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喜寿ランナーの手記(258)入院、半月ぶり怖々走る  文科系

2019年08月11日 10時32分38秒 | スポーツ
 約1ヶ月ぶりにこの日記を書くのは、胃癌の疑いから胃壁を壁厚の半分、3センチ四方ほど切り取った内視鏡的胃腺腫粘膜下層剥離術という生体検査のために走れなかったから。これ自身の報告は4日のここに載せた通りで、癌細胞はどこにも見つからず、人口の胃潰瘍が残ったというもの。この報告自身は、ピロリ菌と癌の関係とか、胃癌の前期とも言える腺腫のこととか、その検査などが描いてありますので、色々参考になると思います。

 さて、おかげで7月25日を最後に全く走れなかったどころか、一週間ほどは運動さえ禁止。と言っても、病院の16階までの階段上下は2度ほどやっているのだが。そして、昨10日、本当におそるおそるジムに走りに行った。78歳などとなるとこういうこと全ての悪影響は全く計算が立たなくなる。弱点の右足首を傷めないか、心臓は大丈夫か、それ以上にそもそも走れるのか、走れても30分がやっとだとか?・・・。
 
 初め時速7キロで歩き出す。いつもより長く5分近く歩いてから、そのスピードのままで走ってみる。大丈夫走れるし、どこにも痛みなど出てこないようだ。15分過ぎからほんの少しスピードを上げて、最初の30分は3・7キロで終わった。次の30分は、3・9キロ。覚悟していた通りに心拍数が高く、最高10キロ時まで出したときは、170近くになったから、また低速に戻した。何度も何度も、スピードを上げては戻し、上げては戻しで、2回目は結局インターバル走行になったもの。

 心拍数が、9キロ時でも160を超えたのだが、これも予測通り。長い休み明けランでは、とにかく心拍数が上がりすぎるのだ。筋肉に対してよりも、心臓に対しての方がブランクの影響が大きいと、これは5日とかのブランクでも、いつも思うこと。もっともこの間、動けるようになってからは、スクワットと片脚つま先立ちを欠かさなかったから今日筋肉を傷めなかったと、これは走っていて実感した。今日も走り方次第で、右足首の外側に軽い痛みが生じることがあって、走り方を変えると痛くなくなったからそう感じた。

 結論として今日感じたのはこういうこと。まだまだ、1ヶ月ほどのラン・完全ブランクならすぐにカバーできるし、間にスクワットや片脚つま先立ちを入れていればもっと休んでも大丈夫。大丈夫というのは、ブランクと同程度の日数を中1~2日置きで、運動強度も順を追って上げていくなどで、十分元に戻せるということ。嬉しかった! 特にそういう体力が確認できたことが。

 ただ、走り終わったときに体重を量ったら、53・3キロと出た。僕の人生で最軽量になったということ。普段は60キロ近く、夏には55キロ台が普通だったのだから。今回の人口胃潰瘍造成直後は、絶食とやがて少量食とを点滴と並行という生活の後遺症だろう。


 サー、また走るぞ。ちなみに、走った次の日はギターなどいろんなことに何かやる気が出てくるもの。難しく言うと、自分の生活を能動的にしてくれる。走るということは脳を活性化させ、人生の諸活動もさらに走り続けられるようにしてくれるものなのだろう。
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随筆  南京大虐殺    文科系

2019年08月10日 04時46分13秒 | 文芸作品
「あんたも無知丸出しかい? 南京市民より死者が多い三十万人などというヨタ話を、ほんとに信じるの?」
 今度の相手も上から目線でこちらを頭から押さえ込んで来た。いつも同様、僕のブログの過去文章を読んでいないことも丸分かり。丁寧に反論する。

①虐殺直前に、日本軍がしかけた上海上陸攻防の大激戦が三か月続いた。そこの中国軍三〇万が揚子江すぐ上流の首都・南京城めがけて潰走し、日本軍がこれを我先にと追撃して出来上がったのが南京城包囲である。城の外、付近の住民も首都軍の庇護を求めて逃げ込んだし、膨大な人数に増えていて当たり前なのである。

②次いで、「あんな短期間にそんなにたくさん殺せる訳がない。日本軍はスーパー・サイヤ人か?」とのご批判。これには、こうお応えする。南京城壁は高さ一八メートルで分厚く、一方は揚子江。この城の限られた城門から全軍脱出が敢行されたのが一九三七年一二月一二日の夜から一三日朝にかけて。作戦は完全な失敗。揚子江を渡れた兵はごく少なく、膨大な数の捕虜はその後どうなったか。以降の日本軍中国南下作戦を考えれば、生かして放つはずがない。以降七年半の占領下早い内に、収容施設へ連れて行くように見せかけて秘密裏に殺したと考えるの普通だろう。三一年の満州事変の無法行為で国連を脱退したことを巡る国際的批判と、国内の戦意高揚とのためにも、秘密裏にということが大事だった。

