏墓所の紹介がカラーでされており、言ってみれば飫肥のガイドブックのような作りになっています。
一方で右の小冊子も基本的には飫肥の紹介がされていますがもう少し突っ込んだ内容となっており、どちらかを取れと問われればこちらでしょう。
派手さはありませんが飫肥城の城割や五輪塔の説明などがあり、帰りの機内で時間を潰すにはもってこいでした。

そして飫肥城の四半的で一番内側の黒い部分を射たことでもらった、試射記念のコースターです。
裏には優秀な成績を収めたとの認定証が押されており、非売品であることが価値と鼻を高めてくれます。
嬉しいことに名誉初段までを授けてくれていますので、胸を張って町を闊歩できそうです。
かれこれ30年弱ほどの昔に明治神宮弓道場で二段の段位を取得しているのですが、それがここだけの秘密であることは言うまでもありません。

これではあまりにも寂しいので帰りの宮崎空港で物色をして、そして見つけたのが佐土原人形と神代人形です。
郷土品と言えるほどに高価なものではないので観光客向けのレプリカなのでしょうが、左の佐土原人形は「扇持」という種類になります。
同じく右の神代人形も神話の里である高千穂を抱える宮崎の郷土品で、神話の御世の人物がモデルになっているものがほとんどでした。
ここのところは飾り棚に飾れるようなおみやげが少なかっただけに、ちょっと嬉しかった自分がいます。

そして日本100名城スタンプです。
今回は飫肥城の一箇所のみでしたが、順調に九州を制圧できている手応えがあります。
次の種子島ではひと休みをしますが6月の大分と9月の西九州で大半を抑えて、秋口には福岡を攻めて陥落をさせる予定です。
あまり急いでライフワークを終わらせてしまうと人生が終わってしまいそうで怖いのですが、とりあえずは九州は今年のうちに回り終える目標に変わりはありません。
四国は既に制圧済みですから、西日本の覇者となる日はすぐそこです。


【2012年4月 宮崎の旅】
春の日向路
春の日向路 旅情篇
春の日向路 旅程篇
春の日向路 史跡巡り篇 佐土原の巻
春の日向路 史跡巡り篇 都城の巻
春の日向路 史跡巡り篇 肝付、志布志の巻
春の日向路 史跡巡り篇 飫肥の巻
春の日向路 グルメ篇
春の日向路 スイーツ篇

 

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総力戦で引き分けは前進

2012-05-17 23:54:33 | 千葉ロッテ

例によって勝ちに等しいか負けに等しいかを悩まされる引き分けですが、今日は勝ちに等しいと言ってよいのではないかと思います。
両チームともにエラーがあったりバント失敗があったり併殺があったりとピリッとしないところが多々あって拙守拙攻の伝染病は球界全体に蔓延をしつつあるようですが、しかし常に先行をされる展開ながらも守護神を打ち込んでの引き分けですからダメージは中日の方が大きいでしょう。
試合終了後の高木監督が厳しい表情で微動だにしていなかったこと、そして最終回のピンチを切り抜けたことからも前進だと考えます。

初回のチャンスを併殺で潰したサブローは汚名返上とばかりにツーランと犠牲フライの二度の同点劇を演じて、しっかりと四番の仕事を果たしてくれました。
交流戦でのビジターですから守備のマイナスがありますが、これだけ打ってくれれば問題はありません。
ここのところはなでるようなバッティングが続いていたために消化不良気味でしたが、セントラルというエキスで生き返った感じがします。
まだ2試合ですが今年もパシフィックが優勢な流れとなっていますし、やたらとホームランが出始めたのは球場のサイズの問題もあるのでしょうが、しかし地力の差も見逃せません。
そうなればサブローだけではなく調子がなかなか出ない大松あたりがきっかけを手にしてくれないかと、そんなことを思ったりもしています。

調子という意味では今月に急上昇だった今江は腰痛での欠場から一日で復帰をしましたが、残念ながら早かったと言われても仕方のないプレーの連発でした。
初回の失点に絡む後逸はちょっと信じられない軽率さでしたし、バウンドをするボールを振っての2三振もらしくはありません。
幸いにも緩い日程のおかげで明日は休みですので、体調を整えて万全を期してもらいたいです。
今日のミスで内に籠もってしまえば元の木阿弥ですから、奥さんの胸で涙を流してスッキリと出直してもらいましょう。

先発の渡辺俊は守備に足を引っ張られたところもありましたが、五回を持たずのKOですから合格とは言い難いところです。
同じ打者に打たれたことは本人も悔しいでしょうし、相性と片付けるわけにもいきません。
特に五回は二死からの失点ですからもったいなかったですし、またここでの交代には納得をしていないはずです。
次の登板はQVCマリンでの巨人戦になるでしょうから、最低でも六回を投げきることを目指して頑張ってもらいましょう。

その後の継投は妥当と言ってしまえば妥当、らしいと言えばらしい、そんな感じです。
傷口を広げる前に、ではなく単に中継ぎ陣の登板間隔が空いていたからとの理由だと思われますが、早めの手当てが目立ちました。
渡辺俊もそうでしたし、小野がピンチを迎えたところでの中後は攻撃的な投入だったと思います。
見事に自分らしさを見せて中後が森野を見逃しの三振に切って取ったわけですから、西村監督が冴えていると称えるべきなのでしょう。
一軍に戻ってきた内はスライダーを投げなかったようなのが気にはなりますがストレートのスピードは出ていましたし、終盤に厚みが出たことは大きいです。
そして益田の2イニングはやはり登板間隔と明日の移動日が理由でしょうが、時間的にどうあがいても11回で終わりだったことからすれば益田を代えてもよかったはずで、その益田を打席に立たせてまでのこの続投は藪田と大谷への微妙な不信感が浮き出たような感じがあります。
あるいは今後の守護神の位置づけに、変化の兆しが垣間見られるかもしれません。

この継投と同様に今日はやたらと動いた西村監督で、チームが好調なことで前向きになっているのかと思えるような変貌ぶりです。
代打、代走ともこれまでからすればありえないようなもので、これが交流戦のビジターだからというわけでもないでしょう。
井口への代走は太もも裏の違和感があることによるものでしょうし、実際問題としてやや余計な感のある交代で最後の早坂の守備にはひやひやとさせられましたが、人は不思議なもので他動的な要因でもそれを続けているうちに自分が変わっていくことがありますから、これがいい意味で西村監督に変化をもたらしてくれることを願っています。
そして明後日からのDeNA戦はさっそくに連敗スタートの相手ですから取りこぼすわけにはいきませんので、大胆かつ繊細な采配に期待をします。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

千葉ロッテ

0 0 0 2 0 0 0 0 1 0 3 7 1

中日

1 0 1 0 1 0 0 0 0 0 3 12

1


◆5月17日(木) 中日-千葉ロッテ2回戦(ロッテ1勝1分、18時1分、ナゴヤドーム、23,804人)

▽本塁打 サブロー2号(雄太)

▽バッテリー
千葉ロッテ 渡辺俊、小野、中後、内、益田―里崎、田中
中日 雄太、山井、岩瀬、ネルソン―谷繁

 

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ざまあみろ、高木&木俣

2012-05-17 01:54:59 | 千葉ロッテ

今日は5年ぐらい前に所属をしていた部署の元部下が退職をするとのことで内々のお別れ会に参加をしていたために試合をリアルに追うことはできませんでしたし、交流戦のビジターですのでパ・リーグTVの中継もないので映像での確認もできていません。
ですから後追いのテキスト速報とスコアテーブルを見ただけの軽い内容となってしまうことを、悪しからずご了承ください。
何にせよ中日を相手に溜飲を下げたことは喜ばしく、高木監督や木俣の苦虫を噛み潰したような顔を思い浮かべるだけで笑みがこぼれてしまいます。
もっともその顔が浮かばないぐらいの知識しかない中日ですので、このあたりはお互い様かもしれません。

苦虫という意味ではグライシンガーの活躍に巨人の関係者は悔やんでも悔やみきれない、そんな思いを抱いていることでしょう。
今日もグライシンガーは危なげのないピッチングを披露して、8回を無失点で4勝目を手にしました。
カーブが活きているとのコメントはカーブ推進派としては頷く思いですし、既に終わった変化球だと達観をする向きには考えを改めろと言いたいぐらいです。
もちろんそれも140キロ台のストレートがあってこそだと、このストレートが戻ってきたことで生き返ったグライシンガーです。
また今日も里崎のリードを誉めていたわけですから相性がバッチリということも大きいのでしょうし、そう考えれば巨人に残っていたら死んだままだったかもしれません。
入団が決まったときには懐疑的な気分の方が強かったのですが、この活躍には白旗を揚げての全面降伏です。

そのグライシンガーを援護した初回の先制点は今季の躍進の象徴でもある根元と角中のコンビがもたらしたものですので、名刺代わりのアピールは快感ですらあります。
例によって僅差の展開だっただけにリードをしているかどうかは大きな意味がありましたし、チームとしてもいけるとの自信に繋がった1点だったと思います。
そしてセントラルでは無双状態だったルーキー田島に初の自責点をつけた最終回の追加点は中日にダメージを与えたでしょうし、藪田劇場があっただけにかなり貴重でした。
せっかく調子を上げていた今江が腰痛で欠場をした中での塀内の今季初安打&初打点は、明日の左腕に対してスタメン起用を決断させるだけの重みがあります。
もしそうなれば持続性には疑問があるものの左対左神話のお蔵入りに繋がるかもしれませんので、明日のスタメン発表から目が離せません。

見逃しの三振を喫するなど相変わらずな細谷でしたが二死無走者で代打を出すなど面白くない采配もありましたが、一方で代打で金澤がヒットを放ちました。
ある意味で試合を決めたとも言える岡田の好守も見逃せませんし、ちょっと気持ち悪いぐらいの展開です。
これで2年ぶりの5連勝で首位をガッチリとキープをしたわけですから、この勢いで明日も中日の鼻を明かしてもらいましょう。
相性が今ひとつなナゴヤドームのマウンドが不安な渡辺俊がどういったピッチングを見せてくれるのか、明日も試合中は鹿児島に向かう機内ですのでリアルなチェックができないのが残念至極ですが、南国の地での朗報を受け取ることを願ってやみません。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9

千葉ロッテ

1 0 0 0 0 0 0 0 2 3 10 1

中日

0 0 0 0 0 0 0 0 1 1 5

0


◆5月16日(水) 中日-千葉ロッテ1回戦(ロッテ1勝、18時、ナゴヤドーム、24,848人)
▽勝 グライシンガー 6試合4勝1敗
▽S 藪田 18試合2敗12S
▽敗 中田賢 7試合3勝2敗

▽バッテリー
千葉ロッテ グライシンガー、藪田―里崎
中日 中田賢、小林正、田島―谷繁

 

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春の日向路 スイーツ篇

2012-05-16 01:11:21 | 独り言

 

今回の旅もスイーツは凄まじいと言いますか、それが一つの大きな目的となりつつあります。
この宮崎でも単品売りをしているところが多かったことで、それが本当に銘菓かどうかなどは二の次で漁りまくったという感じです。
実際問題として運動量が半端ではないので絶好のエネルギー源にもなりますし、これだけグルメやスイーツ三昧でも体重が変わらないのですから絶妙なバランスなのでしょう。

