ブルンバーグによると大手ヘッジファンドのムァー・キャピタルのスター運用者のグレグ・コフィーが引退すると報じている。
ムァー・キャピタルはジョージ・ソロス、ジュリアン・ロバートソンの両巨頭が引退したあと、ヘッジファンド業界を率いるファンドとして期待されていたが、最近の相場の変動には乗れず、資産の一部を顧客に返還し始めていた。
グレグ・コフィーはロンドを拠点してエマージング市場の株式、債券、通貨などに特化した運用をしてきた。2006年には年60%、2007年には同51%という成果をあげ業界のスターにのし上がった。しかしリーマンショック後は運用成果が振るわず、ことしはファンドの成果が8月までは-10%と不振であったが、9月末には+9%と大幅に回復していた。しかしこれまでの運用のスキームが効果を発揮出来ず、市場の変動に翻弄された。
日経新聞が報道するように、同じことがほかのファンドにもみられ、自信を失った運用者達が清算する動きが表面化してきた。
リーマンショック以来、資産運用の世界の常識には大きな変化が出てきた。
昨日のNY株は小幅高に終わった。
これまでS&P500の銘柄のうち37社が決算発表をしたが23社が予想を上回った。
特にJPモルガン、ウェルズファーゴ、ゴルドマン・サックス、シティなど大手銀行の決算が好調でユーロ危機の影響を跳ね返した。国内での住宅市場の回復が寄与した。
ヘッジファンド流の運用から、バフェット流の運用が成果をあげる時期にはいっている。かれの運用資産は金融株が3分の1を占める。