③と、僕が返した反論には間髪を入れず、こんなご批判。「それだけ死んだら、死者名簿は? 慰霊祭は? なぜ家族の猛抗議はなかったのか? これらがいまだにないのは嘘である証拠! せいぜい二万人がイーところだな!」。まるで鬼の首でも取ったように勝ち誇って来る。これもネトウヨ本の鸚鵡返しであって、勝ち誇ったこの態度も「自信」の顕れなのである。ただし僕は、一一年ここで闘ってきた勤勉な古参兵。こんなひょろひょろ弾に倒れる訳がない。
 当時の中国政府は、戸籍がないに等しく、兵士は浮浪者が多かった。それも、あの広大な全土から集められた人々。浮浪者が多く、戸籍がないなら、どうやって名簿を創り、家族に知らせるのか。しかも、以降一二年の中国は戦乱と、さらには国共戦争と政権分裂。日本の習慣で思い付いた訳知り顔の屁理屈に過ぎない。現に、中支派遣軍事前教育教科書にこんな記述がある。
『三三年に陸軍歩兵学校が頒布した「対支那軍戦闘法の研究」中の「捕虜の取扱」の項には、(中略)「支那人は戸籍法完全ならざるのみならず、特に兵員は浮浪者」が多いので、「仮にこれを殺害又は他の地方に放つも世間的に問題となること無し」と書かれていた(藤原彰『戦死した英霊たち』)』
(岩波新書「シリーズ日本近現代史全10巻」の第5巻『満州事変から日中戦争へ』加藤陽子・東京大学大学院人文社会系研究科教授、220ページ)


④すると今度はまた、こう返ってきた。「どんな理屈を語ろうと、死者数二万という学者の有力説もある。三〇万ははっきり嘘として、数をはっきりさせろよな!」。古参兵はこの数字弾のひょろひょろぶりもよく知っているから、こう反論するだけだ。
 確か小泉内閣の時に日中の学者が集まって虐殺数を検討する会議を持った。日本からも一〇名ほどが出たが、北岡伸一など政府系の学者らが多い日本側の結論は、二~二〇万というもの。なぜこんなに開きが出るのか。「虐殺犠牲者」の定義とか虐殺期間・地域などで一致できなかったからだ。特に虐殺に兵士を含むか否か。兵士の戦死は当たり前、虐殺の数には入らないと。が、これにも反論は容易だ。日本は中国に最後まで宣戦を布告をせず、地中あちこちから折り重なって出てきた膨大な若者人骨は捕虜を虐殺した証拠にもなる。以上から、日本の(政府系)学者らさえ二〇万人の含みを否定できなかったのである。


 さて、以下の内容がまた、以上すべてを裏付けるものである。

『南京大虐殺、一師団長の日記から  文科系 2017年03月09日

「教育図書出版 第一学習社」発行の「詳録新日本史資料集成 1995年改訂第8版」という高校日本史学習資料集がある。これをぱらぱらと見ていて、南京大虐殺の資料を新たに一つ発見したので、ご紹介したい。408頁に南京攻略軍指揮官の中島今朝吾(けさご)第16師団長日記というのが載っていた。そこの全文を書いてみる。

『大体捕虜ハセヌ方針ナレバ、片端ヨリ之ヲ片付クルコトトナシタレドモ、千、五千、一万ノ群集トナレバ之ガ武装ヲ解除スルコトスラ出来ズ、唯彼等ガゾロゾロツイテ来ルカラ安全ナルモノノ、之ガ一旦騒擾セバ始末ニ困ルノデ、部隊ヲトラックニテ増派シテ監視ト誘導ニ任ジ、十三日夕ハトラックノ大活動ヲ要シタリ。シカシナガラ戦勝直後ノコトナレバナカナカ実行ハ敏速ニハ出来ズ。カカル処置ハ当初ヨリ予想ダニセザリシ処ナレバ、参謀部ハ大多忙ヲ極メタリ。
一、後ニ至リテ知ル処ニ依リテ佐々木部隊ダケニテ処理セシモノ約一万五千、大平門ニ於ケル守備ノ一中隊長ガ処理セシモノ約一三〇〇、其仙鶴門付近ニ集結シタルモノ約七、八千人あり。ナオ続々投降シ来ル。
一、コノ七、八千人、之ヲ片付クルニハ相当大ナル壕ヲ要シ、中々見当ラズ。一案トシテ百、二百ニ分割シタル後、適当ノカ処ニ誘キテ処理スル予定ナリ。』

 高さ18メートルもある分厚い南京城壁の限られた門から一夜にして日本軍包囲網を脱出しようとした中国軍兵は、その多くが捕虜になった事が示されている。どうせ逃げられないから、捕虜になって助かろうという態度にさえ見えるのである。ところが、これを最初からの方針として、全部殺してしまった。あちこちに分けて連れて行って殺し、埋めたということなのである。そもそも冒頭のこの部分が僕がこのブログで強調してきた要注意か所と言える。

「大体捕虜ハセヌ方針ナレバ、片端ヨリ之ヲ片付クルコトトナシタレドモ」

 最初から捕虜は殺す方針であったことが明確に述べられている。酷いもんだ。こんな資料があるのに、ネトウヨ諸君の種本論客達は、兵士虐殺を否定してきたのである。一師団長が聞いただけで彼等がよく語る「せいぜい2万人」などは、優に超えている。すべて世界に向けては、いや南京攻略兵にすら秘密の仕業であった。少し前にあった満州事変に対する国連非難囂々に懲りていたのだろう。また、国民の戦意高揚のためにも、敵への残虐行為は極力秘密にするものだ。実に卑怯、姑息な日本軍、奴らである。もっとも命令を出した奴らが卑怯、非道なのであるが・・・。』
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イラン有志連合に、日本がこんな「対応」   文科系

2019年08月10日 04時14分44秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 米が世界に呼び掛けて3回も会議を招集してきた(けれどなかなか増えないと伝えられている)「対イラン有志連合呼び掛け」に、日本政府が変わった応答をした。8日のことらしい。以下の『』はすべて、9日中日新聞記事の文言である。まず見出しは。
『ペルシャ湾外へ自衛隊検討 有志連合避け単独覇権』

