5月相場も終わったが、ウォール街では月初めに格言“Sell in May and go away”がメディアの解説では目立った。「5月に売却し株投資から離れる」という意味で、経験則から年間を通して「売り」のタイミングの時という格言である。5月が近づくと必ず顔を出す。
最近では2013年5月にはこの格言通りになった。
しかし、ことしはNYダウ、S&P500が史上最高値を記録して終わった。先行きに株価の調整を見込む投資家が多く、その見方を逆手にとって5月は「相場は不安の壁を登る」という格言が正解であった。
ウォール街の最近の動きをみていると大きく売られた人気株の復調が目立つ。アップル(AAPL)を先頭にネットフレックス(NFLX・ビデオの配信)、エレクトロニクス・アーツ(EA・ゲームソフト開発、グ)、グリーンマウンテン(GMCR・コーヒチ・メーカー)、トリップアドバイザー(TRIP・オンライン旅行関連)、サンデスク(SNDK・フラッシュメモリー)など、日本流にいえば仕手的な成長銘柄である。
「5月という季節要因」、「5年間連続高」というテクニカル面からの慎重論が相場を支配したが、しかし結果は大方の慎重論をはねのけ好調な5月になった。
人気銘柄に注力してNY株をみていると底流には相場人気の強さが感じさせらえる。
同じことが東京市場にもいえる。
昨日の相場の売買代金トップは新興市場のミクシィ(2121)で、ビッグ10にはガンホー・オンライン(3765)がはいった。これらの現象をみていると、個人投資家の投機資金は健在だし、ほかの大商い銘柄はソフトバンク(9984)、トヨタ自(7203)、KDDI(9433),野村H(8604)で機関投資家や外人の間での人気株である。
これらの動きをみていると6月相場高への期待は膨らむ。