9月の雇用統計に事前の予想を上回る数字が出たが、NY株は伸び悩んだ。
新規雇用数は11万4000人と予想通りだが、失業率は7.8%と予想の8.2%を大きく下回った。2009年1月以来の低水準の失業率である。この数字をみて喜ぶのは早いが、米国が基調はリセッションの方向へ進んでいないことは確認された。
相場が伸び悩んだのは来週から発表になる第3四半期の企業業績への警戒感が根強いからだ。それに6月からは始まった上昇相場も休養が必要とする余裕ある見方も増加してきた。
昨日のウォール街での話題のひとつは、ことし初めに公開されたジンガ(ZNGA)の株価の凋落である。8分の1になった。昨日は$2.21と新安値。業績が伸び悩み、米国でのSNSゲームへの人気の低下の兆しがいわれ始めた。最近のゲーム業界での傾向は「カジノやハードコアへ向かう」とする見方が出てきた。
そのひとつの現れはSNSゲーム人気の圏外に置かれてきた家庭用ゲーム関連のゲームストップ(GME)の株価の人気化である。昨日も大幅高になった。
足元の業績が回復基調になってきたほか、年末の任天堂(7974)の新製品WiiUへの期待、来年のソニー、マイクロソフトの新製品の発売が材料視される。
同社はゲーム機器やソフトなどコンソール・ゲームの関連商品を扱う。この銘柄をみてアナリストのなかには「SNSゲーム人気」の“終わりの始まり”とみる向きも出てきた。
今週はメガチップス(6875)に注目した。任天堂関連の代表的な銘柄だが、先に川鉄マイクロエレクトロニクスを買収した。半導体集積回路のデザィン・ハウスである。業績が短期間で2倍以上になる道筋が見えてきた。
目先は任天堂のWiiUの人気に乗れる。先行き息の長い相場展開が続くだろう。