「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

夕立神より赤石岳

2005年10月16日 | 山の風景
 歌舞伎が終わって、まだ明るかったので、標高1600mの夕立神パノラマ公園まで上ってみた。今年は紅葉が遅く、神社のあたり(700mくらい)はまだまだだったが、上の方なら紅葉が始まっているだろうと思って、ちょうど山好きの母が来ていたので、行ってみることにした。
 曇っていたし、途中から霧も出てきて、これは南アルプスも全然見えないかなと思ったけれど、夕立神まで来たら、雲の合間から、南アルプスの稜線が一部のぞいている。展望台に上って、しばらく見ていたら、赤石も顔を出してくれた。振り返って反対側を見れば、中央アルプスも姿を現してきた。雲間から日が差すと、山や雲がほんのり赤く染まって、なかなかきれいな光景。
 もうちょっと紅葉が進んで、南アルプスが雪化粧でもすれば、まさに三段紅葉の最高に美しい光景が見られるはずです。

大鹿歌舞伎秋の定期公演

2005年10月16日 | 田舎暮らし
 今日は大鹿歌舞伎の秋の定期公演。昨夕から雨で天候が心配されたが、何とか上がり、予定どおり市場神社境内の舞台で開催された。先日の日記に書いたとおり、今日は中学校の歌舞伎班が出演するということで、開演1時間前くらいに会場にいったが、すでに境内はたくさんの人で賑わっている。この写真は開演前のようす。
 中学生たちは、今度は屋外の舞台で、しかも村内外から訪れた1500人もの観衆の前。どうかなと思ったけど、一部マイクがうまく入らず、せりふが聞こえないところがあったりしたものの、総じて立派に演じてくれて、おひねりもかなりたくさん飛び交っていた。
 そのあとの大人の演技も続けて見たが、それはちょうど昨年中学生が演じた演目だった。内容が分かっていたので、さすがに大人たちは年季が入っているだけあって全然違うなと、改めて感心しながら見た。

 大鹿歌舞伎は無形文化財にもなっていて、海外公演にも行っているし、国立劇場の舞台でも上演したそうだけど、私自身は今まで歌舞伎にはあまり関心を持っていなかった。最初から最後までちゃんと見たのは、子供の同級生が何人も出たときぐらいだったかな。でも、さすがに自分の子供が出演するとなったら、あらすじもしっかり読んで真剣に見る。そうやって見だすと、また、この村歌舞伎の魅力も少しずつ分かってきたような気がする。
 自然に囲まれた屋外の舞台。今日もものすごくタイミングよく、はらはらと落ち葉が散ってきたりした。みんなでごちそうを広げて、一杯やりながら、声援をおくり、おひねりを投げる。舞台に立っているのも普段よく見知っている人たちばかりで、舞台と客席の一体感がある。本当に地芝居ならではの魅力なのだろう。
 中学校で歌舞伎を演じたOB・OGの中から数人が後継者として保存会に加わっているそうで、今日の大人の舞台にも出演していた。村の無形財産として、ぜひ将来にわたって受け継いでいってほしいなと思う。