C・Wニコル(2013)『アファンの森の物語』Art Days
山登りや自然は好きである。昨年、自然観察指導員の研修を受けた。フィールドを関わった豊田自然観察の森にと思っていたが、コロナと大雨での浸水で休業である。テレビを観ていたら、この森を放映していた。コロナと暑さで巣籠のため、手に取ったのがこの本である。エッセイで読みやすく、気になったところだけを拾い読みしたが、言葉の意味は重い。コロナが収まったら、現地を訪ねてみたい。以下抜き書きのメモである。( )は私のコメント。
5章 人は山をえぐって道を造る。コンクリートで災害防止の砂防ダムにしようとする。森の伐採を命じた責任者と地元の政治家や建築業者の間には、非常に疑わしい関係があった。それを私は知らなかった。見たことのない日本であった。(土砂災害)
8章 高橋延清・どろ亀先生との誌
Hare, at a run 兎さん走りながら
Plonk, plonk ポロン、ポロン
Drops turds ウンチをする
Hare’s turds are reddish yellow欅色だ
From eating just tree bark 木の皮ばかり
I suppose 食べてかな
以下、略
どろ亀先生の森林管理法
・未熟な森よりも、成熟した森の方が好ましい。
・適当な密度の森は、樹木がまばらに生えている森よりも好ましい。
・様々雑多な樹木がある森は、1種類の樹木しかない森よりも好ましい。
・さまざまな高さの樹木と植物が共存している「複層林」よりも、高さが同じ木ばかりの「単層林」よりも好ましい
15章 日本の陸地面積の67%が樹木におおわれている。国立公園は29ある。公園管理官の数は少ない。レンジャーの数は130人で専門レベルは低い。(森林公園と都市公園の違い、中央公園計画の問題点、おいでん山村センター)
17章 本間先生は、信濃町の病院で血圧、唾液、血液の検査をした。その後、森を散策し、ストレス減少の効果を確認した。
20章 数年前、私は日本の将来の信頼を取り戻した。福留修文、西日本化学技術研究所の建設専門家である。コンクリートの壁を取り除き、天然の岩や石を上手に活用した。(近自然工法、豊田市の取組は?)
21章 夢のセンター完成。ホールの家具は、光沢のある暗赤色の漆塗りだ。(古民家再生は?木造露出部の老朽による古くささをどう処理するか、キシラデコールやニスとシックハウス)
22章 黒姫和漢約研究所(山野草の資源を活用、ジビエ料理)
24章 東松島市から学校の建設を依頼された。校舎木造だ。(豊田市は製材工場を誘致したが、木造の校舎や園舎、公共施設で2次部材程度しか木材を使わない。地域材の活用策が必要。東松島市は豊田市職員が派遣されていたから、震災後表敬訪問したことがある。学校も見てみたい。)
*この本を読んで、ヒントを沢山もらった。一度は黒姫山の近くにあるアファンの森へ行ってみたい。豊田市も地産地消というが、自治体で食料自給率の目標はもちろん、聞いても現状すら把握していない。森林保全、木材の活用、災害、ジビエ、異常気象、住民参加など、豊田市の基本理念はどうなっているのか、調べてみたい。
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