『複数の政府筋』からのニュースということだ。イランから2000キロ以上離れた紅海の方、アラビア半島南部イエメン沖へという内容、それも中東の南端、アフリカ(のソマリア)に近い辺りへということである。こんな解説もあった。

『「何もしないわけにはいかない」(安倍政権中枢)とされる中、米イラン双方の理解が得られやすいとの判断もあるとみられる』
『イランから敵対視されかねない有志連合に参加する形より、日本単独での活動とした方が得策だとの指摘がある』
『最終的には欧州など各国の動向も見極め対応を固める方針だ』


 因みに初めて知ったのだが、ペルシャ湾の海峡(ホルムズ)よりも、紅海の海峡(バベルマンデブ)の方が、日本関連船舶年間通過数が2割近く多いのだそうだ。と言う理由で一先ず「有志国」を避けた。

 これではまだ何も分からないけれど、日本政府が意外に慎重(に見せている?)ということは分かった。それが『イランとの友好関係維持に向け』ともあったから、目を皿にして見守っていきたい。なんせ、この「イラン有志国」と「ベネズエラ有志国」とは、直近に予想される「対中国有志国」に向けて(冷たい)戦争含みで結びつけられていくものだから、世界史の転換点に向かう前哨戦というほどに大きなことだと、僕は捉えて来た。そういう米の遠大な世界史を画するような戦略に関わって、とにかく、日本にとっても事態は急展開し始めた。
 




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米中冷戦が急展開、日本は・・・  文科系

2019年08月09日 04時12分21秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 昨8日の中日新聞『有志連合 日本即断せず 防衛省会議 米が参加要請』という記事に出会って、先ずは心からホッ。というのは、今のこの対イラン(戦争、その脅迫を含む)有志連合形成には、当面の根深く遠大な米世界戦略との絡みがあることありありだからである

 アメリカは当面、イランとベネズエラにおいて有志連合結成にしゃかりき。一見小休止に見えるベネズエラ問題も相変わらず激しい画策が続いているのであって、6日にはペルーのリマで「ベネズエラ問題外相級会議」が開かれ、例のボルトンが大演説をぶっている。彼は外相ではなく、言わば国家安保相なのだが。

 並行して、中東のイラン。こんな世界の裏表で「有志国」を呼び掛けるような両面(戦争)に、米はなぜ敢えて突入しているのか。その答えも今や見え見えの「敵は本能寺」、明日に迫った対中「トゥキディデスの罠」への有志国を最大限増やすべく、しゃにむに突き進んでいるのである。この両面戦争で糾合した勢力を近くそのまま対中国(冷)戦にぶつけようという、相変わらずの国連分裂、無力化策動を含んだ今の両面作戦の本能寺なのだと愚考している。


 日本が対イラン「有志国」に糾合されれば、次には、この「実績」が、必ず対中国有志国に繋げられていく。そしてこの流れへの突入も目前に迫りつつある案外速いことなのだと、いろんなニュースを見ていて考え込んでいる。トランプの「中国 為替操作国認定」というアメリカの切り札が、米のドル利下げ・中国の元安という米中応酬に被せて急に出現したからだ。
「有志国」を率いた戦争脅迫絡みで元操作に文句を付けつつ経済封鎖・制裁強化とか、あれこれ中国を揺さぶり、どこかで為替・通貨戦争を仕掛ける。これが物貿易は手前勝手に保護主義に変身したのに、金融自由化だけはしっかり握って離さないアメリカの、対中冷戦の狙い目、真の開戦場なのだと思う。アメリカは今、対イラン、ベネズエラ有志国連合でそんな準備をしているのだと観てきた。

 イラン有志国に日本が出張ったら、これは必ず「対中国有志国」に結びつけられ、日本は断ることが出来なくなる。イランはホルムズ海峡原油輸入の関門だが、お隣の中国は今や日本の全ての関門なのだから。例えば中国制裁によって対中輸出入が止められたら、日本株は暴落するだろう。その時には、アメリカ金融のもう一つの念願、大量に緩和してきた円の空売り・日本売りも待っている。それで、一体そもそも、対中(冷)戦を盛り上げられる立場なのか?


 1990年の冷戦終結に次ぐ世界史の大転換点にさしかかっているのだと思う。ここで中国が敗れれば、世界の物作りが全て米国金融支配の下に組み込まれることによって、新たな「パクス・アメリカーナ」が確立する。これは同時に、世界の働くものが米国金融の奴隷になることを意味する。世界金融に対するに、世界共通最低労働単価というものは存在しない。
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大村さんにやめろという大阪の知事はキライです。らくせき

2019年08月08日 09時00分48秒 | Weblog
憲法に則って知事の仕事をしている大村さんに
「韓国の従軍慰安婦の象を展示したから辞めるべき」という
大阪府知事の考えはオカシイのでは?
行政は法に則って行うもの。
憲法より上位の法はないでしょう?
私が憲法だ、という考えは危険では?