まずは佐土原の鯨ようかんです。
佐土原島津家の5代となった惟久が子どものときに病弱だったことで、母が鯨のように大きく力強くなって欲しいと願いを込めて作らせたのが由来とされています。
これが鯨に似ているかどうかは人それぞれの感性でしょうが、言われなければ自分は分からなかったでしょう。
ようかんとは言いながらも餅をあんこで挟んだようなもので、ただ餅とは違って粘り気がありませんでしたので米粉を伸ばしたようなものかもしれません。
かなり甘いかと思ったのですがそうでもなく、ちょっとした昼ご飯になりました。

こちらは佐土原銘菓の楓です。
和菓子にアーモンドというのは珍しいかなと思ったのですが、香ばしさが意外にマッチしていました。
お茶を飲みながら食べたのですが、あるいは紅茶の方が合っていたかもしれません。

こちらも佐土原銘菓の浮舟で、白あんにアクセントとして干しぶどうが乗っていました。
これまた和菓子には珍しいような気がしますが、そもそもこの手のお菓子はあまり食べたことがありませんので偉そうなことも言えません。
ほどよい甘さで干しぶどうが無ければ、典型的な饅頭だと思います。

宮崎ではこの後にイヤと言うほどに日向夏にぶつかるのですが、これがその最初になった日向夏みかんもなかです。
日向夏は柚が突然変異をしたものだそうで、宮崎の果実では代表的なものの一つです。
かなり薄い最中の皮に包まれた白あんに柑橘系のほのかな香りがあり、酸味もありましたので正直なところちょっと違和感がありました。

ちりめんじゃこも宮崎の名産品とのことで、意外なコラボレーションなちりめんパイです。
パイ生地にちりめんじゃこが乗っているのですが、どうにも見つめられているようであまり気持ちよくはありません。
胡麻の風味が強すぎて肝心のちりめんじゃこが脇役に回ってしまっているのが、残念と言えば残念でした。

グルメとは違うかもしれませんが、ホテルでもらったミネラルウォーターと、月山日和城でごちそうになった梅干しです。
えびの高原は霧島山系の弱アルカリ天然水で、自転車で走り回って疲れた喉を潤すのに飲ませていただきました。
また梅干しは日焼けで真っ赤になった顔を見かねて出してくれたようで、その他の茶菓子などの心遣いも有難かったです。

都城でも電車の待ち時間を使ってのスイーツ漁りです。
さざんかは都城市の花木らしく、おそらくはそこから名付けられたのでしょう。
見た目とは違っていたって普通の饅頭で、ちょっと拍子抜けをしてしまいました。

こちらは都城島津最中で、外側の最中に都城島津氏と言いますか北郷氏の家紋が入っています。
いくつかの味があったのですが選んだのは都城茶で、白あんに茶粉が練り込まれているといった感じです。
和菓子ですから茶は合うのですが甘さをもう少し控えめにした方が茶が引き立ったのではないかと、そんな気がしました。

似たような名前で紛らわしいのですが、都城島津はまた違ったお菓子です。
同じように種類があった中で選んだのは日向夏で、とにかく宮崎にちなむことが第一です。
ただ分かりづらいかもしれませんが栗が入っていたために、ハッキリ言って日向夏と喧嘩をしてしまってもう一つな感じがありました。

宮崎マンゴーゼリーも都城で買ったのですが、冷やしてから食べるためにホテルに持ち帰りました。
よくよく考えてみればマンゴーは食べたことがないので味がきっちりと出ているかどうかは不明で、もし出ているのであれば自分には合わないかもしれません。
宮崎のマンゴーは高級果実として名高いですが、同じお金を出すのであれば苺の方がよいかなとは庶民の舌の限界です。

そんなこんなで宮崎ではマンゴーと日向夏の二本立てがメインのようで、飲み物もそんな感じでした。
マンゴー&カルピスはちょっと甘ったるかったのですが味わいはマンゴーゼリーと似た感じで、香料がそういったものなのでしょう。
日向夏ドリンクはさりげなくソフトバンクのキャラクターがあったので敬遠をしようかとも思ったのですが、しかし羨ましくもありました。
いわゆる柑橘系のドリンクですがかなり薄めで、自分にはもの足りなかったです。

スイーツはほとんど予備知識がないままに宮崎に来たのですが、唯一に知っていたのがなんじゃこら大福です。
大福に苺と栗とクリームチーズが入っているという恐ろしい組み合わせで、もう完全にネタ系でこれだけは絶対に食べると決めていました。
要冷蔵のようだったので居酒屋に寄ってから帰るつもりだと伝えたら、食べる予定の時間までのドライアイスを入れてくれるサービスには感謝感激です。

写真を見ていただけると分かるかと思いますが、かなり大きいです。
居酒屋から帰ってきてからそれなりに時間を置いてから食べたのですが、それでも相当にヘビーでした。
栗は奥に隠れてしまっていますが苺とともにあんことの相性はバッチリで、そうなればやはりポイントはクリームチーズでしょう。
できれば全体を薄くくるむようにしてくれればもっとよかったのですが、それだけを口に含むという食べ方をしなければ新世界な味覚に出会えると思います。

宮崎とチーズにどういった関係があるかは知りませんが、引き続いてのチーズ饅頭です。
白あんの饅頭にチーズが練り込んであり、外皮にぷつぷつと何かが入っているようでしたがよく分かりませんでした。
思ったよりもチーズの味が強くなかったのがむしろよかったのか、かなり美味しかったです。

日向夏まんじゅうは白あんの饅頭に日向夏が練り込んであるオーソドックスなもので、その単純さが功を奏しています。
特にトッピングもせずにひねりがないことが成功で、ほのかな柑橘系の味わいが甘さを引き立てていました。
まさにシンプルイズベスト、といったところでしょう。

このあたりから完全に手当たり次第モードとなっており、ようやくに後悔が始まりました。
宮崎マンゴークリームりんぐはドーナツにマンゴークリームが何筋かかかっているだけで、ただのドーナツでしかありません。
かなりお腹がいっぱいになっていたこともあったのでしょうが、ちょっと余計な一品でした。

飫肥の「食べあるき・町あるき」ではグルメやスイーツなどの引換券が5枚ついているのですが、グルメで2枚使ったのでスイーツでは3枚です。
こちらの旧山本猪平家は豪商の山本猪平が、隣接をする小村寿太郎の生家が没落をした際に土地を買い取って新築をしたものです。
そういったことで小村寿太郎に繋がっていると、そう考えたのでしょう。

そんなこんなでこちらのスイーツは寿太郎巻で、かなり強引なネーミングです。
ロールケーキのクリームの代わりに日向夏あんが使われており、かなりの存在感があります。
あんと言うよりはどこかゼリーのような感じがしないでもなかったのですが、いずれにせよロールケーキが頼りなかったのがマイナスポイントではありました。

菓子工房わかばの屋号は、先の史跡巡り篇の飫肥の巻で紹介をしたNHK連続テレビ小説にちなんでいるそうです。
そうなれば平成16年以降ですから、お店としての歴史はさほど長くはないと思われます。
おばちゃんたちがくつろいでいるところに突入をしてしまい、ちょっと申し訳ない気持ちになってしまいました。

ここでは日向夏マドレーヌを引き替えたのですが、かなり微妙な一品でした。
マドレーヌとしては美味しかったですし、子どものときに自宅で作ってもらった味を思い出したりもしたのですが、しかしただそれだけです。
肝心の日向夏の味も香りも感じられず、包装フィルムにもその単語がありませんので間違えたのかと思ったぐらいです。
しかし確かにこれがそれにあたるようで、きっと自分の舌と鼻が麻痺をしていたのでしょう。

たいていの店は飫肥城の近くに軒を並べているのですが、飫肥せんべいは飫肥駅の近いところにありました。
「食べあるき・町あるき」の旗も店内に置いてありましたし、ちょっとアピールが足りていません。
自分はとにかく飫肥や宮崎に関係をするものを最優先に選んだので足を運びましたが、そうでなければ軽くスルーをしていたでしょう。

その飫肥せんべいは米菓と言うよりはウエハースを薄く伸ばした感じで、これをせんべいと言われてしまうとかなりな違和感があります。
餅米と砂糖だけを使って焼き上げているので乳幼児の離乳食にもされているそうですが、ほとんど甘さも味も感じられませんでした。
そうなれば先のマドレーヌと同様に自分を疑いたくもなったのですが、しかし次のスイーツがそれを払拭をしてくれましたのでホッと一息です。

ついに日向夏です。
一山いくらで売っていたものですから等級などにすれば低いものでしょうが、人生初体験の日向夏です。
困ったことにどうやって食べればいいのかが分からず、蜜柑とは違って皮は柔らかくないのでどうしようかと、ここで自分のいい加減さが発揮をされました。

無理矢理に爪を立てて片側の皮を剥いて、そこからは丸かじりをしました。
駅の待合室で食べたのですが、周りの目がかなり痛かったです。
日向夏の白皮は普通に食べられるとのことで、本来の食べ方は林檎のように外皮を剥いてカットをするのが王道だそうです。
確かにお店での試食ではそうなっていましたし、しかし旅先でそれを求められるのは酷でしょう。
自分としては何ら恥じることのない、そんな気分で視線を跳ね返しました。
味は蜜柑よりもグレープフルーツに近い、やや酸味が強いそんな日向夏です。

前日にスイーツを買ったお店で試食券という名の金券をもらいましたので、貧乏性ですからしっかりと使わせていただきました。
しかし金券だけで買い物をする根性に欠けていましたので、プラスで投資をしてのスイーツ漁りです。
お店としては願ったり叶ったり、まさに飛んで火に入る夏の虫といったところでしょう。
そんなこんなで宮崎スイートポテトパイはさつまいもをパイ生地で包んだもので、かなりのしっとり感と甘さが疲れた体に心地よかったです。

日向灘はワッフルみたいな感じで、クリームが間に挟まっています。
ボロボロと割れてしまって食べづらかったのと、かなり固かったのが印象的ではありました。
ちょっと塩味な感じがしたのは気のせいかもしれませんが、あるいは何をやっているのだと知らず知らずのうちに泣いていたのかもしれません。

やはり日向夏は外せないと、こちらは日向夏みかんクッキーです。
ただのクッキーに日向夏のエキスでも練り込んであるのでしょうが、味よりも香りの方が強かった気がします。
かなり小さいのでボリボリと食べてしまいそうですが、これがそれなりの価格ですのでそんな冒険はできません。

空港に向かう前のスイーツタイムを締めくくったのは、サクサク可愛いみやざき人です。
完全にネタ系ですが、宮崎らしく埴輪の形をしていました。
ライスチョコを想像してもらえれば、当たらずといえども遠からずといったところかと思います。

空港で食べたのがからいも団子で、言ってみればきな粉餅みたいな感じです。
からいもはさつまいものことで、おそらくは餅に練り込んであるのでしょう。
その甘さはさつまいもからきているのだと思いますし、きな粉とのバランスがよかったです。
あんこが入っているものもあったのですが、プレーンを選んだ方が正解だと思います。

宮崎茶なるものもありました。
言われなければただの緑茶なのですが、どうやら宮崎は全国でも有数な緑茶の生産地のようです。
ちょっと古いデータかもしれませんが一番手が静岡なのは容易に想像がつくものの、二番手が鹿児島で三番手が三重というのは意外でした。
そして宮崎が四番手で、全国の生産量の一割弱を占めているとのことです。

