電脳筆写『 心超臨界 』

不平等の最悪の形態は
平等でないものを平等にしようとすることである
( アリストテレス )

自助論 《 「無為の生活がもたらす脅威」――サミュエル・スマイルズ 》

2024-09-03 | 03-自己・信念・努力
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実際のところ、努力は個人の進歩や一国の文明の発展の根幹を成している。努力もせずにどんな願いでもかなえられるとしたら、人は何も望まず、それを得ようと必死になることすらないだろう。それは呪うべき最悪の生き方である。人生に一片の目的も行動の必要性もないというのは、いやしくも理性ある人間なら考えただけでも耐えられぬほどの苦痛だ。


◆「無為の生活がもたらす脅威」

『自助論』http://tinyurl.com/35kcbh
( サミュエル・スマイルズ、三笠書房(2002/3/21)、p134 )
6章 時間の知恵――実務能力のない者に成功者なし
2 「無為の生活がもたらす脅威」

頭をはたらかせて力一杯努力すれば、必ずそれにふさわしい成果が上がる。勤勉は人間を前進させ、個性を引き出し、他人の行動をも刺激する。万人が同じように立身出世できるわけではないが、全体として人はそれぞれの努力に応じて向上を遂げるものなのだ。イタリアはトスカナ地方のことわざにあるように、「誰もが広場で暮らせるとは限らないが、太陽の光はあらゆる人々の上に平等に降りそそぐ」のである。

一般的にいって、あまりに平板で順調な人生は人間をダメにする。身辺に何一つ不自由なく寝食にも困らないような暮らしより、必要に迫られて一生懸命働き、質素な生活を送るほうがむしろ好ましい。かなり苦しい境遇から人生がはじまれば、それだけ労働意欲はかき立てられる。その意味で、貧困は人生における成功の必須条件の一つともいえる。

法曹界での成功の秘訣をたずねられた著名な判事は、次のように答えている。

「すぐれた才能のおかげで成功した者もいれば、コネや全くの不思議なめぐり合わせで成功した者もいる。だが大多数は、貧しい境遇から必死に努力して現在の地位に到達したのだ」

ある腕の立つ建築家について、こんな話が伝えられている。

その男は、長い間、建築の勉強をつづけて力をつけ、諸国を旅して見聞を広めた後、帰国して仕事をはじめようとした。彼は、雇ってさえもらえれば何でもやろうと心に決めていた。最初に引き受けたのは廃屋(はいおく)の修繕に関係した仕事だが、これは建築業でもいちばん下っ端の仕事と見なされ、金の面でも割に合わないものだった。

だが、彼は分別をわきまえた男で、決して高望みなどしなかった。「とにかく、まともな職にありつけたのだから、精一杯がんばって、いずれもっとよい仕事に回してもらおう」と決心したのである。

7月の暑い日に、彼は一軒のボロ家の屋根に登って仕事をしていた。そこへたまたま友人が通りかかったので、彼は額の汗を手でぬぐいながら屋根の上から叫んだ。

「おれはギリシャ全土を見て回ったというのに、こんな仕事をするなんてまったくいいザマさ!」

だが、いくらつまらぬ仕事でも、彼は手抜きせず立派にやってのけた。そして根気よくがんばりながら、徐々にもっと金になる仕事へと移っていった。彼はやがて超一流の建築家と呼ばれるまでになったという。

実際のところ、努力は個人の進歩や一国の文明の発展の根幹を成している。努力もせずにどんな願いでもかなえられるとしたら、人は何も望まず、それを得ようと必死になることすらないだろう。それは呪うべき最悪の生き方である。人生に一片の目的も行動の必要性もないというのは、いやしくも理性ある人間なら考えただけでも耐えられぬほどの苦痛だ。

ホラス・ビアの兄が死んだ時、スピノラ侯爵がその死因をたずねると、ビアは答えた。

「兄が死んだのは、何もすることがなかったためなのです」

「かわいそうに」と侯爵はいった。

「無為な生活にひたっていれば、どんな有能な将軍でさえ身を滅ぼしてしまうでしょうな」
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