電脳筆写『 心超臨界 』

影は光があるおかげで生まれる
( ジョン・ゲイ )

青色LEDを超える青色LED――中村修二教授の復讐が始まる

2024-08-30 | 05-真相・背景・経緯
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中村修二教授は、次世代DVDの光源として実用化が進む窒化ガリウム半導体の新型結晶を開発した。青色LEDとして、発光効率の向上や消費電力の大幅低減が可能という。

中村教授は、そもそも日亜化学工業在籍時に初めて青色LED の大量生産の製法を開発した。しかし職務発明であるため、報奨金2万円が出たのみで、特許法35条により特許権は日亜化学のものとなった。ノーベル賞級の発明に対する日亜化学の冷遇を知った海外の研究者たちからは, スレイブ(奴隷)ナカムラと同情を集めた。

その後、中村教授は自分が発明した青色LEDの特許の権利を主張し、200億円の対価を求める訴訟を起こす。一審は04年1月30日に結審、東京地裁は請求通り200億円の支払いを命じた。日亜化学は即時抗告し、裁判の決着は東京高裁で、高裁が提出した和解案によることとなった。この和解勧告は、法的な判断よりも企業が幾らまで出すのか、という企業優先の結論付けとなり、結局、発明の対価は日亜化学の遅延損害金を含む約8億4000万円で、05年1月11日に和解が成立している。

今回の新しい発明は、日亜化学の特許を侵害せず、消費電力を10分の1に抑える青色LEDとなる。実用化されれば、中村教授が日亜化学に復讐を果たすことになる。


◆青色LEDを超える青色LED――中村修二教授の復讐が始まる

「次世代青色レーザーの新結晶――消費電力1/10、1年内実用化」
( 2005.09.22 日経新聞(朝刊))

米カリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授らの研究グループは21日、次世代DVDの光源として実用化が進む窒化ガリウム半導体の新型結晶を開発したと発表した。発光効率が高く、液晶ディスプレーのバックライトに使用すれば消費電力が10分の1以下になるとみている。共同研究する企業を募り、1年以内にも新結晶を使った青色レーザーの実用化を目指す。

中村教授は筑波大学、東京理科大学、科学技術振興機構と共同で、窒化ガリウム半導体の結晶の新しい作製方法を開発した。性能評価はこれからだが、理論上、発光効率の向上や消費電力の大幅低減が可能という。

窒化ガリウム半導体は青色レーザーや高輝度発光ダイオード(LED)として、次世代DVDの光源や液晶のバックライト向けなどに開発が進んでいる。
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