そして宮崎の最後は日向夏ソフトクリームです。
既に搭乗時間でアナウンスが始まっていたので焦っていたこともあり、スイーツ紹介の鉄則である食べたところを写すのを忘れてしまいました。
いわゆるソフトクリームに比べると弾力があり、ジェラートに近い感じがあります。
じっくりと味わう時間は無かったのですが、ソフトクリームの甘さと日向夏の酸味のコンビは無敵です。
石垣島で食べたマリーンズパフェもそうでしたが、アイスやソフトクリームのトッピングにはシークヮーサーや日向夏などの酸味があるものが相性がよいのでしょう。


【2012年4月 宮崎の旅】
春の日向路
春の日向路 旅情篇
春の日向路 旅程篇
春の日向路 史跡巡り篇 佐土原の巻
春の日向路 史跡巡り篇 都城の巻
春の日向路 史跡巡り篇 肝付、志布志の巻
春の日向路 史跡巡り篇 飫肥の巻
春の日向路 グルメ篇
春の日向路 おみやげ篇

 

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あまねく休養を

2012-05-15 23:40:12 | 千葉ロッテ

公示こそ明日にお預けとなったようですが、どうやら内とロサの昇格が決まったようです。
一軍に合流をしてコメントまで取っていますので、さすがにどんでん返しはないでしょう。
ロサは予想の範囲内でしたが内の復帰はちょっと意外で、昨夏の手術から一年が経っていませんので早いのではないかとの懸念と、純粋な喜びが入り交じっています。
この中継ぎ陣の面子でいけば同点あるいはビハインドで起用をされるのがロサと大谷、同点あるいはリードをしている場面で長いイニングが求められるときには小野、そして勝利の方程式に益田と中後と内と藪田といった感じになると思われますので、とにかく益田にとってはこれ以上の朗報はありません。
当面は内<益田で試運転がされるのでしょうが、内の具合と藪田の調子次第では守護神争いにも一石が投じられることにもなるでしょう。

2戦連続打ち込まれた 藤岡に「休養指令」 (5/15 スポーツニッポン)

ロッテのルーキー左腕・藤岡に「休養指令」が出された。
13日ソフトバンク戦(QVCマリン)ではプロ入りワーストの11被安打。
2戦続けて打ち込まれ、西村監督は「どこかに原因がある。投手コーチと話さないと」と話した。
次戦は中8日で22日ヤクルト戦(QVCマリン)を予定。
先発8試合目で最長の調整期間を与えた。
この日、QVCマリンで調整した左腕は「オープン戦もパ・リーグとしかやっていない。初めてなのでしっかり投げたい」と意気込んだ。

与えるも何もローテーションどおりに起用をしたら中8日になるだけでしょ、との突っ込みはさておき、藤岡に疲れがあることは間違いありませんので緩い日程に感謝です。
五月病なんて言葉があるように進学や進級、就職などで生活環境が変わったときに心身に疲れが溜まるのがこの時期ですから、一息つくにはいいタイミングでしょう。
そういう意味ではいろいろと問題のある交流戦の開催時期ではあるのですが、ルーキーらの新入団選手にはオアシスタイムかもしれません。
それはさておきこれで次も乱れるようですと浦和での再調整も視野に入ってくるでしょうから、藤岡にとってはプロに入ってからの最初の正念場です。

そしてベンチには疲れているのは藤岡だけではないのだよと、耳元で囁きたい気分です。
それが分かっているからこその内であり、井口の欠場だったと思いたいのですが、そのあたりは交流戦での選手起用で見えてくるでしょう。
「緩い日程だから」と逆手にとっての一点集中主義が続けば待っているのは下り坂でしょうし、「梅雨時は体調管理が難しいから」といろいろな選手を使い回せば踏みとどまるための準備ができるとは自分の野球観ですが、心配をされた鈴木は元気に浦和で試合に出ていたようですし、野手の入れ替えもそろそろ考えてもらいたいものです。
何にせよ明日から始まる交流戦の初戦は「ロッテ・オリオンズ」と言い放った落合監督に続いて「ロッテのことは分からんけど」とほざく高木監督が率いる中日ですから負けるわけにはいきませんし、この首位がフロックかどうかを試すにはこれ以上の相手はありません。
中田賢と雄太を攻略できなければ以降も苦戦は必至ですので、スカッと爽やかな勝ち試合を期待しています。

 

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春の日向路 グルメ篇

2012-05-15 01:49:04 | 独り言

 

これまで人吉や菊池などで食事ができるところが見つからないと嘆いていたのですが、ようやくにその理由に思い至りました。
昨年の北東北や北海道などもそうでしたが、旅ガラス型ですとどうしても一日に複数の駅を移動することになりますので、その駅での史跡巡りの距離範囲は狭いものとなります。
しかしここのところは居候型に変えたことで一つの駅にかける時間が増えましたので、これまでは行けなかった場所にレンタサイクルで遠出をすることが多くなってきました。
そうなればいわゆる繁華街などから遠ざかることになりますので、食べ物屋さんがそうそうあるわけもありません。
そのうちあろうだろう、の連続で結局は昼を抜いたり、あるいはスイーツでごまかしたりという不健康なことは止めて、素直に朝昼はグルメにこだわることなく食べることにしました。
よってグルメ篇のレパートリーが減ってくることもあるでしょうが、夜に頑張りますので引き続きおつき合いをいただければ幸いです。

前回の旅で焼酎に慣れ親しんだこともあって、今回も焼酎に特攻です。
日本酒と同じで土地の銘柄にこだわるのがポリシーですので、まずは黒霧島で勝負をしました。
霧島と黒霧島の違いを聞いたところ飲みやすいのが黒霧島とのことでしたので、そこは初心者ですので無難なチョイスです。
昼過ぎからの雨に濡れて体が冷えていたこともあって初めてのお湯割りで、そもそも焼酎を敬遠していた理由の香りのきつさがお湯割りになって強まるのではないかと不安だったのですが、慣れてしまえばこんなものと全く気にはならず、五臓六腑に染み渡って体がぽかぽかとしてきました。

そんなこんなで雨の中で食事に出るのが面倒だったため、ホテル内のレストランでのチキン南蛮御膳です。
郷土料理と呼ぶには歴史がかなり浅いのですが、チキン南蛮は延岡を発祥とする宮崎グルメの一つとして有名になっています。
そうは言いながらも宮崎だから特別なわけでもなく、チキンの甘酢揚げにタルタルソースがかかっているという、どこでもよく見るチキン南蛮でしかありません。
それでもやはりご当地グルメと言われてしまえばそんな気になってしまいますし、鶏肉が一番に好きですので美味しくいただくことができました。
個人的な好みとしてはもう少し酸味があった方がよいかなとは思いましたが、宮崎での第一歩としては充分に合格点です。

都城では都城焼き肉三昧炭火定食です。
これは都城駅に置いてあったチラシで存在を知ったもので、「新・ご当地グルメ」として推進をしているとのことでした。
そこまでするかと思うぐらいに基本的なルールを決めて、それ以外は協賛店の独創性に任せるという二段構えなやり口のようです。

都城焼き肉三昧炭火定食

(1)正式名称は「都城焼き肉三昧炭火定食」とする。愛称・略称は「三昧定食」とする。
(2)地場産の鶏肉、豚肉、牛肉を使用する。
(3)鶏肉は、都城産の鶏肉とし、モモ肉を40g使用する。
(4)豚肉は、都城産の豚肉とし、肩ロース肉を40g使用する。
(5)牛肉は、黒毛和牛の「都城和牛」とし、モモ肉を50g使用する。
(6)新燃岳の灰が入ったスペシャル七輪(都城産)と炭を使う。
(7)食べる順番は鶏肉、豚肉、牛肉とし、焼き方・炙り方は以下の通りとする。
 ●鶏肉→竹皮包み焼き(炙り)
 ●豚肉→串焼き(炙り)
 ●牛肉→網焼き(炙り)
(8)竹皮は都城近郊産のものとする。
(9)お肉の味付けについては、以下の通りとする。
 ●鶏肉の調味料(タレ、塩など)は、鶏肉に漬け込む
 ●豚肉の調味料(タレ、塩など)は、別皿で各店オリジナルを2種類以上用意する
 ●牛肉の調味料(タレ、塩など)は、別皿で各店オリジナルを2種類以上用意する
(10)竹皮包み焼きの鶏肉をのせるお皿を用意する。
(11)お肉をつまむトングをつける。
(12)時間を計る砂時計(5分計)をつける。
(13)地場産のおいしいお米(コシヒカリ)を使用する。
(14)地場産の食材を使った旬の副菜をつける(各店オリジナル)。季節等によって、内容を変えても良い。
(15)地場産の食材を使った旬の香のものをつける(各店オリジナル)。季節等によって、内容を変えても良い。
(16)地場産の食材を使った旬の汁ものをつける(各店オリジナル)。季節等によって、内容を変えても良い。
(17)器やレイアウトに気を配り、上品で繊細な演出を心がける(御膳スタイルで提供する)。
(18)地場産のおいしいお茶をつける。急須を用意し、自分で入れてもらうスタイルとする。
(19)地場産の食材を使ったデザートをつける。季節等によって、内容を変えても良い。
(20)価格は1500円(税込み)以下とする。

この凄まじいルールに縛られた「三昧定食」を迎え撃った霧島と、前菜にあたるのであろう里芋の竜田揚げとがねです。
黒霧島とどれだけ違うのかと期待をした霧島でしたが、ちょっと柔らかい感じがしてむしろこちらの方が飲みやすかったです。
がねは都城の郷土料理で、さつまいもを短冊状に切ったものを油で揚げたもので、これまたさつまいもが好きなので美味しくいただくことができました。

そして御膳の登場です。
まるで修学旅行の夕食を思い出すかのような所狭しと並んだ食材に器などは壮観で、これで1500円なのですから申し訳がないぐらいです。
やはり人気があるらしくかなりの予約が入っていて断ろうと思ったところが、見るからに観光客だったのでオーダーを通したとは会計のときのお店の人の言葉でした。

ルールどおりに、七輪と砂時計が用意をされています。
5分間で焼くのがちょうどいいらしく、そのあたりの食べ方もお店の人が説明をしてくれました。
トングもついていますし、そこに手抜きはありません。

竹皮に包まれた鶏肉と串に刺さった豚肉、そして牛肉もルールどおりです。
それぞれ40gとか50gとかですからたいした量ではありませんが、全てが国産ですからそれなりのお値段がするはずです。
串の向きって逆じゃないの、と思ったりもしましたが、ここから怒濤の食事が始まりました。

食べる順番までもが決められており、もちろん守らなければならないわけではありませんが、せっかくですのでルールどおりにいきました。
まずは鶏肉で、蒸し焼きの形で5分間をじっと待ちます。
玉ねぎと一緒に漬け込まれた鶏肉には味がしみこんでいて、適度なスパイスがgoodで結論から言えばこれが一番でした。
もちろん人それぞれの好みがあるでしょうが、もちもちとした弾力があって美味しかったです。

次は豚肉でしたが残念なことに炭火の火加減にむらがあり、なかなか上手く焼けません。
仕方がないので最後は串から抜いて焼いたのですが、5分間ではとてもじゃないけど足りないといった感じです。
ちょっと筋らしきものが残っていたのがマイナスでしたがネギとシシトウも歯ごたえがあって、これはこれでありかなと思います。

