ソフトバンク(9984)による米大手通信スプリントの買収がウォール街でも大きな話題を集めている。
これまでジャパン・マネーが足元の流動性を背景に米国企業の買収に乗り出したこともあったものの、成功したケースは少なかった。
今回の孫社長の決断には世界一になるための絶好のチャンスが到来したという意気込みがある。
根底には円高があることも忘れてはならない。。
NYダウ平均が史上最高値1万4164ドルを記録したのは2007年10月であった。当時の円相場は1ドル=117円であった。それ以来、円相場は上昇を続け現在の78円まで34%も上昇した。いま米国株を買えば当時より34%も安く買える勘定である。
孫社長の決断のなかには「ここまで円高が進めばチャンス」と判断もあったはず。
これまで日本の経営者は業績について口を開けば「円高が・・・」と、自分の経営力の欠如を弁明してきた。しかし孫社長は円高を十分に享受しようとしている。
ソフトバンクの今回の戦略が日本の経営者の思考を前向きにする大きなきっかけになれば、円高に苦しむ日本経済の問題解決の糸口になる。この流れの定着が日本経済の再生の大きな原動力になるだろう。虚脱感がある日本経済の活性化には大きな足掛かりになる。
株式相場はいよいよ年末ラリーに向かって進む段階に入ってきた。
過去20年間のNY株の第4四半期(10~12月)の習性をみると、この3ヵ月が年間では最高のパフォーマンスを上げている。
日米とも季節的に相場の環境は好転してきた。
われわれはクラウド関連株に再注目を始めた。