「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

むらづくり講演会

2006年05月27日 | 田舎暮らし
 今日は午前中、授業公開日ということで息子の高校に行く。ところが、すでに授業が始まっている教室に、親の姿は一人もいない。意を決して入ったけど、「だれんちの親だ?」ってな目で一斉に注目を浴びて、本当に恥ずかしかった。「高校の授業なんて、どうせ聞いてても分からないから行ったことがない」なんて話を後で聞いたけど、そんなものなのかな。
 午後のPTA総会はサボって村に戻り、今度はむらづくり講演会と題された、飯田市長であり、南信州広域連合長でもある牧野氏の講演を聴きに行く。牧野市長は一昨年秋に飯田市長に当選した、まだ44歳の若さで、いかにもばりばりのエネルギッシュな感じのかた。
 この飯田・下伊那地域には大学がなく、高校を卒業すると、進学する子たちはいったん地域を出てしまう。そして、地元にいい仕事がなく、そのまま流出してしまう若者が多いため、若い人たちが故郷へ戻ってこられる産業づくりというコンセプトで、いろいろな施策を進めているという。
 その話の中で、一つ印象的だったのは、地域の高校で地元定着率が一番高いのは農業高校で、たとえいったん外に出ても、8割が地元に住むのだそうだ。逆に一番低いのが、一番の進学校である飯田高校で、何と地元に帰って住む人はわずか25%だそうだ。だから、昨年、県の高校再編プランの中で、当初、農業高校と商業高校を統合して進学対応の総合科の高校を作るという案をいきなり提示されたときも、この地域ではむしろ農業高校や職業高校が大切だとして、地域で検討委員会を設置して対案が出されて、そちらで行くことになっている。
 もう一つ、飯田市から一番近い県庁所在地は愛知県庁、2番目に近いのは岐阜県庁、3番目に近いのは山梨県庁なのだそうだ。4番目にやっと長野県庁が来る。そういう意味で、三遠南信の連携を重視したいという話もあった。(でも、この三遠南信、地元の人は分かるが、以前テープ起こしの同業者に「さんえんなんしん」と聞いて、何のことだかさっぱり分からなかったと言われたことがある。もっとPRが必要ではないかと、生意気にも意見を言ってしまった)
 その他、いろいろな話があったが、地域の中核都市である飯田市が元気になることは、この地域全体の活性化にもつながると思うので、ぜひ頑張ってもらいたいなと感じた講演会だった。

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