最後の牛肉は黒毛和牛とのことでイメージ先行でしたが、ほのかな甘みがあって美味しかったです。
どうにも美味しかった、という表現しかできないボキャブラリの足りなさは情けないのですが、とにかくそれしか言いようがありません。
繊細な肉質で柔らかかったですし、これをステーキで食べてみたいなと、そう思えるぐらいのお味でした。

タレは3種類、これもルールどおりです。
左からかんずり、もろみ、オニオンで、自分としてはもろみが合っていたようです。
そもそもかんずりって何よ、というレベルでしたので試しにつけてみたのですが、どうやら辛味調味料のようで、帰ってきてから調べてみれば主に北国のものとのことでした。

きっちりと守られていたルールの中で、唯一の踏み外しはお茶でした。
残念なことに急須ではなく湯飲みでそのまま出てきましたが、これは霧島を飲み終わった後にお茶を頼んだので、もしかしたら定食のお茶とは別のものだったのかもしれません。
デザートはわらび餅で、やや口の中がこってりとしていたので、抹茶風味が口直しにピッタリでした。

翌日は居酒屋での晩酌で、今日も今日とて芋焼酎です。
霧島もそうだったので銘柄のグラスが全てに用意をされているのかと思ったのですが、それは大きな勘違いでした。
左が木挽で右が天孫降臨で見た目の違いは分からず、口あたりがよく飲めたのが木挽、香りがほとんど無かったのが天孫降臨です。
あれだけ香りが苦手だったのに、まず香りを確かめる癖がついてしまいました。

そしていきなりのご飯もの、宮崎の郷土料理の冷や汁です。
冒頭に思い至ったなどと書いたものの気がついたのは最終日で、この日も昼を食べることなく過ごしたので実質的にはこれが昼ご飯の代わりとなりました。
空きっ腹にアルコールの愚挙は何度も苦い経験をしていますので、とは言いながらもお店の人には怪訝な表情をされましたので、言い訳がましくの説明付きでのオーダーです。
キュウリのスライスや魚のほぐし身、豆腐、胡麻、かつお節の風味もあり、そして全体的には味噌ベースで氷も入っています。
これをご飯にかけるねこまんまみたいなもの、と言ってしまえば地元の方に怒られてしまうかもしれませんが、バテ気味の体力回復にはもってこいのサッパリとしたお味でした。

おつまみは三品、宮崎鶏の炭火もも焼きとチキン南蛮、そしてメヒカリの唐揚げです。
どうにも地鶏は固いイメージがあるのは土佐ジローの失敗による先入観なのかもしれませんが、とにかくこの宮崎鶏はぷりぷりとした歯ごたえが絶品でした。
身はしっかりと引き締まっているのですが固いわけではなく、適度な塩こしょうの下味にゆず胡椒をつければ酒が進みます。
チキン南蛮は初日と被りましたが好物ですのでいいかなと、微妙にタルタルソースが店によって違うのが特徴と言いますか売りなのかもしれず、こちらはやや水っぽかったです。
そしてメヒカリの唐揚げも宮崎の郷土料理とのことで、ふわっとしているのにサクサクとした歯ごたえという不思議な代物です。
いわゆる白身魚の唐揚げなのですが、身にしっかりと味がついていて食べ応えがありました。
ちなみにメヒカリはその名のとおりに光る大きな目を持っていて、その写真を見ると食欲が減退をするかもしれません。

本当の意味での締めのご飯ものは、宮崎が発祥の地であるレタス巻きです。
太巻きの具をレタスと海老にしたもので、マヨネーズがかかっています。
海老の食感がどこかカニかまならぬエビかまのように思えたのは気のせいかもしれませんが、見た目もきれいで一つの作品に仕上がっていました。

飫肥では日南一本釣りカツオ炙り重です。
どうやら都城のそれとタッグを組んでいるようで、「ファイヤーご当地グルメ同盟」として協力をしあっているとのことです。
こちらも同様にルールを決めて提携店で展開をしているようで、ここ飫肥は日南市ですからこれまた逃す手はありません。

日南一本釣りカツヲ炙り重

・正式名称は「日南一本釣りカツオ炙り重」とする(愛称は「炙り重」とする)
・日南市で水揚げされた一本釣りカツオを使う
・宮崎県産のお米を使う
・七輪(木炭)で漬けカツオを炙ってご飯の上に載せて食べてもらう
・カツオの量は約120グラムとする(目安)
・2種類の味付けをした漬けカツオを用意する(味付け、トッピング等は各店自由)
・漬けカツオを盛る皿の色は白とする
・ご飯を盛る器は重箱(長方形)とする
・替え玉ならぬ「替え皿(かえざら)」システムを導入する。一皿(漬けカツオ約60グラム)の料金は350円(税込)とする
・日南の食材や旬にこだわった、各店オリジナルの副菜と香の物をつける(日南てんぷら、きゅうりなど)
・日南産の魚介類を使った汁物をつける(魚うどんも可)
・希望者には、締めとして、土瓶に入っているスープをかけてお茶漬けスタイルで食べていただく(茶碗・土瓶・レンゲを提供、無料)
・価格は1200円(税込)以内とする

このルールに縛られた御膳がこちらになります。
2種類の漬けカツオが白い皿に盛られており、ご飯の器も長方形です。
炙るための七輪もありますし、細かなこともきっちりと守られているところなどには感心をしてしまいます。

メインの漬けカツオは醤油ダレと胡麻ダレで、お店の人からはそのまま食べるもよし、炙るもよしとの説明がされました。
しかし炙り重だから炙るしかないだろうと、そこは妙に素直な自分だったりもします。
旅先では奔放ですが基本的には食が狭い性分ですので胡麻ダレのカツオは生まれて初めてで、かなりの興味津々な初チャレンジです。

焼きではなく炙りですので表面にさっと火を通すだけ、といった感じでこの程度で終わりです。
正直ベースで言えば香ばしさは出るのですが生の方が美味しいのではないかと、誘惑に負けて一切れずつを生で食した感想です。
それでも炙ってこそのファイヤーご当地グルメですから、とにかく炙りまくりました。

希望があれば、とのことでしたが、やはりものは経験で最後はお茶漬けで締めてみました。
どうせお茶をかけることで熱が通ってしまうのだから香ばしさが強い方がよいだろうと、こちらは少し炙り加減を強くしたのは一工夫です。
薬味を乗せてお茶をかければ炙りカツオ茶漬けの出来上がりで、醤油ダレと胡麻ダレを一緒にしたことで微妙すぎる味わいとなったのはちょっと失敗でしたが、なかなか豪勢なお茶漬けまで食せたことを考えればこちらも1200円でよいのかと思うような、そんな素敵な御膳でした。

飫肥では「食べあるき・町あるき」でグルメをつまみ食いできるのですが、まずはおびの茶屋での厚焼卵です。
この厚焼卵は飫肥の名物とのことでここ以外にも数店で提供をしていましたし、先の御膳の付け合わせにもさりげなく登場をしていました。
かなりきめ細かな感触は卵とはまた違ったもののようで、そして濃厚な味わいには優雅な上品さがあります
口に入れたときにはプリンのような感じがしたのですが、そういう意味ではどこか菓子に近い感じがしました。

こちらは元祖おび天本舗のおび天ぷらと、ごぼう入りおび揚げです。
魚のすり身を揚げたもので、揚げかまぼこと言ってしまうと微妙な表現になりますが、まあそんな感じです。
飫肥城の近くではおび天うどんなどが売っていましたが、どちらかと言えばビールが恋しくなるような味わいでした。

宮崎の最後は空港で、となると何となく寂しくもありますが、実はこれは意図的だったりもします。
人生で最後かもしれない各地の空港をせっかくだから楽しもうと、そんな理由で空港のグルメをいろいろと探してみました。
ただ残念なことにこれといったものが見当たらなかったので、どうやら宮崎の味らしい肉巻きおにぎりでの締めくくりです。
これは冷凍のレトルト食品なっていてトップの写真がそれになりますが、湯煎もできますが空港では頼めばレンジで温めてくれます。
味のついたごはんを豚肉のスライスでくるんだようなもので、豚丼を丸めた感じと言えば分かりやすいかもしれません。
ちょっと侮ったのですがかなりのボリュームで、2個入りでお腹いっぱいになりました。


【2012年4月 宮崎の旅】
春の日向路
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春の日向路 旅程篇
春の日向路 史跡巡り篇 佐土原の巻
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感覚派の角中であれ

2012-05-14 23:53:16 | 千葉ロッテ

明後日からの交流戦を前に、人事異動が発表となりました。
木村と中郷が登録を抹消されましたので、現時点での一軍登録の空きは2となります。
その木村は4試合で6回2/3を投げての防御率が4.05ですので仕方のないところはありますが、一方の中郷は3試合で4回2/3を投げての防御率は0.00の無失点ですから不憫としか言いようがなく、ここまでの信頼をされていない使われ方どおりの仕打ちとの指摘は免れないでしょう。
それだけに有効に枠は使ってもらいたく、誰が登録をされるかに注目が集まります。

妥当に考えればロサと古谷ではないかと、そんな気がしています。
ここのところは荻野忠に代わって浦和の守護神となっているロサですから、昇格が前提での配置転換だと思われます。
安定感はないようですが昨年の実績は西村監督にとっての免罪符になるでしょうし、体が絞れているかどうかがポイントになるでしょう。
古谷は4月に比べれば調子を落としているようですがこれまた実績がありますし、左腕の一番手ですから充分にありそうです。
個人的にはビジターで早い回に代打が出たりすることもあるでしょうから、長いイニングを投げられる上野と吉見がお奨めです。
それなりの連投もできますし、このまま浦和に埋もれさせておくにはもったいないとの贔屓な思いがあることは否定をしません。
そしてファン受けをしそうなのが荻野忠と内ですが、先日の西村監督のコメントを真に受ければ早くても交流戦明けと見た方がよいと思います。
伊藤はまたしても行方不明のようですから、決断をするのであれば早いほうがよいとは当たり前の話ですが、それでも一軍よりも手術のニュースが流れないことが第一です。
それよりも伊志嶺を放置したままで野手の入れ替えはないのかと、ここにきて調子を上げてきたホワイトセルの捕手破壊を怖れて旬を逃すのか、根元のバックアッパーの準備はしないのか、一塁を浦和の登竜門にするつもりはないのか、などなど次の動きを願わずにはいられません。

ロッテ角中 試合の映像は見ない「主食は今でも吉野家、ロッテリア…」

野性児、自然体、感覚派、武骨者…。
ロッテ・角中は飾らない男だ。
四国IL・高知からプロ入り6年目で、年俸1000万円。
高知にいた当時は月給13万円の生活を送っていたというが「苦労はしていないです。本当に」と言う。
食生活も、一般的なアスリートとはひと味違う。
「今でも主食は吉野家、ロッテリア、コンビニの弁当」。
野菜を多めに取るか尋ねると「サイドメニューのサラダをちゃんと食べていますから」と胸を張った。
試合の映像も念入りに見ることはしない。
「たまたま映っているのを見ることはあります」とのこと。
取材の受け答えも不器用だが、そこが魅力の秘密だと思う。

そしてここのところの活躍でマスコミの取材が増えた角中は目立つことは喜ばしいのですが、記事の内容にはちょっと困りものです。
ロッテリアが出るなどネタであればいいのですが、さすがにこの食生活はまずいでしょう。
程度問題ではありますがプロスポーツ選手の食生活としてはバランスが悪すぎますし、若いうちはいいでしょうがツケは歳をとってから一気に噴き出します。
科学的分析に基づいた食事をせよとまでは言いませんが、これが事実であれば早急な対策が必要だと考えます。
おそらくは寮を出ているからこそなのでしょうが、場合によっては強制収監もありでしょう。

