世界は感謝祭の休日ムードにはいったが、今週の週末は久しぶりに平穏な雰囲気である。NY株が、先週末から久しぶりの5連騰になった。
S&P500の週間の上昇率+12%は1974年以来の記録である。
第一次オイルショックから相場が反転に転じたときである。
相場の変動率が大きい昨今だけに、この種の数字にも投資家も「そうだったのか・・・」と、大きな感動はない。
それでもシティ・グループに投資している向きは、11月21日の$3.77から昨日は$8.29まで短時日に2.2倍になったのだから、気分的には大きな安心感をもった。
市場の不安心理を駆り立てていた自動車株も反転した。
週末はGMが+8.9%、フォードが+25%とそれぞれ上昇した。
来週火曜日にビッグ3は再建策を、政府に提出する。
GMが検討しているのはこれまでのブランドを減らし、コスト競争力をつけることだ。
オバマ新大統領は昨日、ラジオを通じて週間の声明演説を行った。
「アメリカ国民が金融危機を乗りきるためには、勤勉、技術革新、サービス、競争力が必要。政策や政府の援助だけでは無理だ」と、国民すべてが、政府と団結して危機を乗り切る必要なことを呼びかけた。
ケネディ大統領が就任したとき、政府に求めることよりも、国民は何ができるかを考えて欲しいと呼びかけと同じだ。
1960年代の「黄金の60年代」を築き上げたアメリカ精神の喚起である。
11月は東京市場がNY株のパフォーマンスを上回った。
月間では日経平均は‐0.8%、NYダウ平均は‐5.4%であった。