金曜日の夕方、ワシントンでは債務上限の引き上げ案が下院を通過した。賛成218対反対210の僅差であった。
この案が上院での議論のテーブルに乗せられる。オバマ大統領は下院の案に賛同しておらず、与党が支配する上院でどのような代替案が出されるかが焦点である。
先の金融危機以来、重要法案について今回のようなケースがしばしばみられ最後は両院での妥協が成立してきた。
今回は8月2日という期限が迫っておりあと4日間の余裕しか残されていない。
米国がデフォルトに陥るかどうかの瀬戸際にあるだけに両院の交渉は秒読みの段階に入ってきた。両院の議院に共通している問題意識は「デフォルトは避けなければならない」ということである。
昨日の米国債相場の金利は2.80%と前日の2.95%から低下(価格の上昇)した。両院の妥協があるという読みである。
足元の東京市場はNY株の動きに左右され個々の企業業績の好材料にも反応が鈍く、昨日は悪材料の任天堂の業績の減額修正には大きく反応した。会社が起死回生の策として打ち出した3DSの40%値下げという予想外の政策に“No”を突きつけたが、その行動をめぐって株価は波乱含みにあるだろう。信用取引の貸借比率は買いと売りが接近した。