その角中を評して野生児、自然体、感覚派、武骨者とは、さすがに機関紙だけのことはあります。
特に感覚派という表現が角中にはピッタリで、余人が聞いたら何を言っているのかが分からないようなコメントが多かったのが数年前までの角中でした。
まさに天才と言いますか、どこか次元の違うところで生きているように思えたことが角中を贔屓にするきっかけでしたし、普通な受け答えのヒーローインタビューにガッカリとしながらも、しかし昨日も「調子がいいとは思っていない」と他の選手が聞いたら怒りそうなことも言っていましたので、これが謙虚ではなく本音である角中であり続けてもらいたいです。

 

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藤岡は赤点、小野は白星

2012-05-13 23:46:14 | 千葉ロッテ

 

上位2チームとの5試合を4勝1敗で乗り切るという望外な結果で交流戦に首位で突入をするのは2005年以来とのことで、あまりにも上手く回りすぎていてどうにも落ち着きません。
これが勝ち慣れないということなんだろうな、とは思いつつも、しかし手放しで喜べるような展開ばかりではありませんので、交流戦は身辺整理のいいきっかけにしたいです。
どうにも下手くそな野球合戦が続いていることでその交流戦でのパセの勢力関係がどうなるかが気にはなりますが、とにかく選手たちには明日はゆっくりと休んでもらいましょう。

先発の藤岡は5回で11安打を浴びての2失点ですから粘り抜いたと言えなくもありませんが、ルーキーには厳しいようですが赤点です。
課題としていた攻めきれないというポイントが全く改善ができていないことで5回で111球も投じてしまいましたので、今日は実質的にはノックアウトでしょう。
追い込んでもピシャリと断ち切ることができないのが藤岡にとってはプロの壁として大きく立ちはだかっており、それを乗り越えるのに苦労をしています。
構えたところになかなかボールがきませんでしたので里崎もリードに四苦八苦だったでしょうし、そもそもの球威という点でもスパッとした爽快感がありません。
そろそろ疲れが溜まってきていることでの下降線であれば休養が必要でしょうし、無理をすることで肘の位置が下がるなどしてフォームを崩されても困りますし、外見からすると悪いことはカラッと忘れて次に臨むというタイプでもなさそうですからメンタル面でのケアも必要でしょう。
先輩が、それこそ脳天気さ爆発の清田あたりが飲みにでも連れて行ってストレスを発散させる、なんてことにも期待をしたくなります。
そして気になるのが肩肘の疲労蓄積への懸念で入札に気が進まなかった自分が心変わりをした理由である、はち切れんばかりの尻周りに張りが無くなっているようにも見えます。
どうしても一軍に帯同をしていると走り込みが減ってしまいますし、もしかしたらかなり体重も減っているかもしれません。
美味しいものを食べて、同期とわいわいがやがやと騒ぐなどして、とにかく原点である野球を楽しんでプレーをする藤岡であってもらいたいです。

藤岡の初回の20球を見て小野の出番を確信したのですが、ようやくに今季の初登板です。
テンポよく投げ込むところはさすがにベテランの味で、ピンチがありながらも貫禄のピッチングで二回を無失点に抑えて白星を手にしました。
やたらとスライダーが多かったのにはちょっと意外な感じがありましたし、ややボールがばらけていたのが気にはなりましたが、そこは登板を重ねることで修正をしてくるでしょう。
浦和無双で奪三振の魅力に取り憑かれたわけでもないでしょうが、そのあたりが小野にとってのエアポケットになるかもしれません。
何にせよ連投は厳しいかもしれませんが長いイニングを任せられる小野が中継ぎ陣に加わったことは大きいですし、マリーンズの一員として今後も頑張ってもらいたいです。

それだけに七回の味方の攻撃中にベンチ前に出てこなかったことで覚悟はしていましたが、小野には最後まで投げて欲しかったです。
サンデー晋吾が最初から先発をしたのだと割り切るような、ベンチにはそんな腹を据えるぐらいの覚悟が必要だったと思います。
先発をさせるつもりで一軍に上げたのですから40球での降板は早すぎましたし、七回はピンチを招きましたが先発であればこの程度での交代などはありえません。
これが勝利の方程式が休養充分、あるいは上昇気流に乗っているのであれば話は別ですが、今日に投げれば三連投ですから無理をさせたくはなかったです。
同じ連投でも球数が少なければまだしも益田は55球も投げていたわけですし、どうしてもであれば29球の中後であるべきでした。
藪田も29球でしたが年齢を考えれば劇場になるのは容易に想像がつきましたし、しかも昨日が三者凡退ですから無事に終わるわけもありません。
試合時間からして同点になっても延長は10回ぐらいまでだから何とかなると踏んだのでしょうが、まだシーズンが3/4も残っていることを忘れないでもらいたいです。
気合いで何とかピンチを脱した益田の雄叫びは、どこか悲鳴のようにも聞こえました。

そして益田、藪田にはお疲れ様でしたと、そう心からのねぎらいの言葉を贈りたいと思います。
お世辞にも守護神としての貫禄のある投球内容ではありませんでしたが、藪田にはとにかく最後を締めくくってくれたことに感謝をしています。
なぜか今日はストレートで押しまくるというリードを選んだ里崎でしたが、これは最初の打者に投じたフォークが抜けたことで今日は変化球がダメだと判断をしたのかもしれず、そしてそれに応えるように気合いがほとばしるボールを投げ込んでくれました。
悲しいかな高めに浮いたり軽々と外野に弾き返されたりと生きた心地はしませんでしたが、これが藪田のスタイルですからまさに「藪田心中」です。
交流戦の最初のカードが因縁の中日戦だというのが気がかりではありますが、緩い日程になりますので老藪田の復権に期待をしています。

昨日の井口の代走に喜んだのが恥ずかしいぐらいに、あっさりと今日は井口が欠場となりました。
これまでのパターンでいけば休養日だとは思えず、しかしベンチでは同じく欠場となった清田と談笑をする姿が見られましたので、やはり前向きにお疲れ休みだと思うことにします。
そして三番には今江が入り、DHに福浦で一塁に大松という師弟コンビを同時に試合に出したことが結果的には正解で、勝負師ニシムラの勘が冴え渡っているのでしょう。
福浦と大松のタイムリーは岩嵜があまりに真ん中の内寄りに投げてくれたボーナスボールではありましたが、見逃さずに捉えたバッティングは見事でした。
その後は例によって中休みで凡退の山を築きましたが、三番としてはどうよとは思いつつも今江のセーフティバントは流れを変えるMVP級のナイスな判断でしたし、そして連日のヒーローとなった角中の鋭いタイムリーで11球団の認識は「角中要注意」に統一をされたことでしょう。
まずはセントラルの包囲網をあっさりと打ち破って、ロッテに角中ありと高らかに歌い上げてもらいたいです。

それにしても法定伝染病だから仕方がありませんが、やはり隣の芝は青いと思った方がよいのでしょう。
ソフトバンクとしてはロッテの17安打の倍に近い31安打を打ちながらも三連敗を喫したのですから悔しいどころの騒ぎではないでしょうし、それにも増してソフトバンクファンの怒りは頂点に達しているでしょうが、しかしなぜか頑なにバントをしなかった拙攻によるところが大きかったのですから自業自得です。
ことさらバントが少ないというソフトバンクではありませんが、しっかりと送る野球をやっていれば逆に三連勝があったかもしれません。
ロッテとしてはラッキーでしたし、また今日の試合は球審のジャッジにしても盗塁の判定にしてもロッテ寄りとも思えるようなものが目立ったことを、この低レベルな審判には素直に喜んでいいかどうかはかなり微妙さが伴いますが、とりあえずは勝てば官軍とでも今日のところは思うことにします。
願わくばソフトバンクにはこういった野球を続けて欲しいと、いけいけどんどんでの空回りを期待します。
そしてロッテがそれを逆輸入してポロポロボロボロしないように、とにかく塀内には電車バックは勘弁と、どなたか伝えてあげてください。

最後は完全に余談です。
井口の欠場などでチャンスをもらっている早坂ですが、打数は少ないのですがヒットが出ません。
ただ出ないのであればそのうちとも言えるのですが、そういった気配すら感じない打席が続いています。
やたらと振り回すのが早坂の欠点ではあるのですが変わってはいないようで、足を活かすためにももう一握りでも短く握ってコンパクトなスイングを心がけないと下手をすると今季で見限られるのではないかと、キャリアのきっかけとなった外野転向は今となっては足枷でしかありませんので、もはや内野手として生きていくしかありません。
どうにも西岡の影響ではないでしょうが派手なプレーを好んでいるようにも見えるのですが、早坂に必要なのは泥臭さです。
そして益田のユニフォームの乱れ、これって気がつかないものなのか、誰も教えてあげないのはなぜなのかと、かなり気になっていました。
もし不幸にも益田が打ち込まれて負けてしまったらトップに持ってこようと思っていたのがこの写真で、今の益田を象徴しているように思えてファインダーが涙で見えませんでした。
そういったネタ系は置いておくにしても、ピンチになったときに「シャツが出てるぞ」と野手が教えて肩の力を抜かせてあげればいいのにと、そんなことを思った今日の試合ではありましたが、それにしてもチームが首位争いをしている晴天の土日に2万を切るスタンドがどうにも寂しかったですし、球団関係者の涙が見えるかのようです。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9

ソフトバンク

0 0 0 0 2 0 0 0 0 2 14 0

千葉ロッテ

0 2 0 0 0 1 0 0 X 3 5

0


◆5月13日(日) 千葉ロッテ-ソフトバンク9回戦(ロッテ7勝1敗1分、13時、QVCマリン、19,885人)
▽勝 小野 1試合1勝
▽S 藪田 17試合2敗11S
▽敗 岩嵜 7試合3勝4敗
▽本塁打 ペーニャ8号(藤岡)

▽バッテリー
千葉ロッテ 藤岡、小野、益田、藪田―里崎
ソフトバンク 岩嵜、岡島、金無英―細川

 

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春の日向路 史跡巡り篇 飫肥の巻

2012-05-13 03:51:04 | 日本史

 

日向路の最終日は飫肥となります。
例によって朝からの小雨で天気予報によれば10時ごろには止むとのことでしたので、レンタサイクルを9時に借りて1時間ほどは目的地の場所確認をしながら時間を潰しました。
そして最後の最後に予報がピタリと当たって10時過ぎには曇り空となりましたので、機嫌が変わらないうちにと早速の城巡りです。

そうは言いながらも飫肥は比較的に一箇所に史跡が集まって残されていますので、焦ることなく順番に回っていきました。
最初は豫章館で、大手門のすぐ側にあります。
入口には薬医門があり、廃藩置県後に伊東氏の当主が飫肥城から移り住んだ屋敷です。

次に向かうは大手門ですが、飫肥城には天守閣や櫓などが残されていませんし再建もされていませんので、この大手門が唯一の城らしき建物です。
1978年に飫肥杉を使用して復元をされたもので、木造渡櫓二階建てで入母屋風の屋根の瓦には伊東氏の家紋が描かれています。
飫肥城は土持氏が築城をしましたがその後は島津氏の一族が入城し、一時期は伊東氏の手に落ちましたがその伊東氏の没落により再び島津氏の支配下に戻ったものの、島津氏が豊臣氏の九州侵攻で日向の大半を失ったことで飫肥は伊東氏に与えられて、そして幕末まで伊東氏の飫肥藩の居城として栄えました。

