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オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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ラベンダーがジャンプに

2012-07-24 01:31:14 | 映画

例によって観に行こうとしている映画の前段階として、予習とばかりにTSUTAYAでDVDを借りてきました。
ここのところはすっかりとBlu-rayばかりを観ているためにDVDは心配だったのですが、レンタルとしてのBlu-rayが解禁をされていないようですので仕方がありません。
そしてその心配どおりにシャープさに欠けていたのが難点で、映像美が売りとも言われていただけにちょっと肩すかしではありました。

時をかける少女

角川エンタテインメント

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前置きが長くなりましたが、観たのは「時をかける少女」です。
俺の知世、こと原田知世が主演をした映画はリアルに観たのですが、どうにも話がシンクロしません。
気になって調べてみたところどうやら原田知世が演じた芳山和子が魔女おばさんで、この作品の主人公である紺野真琴の叔母にあたるようです。
そういう意味では後日談とは違うのかもしれませんが、何処かに行ってしまった人を待ち続けているとの言葉の重さを後になってから感じた次第です。

さらなる前置きはこれぐらいにして、そして映画としてはかなり微妙でした。
物事を深く考えずにまず動くことから始める主人公に共鳴できるかどうかで、この映画に対する好き嫌いが決まるように思います。
タイムリープという事象がメインテーマでもなく、恋の三角関係が発展をするわけでもなく、そして大人の階段を昇り始めたわけでもありません。
ただドタバタと好き勝手に動き回るうちに何本かの糸が一本に紡がれていく、テンポはいいのですがなし崩しな感じでしかありませんでした。
きっと自分が歳を重ねすぎたのだろうと、そう思うと凹んでしまいます。
浮かんできた言葉は「後悔先に立たず」で、いろいろな意味がありますが次、次にいくことにします。


2012年7月23日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

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崖っぷちからのミラクル

2012-07-16 01:44:08 | 映画

せっかくの三連休も旅を延期したためにときめきはなく、昨日は出勤、今日は昼まで寝てのパ・リーグTV、このままでは出不精に拍車がかかりそうなので映画を観てきました。
これといった作品は夏休みが始まるまではあまりないですし、やたらと風が強かったので家を出た後にちょっと後悔もしたのですが、結果的には決断をしてよかったです。
自分好みの軽快なテンポに分かりやすいストーリーで二重丸、久しぶりに満点の映画鑑賞でした。

崖っぷちの男

ウォルト・ディズニー・ジャパン

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そんな今日の映画は「崖っぷちの男」です。
別にロッテが崖っぷちにいるからという理由でのチョイスではないのですが、主人公を見習って知能を存分に働かせてのミラクルを願いたいものです。
それはさておき無実の罪で収監をされた元警察官が潔白を証明するために一芝居を打つ、そんなストーリーですが、ほぼ大半をホテルの21階の部屋の外の窓枠に立っての狭い空間での出来事ですのでそれだけ表情を含めた演技力がものを言う作品で、サム・ワーシントンはもちろんのことちょっと押し出しが弱いもののエリザベス・バンクス、そして怪しさが抜群のアンソニー・マッキーもさりげなくいい味を出していました。
息をつかせぬ展開にスクリーンに引き込まれましたし、この手の映画に付きもののご都合主義もさほど気にならないぐらいに手堅くまとめた脚本は秀逸で、最後の最後に連続して驚かされたどんでん返しにはやられたといった感じで全面降伏に近かったです。
ティーンエイジャーやお年寄りには向かないだろうという間口の狭さが興行に影響をしそうですが、多くの人に観てもらいたい作品です。
苦言を呈するとすればもっとマシな邦題はつけられなかったのかと、相変わらずにセンスのない配給元にはガッカリとさせられました。
ネタバレに近い予告編もどうかと思いますし、今後にこういったことがないよう願います。


2012年7月15日 鑑賞  ★★★★★(5点)

 

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最後まで席を立たないで

2012-07-09 23:45:12 | 映画

昨年や一昨年はなかなか球場に行ける時間に帰れなかったこともあり逆に映画館に足を運ぶ機会が増えたのですが、今年は全くその逆の展開です。
ここのところは月2本のペースに落ちており、このままでは1ヶ月フリーパスポートに手が届かないままに終わりそうなのでちょっと焦っています。
このあたりは本末転倒の感があるもののシーズンクーポンを購入したことで今季の観戦数が既に30回を超えたのと同じく一つのエネルギーの源ですし、また貧乏性でもありますので、マイルを無駄にすることはできないと一念発起して久しぶりに映画館に行ってきました。

臨場 劇場版

TOEI COMPANY,LTD.