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米中衝突様相が、日本の今を・・・  文科系

2019年08月08日 04時51分46秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 米週刊誌ニューズウイーク日本語版を読むようになって、日本マスコミにはほとんど見られない標記題名のような記事がここには毎回のように掲載されると気付いた。「予想される米中衝突 日本の運命は?」というものだ。ここでも扱ってきた最近の本誌典型記事を復習してみよう。

 7月9日号に、「これが日本の進むべき道だ」という記事があった。「日本版コラムニスト」と肩書きが付いたグレン・カールが書いている。調べてみたら、元CIA諜報員「オペレーションオフィサー」とあった、その内容は、
『アメリカが超大国として君臨することで世界の平和が維持されている「パクス・アメリカーナ」の時代は終わりを迎えようとしている』
 その上ですぐに日本の方向が、日米関係、国際関係、経済力、軍事など小見出しを付けて示されるのだが、その書き出しがこう。
『安倍晋三首相は理解しているようだが、日本に必要なのは以下の行動だ』
 因みに、この記事内容については、7月7~9日と3回連載でここにご紹介した。 

 8月6日号には『中国との地政学的対決を米国民は望んでいない』があるが、この地政学的対決の前後でもいろんな衝突がエスカレートさせられて行くわけであって、その一つ一つに向けて、日本の政経軍事などに凄まじい影響が出てくるはずなのだ。中国への米関税制裁が現に日本景気に響いているのだし、米が中国を「為替操作国認定」するとやはり世界の株が下がったように。
 この記事についても、この5日にここでご紹介した。

 そして、最新号にはまた、そのものズバリ、
『急速発展の中国かアメリカか 日本が迫られる究極の選択』

 この書き手は日本人で、元外交官の「本紙コラムニスト」とある河東哲夫。

 さて、こんな差し迫った日本の運命岐路問題を、日本のマスコミはなぜ描かないのだろう。その答えは明々白々、これを描き出すと安倍政権が目指してきた近未来日本国家改造目標が国民からこのような総スカンを食うはずであって、例のマスコミによる安倍政権忖度?
『9条を換えれば「米の尖兵」が断れなくなる』
『これだけの借金財政に加えて軍事費急増? それもアメリカの欠陥機を言い値でさらにまた爆買い?』
『ただでさえ世界31位までに失墜した国民一人当たりGDP貧困を、どうする積もりか』
『在日米軍思いやり予算が、世界最大じゃない?』

 みなさん、日本の政治経済論議をするなら、この問題は日本の現在最重要事項ではないでしょうか。これを避けては、どんな日本近未来政策(議論)、将来像も当てが外れたとか、誤るというのが必定というような。

『急速発展の中国かアメリカか 日本が迫られる究極の選択』(元日本外交官、ニューズウイークコラムニスト河東哲夫)
 ただし、この記事の内容自身が正しいものとは、僕にはとうてい思えません。少なくとも、当たり障りのない現政権方向の延長線であって、アメリカには超甘すぎ、中国のことはただの紋切り型のまさに「切って捨て」。日本外務省職員だっただけのことはあるということでしょう。日本外務省職員の愚かな内容をただ偉そうに語るだけという典型的人格が、拙稿『対イランに参戦?、ある日本最高ブレーンのこと 2019年07月24日』を参考にして下さい。日本国現在の国家安保局長・谷内正太郎氏(元外務次官)の、国民向けの低劣な、ある「演説」のことが描いてあります。

 今後僕は、このテーマをここの最重要のものとして来たし、これからもそうやっていきたいと考えています。ごく近い将来の日本の運命を最も大きく決めていく要因ですから、そして、日本マスコミにはなかなかちゃんとした形では出てこないものですから。
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米中『トゥキディデスの罠』、重大新局面へ  文科系

2019年08月08日 03時49分38秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 標記のことがまた一つ起こった。それも両国の本質的に重大な政策局面において。アメリカが中国を「為替操作国」に認定し直したのだ。何を今更大仰に怒ってみせる?と、僕は思ったことなのだが。このことの背景、原因として、この二つの国のここまでの制度変更の応酬が関わっていることもまた明らか。アメリカ突然の利下げに合わせたような、間髪を入れぬ中国新たな元安措置である。

 そして、このことがなぜこの両国の衝突にとって本質的に重要なのかというのは、こういうこと。今のアメリカが対中国の物貿易では全く勝負できず、金融・為替の短期操作によって中国が物貿易で貯めた大金、財産を奪い取ることしかできないからだと、愚考、注視してきた。ちょうど。昨年後半の後半の日本に対して、15兆円の金を見事に奪い取ってみせたように。
 因みに日本政府もマスコミもこの15兆円損失を世論の話題にせぬように、懸命なマスコミ工作に努めてきたようだが。
 この突然の元安に対してトランプはカンカンだが、これは、対中国への最新の思惑、つまりアテが外れたことによるものと見て、間違いない。

 というように、今回のこの金融応酬こそ、アメリカが唯一「平和的に」中国に仕掛けうる「トゥキディデスの罠」の唯一固有の特大兵器なのだと観てきた。これを活用しようという当てが外れたトランプの怒りは、一体どれほどのものなのか。せっかく苦労して、かつ強引すぎるほどに、突然の利下げに漕ぎ着けたというのに・・・・。
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随筆 ギター、悪癖苦闘また一つ  文科系

2019年08月07日 12時00分58秒 | 文芸作品
 楽器などの習い事は、身についた基本的悪癖との格闘無しには、決して上達できないと思う。老人の場合は特にそうで「急がば回れ」、長く苦闘してもこれに気付いたら直すべきと、僕はやってきた。年を取るとただでさえ予期せぬ不規則ミスが増えるのに、「悪癖が生む規則的ミス」が重なれば、結局こんな悪循環から、楽器活動年齢を縮めることになっていく。ミスが増えて気持ちよく聴けない・練習から遠のく・さらに下手になる。
「加齢に悪癖が輪を掛けて下手にしていくのに、それを単に年のせいだと考えている」。