大手門を抜けるとトップの写真の白壁の城壁に遮られますが、ここは人間の摂理に従って時計回りに移動をします。
すると左手に見えてくるのが松尾の丸で、1979年に江戸時代初期の書院造りの御殿が再建をされました。
中にはおみやげも売っていましたし、さりげなく飫肥城のメインの建物だったりもします。

本丸跡は今は小学校の敷地になっており、そこからさらに奥に進んだところに旧本丸跡があります。
ここに藩主の御殿があったのですが江戸時代の三度の地震で地割れが発生をしたために、移転をすることとなりました。
今は飫肥杉が生えているだけですが地割れと思えるようなところは見当たらず、またNHKの連続テレビ小説「わかば」で落ち込んだヒロインが元気を取り戻した場所とのことです。
登ってきたところの反対側に門がありましたが特に説明書きなどがありませんでしたので、さしたる由緒あるものでもないのでしょう。

こちらは飫肥城歴史資料館で、今回の旅で唯一の日本100名城スタンプが設置をしているところです。
しっかりと押してきましたし、展示をしてあった場所への行き方も教えていただきましたので、毎度のことながら博物館や資料館にはお世話になりっぱなしです。
あまりそういった人がいないから、というわけでもないのでしょうが、どこでも質問などをすると親身に相談に乗ってくださる方々には頭が上がりません。

焦ることはなく、とは言いながらも最大の目的である飫肥城を終えましたので、ちょっと道をそれての旧報恩寺です。
雨も心配でしたが前回に来たときも逆光に悩まされましたので、曇天のうちにと思ったもその理由です。
残念なと言ってしまうとお天道様の罰が当たってしまいますが本音ベースでは困惑の薄日が差してきてしまい、TZ30の逆光補正でも対処ができない今ひとつな結果となりました。

飫肥藩は初代藩主が伊東祐兵ですから墓所にも祐兵らの藩主の墓が並んでいるのですが、その祐兵の父である義祐の墓もあります。
墓石には「直翁照眼大和尚」とありましたので報恩寺の住職の墓ではないかと疑ってはみたものの、説明板によれば義祐の墓に間違いのないところに位置していましたし、帰ってきてから調べてみれば「日薩隅三州大守藤原義祐朝臣前総持永平直翁照眼大和尚」と寺鐘に刻んだとの記事を見つけましたので、やはりこれが義祐の墓なのでしょう。
ただ島津氏に追い落とされて流浪の後にどこぞで野垂れ死にをしたとも言われている義祐ですから、おそらくは供養墓のようなものだと思われます。

祐兵が家督を継ぐまでにはいろいろとあったようですが、幕末まで続く伊東氏の礎を築いたのが祐兵であることは否定ができません。
同族の伊東長実のつてで豊臣秀吉に仕えたことが祐兵の前途を開き、九州征伐での功により飫肥に復帰をします。
関ヶ原の戦いにおいては嫡男の祐慶をして東軍に味方をさせたことで、5万7千石の外様大名として生き残ることができました。
写真は左が祐兵、右が祐慶です。

ここからは完全に江戸期で興味が薄れていきますので、恒例の駆け足となります。
3代の祐久は祐慶の嫡男で、次弟の祐豊に3千石を分地したために飫肥藩は5万4千石になりました。
跡は嫡男の祐由が継いで4代となり同じく三弟の祐春に3千石を分地したことで飫肥藩は5万1千石となり、子がないままに没したために四弟の祐実が5代、その祐実にも子がなかったために祐慶の次男の祐寿の孫にあたる祐永が6代、7代は祐永の九男の祐之が、8代は庶兄で三男の祐隆が、9代はその子の祐福が、10代はその子の祐鐘が、11代は祐鐘の嫡男の祐民が、12代は次弟の祐丕が、13代は祐民の子の祐相が、14代はその子の祐帰が継いで幕末を迎え、15代はその子の祐弘になります。
ちなみにここでの代数は飫肥藩の藩主としてのもので、伊東氏の歴代の代数ではありません。
写真は上段左から祐久、祐由、祐実、祐永、祐之、祐隆、祐福、祐鐘、祐民、祐丕、祐帰、祐弘で、なぜか祐相は見当たりませんでしたし、説明板にも無かったような気がします。
また明らかに祐実、祐之、祐丕の墓の形が他とは違いますが説明板によればこれらは本墓で、他は僑墓とのことです。

奥の方に整然と並んでいるのは、藩主の正室の墓です。
このあたりは島津氏の墓所とは違っていますし、むしろこちらの方が一般的です。
島津氏が特に女性を大切にしていたわけでもないでしょうし、どういった理由があるのかが知りたかったりもします。

こちらは旧伊東伝左衛門家です。
市の指定文化財で、江戸時代中期に建てられた武家屋敷としては典型的な造りとなっています。
この手のものはさして興味がないのですが、ちょっと覗いてみて立派な建物があったので、珍しくも足を伸ばしてみました。

長持寺跡は存在も知らなかったのですが飫肥城歴史資料館の展示に写真があり、場所も近いとのことで寄ってみることにしました。
廃寺となって今は成瀬伊東氏の墓所があるだけですが、墓フリークとしては外すわけにはいきません。
入口が民家の間に挟まれていて車が停まっていたことで見つけるのにちょっと苦労はしましたが、意外な発見があったので行ってよかったです。

成瀬伊東氏は伊東氏御一門三家のうち二家を出した名門ですが、しかしその名のとおりに伊東氏の男系ではありません。
初代の祐兵の娘を正室とした成瀬正武の子孫がそれにあたり、よって成瀬伊東氏と呼ばれています。
正武は尾張藩の付家老として名高い正成の三弟で順調に出世をしていきますが、江戸期に入ってから突然に謎の切腹を命じられます。
上洛をしたときに御所の女官と密通をした、あるいは大久保派だったことで本多派に粛正されたなどと理由はいろいろと言われているようですが、実際のところは分かっていません。
写真は左が成瀬伊東氏の供養碑、右が正武の墓です。

正武の遺族は母の実家である伊東氏を頼り、飫肥に落ちてきます。
罪を得て切腹をした正武の妻子を引き取るのは祐兵も勇気がいったでしょうが、それができる何らかの理由があったのかもしれません。
正武の長男の祐正は従兄弟の正虎を通じて帰参を願うものの叶わず、そして三男の正美が伊東主水家の祖となりました。
写真は左から祐正、次男の祐勝、三男の正美です。

正武の次男の祐秋は伊東氏に仕えて、その子の正粲は伊東図書家の祖となりました。
なぜに女系がここまで重用をされたのかは分かりませんが、それだけ祐兵には可愛い娘だったのかもしれません。
あるいは成瀬氏の血を大切にすることで幕閣に対してのアピールのつもりだったのかもしれず、そのあたりの政治的な思惑が絡んでいたような気もします。
写真は左が祐秋、右が正粲です。

系図を書いてみると、ざっとこんな感じになります。
そもそも将軍家の譜代に娘を嫁がせたこと自体が、祐兵の政治性の高さを物語っていると言ってもよいでしょう。
それだからこそ没落をした伊東氏を再興することができたのでしょうし、乱世の雄だった父の義祐とはまた違った治世の能吏と評してもよいかもしれません。

この伊東成瀬氏の墓所に、なぜか伊東義賢の墓がありました。
義賢は祐兵の兄の義益の嫡男で、杭には伊東氏の18代と書かれています。
義祐の嫡孫である義賢が家督を継いだかどうかは論が割れているようで、しかも朝鮮の役に出陣をした際に弟と相次いで病死をしていることから、実質的な伊東氏の当主となっていた叔父の祐兵との家督争いに絡んで暗殺をされたのではないかとも言われているようです。

飫肥での最後、つまりはこの旅の最後は振徳堂です。
11代藩主の祐民が開いた学問所で、市の指定文化財となっています。
安井息軒などを招いて文教政策を推し進め、ここから外務大臣の小村寿太郎ら幾多の俊才を輩出しました。
それにしては狭いのではないかとは正直な感想ですが、一部の選ばれた者のみが学べる場だったのかもしれません。


【2012年4月 宮崎の旅】
春の日向路
春の日向路 旅情篇
春の日向路 旅程篇
春の日向路 史跡巡り篇 佐土原の巻
春の日向路 史跡巡り篇 都城の巻
春の日向路 史跡巡り篇 肝付、志布志の巻
春の日向路 グルメ篇
春の日向路 スイーツ篇
春の日向路 おみやげ篇

 

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念願のヒーロー角中

2012-05-12 23:32:56 | 千葉ロッテ

 

前回に角中がヒーローとなったときには痛恨のバッテリー切れだっただけに、ようやくに念願の角中のお立ち台です。
もう今の角中にとってはヒーローになることなどは珍しくないのかもしれませんが、やはり地元でのヒーローインタビューには格別なものがあります。
いつの間にやら受け答えが普通にできてしまっているのがちょっと寂しくもありますが、この調子で交流戦に突入をしてもらいましょう。

どういう戦略と確信があってのことかは分かりませんが、ソフトバンクの作戦は完全に失敗に終わりました。
一死三塁から早坂とサブローを連続で敬遠をしての勝負は角中で、昨年とは違って今季はむしろ左腕の方が得意ではないかと思えるような.368と得点圏打率が4割を越える打者との勝負はデータ無視の結果であり、逆にロッテとしては一番に期待のできる角中ですのでラッキーだったとしか言いようがありません。
三塁走者が俊足の根元だっただけに早坂のスクイズを警戒したのか、しかしそれであればサブローとの勝負でもよかったわけで、塁を埋めることで守りやすくしたという単純さであれば押し出しを心配することのない森福への絶対的な信頼感の表れだったのでしょう。
そうなればその森福を攻略してのサヨナラ勝ちは今後の戦いを考えても大きな一勝ですし、きっかけを作った根元のスリーベースも完璧でした。
さりげなく根元もさほどは左腕を苦にしていませんし、昨年にほとんどいなかったこの両選手による勝利はルーキーズとともに今季のロッテの象徴となっています。
そろそろマークが厳しくなってくるころに交流戦に入るのはタイミングとしてはいい感じですし、セントラルにもその名前を轟かせてもらいましょう。
初回のレフト前への打球でセカンドを陥れる積極性を忘れなければ、さほど難しいことではないはずです。

延長戦での劇的な勝利ではありましたが西村監督がコメントをしていたように、本来は唐川が抑えきって欲しい試合ではありました。
立ち上がりは例によってボールが高めに浮くなどしてコントロールがばらけ気味で、しかし最後まで完全には修正をしきれませんでしたが8回を2失点ですから責められるほどの内容ではなく、序盤は今ひとつだったスライダーを持ち直しただけでも唐川の進化が見られたと言ってもよいでしょう。
その唐川が立ち直れたのは二回に何でもないセカンドライナーで多村が飛び出してくれたおかげでしたし、五回の無死一塁で送らずに一死になってから送ったのは細川の打撃が信頼をされていないからなのでしょうが助かりましたので、そろそろ拙守拙攻は法定伝染病に指定をされるかもしれません。
そう考えるとやはり八回の失点があまりにもったいなさすぎましたし、松中のゴロを捕球し損ねた悔しさで注意散漫になっていたわけでもないでしょうが、全くの無警戒ではなかったにせよ唐川だけではなく里崎、そして今江もソフトバンクの足攻をすっかりと忘れていたかのようなダブルスチールを決められたことで傷口が広がりました。
そこから内川、ペーニャを連続三振に切って取ったところなどはギアチェンジぶりを見せてくれたものの、松田を歩かせた後の満塁のピンチで小久保をツーナッシングに追い込みながらもあのコースにスライダーではなくストレートを投げたのはどういう選択だったのか、ちょっと聞いてみたい気がします。
そもそも松田をノーツーになったところで歩かせたことも意外でしたし、今日は両チームともに敬遠が一つのポイントになった試合でした。
それでも攝津との投げ合いを先に崩れることなく先発としての責任イニングを全うしたことは唐川にとって自信になるでしょうし、その成長ぶりには目が細くなります。