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今日に観たのは「臨場」で、テレビドラマの劇場版です。
原作がありますしドラマも見ていないので自分としてはかなり大胆なチョイスだったのですが、やや映画館から足が遠のきかけていたのは面白そうな作品が目に付かなかったのが理由ですので、そういう意味では気になっていた作品ですからさほどの無理矢理感はありません。
ただやはり人間関係や感情のもつれなどが今ひとつ分からなかったのも正直なところで、しかしテレビドラマありきで作られているのでしょうから仕方がないところではあります。
しかし最後があれですのでもやもや感がありましたから、機会があればドラマのDVDを見てみたいと思います。

それにしても重かったです。
検視から隠された事実を見つけて犯罪を紐解いていくといった内容だと勝手に思い込んでいたのですが、そういった推理の側面はほとんどありません。
その配役が配役ですから誰が悪役かも分かりますし、また真犯人の見当をつけるのもかなり容易です。
しかしそこにある人間模様、人生模様は縦横のクモの糸に絡め取られたように複雑で、人は死とどう向き合っていくべきかという重いテーマが横たわっています。
面白いといったものとはまた違う、かなり考えさせられた映画でした。

この映画にはほとんどエンドロールといったものがありませんので問題ないとは思いますが、最後まで席を立たないことをお奨めします。
開始時間に遅れることも以ての外で、プロローグとエピローグが一本の糸に結びついてこそこの映画のテーマが見えてくるとは独り合点です。
通り魔犯の動機が分からない、なぜに見る人が見れば分かるような細工をしたのか、などなど腑に落ちない点はままありますが、それはいいでしょう。
主人公である倉石が自らと向き合って生きていく様、そして死んでいく様を見つめて欲しいと思います。


2012年7月9日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 


戦う白雪姫

2012-06-19 01:11:27 | 映画

白雪姫と言えば有名なおとぎ話ですが、しかし思い起こしてみるとまともに読んだ記憶がありません。
毒リンゴと王子様のキスというキーワードのみが頭に残っているものの、全体のストーリーを知らないことに気付かされました。
そこで調べてみればグリム童話に収録をされたドイツの民話で、なかなか面白い話がWikipediaに載っています。
白雪姫が目覚めたのは棺桶に入れて運ぶ途中で運び手が躓いたときに揺れた拍子で毒リングを吐き出したことによるもので、王子様のキスはディズニーの創作だそうです。
しかも初期には王子様ではなく死体愛好家だったようで、まさに「実は怖いグリム童話」です。

スノーホワイト

ジェネオン・ユニバーサル

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今日に観た「スノーホワイト」は白雪姫をモチーフにした映画ですが、この白雪姫はただのお姫様ではありません。
継母であり魔女でもある女王に立ち向かう、美しいだけではなく強い意志を持った勇敢さを兼ね備えています。
なぜ殺されずに幽閉をされたのか、なぜキスで目覚めたのか、などの説明がなくご都合主義は否めませんが、そんな戦う白雪姫は周りに平穏と勇気を与えます。
狩人と幼馴染み、そして八人から一人減った七人の小人を従えて、見事に女王を倒すという自分好みの分かりやすいストーリーでした。

ただそこまでの過程がドキドキハラハラで盛り上がっただけに、最後があまりにあっけなさ過ぎたのがマイナスです。
幼馴染みが狩人に嫉妬をするような描写があったのですから捻りが欲しかったかなと、その心の隙を突かれて女王に取り込まれながらも最後は良心を取り戻して自らを犠牲にして女王の力を弱めて、とどめを刺した白雪姫の腕に抱かれて笑いながら死んでいくみたいな感じであればもっと面白かったと思います。
それでもあまりグロい描写はありませんし、「アリス・イン・ワンダーランド」と同じスタッフの作品とのことで心配はしていたのですが、家族連れでも楽しめる白雪姫でした。


2012年6月18日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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悪に徹しろ

2012-06-08 01:14:27 | 映画

 

ここのところは興味をそそる作品が無かったために一ヶ月ほど映画館から足が遠のいていたのですが、基本的に出不精ですのであまりに間隔が空くと次へのハードルがかなり高くなってしまうため、やや無理矢理に作品をチョイスしてのレイトショーです。
ところが僅かの期間にすっかりと浦島状態で、有人カウンターが消え失せて自動発券機が並んでいました。
どこでも人件費が一番のコストであることは承知をしていますが、ここまできたかとは正直な感想です。
年齢層が高い、あるいは逆に低い年代には取っつきにくそうで、混雑をする時間帯には長蛇の列になりそうで気が滅入ってきます。

外事警察

TOEI COMPANY,LTD.