 さて、僕のクラシックギターも今までに多くの悪癖を直してきた積もりだったが、その内一つはずいぶん中途半端な改善だったと最近改めて分かって、今悪戦苦闘している。
 因みに、なんとかほぼ治せたかという癖の方は、左手各指の分離。小指と薬指それぞれの他指との連動を長年かけてなんとか断ち切れたかということだ。これができなかったら、定年後教室通いを始めた身で、ソルのエチュード・セゴビア編17番とか、バリオスの郷愁のショーロとかを発表会で弾く気には到底なれなかったろう。もっとも、その出来はいつもの3割も出ない酷いものだったが。

 さて、直したつもりがまだ基本的に駄目だったと最近改めて自覚できた悪癖が、右手薬指aの「違和感」。これが直ったから、大聖堂第3楽章などのa指アポヤンドも何とか弾けるようになったと考えていたが、何となくまだ残っていた「a指違和感」を探っていて、きわめて具体的なある癖が今も残ってこれに絡んでいると分かった。人差し指iの使い方がおかしいから、これが薬指の「違和感」に繋がっていたと今回改めて色々観察して分かった。それは、こういうこと。

 人差し指iの弾弦ポイントが、中指mのそれにほぼ重なるほどに、つまり、弦上をブリッジ側へと下がる癖があった。この癖が出た後に弾くa指はまるで迷い子になってしまう。随分ややこしい弾き方を無意識にやり続けていた訳だが、初めの頃から今も日々熱心にやっているカルカッシの22のアルペジオとか、カルリの10パターンのアルペジオ・プレリュードとかの練習で身につけ、残ったままにしてきたものなのだろう。amiと弾く時には起こらず、imaと弾く時に起こる癖とも分かったからである。

 こうしてさて、i指の弾弦ポイントを上の方に意識・修正するようにしたら、「a指の違和感」が劇的に減ってきたから、以上全てを初めて理解できたわけだ。文字通り目から鱗が取れた思いの今の実感は、こんな所。
『とんでもなく不自然な悪癖があって随分不便さを感じていても、「ま-こういう難しさが普通なのだ」と思い込んでいる場合も多いもんなんだな』
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書評 「白鯨」   文科系

2019年08月07日 03時11分01秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
 アメリカの文学史にひときわ輝いているこの金字塔長編小説を、10日ほどの入院生活中に初めて通し読んだ。

 内容は言わずと知れた、白鯨に片脚先半分を食いちぎられたエイハブ捕鯨船長の白鯨に対する復讐物語。それが白鯨の逆襲で大失敗、語り手イシュメルのみを残した30人近くの乗組員が船とともに太平洋のど真ん中に沈められて終わるという結末である。
 これが分厚い文庫本たっぷり3冊に及ぶ長い物語になっているその内容は、こういうもの。

 まず、大西洋からホーン岬、喜望峰に、インド洋、太平洋と、その南北に及ぶまで(太平洋はほぼ北半球の中の、日本近くまで南半分だが)、世界の海とそこに活躍する捕鯨船の様子や活動やを細々と描写、紹介していく。乗組員もアメリカ東部の白人の他に、ポリネシア人、アメリカインディアン、黒人と、地域も人も当時としては凄まじく地球規模と言った内容である。そんな世界的な異国情緒溢れた体験記、ルポにも見える作品が1851年に出たというのだから、それだけでも価値があるうえに、山場に向かって手に汗握る復讐劇と来るから面白いのも、もー当然。
 なんせこの1851年とは日本で言えば、明治維新の15年ほど前、まだ鎖国が解けていない時代(解けたのは1854年)であって、この日本鎖国についてもこの本には言及があるという、そんなユニバーサルな異国情緒たっぷりの博覧強記を見せてくれる。ちなみに、この1851年を合衆国史で言えば、イギリスからの独立(戦争)が70年前、南北戦争の10年前ということになる。 

 さて、この小説に象徴性とか哲学とかを読み取る向きもあるようだが、それには僕は賛成できない。エイハブ船長の人生、その回顧らしいものが第132章になって初めて出てくるのだし、白鯨に何かを象徴させているとしたらむしろ、それが成功しているとも思われなかった。代わりに、ここまでにも書いたようにただこう読めばよい。世界の海と捕鯨などの地理や風俗をも紹介して見せた大海洋小説・エイハブ晩年の人生を掛けた復讐活劇と。

 ただし一言。エイハブの復讐心の根深さ、凄まじさには、作者が何かを付与しているのかもしれない。例えば実存主義的な人間意志をデフォルメして賛美したものとか。もしそうなら、世界的にこの思想の先頭近くを切ったことになる。同じ人間意志のデフォルメをやって実存主義の元祖とも言われるフリードリッヒ・ニーチェは、この小説発刊のほんのちょっと前、調べてみたら1844年の生まれだったから。というように、この凄まじさこそこの小説のテーマ、モチーフと言える。このこと自身については小説全編、その構成・表現すべてに徹底されてある。

 また、この小説には西欧近代民主主義感覚の生新な息吹といったものが満ち溢れ、人間のやり取りなど何のひっかかりも古さも感じずに、ごく自然に読みすすむことができた。明治維新のちょっと前、フランス革命の60年後に書かれた古い小説とは、とても思えないのである。当時のアメリカの英仏と並ぶ世界最先端のヒューマンな民主主義感覚を描いていると読めばよいのだろう。だからこその、米文学史に輝く金字塔ということでもあるはずだ。
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嫌われ米(日)、深刻に  文科系

2019年08月06日 07時55分24秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 3日にもこのことを書いたが、5日の新聞でこれがさらに深刻になっていると知った。中日新聞の該当記事見出しは、
『米有志連合まだ30カ国 呼び掛けに同調広がらず』