九回からはリリーフ陣の登場となりましたが、先陣を切ったのは守護神の藪田です。
まだ時間切れまでには1時間ぐらいありましたので長いイニングという意味で小野が出てくると思ったのですが、おそらくは唐川が八回を抑えるという前提で藪田が準備をしていたのでしょうから、同点での終盤では逆の順序でということからしても妥当な継投ではありました。
その藪田は昨日とは違ってどちらかと言えば変化球が中心の組み立てで、これは連投だったことでストレートの球威が落ちていることを考慮しての里崎の判断だったのでしょう。
困ったことに三者凡退で終わってしまったので明日がとてつもなく心配なのですが、そこは藪田が投げなくて済むような展開での白星を願うことにします。
益田は先頭の金子を歩かせるなど2四球でボールが暴れ気味でしたが、ペーニャと小久保をスライダーで翻弄して何とか抑えきりました。
ストレートの伸びがやや落ちていたのが疲れによるものでなければいいのですが、やはり益田も明日はお休みにしてあげたいです。
そして2勝目が転がり込んできた中後の安定ぶりもかなり不気味ですが、強気な表情と少しだけ戻ってきたストレートのスピードが伝家の宝刀であるスライダーを活かしているのでしょうし、オープン戦で荒れ球が話題になったことからそのイメージが残っているであろうセントラルを相手にどういったピッチングを見せてくれるのか、これにはかなり興味があります。

打線は攝津からいきなり井口がホームランと幸先のよい出足でしたが、終わってみれば9回で僅か3安打とまたしてもきりきり舞いをさせられました。
これで今季は3試合で23回2/3を投げて16安打21奪三振9与四死球の防御率が1.90ですから、どうやら田中の代わりに攝津が天敵として立ちふさがりそうです。
ただ攝津からすれば他のチームに比べて四球がやたらに多いなど必ずしも得意にしているわけでもなさそうで、昨年も一番に打たれたのはロッテだったりもします。
その攝津からセンターバックスクリーンに打ち込んだ井口は今日は久しぶりに一塁に全力疾走をしていましたし、これが復活への狼煙であればこれ以上の喜びはありません。
11回で4安打しか打てなかったのではなく4安打で勝てたと思えば少しは気が楽になりますので、明日も難敵の岩嵜ですが藤岡をしっかりとサポートしてもらいましょう。

その他では今日は根元が守備範囲の広がりと球際に強くなったことが今季の大きな進歩だと思えるような好守備を連発して、序盤に不安定だった唐川を助けました。
三塁寄りの打球には目をつぶりたくもなりますが、セカンドベースのあたりであれば安心をして見ていられます。
守備が安定をすれば打撃にも好影響が出てくるでしょうし、そこは自らの位置取りの工夫と今江との連携でカバーをしてもらいましょう。
そして福浦のお疲れ休みで久しぶりにスタメン出場となった大松は守備では唐川との三度目の投内連携を無難にこなしましたが、これは懲りた唐川が異様なぐらいにベースカバーが早かったことが功を奏したものと思われ、しかし何にしても打撃があれでは守備がどうのという以前の問題です。
今の大松の立ち位置であれば見逃しの三振をしている場合ではなく、ここまで孤軍奮闘で期待をしてきましたが年貢の納め時かもしれません。
クリーンアップであればまだしも七番一塁であれば大松でなければならない理由はありませんし、もっぱら守備固めでしか使ってもらえない塀内にチャンスを与えたり、あるいは浦和では守備位置を固定せずにぐるぐると回していますので細谷や高濱、あるいは青松あたりの登竜門にするのもよいでしょう。
そんなことを考えなければならないほどに大松の体たらくに目を覆いたくもなる、そんな情けない三打席でした。
最後になりますが、九回の二死二塁で井口に代走を出した西村監督には今後もそういった起用をしてもらいたいと、心からお願いをします。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11

ソフトバンク

0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0 2 8 2

千葉ロッテ

2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1X 3 4

1


◆5月12日(土) 千葉ロッテ-ソフトバンク8回戦(ロッテ6勝1敗1分、14時、QVCマリン、18,801人)
▽勝 中後 16試合2勝
▽敗 森福 17試合1敗2S
▽本塁打 井口3号(攝津)

▽バッテリー
千葉ロッテ 唐川、藪田、益田、中後―里崎
ソフトバンク 攝津、ファルケンボーグ、森福―細川、山崎

 

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たまにはこんな白星もありでしょう

2012-05-12 01:18:09 | 千葉ロッテ

 

1000投球回達成というイベントが無かったらヒーローインタビューは誰になったかに微妙さが漂った試合ではありましたが、これまで好投をしながらも打線の援護が今ひとつで2勝しかしていなかった成瀬ですから、たまにはこんな白星があっても誰も文句は言わないでしょう。
この記録は通過点でしかないとの言葉は心強いですし、是非ともロッテで1500、2000と記録を伸ばしてもらいたいです。
1500投球回はおそらくは球団として14人目になるのでしょうし、2000投球回ともなれば荒巻淳、小野正一、成田文男、村田兆治に次ぐ4人目の快挙となります。
そうなれば名実ともにチームの歴史に名を刻む存在となりますので、末永く千葉で投げ続けてもらいたいです。

そんな成瀬も今日のピッチングは良くなかったと言うよりも悪かったと言うべきで、とにかくスライダーのコントロールがばらつきすぎました。
ストレートも全体的に高めでしたし、ここのところはカモにしているソフトバンクが相手でなければおそらくは厳しかったでしょう。
もう少し内を突けば楽になるのにと思って見てはいましたが、今日の成瀬のボールで内角を要求するのは里崎には酷だったかもしれません。
しかし逆に言えば悪いなりにまとめた6回3失点ですので勝利を義務づけられているエースの立場としては喜ぶべき白星だと、そう前向きに考えることにします。
日本ハムに続いてソフトバンクにも拙守拙攻が伝染をしたのか初回の内川の飛び出しや二回の松田のエラーなど主力にミスが続出をしたのも成瀬が持っていると思えば楽しくなってきますし、とにかく首位に躍り出た原動力がエースであることが誇らしいです。
交流戦でもパシフィックに成瀬あり、というところを見せつけて、久しぶりの優勝とMVPを目指して頑張ってもらいましょう。

その成瀬の六回での交代はスタンドから見ていても妥当な判断で、しかしその継投は自分の思惑とはちょっと違いました。
4点のリードが徐々に追い上げられての1点差でしたので流れを断ちきる意味でも七回は益田で、八回は状況に応じて中後か小野、そして最後を藪田で締めくくるのがベターではないかと思ったのですが、西村監督の選択はいつもの面子での勝利の方程式です。
勝ちパターンを確固たるものにするという意味ではありな選択ですので、これはこれで問題はないでしょう。
中後はまたしてもスライダーの連投という面白みに欠けるピッチングではありましたが無難に抑えましたし、この無難さが中後にとって本当にプラスかどうかは悩ましいところではあるのですが、マウンド上でおろおろするような素振りが見られなくなったことは次のステップに進みつつあるのだと思います。
益田はエラーで出た走者を返してしまいましたが因縁の松田との三度目の勝負に勝ちましたので、これで妙な意識も無くなるでしょう。
そして藪田は例によってピシャリと抑えることができずに劇場が一般化をしてきましたが、三者凡退で終わったら終わったで不気味ですので気にしないことにします。
148キロのストレートは益田が147キロだったのと同じコースでしたので差し引くとしても、球速がやや戻ってきたので復調が近いのかもしれません。

打線は二度目の対戦となった千賀をあっさりと攻略しての4得点は電光石火の如くで素晴らしく、この先制パンチはかなり強烈でした。
勝手に千賀が制球を乱して自滅をしただけではあるのですが、初回の2点目がかなり大きかったです。
守備でもドンピシャのタイミングでダイビングキャッチをするなどキャプテン今江がようやくに乗ってきたようで、4月までの.171が嘘のように5月は.452と打ちまくっています。
そうなれば自然と笑顔が増えてきますし、チームリーダーが元気を取り戻したことでチーム全体に活気が出てきました。
ゴロであれフライであれ追い方にかなりの衰えが見られる福浦も体いっぱいに使った見事な捕球で根元を何度も救いましたし、得点圏打率が.421の角中が放ったタイムリーは結果的に決勝点でしたので貴重どころの騒ぎではなく、これで20安打ですから残りは80本です。
気になるとすれば最初から全力で走らなかったことで三塁でアウトになったサブローの走塁と、あのタイミングで腕を回した佐藤コーチの判断力、七回にそのサブローを代走に変えず、また昨日の事件で工藤の動揺が続いていたからというわけでもないでしょうに角中に守備固めを出さなかったベンチの思惑、といったところでしょう。
それでも二回の無死一二塁で岡田にきっちりとバントの指示を出したことはスタンディングオベーションで、ああいったことがあるからこそ常に得点圏に走者を送ることでバッテリーにプレッシャーを与えるべきだと、そう口を酸っぱくして言ってきたことが報われたような気になっています。

明日は唐川と攝津という最多勝を争う直接対決となりますので、満員のスタンドで応援をしてあげたいです。
チームも首位ですし、唐川の今季の投球内容を考えれば不利は否めませんが息を飲むような投手戦が期待できますので、晴れるようですから是非とも球場に行きましょう。
今日は五回あたりから凍えるような寒さ、とは言い過ぎかもしれませんが、スタンドの寂しさを物語るかのように体が震えましたので、明日はそうはならないよう願っています。
ここまで勝ち越してはいますが今日のソフトバンクの継投を見れば侮れないことは言うまでもありませんので、堅実な野球を楽しみにしています。



  1 2 3 4 5 6 7 8 9

ソフトバンク

0 0 2 0 0 1 0 1 0 4 9 2

千葉ロッテ

2 2 0 0 0 0 2 0 X 6 8

1


◆5月11日(金) 千葉ロッテ-ソフトバンク7回戦(ロッテ5勝1敗1分、18時15分、QVCマリン、12,370人)
▽勝 成瀬 7試合3勝2敗
▽S 藪田 15試合2敗10S
▽敗 千賀 2試合1敗
▽本塁打 内川2号(成瀬)

▽バッテリー
千葉ロッテ 成瀬、中後、益田、藪田―里崎
ソフトバンク 千賀、吉川、嘉弥真、甲藤、金無英―山崎、細川

 

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春の日向路 史跡巡り篇 肝付、志布志の巻

2012-05-11 01:16:03 | 日本史

 