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そして今日に観たのは「外事警察」で、NHKでドラマ化をされたものの劇場版です。
この手のシリーズものはなかなか手を出しづらいのですが、たまには冒険もいいかなと思い切ってみました。
結果的にはドラマを見ずとも楽しめはしたのですが、微妙な人間関係や背景が分からなかったところが消化不良気味で、やはり予習はしておくべきだったと反省しきりです。
そろそろ公開が終わりそうな「SPEC」にも踏み込もうかと思っていたのですが、やめておいた方がよさそうです。

それなりのひねりはあるものの、ストーリーに意外性はありません。
伏線はありましたが思ったとおりに展開をしていきましたので、どんでん返しの期待はしない方がよいでしょう。
やたらと騙されるな、とのアピールで意気込んでしまうと、裏切られてしまうことは必至です。
肩の力を抜いてただのサスペンスだと思って観る、それがよいと思います。

それでも2時間超の長さが気にならないぐらいに、テンポのよい流れに飲み込まれていきました。
胡散臭い笑顔の渡部篤郎はいい味を出していましたし、石橋凌や遠藤憲一もあまりにピッタリで思わず笑ってしまうほどです。
首謀者が誰なのか、その意図は何だったのか、さすがにここだけは予想はできませんでしたが、気を置いていた小ネタがしっかりと後に繋がってくる小気味よさは爽快です。
不満があるとすれば悪、と言ってしまうと微妙に表現が違うかもしれませんが、そこに徹底をできなかったことでしょう。
この作品に関して言えば人間らしさを中途半端に出したことが失敗で、もっとクールに決めて欲しかったです。
原作がありますのでこれ以上のシリーズ化は難しいような気がしますが、次があれば是非ともそこをお願いしたいです。


2012年6月7日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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あんなのは見たことがない

2012-05-07 23:45:30 | 映画

映画なんてものは観なくなったらサッパリですし、観だしたら止まらなかったりもするのですが、今はどうやら止まらないタームに入ったようです。
GWのナイトショー三連発から中1日での今日はレイトショーで、まだ月曜日ですし明日からの地元6連戦を考えると無謀と言えば無謀ではありました。
それでもハズレではありませんでしたのでツキには恵まれていると、この勢いで何とか今週を乗り切りたいものです。

バトルシップ

アスキー・メディアワークス

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そんなこんなで観たのは「バトルシップ」で、異星人の侵略にRIMPAC、環太平洋合同演習で集った多国籍海軍が立ち向かうという、簡単に言ってしまえばそんな映画です。
どういう経緯か米軍に次いで重要なポジションを占めていたのは海上自衛隊で、誰の許可も得ずに戦闘に参加をするところなどは社民党のおばさんが知ったら泡を吹いて卒倒をするのではないかと思えるような設定でしたし、また疑わしいことがあれば「中国」「ロシア」「北朝鮮」が出てくるアメリカらしさが垣間見えました。
正直なところ突っ込みどころは満載で、異星人が対艦戦闘であれ白兵戦であれ専守防衛的なところを見せたかと思えばやたらと好戦的になったり、その白兵戦で至近距離から銃撃をしても跳ね返すパワードスーツを装着しながらも宇宙船の窓ガラスらしきものはライフル銃の狙撃で割れてしまったり、母星との通信を阻止することがストーリーの鍵となりながらも結局のところは駆逐艦一隻で撃退をしたり戦闘機の攻撃で小型攻撃艇らしきものをあっさりと破壊をしたりとさして脅威ではなかったのではないか、などなどです。

