足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

世界の株価に変化の兆し

2016-08-31 06:10:13 | 投資戦略
NYダウ平均は月曜日の107ドル高の反動で小幅安に終わった。
ブルンバーグに出演した米連銀フィッシャー副議長のタカ派的な発言で9月のFOMCでの利上げの可能性が高まったことを気にした。FOMCの主要メンバーがイエレン議長の政策決断の方向性を浸透させる地ならしを続ける。しかし相場の基調には明確な変化が出てきた。

昨日はヨーロッパ株が軒並み高で、世界の市場に広がっていた弱気人気を払拭した。

この日は代表的なメデイア2社が先行きに強気の見通しを掲載した。
ブルンバーグは世界の主要株の買い推奨記事を掲載し「スイスのABB(大手重工業)から三星電子まで幅広く物色できる環境になった」と、東京市場ではトヨタ自(7203)の買いを取り上げた。
「投資家は予想外の世界的な景気と企業業績の回復に注目すべきで、金融緩和策と英国の国民投票を乗り切った現状を注視すべきだ。デフェンシブ株から景気循環株にも目を向けるときがきた」と主張し、シティ・グループのサプライズ指数が2014年2月以来の高水準であることに注目する。新興諸国では中国、インド、メキシコの鉱工業生産の成長を取り上げた。
スイスのUBS銀行はS&P500の向こう6ヵ月のS&P500の平均を2,225ポイントと予想し(昨日は2,176ポイント)、これまで企業収益、エネルギーが米企業収益の足を引っ張ってきたが、最近はいずれも好転し、企業収益の回復サイクルに注目する。
先週のサクソンホールでの中央銀行の会合で米連銀のFOMCメンバーが米景気の先行きに楽観的な見通しを出したことが、投資銀行の先行きの相場見通しの転換を促したようである。

NY市場での円相場も103円台に乗せた。懸念された100円割れも回避され、2012年末の円安トレンドの再現につながるかどうか、日銀の9月の政策会合の次の一手に期待が高まる。

日本株の復活の先駈けはトヨタ自(7203)である。

サクソンホールの黒田総裁発言に注目・・・円安の動き

2016-08-30 06:03:27 | 投資戦略
NY株は上昇しダウ平均は107ドル高。100ドル以上の上昇は8月5日以来で、過去3週間余にわたって見られなかった上昇幅。これまでは上下への変動は2桁台の動きであったが、この日の展開には変化の兆しがみられる。
サクソンホールでのイエレン議長の講演で年内の利上げが確実になり、今週末の雇用統計(8月)の予想(18万人の雇用増)に大きな変化がなければ、9月のFOMCでの利上げ実現の可能性が高まった。
黒田日銀総裁が追加の緩和策発動を示唆したことも反映し円相場は102円前後での変動になった。
NY市場では金融。医薬品、コンピュータ、通信のほか中小型株指数のラッセル2000も上昇し、個人投資家の市場への復帰の兆しがみえる。利上げを好感して上昇するというのは、金融政策の不透明感の払拭で、根底には米景気の回復への期待観の強まりがある。
この日は個人消費の堅調な指標が出てきたが、いまひとつ2008年の不動産バブルで大きく暴落したサンフランシスコ、ダラスなどの不動産相場の回復が注目された。
投資家の間では第3四半期の企業業績の回復にも関心が出始めた。昨年12月に連銀が第1回目の利上げに踏み切ったが、当時とは相場の環境に変化がみられる。

この日の円相場は102円前後の動きを続けたが、今後の為替の方向性は日銀の政策が左右する。本年のマイナス金利導入いらい、日銀の政策の不透明感が日本株低迷の大きな要因になってきたが、9月の政策会合で追加の緩和策が出れば、低迷する東京市場の回復のきっかけになる。ここ2日間の円安への動きはその期待感の高まりである。

昨日の東京市場では自動車株をはじめ輸出関連株が反騰の口火を切った。この動きが継続すれば2012年の安倍政権の誕生時のような相場展開も期待される。

個々の銘柄の25日移動平均との乖離率をみてみよう。
NF日経平均レバレッジ(1570)+2.22%、明治ホ―ルディングス(2269)-5.7%、寿スピリッツ(2222)-15%、日本調剤(3341)-11%、塩野義(4508)-8.6%、小野薬品(4528)-17%、エムスリー(2413)-4.6%、トヨタ自(7203)+3.8%、富士重工業(7270)+2.8%、任天堂(7974)+1.61%など株価の水準は魅力ある水準になった。

