米国の株の神様と称せられるウォーレン・バフェットが日本の大手商社の三菱商事、三井物産、住友商事、伊藤忠商事、丸紅の大手5社の株式に投資し、昨年来、各銘柄5%ずつ保有した。バフェットの商社の注目は日本株では一歩遅れての出動であった。
外人投資家の日本株の保有率は三井物産46%、住友商事60%、三菱商事48%、伊藤忠商事20%、丸紅63%と高い持ち株比率を保っている。
伊藤忠商事の外人比率20%を除くと外人の持ち株比率は高い。海外投資家の日本商社の持ち株比率が高いのは納得できる。
いずれも伊藤忠商事を除いて財閥企業のグループである。三井、三菱などの財閥系を除くと、商社は大阪本社のところも多く関西地方の存在感が高かった。
私は大学卒業後に日本経済新聞社の記者として世の中に出た。大学を出た昭和30年代当時では日本の産業界の繊維、医薬品の存在感は東京とほぼ対等であった。
大阪では商社、繊維、医薬品をまず担当し記者生活では半年で一人前の位置づけを与えられた。
記者生活は人より1時間早く出者する目標をつくり3年目に先輩との勝負で一部を追い越し、社内に設けられた競争で3年目の新人が競争で先輩を追い越し、特ダネ賞を勝ち取った。日経新聞社の懐が深いのか当時3万円の賞金にびっくりした。
大阪はで繊維、医薬品業界で幅を利かし、他社の先輩陣と肩を並べ走り周った。
大阪湾の埋めた立ての記事を競合各社と対抗してすっぱ抜き報道、3万円の賞金をもらった。現在の価値にすると大きな金額であり、当時、飛び上がった。産業界の地盤が強い繊維界が大阪湾を埋め立てる記事であった。
バフェットが日本株投資に立ち遅れながら昨年来、動きはじめた。日本株買いが先行き広がると世界の投資家の日本株をみる眼は大きく変わるだろう。
バフェットは短期間で2倍にした商社株投資で自信をもつたバフェットの日本株投資が続く可能性は高い。バフェットは証券投資だけでなく、商社株で短期間で利益を上げた日本株投資に引き続き動くかどうかが、ことしの相場の大きな材料である。