それであれば面白くなかったかと問われれば必ずしもそうではなく、自分としてはかなり楽しめました。
どうやって撮影をしたのだろうと思えるような特撮を駆使しながらも、クライマックスに登場をしたのが退役戦艦のミズーリだったり孫子の兵法だったりとアナログチックだったのは意図的なのでしょうが、基本的には勧善懲悪のハッピーエンドストーリーが例によって好みだったこともあります。
また諦めない強い心、反発をしながらも最後には結ばれる友情、といった要素も散りばめられており、ただのアクションSF映画ではありません。
そして準主役として出演をしている浅野忠信には注目で、あの「あんなのは見たことがない」との棒読みのセリフは観ているこちらが恥ずかしくなるぐらいの衝撃で、しかし全体としては存在感がありましたので今後も日米で活躍の場は広がるような予感があります。
何はともあれ131分の長丁場があっという間だった、それがこの映画を評するに最適ではないかと思います。


2012年5月7日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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湯加減は今ひとつ

2012-05-06 03:38:58 | 映画

さすがに3日連続のナイトショーはどうかとも思ったのですが、明日が例によって午後から雨予報のためにちょっと無理をしてみました。
来週はQVCマリンでの6連戦ですし、行けるときに行っておかないで後悔をするのは自分の生き方ではありません。
そんな大げさな話でもありませんが、ここのところはいろいろな意味でせき立てられるような毎日を送っていますので、その流れに身を任せています。

テルマエ・ロマエ

東宝

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そんなこんなで今宵に観たのは「テルマエ・ロマエ」で、阿部寛であればハズレはないだろうとの選択です。
原作となる漫画があるようですが読んだことはなく、そういう意味ではどこまで忠実に作られているかは分かりません。
古代ローマの浴場設計技師がタイムスリップで現代日本とを何度も往復をして、その日本で得た知識を用いてローマで革新的な浴場を作っていく、そんなストーリーです。
当然のことながら古今東西のギャップが笑いを巻き起こすコメディで、不覚にも声を出して笑ってしまうシーンも多々ありました。

阿部寛、市村正親、北村一輝など濃い顔の面々を集めたのはその舞台設定からなのでしょうが、かなりの無理がありながらもそこは映画ですから気にする必要はありません。
化粧を落とした方が可愛いのではないかと思える上戸彩や、最近はこんなになっちゃったんだとの竹内力など、自分としては新鮮な驚きもありました。
ただコメディであればコメディに徹して欲しかったと、中盤以降は「テルマエ・ロマエ」に賭ける主人公の熱情にスポットを当てすぎたような気がします。
阿部寛のくさい演技がピッタリな作品ではありましたが、その点がもったいなく湯加減は今ひとつだったという感想です。


2012年5月5日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

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神々の打ち止め

2012-05-05 03:52:08 | 映画

どうにも天気予報がいい加減と言いますか天気が気まぐれと言いますか、旅先でも悩まされましたがこのGWでも同様です。
GWの前半の時点では後半は全日が雨模様の予報だったものが、いざ前半が終わってみれば全日が晴れ模様に変わっており、しかし蓋を開けてみれば雨に降られています。
今日などは雨が降るはずもない予報だったものがイースタンの試合が中止になるほどで、しかし夜には上がるとのことでナイトショーの予約を入れてみれば雨は止まず、街中でも傘を持たずに濡れ鼠になっていた人が少なくはありませんでした。
こうなれば明日の晴れマークもどこまで信じていいかは微妙ですが、とりあえずは雨の中で観た今日の映画は「タイタンの逆襲」です。

タイタンの逆襲

ワーナー・ホーム・ビデオ

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この作品は2010年に公開をされた「タイタンの戦い」の続編で、そのときは3Dで観たのですが今回は2Dで観ることとしました。
ちょっとだけ迷ったのですが400円の差額ほどに3Dの魅力を感じませんでしたし、その3Dのブームも業界が思ったほどに普及はしていないように思います。
視覚的な効果は映画にとっては重要なポイントですし、この作品でもそれを思わせるような描写がふんだんに盛り込まれてはいましたが、やはり当初の3Dありきでストーリーなどはそっちのけで乱造をしたことが世間の支持を取り付けるのに逆効果だったのではないかと、自分にとっては「アリス・イン・ワンダーランド」がその最たるものでした。
それはさておき「タイタンの戦い」はかなり楽しめたので続編に期待をしていたのですが、その期待に違わぬ出来に満足をしています。

