「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

盗掘

2005年05月29日 | 田舎暮らし
 今日は近所の友人達が毎年開催しているフリマがあった。同じ村内にいてもなかなか顔を合わせることのない友人と、こういうときに会えたりする。先日、山野草観察に行ったところの近くで畑をしている友達に会ったので、実はこういう試みがスタートしたんだよという話をした。
 山野草保護プロジェクトが発足するにあたっても、貴重な植物があるということを公開すると、かえって採られてしまうので難しいという話が出ていたし、先日も、前はあの辺にあったのに、なくなってしまったとか、花の時期を楽しみにして行ったら、掘られたばかりのあとがあって、がっかりしたといった話を聞いた。
 友人も、あの地区にたくさんあった植物が随分なくなってしまったと言っていた。保護のためにロープを張って、「採らないでください」と書いておいても、平然と入って、掘っていってしまうのだそうだ。モラルも何もあったもんじゃない。だから、知らせないでほしいと言われた。
 大体掘っていっても、根っこも切れてしまうし、気候も土壌も違うので、ほとんど枯れてしまうのだそうだ。

 3年前に出された長野県のレッドデータブックによれば、県内に自生する在来植物2979種のうち、759種類が絶滅のおそれがあるそうだ(25%)。ラン科の植物に至っては、94種類のうち78種類が絶滅のおそれがあるとか。もちろん開発や、里山自体の環境の変化もあるだろうけど、希少種に指定される理由には、どれも「園芸を目的とした採取圧により、その個体数が著しく減少しつつあり」と書かれている。

 ブログでどこまで山野草のことを書いて大丈夫なのか、悩んでしまう。