 この記事の内容はこういうものだ。
 今のアメリカは国連無視を決め込んでいる代わりに自分が国連だというような調子で自己都合・利益による世界統一行動盟主という感じ。ここからがこの記事内容なのだが、今のその焦点が対イラン戦争、その有志連合呼び掛け。そこに世界から約60カ国を糾合しようと豪語してきたもの。しかるに7月19、25、31日と三回も国際会議を呼び掛け、参加国を募りながら、今の連合参加数は30カ国と発表したのである。それも具体的国名は明かさず、「各国の有志連合に対する関与の度合は異なる」とも自ら述べているから、本当の参加国数は案外怪しいものと観る。やがては、ムチもアメも総動員して辻褄合わせ程度には持って行くのだろうが、嘘の理由をでっちあげて世界を踊らせ、開戦したイラク戦争当時のような熱気は皆無と言える。

 今年前半ベネズエラで米呼び掛けの「軍事介入」でも南米諸国に反対され、トルコとインドがロシアからミサイルを買うなど、世界の地政学的対立図式もずいぶん大きく変わってしまった。トルコはNATOで米の同盟国なのだし、インドは将来の米中衝突には欠かせない身方のはずだったのだ。それが、米軍ステルス機も打ち落とせるというロシアのミサイル揃えたというのだ。今沸騰している日韓問題でも、「韓国の中国接近」という影がつきまとっている側面を忘れてはならないだろう。

 現代世界版「トゥキディデスの罠」に向けて、世界地政学的地図の大変換はさらに進んでいくはずだ。アメリカは日本以上の借金大国なのだし、金融が物作りをどんどん荒らしてきた結果として、兵器の技術力も著しく落ちているのだから。
 これでは、将来の対中参戦有志国などとてもとてもということで、僕は少々嬉しかった。米中「トゥキディデスの罠」戦争(という嫌がらせ、脅迫をも含む)で、日本が最前線部隊の尖兵にされるのを恐怖するからである。

 そう言えば、先日来日したイラン・ザリフ外相は、日本政府の対応にかんかんになっていたな。「日本とイランは友好国!」という顔で、実は対米追随ばかり語る面従腹背の応対が見え見えだったからだろう。これでは、安倍が外交でいくら金をばらまいても「米のポチ」が見透かされるばかり。日本もどんどん孤立していかねばよいのだが? 
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「僕は日本嫌いです」の、どこが悪い?  文科系

2019年08月06日 00時16分45秒 | 国内政治・経済・社会問題
 「反日が悪いですか?」というここのエントリーがよく読まれている昨今のようだ。ここのベスト10に入って来たから分かる。ところで、今一度このことを語ってみたい。「僕は日本嫌いです」とある日本人が述べたら、それが非難されるべき悪いことになるのかどうか。国法の土台である憲法論的にも、道義的にも悪いこととは言えないと考える。僕は国の主人公だが、そうなったのはたまたまこの国に生まれたからにすぎないのだから。

 国というものをどう定義するにせよ、その主人公は国民である。国民の上に立ちそうなもの、例えば「公共の福祉」を取ってみても、これを法に抵触した形で乱さない限り、国民個人、その基本的人権などに手出しが出来るものではない。ちなみに、公共の福祉を乱した「犯罪者」を罰する時でも、「国家最重要の主権者の基本的人権を制限することになったのだが、やむを得ずそうさせて頂くということである」という考え方になっているはずだ。
 また、天皇の「偉さ」でさえ、「国民の象徴」としてのそれなのである。

 そして、その国の主人公、国民一人一人に思想の自由、その表現の自由が保障されているのだから、「僕は日本嫌いです」と言っても何か正当な理由の下に非難できるということにはならない。むしろ、これを非難できると感じ、思う人こそ、得体の知れぬ「お偉い国家」というものをその胸か頭のどこかに抱いている方々なのではないか。そういう得体の知れぬ国家理念は、それが無自覚なものだけに国家主義、全体主義に結びついていく危険性をはらんでいると観てきた。無自覚というのは例えばこういうことだ。「漠然とした公共の福祉」なり「天皇」なりを、主権者の上に置いている感じ方。

 もっとも以上のことがそのまま、無政府主義ということになるのではない。国家はあった方がよいと思うことと以上の考え方とは矛盾するものではない。

 さらに、日本国憲法の立憲主義原則が崩されるとしたら、僕はさらにこの国家を嫌いになるだろう。国民が主人公という理念やそういう法適用が薄められ、得体の知れぬ「国家」が主人公の上に立つようになっていくからだ。
 

 
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米中衝突、今後の諸様相  文科系

2019年08月05日 11時46分13秒 | 歴史・戦争責任・戦争体験など
 ニューズウイーク8月6日号に、「中国との地政学的対決を米国民は望んでいない」という論文があった。同誌コラムニストとあるアメリカの大学教授ミンシン・ペイというお人が書かれた物で、近い将来起こりうる米中衝突のいろんなあり方を説かれている。ここに書かれたいろいろな衝突をご紹介するとともに、この衝突予想が甘すぎるものと僕は指摘したい。ずっと警告されてきたように米中を取り巻く「トゥキディデスの呪い」はここに語られたような甘いものでは決してあり得ないと思う。なお、こんな甘い将来予測をするこの論文だから、この「呪い」からは全く遠いものであって、これをむしろ敬遠しているのであろう。
 米中衝突が激しくなれば、この「トゥキディデスの呪い」戦争は、日本という国を沈没させるにも等しい大悲劇になる。日本が今のままなら、米側最前線に立たされることは明らかだから。