どうにも髪型が悪いのか太ったのが悪いのかは分かりませんが同一人物とは思えなかったペルセウスが、人間の信仰を失って力を無くしつつある神々、父であるゼウスやポセイドンが囚われたり殺されたりしたピンチを救うべく立ち上がる、そんなシンプルなストーリーは相変わらずに自分好みです。
電波少年的懸賞生活のなすびかと思ったアゲーノールには笑わせてもらいましたし、3DでなくともSFXを堪能できる作品です。
惜しかったのはジェマ・アータートンのイオが既に亡くなっていた設定で登場をしなかったことで、これはアポロやアテナもそうですが出演者との交渉が上手くいかなかったことが理由かもしれず、さりげなくアンドロメダも配役が変わっていました。
それにしても「インモータルズ」もそうでしたが神々が戦いで死んでいくというストーリーが日本人的にはどうにも理解ができず、かなりの違和感があります。
いきなりポセイドンが、ゼウスを裏切ったアレスはペルセウスに倒され、そしてゼウスも最後は力尽きて消滅をしてしまいます。
父子の愛情というテーマが根底にあっての演出だとは思いますが、いずれにせよこれだけ消え失せてしまえばシリーズも終了でしょう。
かなり楽しませてもらったので残念ではあるのですが、神々が打ち止まってしまったので仕方がありません。


2012年5月4日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 


限りなくグレー

2012-05-04 03:21:18 | 映画

先週が夜のお仕事と雨のために映画週間にできなかったので、今週こそはとナイトショーです。
それなりに観たい作品はありながらも残っている座席が今ひとつだったり時間帯が合わなかったりと迷ったのですが、今日に選んだのは「ブラック&ホワイト」です。
時間があれば観てもいいかなぐらいの位置づけだったのでたいした期待はしていなかったのですが、その期待を裏切ることのない作品でした。

ブラック&ホワイト

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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CIAで相棒を組んでいる2人が同じ女性を巡って恋のさや当てをする、簡単に言ってしまえばそんなストーリーです。
しかしそこはCIAの凄腕エージェントですからやることなすこと型破りで、公私混同どころの騒ぎではないCIAのスタッフや無人偵察機、スパイ衛星などをフルに使って相手を牽制したり、監視をしたりと、とにかくやりたい放題のところがコメディーとしての軸だったのでしょう。
しかし好みの問題はあるでしょうが肝心のヒロインに魅力が今ひとつだったのと、最後の選択があまりに理由付けが足りなさすぎました。

そもそも原題は「This Means War」ですから女性を奪うために戦争も同然だという意味合いなのでしょうが、そこを「白黒つける」という意味での邦題がよくなかったと思います。
その最後の選択はあまりにもグレーで、結局のところは白黒つけられていません。
全てをハッピーエンドにするためのやり口はどこか「みゆき」の終わり方にも似ていますし、あまりに消化不良すぎます。
とにかく登場をした女性の心理描写が決定的に欠けていた、そこに尽きる駄作であったと思います。


2012年5月3日 鑑賞  ★★☆☆☆(2点)

 


飛びすぎのジョン・カーター

2012-04-25 00:35:20 | 映画

先月は年度末で忙しく、また今月は旅に出たりQVCマリンに行ったりと時間が取れなかったこともあり、久しく映画館に足を運ぶことができませんでした。
そのためにTSUTAYAでBlu-rayを借りて前作をチェックしてまでスタンバイをした「シャーロック・ホームズ」を見逃すという不手際を犯し、その反省もあっての今週は映画週間です。
ただ水曜と金曜はまた夜のお仕事ですし、木曜は雨っぽいので企画倒れになりそうな予感がありつつも、まずは公開が終わりそうなものから手をつけての「ジョン・カーター」です。

ジョン・カーター

ウォルト・ディズニー・ジャパン

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ひょんなことから自分の"写し"が火星に飛んでしまったジョン・カーターの冒険譚ですが、調べてみれば原作があるようです。
ターザンを世に送り出したエドガー・ライス・ロバーツの火星シリーズで、その第一弾である火星のプリンセスをベースにして大きく道は踏み外してはいないようです。
もっとも登場人物の立場が微妙に違ったり火星に飛ぶところの原理には大幅に手が入れられていますので、原作を読んだことがある人からすれば違和感があるかもしれません。
何はともあれ勧善懲悪チックでシンプルなストーリーでしたので、自分好みということもあってそれなりに楽しむことができました。

