八回の守備のときに「二死満塁で打席が回ってきて右中間を破るツーベース」をイメージした角中は、その上をゆく劇的な満塁アーチでチームに勝利をもたらしました。
最終回の二死走者無し、そこから鳥谷のアシストもあって満塁での逆転劇ですから、甲子園に詰めかけたロッテファンは狂喜乱舞、失神をした人もいるのではないかと思います。
かつては地元でYFKが打ち込まれての逆転劇に涙したこともありましたが、これで借りを返したといった感じでしょう。
勝利を確信して膨らませていた黄色い風船が無情に飛び交うその映像は、今宵に気持ちのよい睡眠をもたらしてくれそうです。
ただ残念なことに援護が遅かったことで、140球の熱投も報われず涌井に白星は届きませんでした。
好調だった今季の流れではなく昨年までのスタミナのあるところを見せつけてくれたピッチングはQSですので文句のつけようはありませんでしたが、ただその球数が多いことがチームとしての勢いには繋がらなかったのかもしれず、さすがに投げさせすぎの感もあり、このあたりは痛し痒しではあります。
先頭打者を出してしまい、それでも抑えるところなどは見事ではあったものの、勝つためには今季のスタイルに何とか戻したいです。
そのためにも今後は中6日を堅持すること、そこだけは譲れません。
そして地味ではありますがロサ、上野、西野がきっちりと抑えたことも見逃せませんし、昇格をしてすぐに勝ち投手となった上野は浦和組の希望の星になってもらいたいです。
DHが使えない甲子園でクルーズは欠場かと思っていたのですが、セカンドを守って、そして打った瞬間にそれと分かるアーチを放ちましたので、守備や走塁の動きを見ていないので軽々しくは言えないものの、それでもホッと一安心というのが正直なところです。
一方で左腕が先発ということで久々に天の岩戸から出てきた井口が初回にチャンスを潰すなど4タコでしたから負けていれば戦犯扱いだったかもしれず、しかしサブローと同じく試合勘が鈍っているであろうことからして気の毒でもあり、あるいは明日も藤浪対策でスタメンで起用をされるかもしれません。
真っ当に考えれば代打でも結果を残して逆転劇のきっかけを作った根元なのでしょうが、今後に井口が戦力になるかどうかを見極めるために試合を預ける、といったことを伊東監督が考えるのであれば、積極的な賛成はしませんが頭から否定することもないでしょう。
明日は天気予報は悪いですが昨年に降雨中止で勢いを殺がれたことを考えれば強行もやむなし、藤浪の無失点記録を叩き潰して李大恩に勝ち運、援護運をプレゼントしましょう。
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◆6月2日(火) 阪神-千葉ロッテ1回戦(ロッテ1勝、18時1分、甲子園、34,135人) ▽バッテリー |