 さて、この衝突にはこんな「目標」、「その達成の仕方」などなどの様相があるという。
 一つは衝突の目標。「特定の政策や行動を改めさせること」とか、この目標がもっと進むと「貿易戦争」とか、「経済的封じ込め」、「経済冷戦」とかに発展するという。さらには「軍事的封じ込め」に始まって、「体制変革まで目指す」となれば、これはもう「トゥキディデスの呪い」。そして今現在でさえトランプ周辺にはこんな程度の声なら多いと、報告している。
「中国をグローバル経済から切り離せという強硬論が強いが、その戦略は有効なのか、そもそも、それは実行可能なのか」

 さて、こういう諸目標、やり方を、アメリカはどこまでやるつもりか。こういう場合に旧大国が黙って退くことはないから血みどろの戦いになるというのが、古代ギリシャのトゥキディデスが「実証」した歴史の予言のような「呪い」。古代ギリシャでアテネが新興スパルタに敗れたその理由を描いた実証的研究成果なのだと聞いてきた。

 さて、僕はこの衝突にかけるアメリカの思いは以下の末尾に示すように根深く、凄まじいものと観てきたから、この論者が言うような安易な予測などは到底認められない。この論文がこんな安易すぎる結論を述べている。
『民主主義国である以上、強力な地政学上の敵対国と長期にわたり対立を続けようと思えば、政府は国民に情報を提供し支持を得る必要がある』
 嘘の理由で「国民を熱狂させて」開戦したイラク戦争一つ取っても、この国にはもうこのような「民主主義的戦争抑止力、自制力」などが働いているとは、僕には到底思えなくなっている。なぜか。


 アイゼンハウアー大統領が戦後間もなく警告、予言したように、それよりもはるかに大きくもう産軍複合体の天下になって、これがさらにこの40年ほど米金融と結びついた寡頭政治になりはてて、民主主義は実質機能などしていない。例えば、この流れに逆らって国連重視を説いたケネディが彼らに殺されている。冷戦集結後にはさらにこれが酷くなり、21世紀に入って、アフガン、イラク、シリアと、次々と戦争を引き起こしてきた。

 加えて、金融資本主義、株主資本主義は、物作り資本主義を世界的に包摂しつくすまで止まらないという宿命のような方向性を持っていると考える。そして、この世界包摂の道が閉ざされたら、滅びるしかないものとも。米の中国に対する好戦性とは、その様な生死を賭けた闘争になると考えてきた。ただし、本当の戦争になるかどうかは別問題。今は国連やその「正義」も無視できないのだし、だからこそアメリカは戦前の日独のようには国連を抜け出さないのだし、今の戦争は一歩間違えれば地球が破壊される。今時のどんな国家指導者が、ヒトラーをはるかに凌駕するようなこんな歴史的汚名を引き受けることができるか?! だからこそ、衝突を仕掛ける方のアメリカが、この衝突に勝利するのは至難と観る。かといって、何もしないで外って置けば、世界の物作り、有効需要が中国周辺にどんどん集まり、創造されていくだけであって、その貿易の累積黒字分によって金融戦争にも物作りがない米はやがて負ける運命にある。ドイツのGDPを追い越したといわれるGAFAの株式時価総額を動員しても対策無しという時代が来るだろう。


 こんな時に「普通の国」になろうなどと大音声している日本の首相は、一体、何を考えているのか? もっとも彼は最近「日本はもう終わりだ」とふれ回っているようだが、まさか米中「トゥキディデスの呪い」の最前線に立つつもりなのでは?? 
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徴用工問題、蒸し返される訳   文科系

2019年08月05日 04時09分15秒 | 文化一般、書評・マスコミ評など
徴用工問題、蒸し返される訳  文科系
書評、『前川喜平「官」を語る』(宝島社、2018年7月第一刷発行)として



 入院中に読んだ本の一つに、『前川喜平「官」を語る』(宝島社、18年7月第1刷)があった。毎日放送、朝日新聞に勤めていた山田厚史を質問者・聞き手とする対談本だ。そのなかに、徴用工問題応酬が近年再燃した発端とも見える、ある事件が報告されている。文科省に勤めていた前川氏の体験報告なのだが、安倍政権の韓国に対するこういう構え、態度が、この問題が韓国側から蒸し返されていつまでも終われない原因になっているのではないか。体験報告を要約し、僕としてのその批評を述べてみたい。

①2015年7月、「明治日本の産業革命遺産」がユネスコ世界遺産に登録された。長崎の軍艦島、八幡製鉄などの明治以降産業遺産群である。これが今で言う「首相案件」。長崎キリスト教遺産群など先行候補を強引に追い越して急浮上、年に一つの日本代表に推されることになった結果のユネスコ登録だった。

②この問題のユネスコ審議過程において、これらの遺産群における徴用工の扱いで韓国が反発、紛糾した末に、この様な決着があったという。まず、こんな形で。
『そのとき日本は、徴用工の正しい歴史や資料を訪問者に啓蒙するインフォメーションセンターを設置することを約束しているんです。
 実は、この約束はきちんと履行されているかモニタリングされることになっており、チェックされるのがまさに今年、2018年です。しかし、私が知る限り、現段階ではまだ設置されていない』


③ところが、この約束に関わって文科省がこんな相談も受けることになったという。
『私は文科省在職時代、和泉洋人・首相補佐官に呼ばれ「徴用工に関するインフォメーションセンターを六本木の国立新美術館の別館に作ることはできないか」と聞かれたことがあります。(中略)できるだけ現地から遠い、東京にひっそり作りたかったのでしょう』