火星は地球よりも重力が小さいことで超人的な力を得たジョン・カーターが、赤色人同士の戦争に巻き込まれていく中で自分の過去を断ち切っていく、そんな流れとなっています。
恋あり、友情あり、戦いありと映画としての要素はふんだんに散りばめられていますし、2時間以上と洋画にしては長い上映時間もさして気にはなりませんでした。
ただ冷静に考えると地球の1/3の重力であそこまで飛ぶのは不自然ですし、そもそも戦争の黒幕であるサーンがなぜにゾダンガとヘリウムの婚姻を押し進めたのかが分からず、その後にヘリウムを滅ぼすのであればとっとと滅ぼしてしまえばいいのにと、また地球でもジョン・カーターを殺したければ得意の七変化でいくらでも方法はあったはずです。
原作には無かったであろう不可思議な存在であるサーンを登場させたことによって、いろいろな無理が生じたように思えます。
得体の知れない液体を飲んだことで言葉が通じるようになったのも、ドラえもんじゃないだろうと突っ込みたくもなりました。

どうやら3部作の1作目のようですから続編も作られるのでしょうが、かなり微妙な感じはあります。
既に地球時間で10年以上が経っていますのでジョン・カーターが火星に戻ってのストーリーには無理がありますし、ヒロインに魅力が無かったのでまた見たいとも思いません。
原作には次の世代を主人公にした続編もあるようですからそちらに振り子を振るのか、あるいは北米での興行収入が今ひとつだったことで頓挫をするのか、先行きは不透明です。
おそらくは続編が公開をされれば観てしまうのでしょうが、そのまま忘れ去っても惜しくはないかなと、そんな感じのヴァージニアです。


2012年4月24日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 


肉体派ホームズ

2012-03-24 04:08:57 | 映画

ここのところは、とは言っても1ヶ月ぐらいではあるのですが、暫く映画を観ていませんでした。
これはバタバタと忙しかったこともありますが、その忙しさを乗り越えてまで観たい映画が無かったのが理由の一つです。
ただそんな中でも興味があったシャーロック・ホームズは続編ですので自分としてはハードルが高く、しかしいつまでもそんなことも言ってはいられないので久しぶりにTSUTAYAでBlu-rayを借りての深夜の映画鑑賞と決め込んだのですが、その続編をどうしても観たくなるぐらいの面白い作品でした。

シャーロック・ホームズ

ワーナー・ホーム・ビデオ

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シャーロック・ホームズは中学生ぐらいのときにそれなりに読んだはずなのですが、正直なところほとんどストーリーは覚えていません。
ただ典型的な英国紳士、身綺麗で知的な外見といった印象が残っていますので、やはりこれが世間の一般的なシャーロック・ホームズなのでしょう。
しかしこの「シャーロック・ホームズ」でのホームズはそれとは真逆と言っていいほどの存在で、小汚い身なりに粗雑な言動とホームズファンが卒倒をしそうな描かれ方をされていますが、しかし知的さは健在ですのでそのギャップがより魅力を引き立てているのではないかと思います。
ややマニュアルチックな感じもありますが、しかし行動力は抜群で、やはり難事件を解決するためには体を動かしてこそですからリアリティが高まります。

黒魔術や儀式など「ヤング・シャーロック」のパクリではないかと思える出だしにちょっと引き気味だったのですが、両者ともにピラミッドとファラオと似たような背景ですので当時の英国社会がそういった風潮だったのか、あるいは原作にそのような下りがあったのかもしれません。
知的な謎解きとアクションのバランスもまずまずでしたし、どこか東洋的なアイリーンも単なるヒロインではなく捻りがあって存在感がありました。
ほぼ全ての謎を解いてくれたことも好印象で、隅々まで行き届いた作り手の細かさが心地よく響き渡る作品です。
そして残された最後の謎であるモリアーティ教授がやはりポイントで、「ヤング・シャーロック」では期待をさせるだけさせて続編がありませんでしたので今度こそと、今回もあれだけ伏線を撒き散らしながらもこの作品が世界的なヒットをしたことでの続編らしいので、とにかく2度目の失望とはならなかったことを喜んでいます。
何とか勢いで来週のうちに続編を観に行きたいと、それだけの価値のあるホームズ&ワトソン&アイリーンでした。


2012年3月24日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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時は金なり

2012-02-25 12:33:32 | 映画

時は金なりとはよく言ったもので、もちろんお金も大切なのですが、この年齢にもなると時間の重要さを感じざるをえません。
とにかく忙しいということもありますが、あれもこれもとやりたいことはありながらも時間が足りない、なんてことを痛感して何かを諦めている今日この頃です。
その思いは誰しもが同じなのか「時間=通貨」といった概念で構築をされた世界を舞台としているのが「TIME」で、ちょっと意味合いは違いますが身につまされる作品ではあります。