サクソンホールの会合

2016-08-29 06:17:33 | 投資戦略
米サクソンホールでの中央銀行のシンポジュームで黒田日銀総裁が「資産購入、通貨供給量の増加、マイナス金利の政策手段を組み合わせ、インフレ目標の達成に全力を上げる余力は残されている」と語った。マイナス金利の導入には銀行の間では評価が分かれ失敗と見る向きも多い。日本株はNY株の回復基調には乗れず低迷が続いてきたからだ。
「現在の日銀の政策に疑問の余地はなく、現在の手綱を緩めるつもりは全くない。これまでの政策効果を続けインフレ目標の達成に向かって必要なら躊躇なく行動を起こす」と9月20~21日の日銀会合で場合によれば新しい行動を起こすことを示唆した。
9月20~21日の会合で現在の金融政策について「総括的な検証」を進行中である。いわば、これまでの金融政策の効果についての9人の政策委員の運営結果の採点でもある。仮に問題点が浮かび上がれば、手直しを行うという意図を黒田総裁は示した。

この発言を受けてヨーロ中央銀行のブノワ・クレー専務理事も「ユーロ各国が金融緩和政策に踏み込まなくても、一段の緩和策を発動する」と語った。
米連銀の利上げ策とは対照的に日欧は一段の緩和策の発動を言及した。
米国と日欧の金融政策について方向性の違いが出てきた。米国経済は順調な回復基調が確認できたからだ。
先週末の円相場はこのことを察知し反転に転じた。

世界の株価はサクソホールでの主要国の政策首脳の発言に反応を示し、日米欧とも回復基調にはいるだろう。




世界中央銀行の総裁会合

2016-08-29 06:15:47 | 投資戦略
米サクソンホールでの中央銀行のシンポジュームで黒田日銀総裁が「資産購入、通貨供給量の増加、マイナス金利の政策手段を組み合わせ、インフレ目標の達成に全力を上げる余力は残されている」と語った。マイナス金利の導入には銀行の間では評価が分かれ失敗と見る向きも多い。日本株はNY株の回復基調には乗れず低迷が続いてきたからだ。
「現在の日銀の政策に疑問の余地はなく、現在の手綱を緩めるつもりは全くない。これまでの政策効果を続けインフレ目標の達成に向かって必要なら躊躇なく行動を起こす」と9月20~21日の日銀会合で場合によれば新しい行動を起こすことを示唆した。
9月20~21日の会合で現在の金融政策について「総括的な検証」を進行中である。いわば、これまでの金融政策の効果についての9人の政策委員の運営結果の採点でもある。仮に問題点が浮かび上がれば、手直しを行うという意図を黒田総裁は示した。

この発言を受けてヨーロ中央銀行のブノワ・クレー専務理事も「ユーロ各国が金融緩和政策に踏み込まなくても、一段の緩和策を発動する」と語った。
米連銀の利上げ策とは対照的に日欧は一段の緩和策の発動を言及した。
米国と日欧の金融政策について方向性の違いが出てきた。米国経済は順調な回復基調が確認できたからだ。
先週末の円相場はこのことを察知し反転に転じた。

世界の株価はサクソホールでの主要国の政策首脳の発言に反応を示し、日米欧とも回復基調にはいるだろう。




米連銀が利上げの準備・・・今後の相場への影響は?

2016-08-27 09:01:12 | 投資戦略
世界の投資家の関心は米サクソンホールで始まった世界中央銀行総裁の会合のイエレン議長の講演に集まった。
毎年、夏季に米カンサスシティ連銀主催で行われるが、連銀総裁の講演が相場の方向性に大きな影響を与えることが多い。直近では2010年のバーナンキ議長の講演が、2010年以降の強気相場の発端になった。
今回、イエレン総裁は利上げを準備していることを明確に言及した。
これまで今夏に上げる方向性にあった決定が5月の雇用統計の挫折で引き延ばしなった。
英国民投票での離脱も株価に大きな影響を与えなかったし、中国,原油安という懸念材料も影を潜めた。
9月初めの雇用統計に変調がなければ、9月中の利上げの可能性が高まってきた。昨日の株価はすでに、9月説を織り込みはじめた。
年内の9月、12月の2回という観測もある。
11月には大統領選があり、それに配慮するなら9月は見送り12月の1回になる。
最近の株価の動きをみていると利上げを消化してきた感じが強い。
相場は高値から200円前後の下値で推移し、これまで底固めをしてきた。週明けの株価には大きな影響はないとみられる。
特にナスダック指数がプラスに終わったのは注目される。銀行、バイオ、ハイテクが高かった。
円相場は米ドル、ユーロに対して大幅に下落した。円相場は101.80円と久しぶりに1円以上の円安になった。
NY株が落ち着きナスダック指数のリードが続けば東京市場にも好影響を与える。