「東京裁判史観(自虐史観)を廃して本来の日本を取り戻そう!」
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する。
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《 いま注目の論点 》
★香港は死んだ――藤本欣也さん
★EU、ASEAN、日本の選択は……――平田雄介さん
★「国家の守護神」思想を再考する――小堀桂一郎さん
★中国VS.米国、そして日本――中西輝政さん
★出入国制限緩和 なぜ台湾を含めないのか――産経新聞
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欧州へ秋波…習主席の片思い――石平・評論家
【「石平のChina Watch」産経新聞 R02(2020).07.02 】
先月22日、中国の習近平国家主席は欧州連合(EU)のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長とのテレビ会談に臨んだ。そこで習主席は、中国と欧州との関係性についての新しいコンセプトを提示したのである。
彼曰(いわ)く、中国と欧州は「世界の安定と平和を維持する2大勢力となるべきであり、世界の発展と繁栄を牽引(けんいん)する2大市場となるべきであり、多国間主義を堅持し、世界の安定化を図るための2大文明であるべきだ」という。
習主席はそれまでにも、中国と欧州との「全面的なパートナーシップの構築」を盛んに唱えてきたが、上述の会談において彼は初めて、中国と欧州のことを「2大勢力、2大市場、2大文明」と位置付けた上で、両者が連携して今後の国際政治と世界経済をリードしていくべきだとの考えを示した。
欧州首脳との会談だから、習主席は超大国アメリカや日本のことには一切触れていない。だが「2大」という言葉を盛んに持ち出して中国と欧州こそが「世界の2大勢力、2大市場、2大文明」だと強調してやまないその語りぶりからすれば、習主席の眼中には米国や日本のことはもはやない、中国と欧州さえ手を握っていれば世界は自(おの)ずと安定して繁栄するだろうという意気込みを強く感じさせた。
習主席が欧州と世界に向かってこのようなメッセージを送った背景には、深まる一方の米中対立と、5月21日付掲載の本欄が取り上げた「脱中国化」の世界的な動きがあるのであろう。
今の米中関係は、南シナ海問題、貿易問題、香港問題、ウイグル人の人権問題などをめぐって対立が日増しに激しくなってきている。そしてトランプ米大統領が「中国との完全なデカップリング(切り離し)」の可能性を公言するほど、政治と経済の両方での中国離れが進んでいる。
その一方、最近の中国はアジアの大国インドと準軍事的衝突を起こしたり、オーストラリアを恫喝(どうかつ)したりして緊張を高めている。隣国の日本に対してもいわば「尖閣問題」をめぐる対立を深めている最中である。
こうした“四面出撃”の「戦狼外交」を展開した結果、中国は世界主要国の多くを敵に回してしまい、世界各国の脱中国化の動きをむしろ加速させている。気がついたら、孤立を深めているのはむしろ中国自身である。
このような窮状だからこそ、習主席は今になって欧州に最高級の秋波を送り、欧州と連携して米国に対抗し世界を「制覇」するような「戦略」を展開しようとしているのだが、もちろんそれは、単なる習主席の片思いに終わってしまう可能性が大だ。
欧州の一部国家には確かに、経済的利益のために中国との交流を深めたい思惑もあろうが欧州全体は習主席の期待する「一大勢力」として中国と連携することはまずない。
実際、中国側の発表から見ても、習主席との会談に臨んだEUのミシェル大統領とフォンデアライエン欧州委員長は、習主席の提唱した「2大勢力、2大市場、2大文明」というキーワードに一切反応を示していない。フォンデアライエン委員長に至っては、習主席との会談後の記者会見では、中国からのサイバー攻撃を批判し、中国が進める「香港国家安全維持法」に対する懸念を表明した。
習主席の皮算用とは裏腹に、自由と民主主義の普遍的な価値観に立ち返れば、欧州は将来的にはむしろ、中国から離れていくのではないかと思われる。
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欧州へ秋波…習主席の片思い――石平・評論家
【「石平のChina Watch」産経新聞 R02(2020).07.02 】
先月22日、中国の習近平国家主席は欧州連合(EU)のミシェル大統領、フォンデアライエン欧州委員長とのテレビ会談に臨んだ。そこで習主席は、中国と欧州との関係性についての新しいコンセプトを提示したのである。
彼曰(いわ)く、中国と欧州は「世界の安定と平和を維持する2大勢力となるべきであり、世界の発展と繁栄を牽引(けんいん)する2大市場となるべきであり、多国間主義を堅持し、世界の安定化を図るための2大文明であるべきだ」という。
習主席はそれまでにも、中国と欧州との「全面的なパートナーシップの構築」を盛んに唱えてきたが、上述の会談において彼は初めて、中国と欧州のことを「2大勢力、2大市場、2大文明」と位置付けた上で、両者が連携して今後の国際政治と世界経済をリードしていくべきだとの考えを示した。
欧州首脳との会談だから、習主席は超大国アメリカや日本のことには一切触れていない。だが「2大」という言葉を盛んに持ち出して中国と欧州こそが「世界の2大勢力、2大市場、2大文明」だと強調してやまないその語りぶりからすれば、習主席の眼中には米国や日本のことはもはやない、中国と欧州さえ手を握っていれば世界は自(おの)ずと安定して繁栄するだろうという意気込みを強く感じさせた。
習主席が欧州と世界に向かってこのようなメッセージを送った背景には、深まる一方の米中対立と、5月21日付掲載の本欄が取り上げた「脱中国化」の世界的な動きがあるのであろう。
今の米中関係は、南シナ海問題、貿易問題、香港問題、ウイグル人の人権問題などをめぐって対立が日増しに激しくなってきている。そしてトランプ米大統領が「中国との完全なデカップリング(切り離し)」の可能性を公言するほど、政治と経済の両方での中国離れが進んでいる。
その一方、最近の中国はアジアの大国インドと準軍事的衝突を起こしたり、オーストラリアを恫喝(どうかつ)したりして緊張を高めている。隣国の日本に対してもいわば「尖閣問題」をめぐる対立を深めている最中である。
こうした“四面出撃”の「戦狼外交」を展開した結果、中国は世界主要国の多くを敵に回してしまい、世界各国の脱中国化の動きをむしろ加速させている。気がついたら、孤立を深めているのはむしろ中国自身である。
このような窮状だからこそ、習主席は今になって欧州に最高級の秋波を送り、欧州と連携して米国に対抗し世界を「制覇」するような「戦略」を展開しようとしているのだが、もちろんそれは、単なる習主席の片思いに終わってしまう可能性が大だ。
欧州の一部国家には確かに、経済的利益のために中国との交流を深めたい思惑もあろうが欧州全体は習主席の期待する「一大勢力」として中国と連携することはまずない。
実際、中国側の発表から見ても、習主席との会談に臨んだEUのミシェル大統領とフォンデアライエン欧州委員長は、習主席の提唱した「2大勢力、2大市場、2大文明」というキーワードに一切反応を示していない。フォンデアライエン委員長に至っては、習主席との会談後の記者会見では、中国からのサイバー攻撃を批判し、中国が進める「香港国家安全維持法」に対する懸念を表明した。
習主席の皮算用とは裏腹に、自由と民主主義の普遍的な価値観に立ち返れば、欧州は将来的にはむしろ、中国から離れていくのではないかと思われる。