TIME

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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遺伝子操作によって全ての人間の肉体的な成長は25歳で止まり、その後は持てる者は数百年、数千年の寿命を、持たざる者は若くして死を迎えるという格差社会となった世界で、ひょんなことから富裕層から1000年もの時間を譲り受けた主人公が母親の死を機に世の中の矛盾と戦っていくというストーリーです。
着眼点は面白いですし、かなり期待もしていたのですが、しかし思っていたほどのこともなかったのが正直な感想です。
毎度のことながら番宣と作品との乖離が酷すぎで、番宣では「このままあいつを放置すれば世界が崩壊する」みたいな体制側のセリフにそもそもの仕組みを壊すために活躍をする主人公だと思っていたのですが、実際には銀行などを襲って時間を盗み、それを貧富層に分け与えるといった義賊的なものでしかありません。
ラストシーンもそれを象徴するような未来のない消耗的なものでしかなく、体制の崩壊を暗示するようなシーンも虚しいだけです。

さらにはとても25歳には見えない登場人物、主人公の友人やヒロインの父親、さらには重要な役割を担っている時間監視局員などは実年齢は30代そこそこのようですが、せめてこのあたりは見るからに若々しい25歳を演じられる俳優を起用して欲しかったと思います。
また主人公の父親の死の謎をほのめかしながらも結局は謎のままで、その父親を知っていた時間監視局員との関係も分からないままです。
公式サイトには「逃避行の先にシステムの謎を解くことができるのか」とありますが、これは冒頭であっさりと明かされますのでお話にもなりません。
謎を謎のままで残して観る側の想像力に任せる、というやり口も最近はよくありますが、明かす謎と明かさない謎のバランスが悪すぎでしょう。
構想が秀逸なだけにもうちょっとやりようがあったのではないかと、いくら何でもこの出来ではあまりに惜しすぎますし、ただの労働者であるはずの主人公が巧みに銃や車を操るところなどには目をつぶりますが、ヒロインのアマンダ・セイフライドが魅力的だったなぐらいの感想しかない作品でした。


2012年2月24日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

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久しぶりのブライアント、なんてね

2012-02-13 00:51:05 | 映画

久しぶりにエディ・マーフィーなエディ・マーフィーらしい作品に巡り会った、そんな気がしています。
軽めで小悪党的な役柄がピッタリだったものが、ここのところはキャラを変えたのかと思えるような配役が多かった、と語れるほどにチェックをしていたわけでもありませんが、マシンガントークと屈託のない笑顔が活きるコメディーこそがエディ・マーフィーの主戦場だと思います。
今日に観た「ペントハウス」はエディ・マーフィーが主演ではありませんし、純粋なコメディーとも言えませんでしたが、それでもらしさがあって懐かしさを感じられた作品でした。

ペントハウス

ジェネオン・ユニバーサル

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最上階に住む投資家に資金を預けながらも裏切られて財産を失ったタワーの従業員と、エディ・マーフィーの演ずるこそ泥が強力をして反撃に出る、そんなストーリーです。
セキュリティが厳しいタワーへの侵入、ともなると頭脳戦が展開をされるのだと期待をしがちですが、そこはベースがコメディーですからスヌーピーの助けを借りたり、重量を無視して神出鬼没なスティーブ・マックイーンの愛車などはご愛敬だと割り切るのが正しいのでしょう。
どこかミッション・インポッシブルを思わせるシーンは偶然かもしれませんが、英語がもっと分かればここそこで笑えるシーンも多かったものと思われ、やや中途半端な感じを受けたのは観る側の語学力の問題が大きいのでしょうから、まさにこれは自業自得としか言いようがありません。
それでもかなり個性的など素人強盗団と、どこかいい加減なFBI捜査員、ちょびっと人種的な風刺が入って楽しめたと言っては語弊がありますが、まあまずまずでしょう。
もしかすると山寺宏一の吹き替えの方が楽しめたかもしれませんが、そこは考えないことにします。


2012年2月12日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 


人間関係がややこしい

2012-02-12 05:26:26 | 映画

先月に大量の映画を観たことで飽きたわけでもないのですが、半月ほど映画館から足が遠のいていました。
それでもお構いなしに面白げな作品が上映をされるために、旅行前に確実に観ておこうとの無謀なナイトショーです。
昼過ぎまで寝ていたので睡眠時間はたっぷりなのですが、このまま仕事に行くことを考えれば年齢的に無理があったかと後悔をしつつも、こればっかりはどうにもやめられません。
幸いにも時間の無駄にはならずに楽しい一刻を過ごせましたので、とりあえずはよしとします。