日向路とは言いながらも三日目は大隅で、ぶっちゃけ鹿児島です。
始発に乗って3時間ほどの志布志駅は日南線の終着駅で、まずはそこでレンタサイクルを借りての目指すは肝付です。
片道25キロ弱ですので前回に雨で断念をした菊池のリベンジみたいなものだったのですが、しかしギア比の低いママチャリは時速20キロも出ると空回りをする情けなさで、しかもそれなりのアップダウンがありましたのでバランスが良かったのか悪かったのかが微妙ではありました。

まずは肝付氏の菩提寺だった盛光寺跡で、今は肝付氏の墓所が残されています。
しかし現在は発掘調査中で、どうやらその調査も中断をしているようで何がなんだか分からない状況となっていました。
墓石はトップの写真のように反対側にまとめて並べられており、おそらくは二度と訪れることのない肝付だけに残念どころの騒ぎではありません。

墓石には誰のものかが書かれた杭が立てかけられていましたが、トップの写真と比べると微妙に差があるのが分かるかと思います。
写真を撮るときに自分が動かしたからで、つまりは適当なところに誰でも動かすことができる状況です。
その杭には戒名も書いてありましたので墓石に刻まれたものと比べて間違いがないことを確認できましたが、そこまでしなければ不安になるような放置ぶりで、中央の一番大きい墓石に立てかけられている杭の位置が変わっているのは自分の仕業ですが、これは通りかかったおじいさんが「その一番に大きいのが兼重の墓だよ」と教えてくれたことが理由で、最初に立てかけてあった右の小さな墓石とともに両者からは戒名らしきものが見当たらなかったために、あやうく間違うところでした。

肝付氏は応天門の変で有名な伴善男の玄孫である兼行が、薩摩掾となって薩摩に下向をしたことから始まります。
その孫の兼貞が大隅の肝付に移り、子の兼俊が肝付を名乗って初代となりました。
8代の兼重は南朝の忠臣として活躍をしたとは都城編で紹介をしたとおりで、しかし畠山氏に追い落とされたことで以降は大隅を根城にして勢力を広げていきます。

その後は9代の秋兼、10代の兼氏、11代の兼元と続いていきますが、勢力を伸ばしてきた島津氏の麾下に組み込まれていきます。
13代の兼連の跡を継いだ14代の兼久に対して兼元の子である兼長らが叛乱を起こしましたが、新納氏の協力を得て鎮圧して本拠の高山城に復帰をしました。
肝付氏の最盛期を築いた兼続の嫡男である17代の良兼の母は島津忠良の娘である阿南御前で、その忠良の偏諱を受けてのことですから島津氏との友好は続いていましたが、兼続が伊東氏と結んで拡大政策をとったことで島津氏と対立をすることとなり、一時期は押したものの最後は大隅に押し込められた兼続は無念の死を遂げます。
その後は阿南御前が実家の島津氏の力を背景にして家中を取り仕切り、島津氏の一家臣となった肝付氏は細々と続きましたが江戸期に新納氏から養子を取ったことで本宗家の血脈は途絶えてしまい、何とも悲しい結末となったのは弱肉強食の時代の流れによる逃れられない定めだったのでしょう。
ちなみにスネ夫の肝付兼太、本名は兼正とのことですが、この肝付氏の末裔だそうです。
写真は上段左から秋兼、兼氏、兼元、兼連、兼久、良兼、兼長、阿南御前で、阿南御前のそれには島津氏の家紋が刻まれています。

次は肝付氏の居城であった高山城跡に向かったのですが、途中でぶつかったのが御幣園城跡です。
こちらも肝付氏の城だったようですが、詳しいことはよく分かりません。
せっかくだから登ってみようと思ったものの、道らしきところには竹が折れ倒れるなどして乗り越えるには面倒だったために、ちょっと不気味だったこともありパスをしてしまいました。

そして高山城跡です。
盛光寺跡からはそれなりの距離があり、また正確な住所が分からなかったために不安に思いながら自転車を走らせたのですが、基本的には一本道だったので事なきを得ました。
事前調査では説明板があるぐらいとのことでしたので目的はまさにそれで、逆に言えば説明板が無ければ城跡とは分からないのが現状です。

そんなこともあって登るつもりはなかったのですが、説明板にあった大手口にあたるところに案内板が立っていたことで気が変わりました。
農作業の方が数人いたので本丸跡までどのぐらいかかるかを聞いたところ15分、5分、10分と答えは分かれたのですが、共通をしていたのはたいした時間もかからずに楽に登れるとの言葉で、その言葉に背中を押されての佐土原城跡に次ぐ山城攻略です。
実際のところは二の丸跡にも寄っての15分弱でしたので当たらずといえども遠からずといったところで、攻略と言うほどのこともありませんでした。

同じ山城ですので雰囲気は佐土原城跡に似ているのですが、それよりも薄暗かったのは木々の生い茂り方の違いなのでしょう。
鶴松館などの施設がある佐土原城跡とは違って何もない高山城跡だけに、意外と整備がされていたのが好印象でした。
前日の雨でしっとりと湿り気がありましたので、登りよりも降りに注意をしたことは言うまでもありません。

ところどころに説明板が立ってはいましたが、正直なところふーんといった感じです。
空堀などはなるほどと思えるような見栄えでしたが、大手門だの搦手門だのと言われてもただの跡地でしかありません。
土の盛り上がりようが土塁なのかただの盛り上がりなのかが自分の目ではよく分からず、そこにあるのはとにかく登るということの自己満足のみです。

それは二の丸跡も本丸跡も同様で、さすがに山頂部に近いので明るさがあって雰囲気は違いますが、ただの林であることに大差はありません。
これが周りが切り開けていて眼下の景色でも愛でられたのであればまた別の感慨もあったのでしょうが、あるのはなかなか訪れる人は少ないだろう山城にきたという事実のみです。
誰が悪いのでもなく眼力と想像力に欠ける自分が悪いのだと、ちょっと悲しくなってきました。

やや凹み気味の気持ちを奮い立たせて志布志まで戻る途中で雨に降られましたが、やや崩壊気味の肌にはむしろ心地よい慈雨でした。
前日並みの晴天であればそれこそやばいことになったでしょうから、これは負け惜しみではありません。
そんな自分を次に迎えてくれたのは肝付兼続の墓で、先の盛光寺跡の良兼の父で16代となります。

兼続は肝付氏の最大領土を誇った武将で、当初は島津氏と友好関係を築き島津忠良の娘を正室に迎えるなどしましたが、大隅を制覇して日向に勢力を伸ばすにあたって島津氏と対立関係となり、伊東氏と結んで一時期は忠良の次男で貴久の弟にあたり、佐土原島津家の以久の父である忠将を討ち取るなどして覇を誇りました。
しかし徐々に島津氏に押されて高山城を落とされたことで自害をしたと言われていますが、一方でそれを否定する説もあるようです。
兼続は志布志城で隠居をして良兼の後見をしていましたので、墓所が志布志にあるのはそれが理由だと思われます。

この志布志には島津氏6代の氏久の墓があります。
鹿児島の福昌寺跡にも氏久の墓があるのですが、どちらが本墓なのか、あるいはどちらも供養塔みたいなものなのかは分かりません。
氏久が開基である即心院跡にその墓はあるのですが、入口は二箇所あるので注意が必要です。
志布志駅から近い方、方角的には南にあたり写真では右側になりますが、こちらから入ると民家の玄関先を通ることになります。
即心院跡、と書かれた杭が立っているのでどうしてもこちらから入りたくもなりますが、できれば10メートルほど先の入口から入った方がよいでしょう。

福昌寺跡のそれと同様に、右側が氏久の墓です。
隣はおそらくは正室の墓だと思いますが、これだけ仲良く並んでいる当主の墓が多いのは島津氏の特徴のような気がします。
即心院は例によって廃仏毀釈で廃寺となったようで、墓所だけでも残されていることを感謝するしかありません。

行儀が悪いかとは思いましたが、せっかくですので中を覗いてみました。
外側は墓と言うよりは金色堂の覆堂のようなもので、大切なのは中身です。
北朝と南朝との間を行ったり来たりした氏久ではありましたが、墓石に刻まれていた元号は北朝の嘉慶でした。

最後は志布志城跡です。
志布志城は例によって山城で、内城と松尾城に高城と新城の4つの城から構成をされています。
その中で内城が国の史跡に指定をされていますので、そちらに登ってみることにしました。

それなりに登り口などが整備をされてはいましたが、道筋には木や竹が倒れていたりして登城者にあまり優しくはありません。
城の説明がされているようなものもほとんどありませんでしたし、そこはちょっと残念ではありました。
どうやら登ってきたところは道ではなく空堀ではないかと、何となくそんな気がします。
写真の左は曲輪3下段で、右はそこから登った本丸跡です。
どうやら矢倉場なる曲輪に新納氏の初代にあたる時久の墓があるようなのですが、本丸を優先したために時間が足りなくなり、残念ながら見て回ることはできませんでした。
もう少し日南線の電車の本数が多ければとは、自分の勝手な都合です。


【2012年4月 宮崎の旅】
春の日向路
春の日向路 旅情篇
春の日向路 旅程篇
春の日向路 史跡巡り篇 佐土原の巻
春の日向路 史跡巡り篇 都城の巻
春の日向路 史跡巡り篇 飫肥の巻
春の日向路 グルメ篇
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春の日向路 おみやげ篇

 


小野はどうする

2012-05-10 23:54:19 | 千葉ロッテ

今日は球場に行くつもりだったのですが15時過ぎに中止のメールが届き、そのときの職場の周りではすっかりと雨も上がって晴れ間さえ見えていたので不思議な感じがしたのですが、しかし幕張のあたりではかなり酷いことになっていたようですので仕方がありません。
18メートルの強風で打撃ゲージが倒れたりひょうが降ったりと、疑惑のトンボ大発生や日本シリーズでの濃霧に匹敵をするような自然災害による中止です。
それでも夕方にはそのQVCマリンでも試合ができるのではないかと思えるような空模様だったようですから微妙さも漂いましたが、中継ぎ陣や一部の野手が疲労困憊ですから無理に開催をすることもなかったわけで、ここはいい休養日になったと考えれば前向きにもなれます。
自分としてもそれならば映画でもと思ったのですが今日は自動券売機の設置で19時で終了だったために、久しぶりに平日の夜をまったり過ごすことができました。

しかしそんな気持ちにはなれないのが小野でしょう。
ようやくに先発のチャンスがきたところでの中止ですから、苦笑いとの報道もありましたが内心では悔しがっていることと思います。
今ひとつルールが分からないのですが今日に予告先発の小野が結局は一軍登録の公示がされませんでしたので、今日現在では枠が一つ空いたままの状態です。
どうやら西村監督のコメントからすれば交流戦では先発は5人で回すので小野は中継ぎで使うとのことですので、ここまで先発としての調整をしてきた小野としては難しいことになりそうですが、連投は厳しいでしょうがロングリリーフもできる小野の中継ぎ参入は益田らにはライバル登場と言うよりは朗報と言った方がよいかもしれません。
交流戦でのビジターでは代打要員も必要ですから、この週末の三連戦で選手の状態をしっかりと把握をして、適材適所な一二軍の入れ替えをお願いしたいところです。
何にせよ小野をそのまま中継ぎとして、と考えているのであればそのまま一軍登録をすればよいのにと、どうにも西村監督のやり口が見えずに戸惑う日々が続きます。
そして明日は成瀬と千賀の対戦ですから小椋の二の舞にはならないよう成瀬だけではなく、もちろん打撃陣にも奮起を願うしかありません。

 

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