 どうだろう、「地方創世」という名の「観光地作り」を「首相案件(その上での実績作り、功績)」として急ぐ余り、韓国とユネスコに急場しのぎの心にもない約束をして、後で見かけだけという辻褄合わせに努めようとしたと、韓国からは見えないか。このようなインフォメーションセンターは実質が伴わない「羊頭狗肉」、謝罪の心もないから、言うならば嘘の約束である。これでは、韓国が怒ることさえも予期できたはずで、どこか何かで韓国が怒ったら今やっているようにこう返せばよいと、初めから考えていたとしか思えないのである。
『徴用工問題は1965年の日韓条約でもう終わっている』

こういう誠意のない「謝罪も、償いもした。もう終わっている問題だ」とは、慰安婦問題にも通じるもの。終わっているのだから、日本が何をどう語っても、どう振る舞っても文句など言うなということにはならないはずだが。こういう態度は、「こちらの『歴史的恥部』をずっと言い募ろうというのなら、上等、いつでもケンカに応じてやる」と常に居丈高に対すること。

 歴史的加害者の方がこれでは、日韓紛糾は永久に終わらない。
 度々よく伝えられてきたように、こんな構え、考え方をさえにじみ出しているのではないか。
『当時の法では、植民地は合法。文句など言うな!』
 まともな時代なら、国家の品格が問われる態度だと言いたい。
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ヘンな話・・・?  らくせき

2019年08月04日 08時39分36秒 | Weblog
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」での「平和の少女像」などの展示中止を受け、
中止を求めていた実行委員会会長代行の名古屋市の河村たかし市長は3日、
「やめれば済む問題ではない」と述べ、展示を決めた関係者に謝罪を求めた。

市長さんが問題視した企画展は『表現の不自由展・その後』
その趣旨は次の通りです。

「表現の不自由展」は、日本における「言論と表現の自由」が
脅かされているのではないかという強い危機意識から、
組織的検閲や忖度によって表現の機会を奪われてしまった作品を集め、
2015年に開催された展覧会。
「慰安婦」問題、天皇と戦争、植民地支配、憲法9条、政権批判など、
近年公共の文化施設で「タブー」とされがちなテーマの作品が、
当時いかにして「排除」されたのか、実際に展示不許可になった理由とともに展示した。
今回は、「表現の不自由展」で扱った作品の「その後」に加え、
2015年以降、新たに公立美術館などで展示不許可になった作品を、
同様に不許可になった理由とともに展示する。

これは一向に問題とは思われない。
むしろ企画展をガソリン缶で焼くという脅迫をしたものがいることの方が問題。
市長はその立場はどうであれ、こうした脅迫をどう考えていらっしゃるのだろうか?
どうも一言も触れていないみたい。
市長というパブリックな役割をどうお考えなのでしょう? 



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胃癌?生体検査経過報告   文科系

2019年08月04日 00時06分41秒 | 国内政治・経済・社会問題
 胃癌は今でも、肺癌に次いで日本人被害者が多い癌。そして今や、その90数%がピロリ菌に起因するものと分かっています。今回の僕の「内視鏡的胃腺腫粘膜下層剥離術」という手術も、元はといえばこのピロリ菌。今回の病気の原因も、癌に移行しがちなこの腺腫を早期発見治療ができたその訳も。その次第は以下の通り。

①かなり前から僕は「胃癌ピロリ菌起因説」を知っていたので、10年ほど前だったか、内視鏡検査をやった折りにこれを調べてもらった。保菌者であることが分かったので、これを駆除する治療をしてもらった。ちょうどこの治療に保険が利くようになった頃と記憶している。この時同時に、こう宣告された。
「長年のピロリ菌被害として、胃が萎縮している。こういう人は癌になりやすい」

②以降ずっとタケキャップという薬を飲んで、毎年の6月高齢者検診時に内視鏡検査を受けてきた。なおこの検査は、隔年で保険が利く仕組みだから、この間の年は全額自費の検査になる。

③そして今年の内視鏡検査。ついに、初めてこう診断されることになった。
「胃ポリープが二つある。これは単なるポリープから癌までの5段階診断で3が一つ、1が一つだ。1と2が、単なるポリープ。3と4を腺腫と呼び、5が癌である。3は4に、4は5になって行く可能性が高いもので、どこか大きい病院を紹介するから取った方がよい」

④そこで行われることになったのが、前記の手術。「内視鏡的胃腺腫粘膜下層剥離術」。腺腫の下の胃粘膜下層を胃壁厚さの半分近くまで取って、癌細胞がないかを調べるもの。術後に剥離部分を見せてもらったが、3センチ四方ほどあったか。

⑤結果は、「癌細胞無し、また、癌細胞ほどには、腺腫は繰り返し起こるものではない」とも告げられて、一安心。そして、ピロリ菌被害を受けた胃壁に対する薬が、10ミリグラムから20ミリグラムへと増やされたという、ここまでが、今回の全ての経過である。

 
 みなさん、ピロリ菌検査を受けましょう。保菌者はこれを除去し、以降内視鏡検査を定期的に受けていきましょう。なお、癌手術になっても開腹することのない、「腹腔鏡手術」という内科的やり方もずいぶん進歩してきました。気に留めておいて下さい。

 僕はこれで、不整脈・慢性心房細動、そして前立腺癌に加えて今回と、3度の早期発見早期治療で、事なきを得てきました。慢性心房細動に対するカテーテル・アブレーションという手術の次第は、当ブログ「ランナーの手記」の2010~11年に詳しく書いてあります。そこから立ち直って走れるようになった次第は、13年ほどから書いてあるでしょうか。これは、早期発見早期治療ができれば完治する療法があるということです。今でも1時間・10キロ近く走れているわけですから。
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