ドラゴン・タトゥーの女

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

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世界的ベストセラーの三部作を映画化した第一弾である「ドラゴン・タトゥーの女」はR15+らしくグロい描写が少なくはありませんでしたが、158分の長丁場があっという間でした。
40年前に行方不明となった依頼人の長兄の孫娘の調査をする主人公と、天才的なハッカーかつ調査能力に長ける助手のコンビが謎解きに挑むストーリーですが、その両者が巡り会うまでがあまりに長く、しかしその人となりを知るためには避けられないものあり、また作品にとっては重要なシーンも多々あって油断はできません。
その肝心な謎解きは結末がややアレなところはありましたが想定外なもので、だからこそ最後までスクリーンに引き込まれたのでしょう。
難解だったのが原作がスウェーデンということもあって名前が覚えづらく、かつ依頼人の一族が多すぎて人間関係を把握しきれなかったことで、暫くはヴェンネルストレムとブルムクヴィストの区別がつかず、また頭の中で家系図がこんがらがってかなり苦労をしました。
それでも原作はともかく映画ではその多くが名前だけで登場をしなかったことで、何とかようやくに見えてきたところで盛り上がってきましたから、ギリギリセーフといった感じです。
自分の予想をした2つの結末が軽く外れたのが心地よく、最後の物悲しい終わり方も第二弾への繋ぎと考えれば興味がわいてきます。
次の公開はいつなのかと気になってしまう、そんな出来の作品でした。


2012年2月11日 鑑賞  ★★★★☆(4点)

 

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クリント・イーストウッドは難しい

2012-01-31 00:56:54 | 映画

長いようで短かった映画月間が今日で終わり、一つの目安だった10本をクリアして11本という人生での月間最多鑑賞となりました。
もう少し頑張れば15本ぐらいはいけたのですが、やや惰性と言いますか飽いた感じが出てきましたので、映画嫌いにならないためにはまずまずいいところでしょう。
期待どおりの大作、意外な名作、落胆の愚作など悲喜こもごもなところはありましたが、それなりに充実をした刻を過ごせたと思います。
来月からは身銭を切った鑑賞となりますので作品を選ばなければなりませんが、この手当たり次第の経験を活かして何とかヒット率を上げたいところです。

J・エドガー

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その最後を飾ったのが「J・エドガー」で、クリント・イーストウッドの監督作品ですが、やはり危惧をしていたように自分には難しすぎました。
FBIの初代長官であり、8人の大統領に48年間という長きにわたって仕えてきたフーバー長官、といったほうが聞こえがよいかもしれません。
そのJ・エドガーが回顧録を書き起こす中で波乱に満ちた自分の人生をなぞらえていくといった展開なのですが、老いた自分と若き頃の自分の二本立てであれば分かりよかったものが老いた自分にも複数の時代があり、それが回顧録を起こしている今なのか別の老いた自分なのかが分かりづらかったのが厳しかったです。
ディカプリオの熱演は伝わってきたものの作品として何を描きたかったのか、FBIという巨大な組織を作り上げた人物の持つ弱さ、虚栄などの通り一遍の主張は見えたのですが、それだけであれば「で?」で終わってしまいます。
司法長官の爆弾テロなど史実を忠実に描く中でのJ・エドガーの歩みが真に迫っていたところなどはさすがでしたが、権力者にありがちな独善さが鼻につきすぎですし、愛人とも言われていたクライド・トルソンのメーキャップが酷すぎたのは興ざめに過ぎました。

このあたりはやはり文化の差、のような気がします。
宗教ものが日本人には理解しがたいのと同様に、共産主義やテロリスト、あるいは人種といったものに疎いからこそのピントずれがあったのでしょう。
本場での興行成績や評価は今ひとつ分かりませんが、少なくとも日本よりは受け入れられる素地はあると思います。
しかしここは日本ですので、私の感性が一般的ではないので説得力には欠けますが、おそらくは大した印象も残さずに消えゆくだろうと予想をします。
ディカプリオがディカプリオだっただけにもったいなく、何とも締まりの悪い最後の一本でした。


2012年1月30日 鑑賞  ★★★☆☆(3点)

 

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