団塊タケちゃんの施術日記

一人二人生の旅立ち

「強姦魔」ではなかった光源氏

2017-11-17 09:37:09 | 健康・病気

源氏物語を読んだり(原文で全文を読んだことはありません。古文の教科書程度です。与謝野晶子訳の上巻で「恋物語をこれ以上読んでも」と止めました)、光源氏を主役にした映画やドラマを見たりして、不思議に思ったのは源氏の求めに女性たちが次々と応じてしまうことでした。

だから、瀬戸内寂聴さんが自ら翻訳した源氏物語について話した「光源氏は現代の人たちから見たら、ただの強姦魔です」という言葉にすごく納得してしまいました。あとから考えると、瀬戸内さんは読者にわかりやすいように光源氏の言動をワンフレーズでまとめ、話題づくりにしたのかもしれません。

その強姦魔が「天皇家の大事な仕事」だったことが、日本文学全集全30巻の中で源氏物語の現代語訳した作家の角田光代さんと日本文学全集を編集した作家の池澤夏樹さんとの対談で知りました。池澤さんは全集の中で古事記を現代語訳をしています。

池澤さんは古事記を翻訳してみて「古代の天皇家にとって、女性と寝ることは仕事でした。子孫を残すことは天皇家、ひいては世の中を安定させることにつながります」と語りました。一方、貴族、豪族にとって天皇家とつながることは政治的な力をつけることに直結します。その娘たちは貴族、豪族の資産とみなされ、娘たちも幼いころからそういう教育を受けていたというのです。

源氏物語には、光源氏と知らないで寝屋をともにする豪族の娘の話があるそうですが(私は読んでいないので知りません)、源氏が身に着けた匂い袋をかいで、女性は高貴な男性と気づいて迎え入れたといいます。

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