フラワー・オブ・ライフを描きに行ってきました

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１年ほど前、大阪で「点描曼荼羅」を習ったとき、初級⇒中級⇒上級コースとあり、もちろん全部受けるつもりでした。
しかし、上級コースのときになにがあったか忘れてしまいましたが、突然どーしても行けない状況になってしまいドタキャンし、それ以来になっていました。
今回たまたまリサ先生から「どう？」と誘っていただき、あ、ちょうどいい、今なら行けまーす、と出かけました。
場所は大阪は天王寺から谷町線に乗り換えて数駅行った、「駒川中野」というところ。
リサ先生のサロンは駅から５，６分のところにありました。
サロンはマンションの１階の１番奥まったお部屋。
とっても静かで落ち着くところです。
ここでなんと、この日は先生と私１人という贅沢な時間を過ごさせていただきました。



点描曼荼羅　上級コースとは「フラワー・オブ・ライフ」を描く、ということ。
私の場合、この「フラワー・オブ・ライフ」を描くことが目的で初級コース、中級コースも習いにいったも同然なので、これを描かないと完結しない、という意気込みで行って参りました。
余計なものが何も置いていないすっきりとホワイトでまとまったリサ先生のサロンに色とりどりに飾られた「点描曼荼羅絵」の数々。
それらを見ていると、不思議に心が落ち着いてくるのがわかりました。
いや、心が落ち着いたり、癒された感覚だけだったら何も「曼荼羅絵」に限ったことだけではありません。
心休まる音楽を聴いているときだってそうだし、温泉はいっているときだってそうだし、キャンドルを見つめているときもそうだし・・・。
いっぱいあります。
でも「曼荼羅」を見ていて感じるのは、単なる“癒し”や“心の落ち着き”だけではないんです。
なんて言ったらいいのかなぁ・・・。
リラックスした魂がどっかと自分の中心に居座るような感じ。
どっか浮き袋のようにふわふわしていた心が「ここだ！」と場所を決めて降りてきた、って感じ。
これがやはり「曼荼羅」という心の具象画が成せる業なのでしょうか。
なかでも「フラワー・オブ・ライフ」となるとまた別格という気がします。



フラワー・オブ・ライフは等間隔に7つかそれ以上の円を重ねた幾何学図形の名前です。装飾モチーフとして古代から使われてきたこの図形は、6角形の左右対称な構造とともに花のようなパターンを形作っています。
形、割合、調和が完璧なフラワー・オブ・ライフは世界中の哲学者や建築家、そして芸術家に知られていました。
フラワー・オブ・ライフは、宇宙の生命エネルギーシステム、生命の創造パターンを形にあらわしたもので、この形はあらゆる生命体の中に潜んでおり、私達の身体の中にも深く刻まれている、と言われています。
ですからこのフラワー・オブ・ライフを見つめていると、生命力や自分の中の神秘を呼び起こし活性化されていく、と言われているのです。
だからだったのでしょうか、私が先生の作品を見ていて、妙に落ち着くだけではなく、自分の中心にどっかと座ったような感覚を得られたのは。



実際に世界の建築物などのあちこちにこのフラワー・オブ・ライフのパターンは見ることができます。
こちら、エジプト　アビドスのオシリス神殿。
これが不思議なのは花崗岩に刻まれたのではなく、何らかの別の方法で描かれたものだということです。
こちらはトルコのエフェソス。
こちらはキプロスの神話の一場面が描かれた紀元前8~7世紀のカップ。
中央にフラワー・オブ・ライフが描かれています。
こちらは中国　紫禁城太和門にある狛犬がもっている玉。
ここにもフラワー・オブ・ライフが刻まれています。
日本の狛犬も、持っている玉の紋様はフラワー・オブ・ライフや関連する図形になっています。
空間も時も違う世界中のあちこちにフラワー・オブ・ライフが刻まれているのは何か不思議ですよね。
聖書がずっと今の世にも残ってきたように、フラワー・オブ・ライフもずっと後世まで人類が知るべきことだから受け継がれてきたような気がしてなりません。



ちなみにレオナルド・ダ・ヴィンチのような著名な人物は、フラワー・オブ・ライフとそれに似た『エッグ・オブ・ライフ』『フルーツ・オブ・ライフ』『シード・オブ・ライフ』と呼ばれる3つのシンボルの重要性を生得していたと言われています。
ちなみにエッグ・オブ・ライフとはフラワー・オブ・ライフのデザインから取り出した7つの円からなる図形です。
「エッグ・オブ・ライフ」は球の間の距離が音楽のトーンとハーフトーンの間の距離と同一であるとして、音楽の基礎を形作っていると言われています。
また、第三の胚分裂の細胞構造とも同一です。
最初の細胞は2つに分裂し、その後4つの細胞が8つになります。そしてさらに発展することで、これと同じ構造が人体とエネルギーシステムの全てを作り上げます。
そして「フルーツ・オブ・ライフ」は、フラワー・オブ・ライフのデザインから取り出した13の円からなる図形。
これは原子、分子構造、生命体および存在全てのデザインの基礎を含む宇宙の青写真であると言われています。
これは正多面体を生み出すメタトロンのキューブを描くための幾何学的基礎を含んでいます。
「シード・オブ・ライフ」は、７つの円で作られる図形で神聖幾何学におけるフラワー・オブ・ライフの基本要素です。シード・オブ・ライフは創造の７日間、創造の７段階を表します。



これらの神聖幾何学模様を自分で描くだけでまさに神聖な、神とつながっている自分の内奥に触れることができるような気がします。
リサ先生とふたりきりで「フラワー・オブ・ライフ」を描いていると、時々何でもない世間話をしたり、時々ふっとふたりとも黙り込んでモクモクと描くことになる時間が交互に訪れます。
不思議です。
私が黙って描きたくて描いているときに先生がなにか話しかけてきて「ちょっと今は話したくなかったんだけどなぁ。」と思う時もなかったし、きっとそれはリサ先生も同じだったと思います。
内と外。
インプットとアウトプット。
話すこと（音のある世界）と黙って描くこと（静寂の世界）。
これらがまるで波長を描くように交互に訪れる。
そのバイオリズムによってバランスが保たれているような気がしてくるほどです。
私は、今年３月に沖縄に行ってライアーづくりのワークショップに参加してきたときのことを思いだしました。
あのときもそうでした。
やり始める前、１枚板の木を選んだときにはとりあえずはひたすら木を削っていくだけの作業なのだから仲間たちとおしゃべりしながらでもやるかな～と思っていたのに、誰ひとりおしゃべりする人はいませんでした。
皆、なにやらひたすら木とおしゃべりしているようでした。
木と喧嘩する、木のご機嫌をうかがう、木と戦う。
いろんなかたちでそれぞれが木と向かい合っていました。
そしてまたふとあちこちでざわざわとおしゃべりが始まったりする。



そんな贅沢な時間を過ごさせていただきながら、私はこちらの「フラワー・オブ・ライフ」を描いてきました。
そして家に帰ってきてから、さらにこちらを描いてみました。




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